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訪問診療


訪問診療は、患者さんの生活しているところに往診して、歯科医療を行うことですが、私の訪問診療の最初の思い出、感想は、人間の体は、寝たきりになると重いもんなんだなという思いです。 こんな重い体を動かせるヘルパーさんは、すごいな、どうやって訓練するのかな?というのが第二の感想でした。ヘルパーさんから学んだ介護です。訪問診療とは、往診と同じです。


訪問診療とは、患者さんの生活しているところに往診して、歯科医療を行うことです。歯科医院に患者さんは来院するものと思っていた時代もあったんです。車イスに乗って来られる患者さんも確かにいました。 車イスから、診療台に移乗させることに大変難儀をいたしました。女の子も総員で力ずくでユニットに乗せていた頃を思い出します。 今思えば、滑稽ですが、体位変換などの知識もなかったし、習ったこともありませんでした。移乗など最初から、無理でした。つまり体位変換で、腰を痛めることも知らずに、なんとなく歯科治療を行っていたわけです。それが制度が整備されると、訪問診療が開始 されました。 歯科医師会もその先頭になり推し進めていきました。私も介護認定委員会に入り、介護の程度を認定する委員になりましたが、ここで初めて介護の入り口が訪問診療という形で開きました。介護と歯科治療が、かなり密接な関係があることを、介護現場から、経験を通じて思い知らされようとは、思っていませんでした。

今では、父の介護の経験から、訪問診療では、下記の機材を必ず携帯するようにしています。父は病院で吸引チューブを入れられるたびに看護師さんに「あなたは鬼か邪か」といつも言っていたのを思い出します。 訪問診療が、 かなり私を鍛えてくれたのか、患者さんの体位変換がかなり思いどうりになりました。それが父の入浴介護にも生きていました。現在母の介護にも生きていくと思います。こんな成果をあげた訪問診療でしたが、成果を期待して始めたのではありません。 体位交換、移乗などの知識も知恵もなく、訪問診療が開始されたのですが、その当時、全く無知であった自分が恥ずかしいと今は思っています。孤独な往診で、一人で考えながらやるしかなかったことが、幸いしたのかも知れません。

往診などで訪ねてみると、日中家族皆働きに出ていて、年老いた老人が一人でいる家庭が意外と多いと思いました。掃除機がどこにあるかもわからないことも、度々ありました。家族の誰かが看病についていれば、通常歯科医院を受診をまずはするんと思います。だから最初から往診は大変になります。なるべく出たゴミも、 捨てる場所が分からないこともあり、持ち帰るようにしています。孤独なお年寄り像がどうしても頭をかすめます。ある意味孤独に絶えず置かれているので、お年寄りは、他人と話すことに非常に 餓えています。 だから多少痛い思いをしなければならない歯科医療でも、我慢して訪問されるのを待っていると思います。 姿勢を良くするために体位変換するとき、拘縮があると時々、触ると痛がるのですが、帰り際必ず「これに懲りずにまた来てね」と 必ず言われました。人なっこそうに言われると「はい」と思わず返事を返してしまいます。 痛くてもいいから話し相手になってね、多少痛くても良いから、年寄りの相手に遊んでねと言われているよな錯覚を覚えることもあります。 人なっこい笑顔に騙されて往診に出かけます。その善意に支えられて、体位変換も練習させていただきました。挙句は移乗の動作まで練習させて頂けました。他人から見ればヒヤリハットするような状況でも、室内で布団の中、椅子の上など練習させていただきました。筋力が衰えてくると、姿勢維持が難しくなり、背中をすぐに丸めたりする人も出てくるので、診療中何度も体位変換することもありました。

