作者学習日記
【北京一月目】
黒字部分−1994年の手紙から抜粋
青字部分−2002年の視点から追加
−3月 4日(金)付けの手紙より−(留学生の授業状況)
−3月11日(金)付けの手紙より−(予習は、まずピンイン)
−3月18日(金)付けの手紙より−(授業が止まる)
−3月25日(金)付けの手紙より−(そんなことは大丈夫!)
−3月 4日(金)付けの手紙より−(留学生の授業状況)
3月1日(火)から授業が始まりました。
クラス分けテストの結果、中級三班(中級の上クラス)で学ぶ事になりました。
今学期良く頑張って、次は高級班(上級クラス)に行きたいです。
授業は月曜日〜金曜日、午前8:30〜11:30です。
月・水・金は読解(リーダー・グラマー)で火・木は聞取り(ヒアリング)です。
授業は5割程度しか聞き取れませんが、
先生は3ヶ月後には全て聞取れると励まして下さいます。
毎日の予習・復習は欠かせません。
このクラス分けは、本人の希望が大いに叶えられるものだった。
「この一年を有効に使わねば!」との焦りがあり、相当無理しての中級三班入り。
授業は午前中のみ。
10分ほどの中休みをはさみ、読解と聞取りは各1冊の教科書で進められた。
全てが北京語で行われ、頭が破裂しそうで、中休みはいつも机に突っ伏していた。
教科書は「北京語言学院出版社」発行の全文北京語表記、
一部英語表記(新出単語の英訳)を採用。
授業はクラスのレベルに関わらず、全て北京語で次のように進められる。
1:教科書の「新出単語」を読む、説明が必要なものであればその使い方を説明。その単語を使って造句。
2:「本文」を読む。説明が必要な文法・単語があれば説明。その文法・単語を使って造句。
3:「語義分析」で本文に関する紛らわしい単語の使用法注意を読み、造句。
4:「練習問題」で新出単語や成語の穴埋め問題、プラス:
読解クラスならば、質問に合わせ、本文のまとめを回答。
聞取りクラスならば、質問が本文に沿った内容か否かの回答。
*造句は短文作りの意味
初級・中級・高級の級ごとに同一教材を使用。
級の後につく一班・ニ班・三班は、数字が高いほど進度が速いクラスを表す。
授業が始まったばかりの頃は先生も学生のレベルを知るため、手探り状態。
−3月11日(金)付けの手紙より−(予習は、まずピンイン)
予習だけで精一杯です。
毎日三時間程単語を調べたり、教科書を読んだりしています。
先生の話は、予習しているので大体90%程理解できます。
まだ話すことは苦手です。
聞いたり書いたりするよりも、話すほうがずっと難しいようです。
生活面でも慣れるまで疲れる事が多く、昼食後は昼寝ばかりしていた。
毎日三時間程の自習で足りるかの書きぶりだが、
本当は疲れ(頭と体)の為に寝てばかりで、
自習するのに残った時間が三時間なだけ、と言うのが正しい。(笑)
予習は主に、明日進むであろうページ全ての単語を
「読めるように辞書を引いてピンインをつけ、意味を知る」こと。
とにかくどの漢字も読みが不明で、ひたすら筆画数を数えて辞書を引いた。
本文となると1ページ中に調べなくてはならない単語が数十個で、
2・3ページ予習すれば、もうフラフラだった。
北京語ではその漢字がどう発音されるのか分からなければ、手の打ちようがない。
ピンインさえ調べてあれば、ピンインを目で追いながら先生が何処を話しているか分かる。
予習できていないページまで授業が進むと、途端にどこを説明していて、
何を答えれば良いのか、さっぱり分からない!となるのもしょっちゅうだった。
−3月18日(金)付けの手紙より−(授業が止まる)
前回の手紙に授業が90%わかると書きましたが
あれはあの手紙を書いた日だけ妙に良く聞取れていただけです。
今も70%ほどしか聞取れません。
予習が多く、心理的にゆとりがありません。
外国人の北京語ばかり耳にしていて、正しい北京語が分からなくなります。
もう少ししたら、家庭教師をつけようと考えています。
この頃、聞取れると言っているのは、
ピンイン調べ済みの教科書に出ている単語・本文と
授業を進める簡単な単語「何ページを一緒に読みましょう」、
「誰々同学、造句して下さい」といったもの。
先生は極力簡単な単語のみを使うよう常に注意なさっている。
それでも教科書にない先生独自の解説・説明等になると、
単語量が足りない為、全然聞取れない。
聞取れないのは自分だけの問題で済むのでまだ良い。
困ったのは造句で、自分が当てられて答えられず、授業が止まってしまうことだ。
造句はある程度の単語と文法を知らねば出来ない。
クラスの足手まといな自分に、辛いものがあった。
何とか授業を止めてしまう現状からは脱出したいし、
授業の先生以外にネイティブと接触したいので家庭教師探しを始めた。
−3月25日(金)付けの手紙より−(そんなことは大丈夫!)
他クラスの日本人に、F老師という家庭教師の先生を紹介してもらいました。
F老師はS大学で外国人留学生に北京語を教えていらっしゃる教授です。
学生アルバイトより高くつきますが、
きちんとした先生につくほうが良いかと思い、お願いする事にしました。
授業は相変わらず大変です。
このF老師は50過ぎの上品な優しい御婦人。
まずは学校の授業について行けるようになりたいとの希望を伝えた。
造句で自分が当てられるといつも授業が止まってしまい、それが辛いのですと話した。
もちろん発音も悪く、滅茶苦茶たどたどしい北京語で。(笑)
F老師は「そんなことは大丈夫!
造句なんて辞書に載っているものを写して行けば良いだけです」と、
にこやかに答えられ、その暖かな御人柄に救われる思いがした。