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良い入れ歯を作る


入れ歯は、なにもない状態から、印象して、材料を組み合わせて、形にします。入れ歯の形を作って行きます。 材料は主に、レジン、金属、陶歯です。途中に使う材料として、アルギンサン印象、シリコン印象、ワックス、石膏などがあります。この組み合わせで精度を上げようとそれぞれの歯科医院が工夫しています。


入れ歯には、秘訣と秘密があります。入れ歯は道具です。歯は、健康にとって大切です。入れ歯を良くするには、一つずつ入れ歯の条件をよくしていくか、入れ歯を悪くする要素を減らすことです。ほんの僅かなバランスの上で機能するものです。

入れ歯は、誰でも作れます。合わないところを合わせていけば入れ歯は必ず合うものになります。手間と時間をかければ、必ず合うものになります。使いこなす、患者さんの運動神経も、もちろん必要です。


入れ歯はあくまで道具です。「あーぁ入れ歯!えぇー?入れ歯」とお思いになるまえに入れ歯にならないための最善を尽くしましょう。予防が一番です。どんなに頑張っても、入れ歯は偽歯です。限界というのがあります。 最後、やむおえず、入れ歯なったとき、ええ!入れ歯!だとお思いになる偽歯を作ろうとしています。使う人により、性能に差が出ます。もちろん、作る歯科医師によっても差が出ます。使う人、作る人の相互協力で最高に近いものになります。

  一本の歯を虫歯、歯槽膿漏(歯周病)で失うと、入れ歯への道になります。その時、ご自分で同じ生活を送るならば、必ず入れ歯に、ゆくゆく、なっていきます。自分で自分の歯を守ろうと、決意しなければなりません。自分が変わらなければならないのです。 虫歯も歯槽膿漏(歯周病)も、治療法はあります。勿論、予防法もあります。

  あなたが、どんな治療を希望するかです。またあなたが、どんな予防法を選択するかです。あなたにとり、一番よいと思われる、治療法を歯科医師と相談して決めてください。そして予防を実行することです。予防しなければ、段々と歯列が崩れていきます。いきなり大きな入れ歯では、御本人が、苦労します。

  予防の責任は、自分自身で負わなければなりません。虫歯、歯槽膿漏(歯周病)は、生活習慣が大いに影響します。メインテナンスが重要ですが、それも生活習慣に大いに影響を受けます。

  最新のベンツでも、メインテナンスしなければ、ただの錆付いた金属の箱になります。御自身の歯列を維持、管理、整備、点検するのは、自分自身の責任です。親から受け継いだものです、ご自身の歯を大事に大事にして下さい。

  総入れ歯を入れるには、姿勢が、大切です。体の中心から左右対称に近いほど、いい総入れ歯になりやすいのですが、非対称の程度が大きいほど難症例になる可能性が高くなります。 体と運動神経を均等に、十分に成長発育させて、保持することが重要です。

  生まれてから、25年以上かけて作り上げる、歯、その支持組織、歯列、顎関節です。努力のたまものです。 それを50年に渡り維持しなければなりません。並大抵のことではありません。 体の間違った使い方をすれば、そのバランスは、すぐに崩れます。歯槽膿漏になれば、自分の歯が、痛み、噛めません。

  入れ歯になったから、すぐに噛めるようになるわけではありません。運動神経で使いこなす部分が、あります。 お金を出せば、技術料を払えば済むことではない。事故を起こした時、新車を新規に購入して、昨日と同じように、運転出来るというのとは、違います。 入れ歯に命を吹き込む時間、と努力とリハビリが必要です。

  その人に合った入れ歯にしなければ、うまく機能しません。間違った使い方をしてても、機能しません。 作り上げていくのが、入れ歯なのです。新しく入れ歯を入れるときは、状況が前と変わっているのですから、その状況を素直に認めて下さい。そして少しでも良い方向に行くよう協力して下さい。入れ歯は、何が起こってもおかしくないのです。

  つまり、分かっていない部分がかなりあるため、科学的に完璧には、作れません。ただ、己を信じて作り、不備を改善するだけです。 むずかしいものと思って下さい。条件次第で難しさが変わります。