訪問診療で経験した技術はネットで集めて、独学したものですが、介護にまとめました。訪問診療をしなかったならば、介護の世界なんて、遠い存在だったし、自分の家族の介護も全くできなかったと思います。訪問診療やってて良かった。 訪問診療に不可欠と思うのは、移乗介助の技術です。 移乗介助の学び方は、 移乗介助にまとめました。参考にして下さい。移乗技術がなければ、訪問診療の効果 が上がらないこともあり得ると思っています。ベッドで寝ていたのを、少し上半身を起してもらって、 かみ合わせを確認するのですが、通常は歯科用ウニットであれば、安頭台で頭の位置を調整して固定するのですが、 ベッドではそれが出来ないので、要介助者が、変な格好になりながら、かみ合わせを確認してしまいがちです。 歯のかみ合わせ面が床と平行になるように調整してから、かみ合わせの確認をしなければ、ならないのですが、 ベッドでは、なかなか平行にならない。上半身の体位の仕方がわからないので、頭の位置の修正も出来ないまま、かみ合わせチェックをすましてしまいがちです。体位変換、移乗介助が出来なければ、かみ合わせのチェックが出来ない。最後の調整が噛む位置の再現でないので、なんとなく噛めないと患者さんに指摘されても、体位変換が出来る人にやってもらうか、自分で体位変換出来るようになるまで、その不安定な噛みあわせの面は、残ってしまいます。訪問診療の基本は、自由な体位変換から始まると思います。骨の変形などにより、床面と平行に持って行けない患者さんも現にいますから、体位変換は、現実にはかなり難しい作業に歯科ではなる場合もあります。特に痛みを伴った拘縮などの症例では、大変です。最低限体位変換出来ることが、訪問診療の条件なのかもしれない。訪問介護といった側面を訪問診療は、歯科医に要求している。

寝たきりになると、ベッドでは、半座位になる。つまりベッドに寄りかかって座る体位をとらせます。看護の基本体位です。

@ベッドを30〜45度挙上げ、肩〜背にクッションを入れる。

A肘はかるく曲げ、腕の下にクッションをいれ腕をやや高めにすると楽です。

B膝はやや深く曲げ、クッションを入れる。

C踵に小円座、足の裏にクッションをあて安定させる。

この状態で、入れ歯などの、調整を行います。この時、かみ合わせの面と地面が平行になるようにしたいのですが、なかなか平行に設定出来ない場合が多くあります。微調整の繰り返しです。左右も平行にするのは、もっと難しいです。

その当時は、足の置き方、方向、手の支える位置など患者さんに試してみて、反応を見ながら自問自答しながら、段々と一定になっていったと思っています。

最近平成21年4月NHK放映の「ためしてガッテン」でかなり高度な内容が放送されたので、介護の項目でまとめました。 「ためしてガッテン」が、転機になり、まとまりました。かって見て参考にしたサイトもありますが、多くは考え方が修正されたり すでに廃止されたサイトあったので、ラインアップしたものは、かなり違ったものになりました。

往診という訪問診療を続けていると、自宅介護の場合が多いのですが、自宅介護特有の重苦しい雰囲気に圧倒されることがあります 。 余裕が家族から消え失せて、自信をなくし、疑心暗鬼になり、気分が暗くなっています。絶えず受け身にしか物事考えていないようにすら感じます。 渋々仕方なく一時的にただ受け入れているだけで、能動的に考えてはいません。特に男の人は、無関心を装うことすらあります。 もちろん責任回避ですが、その人には、適当な言い訳があります。ですから女の人に一方的に負担がかかりがちです。

それを打破するには、気分転換をはかり、心をリフレシュすることです。お酒を飲んで忘れようとして心をリフレシュしようとしても、 無理です。お酒の結果は、空しい二日酔いだけで、体を壊します。ドライブなど患者さんと外に出かけて、身も心もリフレシュして下さい。家族にしか、出来ない介護もあります。外出してドライブを家族とともに楽しむことです。

昔、父母にドライブに連れて行かれた思い出は、誰もが持っていると思います。散歩でも良いと思います。とにかく表に出ることです。 運転手も自分も息子、隣に座る人は、息子の嫁さんで、周りには孫もいる。この状況が心には、頗る良いことです。ドライバーは知らないおじさんで自分の横にも知らないおねーちゃんで、どこか知らないとこに向かわれたら、自分でびっくりします。特養などの施設に入所 すると、こういう状態で患者さんは、いつも朝を迎えると思います。朝の出だし、寝ぼけていることも通常の人でもあります。患者さんだって、少しぼんやりと半分寝ぼけている状態で、自分の置かれている状況を認識することもあります。 その時、不安を感じても何ら不思議もありません、むしろ不安に駆られるのが当たり前なのです。体の自由がきかない身になれば、特にそうだと思います。回りにいる人が、あまり見たことがない人ばかりです。知らない人しか、身の回りにいないのです。恐怖がわいてあたりまえです。家族でのドライブなら、いつも安心でいられます。その安心感は、お金で買えるものではないのです。家族の絆がないと出来ません。

たった1時間のドライブでも、患者さんから見れば、周りの景色が変わるという刺激を脳に受けるのですから、 非常に効果的です。しかも安心の真っただ中、心地よい刺激を受け続けるのです。15分でも十分です。とにかく患者さんに至福の時をプレゼント出来ますから、喜んでもらえること確実です。安心感の中で得た達成感ですから、 思い出として残り、新たな行動の息吹にもなります。積極的に患者さんをドライブに連れ出して下さい。きっと喜びますよ。その前に移乗の勉強を確実にしてから出かけて下さい。大丈夫、あなたならできます、一人でやるわけではないのですから、家族総出でドライブに出かけるのですから、皆で助け合って行うのですから、きっとうまく出来ますよ。 やらないで後悔するよりも、やって見て、うまくいかない点を反省しながら、工夫してやれるようになることの方がよっぽど、人間らしいと思います。 必要は発明の母であり、失敗は発明の父なのです。必ず展望が開けます。さぁ、やってみましょう。

ドライブを楽しむには、患者さんの体の姿勢をある程度コントロール技術を持つことが必要です。ヘルパーさん、看護師さん任せで、どのようにやるのかを見ているだけではだめで、実際にやってみることが大切です。体位のコントロールのコツを覚えて下さい。全く分からないという方は、 介護にまとめました。ご覧ください。訪問診療で学んだ体位変換です。 その知識を父の介護に応用できるようにもなりました。母の介護にも、役立つと思います。 姿勢が入れ歯の時如何に大きな要素だったかと改めて確認できました。姿勢をいつも意識して入れ歯を作る重要性をも教えてくれました。

訪問診療も将来、介護ロボット同伴になるのかな。 ロボットなら、書類書きの機能も付けてほしいと思います。カルテをつけ、保険請求もできたらなお良いと思う。 ドライブの供にも連れていければ更に良いし。入浴補助が出来ればこれは最高です。食事介護は欲しいと思いますが 、そこまでロボットに求めれば、味気のない介護になる可能性があります。介護すべてロボットがやったら、要介護者 は、孤独感、孤立感に浸るかも知れない。せめて、食事介護ぐらいは、人間との会話をたのしみにしないといけないのではないのかな。ロボットだけに囲まれた生活ーーー味気なさすぎです。

訪問診療は、能率的ではありません。自宅に訪ねないと行けないので、診療に使える時間は思ったより短い。 患者さんに来てもらえる、自院での診療の方が機械も豊富にあり安心です。往復に費やす時間が交通渋滞で、計算できないこともある。でも寝たきりになれば、出かけていかないと、患者さんは動けないのだから、頑張って自分が動ける間は、訪問診療に応じようと思う。

全く知識がないため、体位変換をしようとして、要介護者の体がとても重く感じて、びくともしないのですから大慌てです。こんなはずじゃないという感じです。数センチも動かないのです。それで已むなく、ヘルパーさんに助けを求めました。ヘルパーさんは難なく体位変換出来ました。ただ私の指示が曖昧なので、少し希望の位置とは違いました。。それからは、ヘルパーさんに聞きながら、やってもらいながら体位変換を懸命に覚えました。力で動かそうとしている間はものすごく抵抗感があり、あまり動きませんでした。動かすには、コツがあるようです。ヘルパーさんからは、そのコツを教わりました。 手取り足とりで習いました。ベッドのシーッの乱れも、体位変換のついでに直せるようになりました。 その間患者さんは何度も体位変換の練習台になっていただきました。ヘルパーさんには、何度も繰り返し実技指導をいただきました。本当に感謝しています。改めて御礼申し上げます。



>歯科訪問診療の主な診療内容は、いかのものです。

1.義歯(入れ歯)の作成・調整・修理

2.虫歯の治療・予防

3.歯周病の治療・予防

4.口腔ケアで感染症・誤嚥性肺炎などの予防

5.摂食・嚥下障害のリハビリ

訪問診療対象者は、入れ歯の方が多い。入れ歯の不具合で往診することが多いが、口腔内が、汚れていることが大問題です。 ここで威力を発揮できるのは、歯科だと思います。4.口腔ケアで感染症・誤嚥性肺炎などの予防が出来る可能性が、歯科にはあります。若いヘルパーさんだと入れ歯は初めて見て、扱い方も分からないことが多いですが、誤嚥性肺炎の予防には、関心があるようで、何度も意見交換したことがあります。父の介護経験を生かせることが出来る可能性があります。ここが介護と歯科との接点だと思います。ヘルパーさんに体位交換・移乗介助を習わなければ、全く介護で役に立たない歯科医だったと思います。ヘルパーさんから、臨床を通して学んだ生きた技法ですが、役に立つことが多いです。感謝いたします。