  入れ歯一つとっても、18才未満の時の対処法、25才の時の対処法、45才以上の対処法、70才以上の対処法はすべて異なります。年齢、欠損歯数、欠損部位、粘膜の状態、顎関節の状態、顎運動の状態、舌の大きさ、筋肉の緊張の度合い、全身状態で入れ歯の 大きさ、形、使用材料、クラスプ、などが変化します。そのくらい幅広い年齢層と状況の異なる患者さんを、見なければならないのが、歯科の宿命です。他にも、ブリッジを選択するか、インプラントを選択すらかでまた変わります。

  そのなかでも、噛めば動く粘膜の上で、動こうとする入れ歯を、痛くないように機能させるのは、一番難しいものです。みな必ず上手く行くという保証はありません。 入れ歯は、上手く行きますようにと祈る気持ちで作っているのが、恥ずかしいですが、現状です。

  冷や汗と共に!入れ歯の名医はいないかも、もちろん達人もーーー。私は危なっかしい綱渡り状況で、入れているというのが、本音です。それほど粘膜(土手)というのは、頼りないものです。ただ患者さんの期待に答えようと、もがき苦しんでばかりいます。

  だから、入れ歯患者さんの治療が、全て終わると、ため息と疲れがでます。全勢力をつぎ込んでも、うまくいかないこともあるのが、おそろしいです。ミクロの世界の僅かなバランスをつくるのです。

  誰にもぴったりウマがあう医師はいないでしょうし、すべての能力を有している人もいないでしょう。

  しかし、治療は、患者と医師との共同作業です。共同作業が上手く行けば、治療効果も上がるはずです。共同作業をするためには、お互いの信頼関係が最重要で最優先です。信頼関係を壊すのは簡単なのですが、その関係を維持することが一番難しい。患者、医者双方とも、もっとも注意を払わなければならない所です。 歯科医は、歯科由来でない疾患が疑われたならば、すぐに専門医への受診を促します。その時も、信頼関係があれば、上手く行きます。

  そのため、他の医学の知識の研鑽も重要です。医学全体の知識は、高齢者の有病率からみれば、必ず必要です。歯科医で見つかる病気もあります。

  歯ぎしりの歯への影響は、重大であり、歯槽膿漏の悪化の原因にもなり、難症例入れ歯の原因にもなり得ると考えています。歯ぎしりへの対処法を確立したいものです。なぜなら全ての歯、補綴物を破壊する元凶の様な気がしてならないのです。 ただ、生理的なものなので、その害を防ぎたいと思います。中年になると食べ物の好みが変わり、繊維性のものを食べるようになると、横噛みがはじまるので、それへの対応もある。

  しかしこの時期、なかなか受診機会もない。それで、最後まで我慢して、総入れ歯になることも多い。 歯を健康に保持するのは困難な環境下にあります。

  予防がベストです。その環境に負けない骨を睡眠と食事と運動で作り出すことです。睡眠と食事と運動を新たに見直してください。充分な睡眠と正しい食生活が、全ての健康の基本です。生活習慣からの改善をしないと駄目です。だからこそ難しい。 歯槽膿漏の治療には、直す意志と努力が必要です。自分自身で養生することで、更に悪化させないようにしなければなりません。

  また食片圧入もかなり破壊的に歯槽膿漏に作用する様な気もします。加齢とともに歯列を正常に保つのはかなり困難になっていくようです。爪楊枝を使い始める時期が要注意です。

  入れ歯はかむと、圧力で沈みます、食べ物の大きさ、硬さ、性状により、又人工歯斜面の食べ物の受け方の方向により、あらゆる方向にずれる可能性があります。入れ歯は、粘膜の上に乗っているので、その移動距離をつとめて少なくする事しか、歯科医師には出来ません。

  入れ歯という道具を使いこなすのは、患者さんであり、その技を磨かなければなりません。自分の歯の時は、無意識で食べられましたが、入れ歯では、意識しながら食べなければなりません。多少動く道具をうまく使いこなす能力を身につけなければならないのです。 自前の歯は、骨のなかに埋まっていますが、入れ歯では、粘膜の上に乗っているだけです。

  しかも安定させるために床(歯茎を覆う、赤いレジンの部分)をもちます。破折しないよう、可及的に薄くしますが、ある程度お口のなかが入れ歯のないときより狭くなります。舌をうまくつかいながら上手に咀嚼、発音しなければなりません。 お口がモゴモゴした感じになります。ここは感覚の世界です。人によっては、苦にならない方もいますし、非常に悩む方もいます。入れ歯の構造上、床は必要ですが可及的に小さくは出来ます。