IPA情報処理推進機構は、|介護|にあげてありますが、素晴らしい動画を持っています。

介護(かいご)|にあります。ここで介護のほとんどを動画で学べます。

基礎編(きそへん)|に4項目の動画があります。

実践編(じっせんへん)|に9項目の動画があります。

また介護テレビも、介護するとき必要な知識をネット上で学ぶのに、ためになる介護全般の動画があります。 |介護テレビ|を参考にして下さい。訪問診療を始める際に参考になる介護の動画です。

介護保険制度でも、 要支援と要介護にわかれているが、介助と介護は、かなり混同されて使用されていることが多い。

・介護→主に体に触れる支援(自分が主になり広範囲にわたってお世話する)

・介助→見守りや必要に応じて手を貸して支援したり声をかけて支援(出来ることはなるべく本人にさせ出来ない部分のみ手伝う)

がその区別のように感じます。 要介護で本当に歯科はお役に立てるだろうかという思いは、今でも強いです。

私は現在訪問診療で寝たきりのお年寄りの所に往診に行く時は、専用の吸引機を持参します。

また井上アタッチメント サクションスワブ サクションスワブ 10入

井上アタッチメントトゥースエッテトゥースエッテ 250入を必ず持参しています。 以上2点が訪問診療する家に常備されていれば、荷物を軽減できるので大助かりです。是非常備されて下さい。 専用機だけを持っていけば、良いのです。

持ち込み材料が多すぎるなどで専用吸引機が利用できない場合は、家庭用掃除機をお借りしてでも、お口の中をきれいにします。 以上2つもあると便利ですよ。親が年とった時の必需品なのかもしれません。各家庭で用意していただければありがたいです。

bit-150(天然にがり)も口腔清掃用に持参します。 訪問診療の三種の神器のようなものです。


訪問診療は、入れ歯の修理などで行きたいのですが、駐車場の問題など悩ましい話題が持ち上がります。 渋滞に巻き込まれると、車は動きが止まります。10時までに着かないと思っていても、12時を回ることもあります。 また訪問中に車のフロントガラスに、みると駐車違反のステッカーが、ピッタリ貼られて、悔しい思いをしたこともあります。 警察が駐車違反を取り締まっていたころは、あまりなかったと思うが、民間委託になってからかなり厳しくなったと思います。法律改正で駐車違反取締を民間に委託したので、ますます、訪問診療が難しくなりました。 在宅介護を推奨している政府ですが、やっていることは、縦割り行政でチグハグです。違反金を払うために、訪問診療は、願い下げです。駐車違反の罰金を払うために訪問診療をしたくはない。入れ歯を良くしたい為に、訪問診療をするのです、意欲がなえていきます 患者さんの苦痛を除きたい思いで行って、罰金、違反金に苦しめられるのは不合理です。商店街のなかの路地裏に患者さんがいる場合もあります。 捕まることを前提にしなければなりません。歯科は、エンジンなどいろいろ器械を持ち込まなければ、診療になりません。救急車だと、駐車違反はないのだろうが、−−−

あまり遠い場所だと、訪問診療すら保険では認められないこともあります。 近場の歯科医の出番だということでしょう。当り前の話です。九州の患者さんを北海道の先生が保険の料金で診察したというカルテが出てきたら、大変保険財政を圧迫しますからね。来てくれと依頼されても、保険請求は出来ません。


私なりに訪問診療という往診を経験した体験から、介護の現場のごく一部を知ることが出来ました。その時に感じた介護とは何なんだろうということを 介護にまとめました。更に介護の際に影響を与える心の働き、動きを介護の心にまとめました。調査、研究、 自宅在宅介護 施設介護をネットで続けてください。


Index 移乗介助 福祉機器 要介助者の楽しみ

09/8/26