  小さくすると安定がわるくなる要素が増えます。そのバランスをとりながら、その人の感覚にあい、なおかつ安定する大きさになるよう にする試行錯誤が必ずあります。上手く使いこなす時間も考えながら、ある程度の時間をかけながら、床の厚さ、大きさの調整をしなければなりません。感覚は、表現で人に伝えるのが難しいですし、伝わらないことが多い、歯科医師もよく理解できないこともあります。すぐに改善効果を発揮するのも困難な場合もあります。

  このような時歯科医師を、助けてくれるのは、患者さんの運動神経です。運動神経の良さに、ほとんど、 助けられているといっても過言ではありません。入れ歯という道具を収容した新しい状態で、生活しなければなりません。快適さは少し落ちると思います。自分自身の歯には絶対に、かないません。

  入れ歯は、道具です、道具に道具以上のものを求められても、道具に過ぎません。より良い道具にする努力は歯科医師の務めです。

  入れ歯は、患者さんの条件(欠損歯の数、部位、その歯の対向関係、歯茎の状態、骨の状態等)でかわります。かみあわせを上げたいが、間々ならぬこともあります。入れ歯を入れたいが対向関係で、入れ歯の入る余地がない(例えば、上下の歯茎と歯の隙間が10oもない時やまた歯が対合の歯茎に食い込んでいる)場合もあります。

  患者さんの条件のなかで、やりくりしながら、入れる必要もあります。 患者さんの条件に、入れ歯(特に部分入れ歯)は左右されます。入れ歯はそれを支える骨の形態に影響を受け、きびしい条件になったり、よい条件になったり変化します。おだやかな斜面の方が、平穏無事のようですが、全ての人がそうだという訳ではありません。

  年齢とともに骨は変化します。 斜面のなかでバランスを取らなければなりません。ここのところが一番のむずかしい所です。上手い具合に塩梅がつけられれば、かめる入れ歯になります。塩梅をつけるのがむずかしいのです。入れ歯の下の歯グキは、変化していきます。

  あっていて、かめる入れ歯をつくることは、むずかしいですが、あっていて、かめる入れ歯になった時の喜びは、ひとしお、うれしいものです。まだわからない要素がありますが、21世紀になったので、なんとか取っ掛かりをつけたく思います。そのために努力いたします。 やらなければならないことは、入れ歯で与える咬合の解明、顎運動に協調したかみ合わせの解明、等です。

  あちらを立てればこちらが立たずの繰り返しですが、そのなかのバランスをとりながらの入れ歯作りになります。希望を抱いて困難にとりかかるのはたやすいが、やり遂げるには勇気がいる。 しかし、最近応用している人工歯配列の新しい考えかたに、僅かの希望とささやかな手応えを感じつつあります。これから臨床例を増やしながら、改善したいと思います。

  安定のための原理原則は、物理の力学です。人工歯を、土手の中心に近いところに置いて、入れ歯全体の安定を図らなければなりません。歯を歯茎のはずれの方に並べては、当然ひっくりかえる入れ歯になります。この原則は、必ず入れ歯を支配します。審美性を追及しすぎると、 歯茎(土手)の外側(ほっぺた側)に配列することもあるため、入れ歯はかむ度に外れます。

  安定する範囲のなかでの 審美性の追及は可能ですが、安定がない場合、審美性の追及はほとんど不可能です。

  安定しなければ、入れ歯の吸着は出せません。厳密に言えば、全ての入れ歯は動きます。それをなるべく動かないようにして始めて、吸着していくのです。それを入れ歯を動かし易い、ほっぺた側に人工歯をに並べては、入れ歯は安定しないし、吸着もしません。傾斜等の条件次第で並べられる事も、極々稀にあります。 年齢があがると 歯茎(土手)が減っていくので、段々と外側には並べられなくなります。

  物理の原理原則が入れ歯の全てです。それに外れれば、入れ歯は動き、痛くなり、吸着などなかなか出ません。 物理の力関係を外した、審美性最優先の入れ歯を作りなさいと患者さんに言われても、神様でもむずかしと思います。神様の腕でも対抗出来ないでしょう。バランスをとる以前の問題です。

  原理原則は、分かっていますが、それをどのように手技で再現するかが確立されていません。だから考えながら、悩みながらの治療なのです。 だからこそ、物理の原則を踏み外せば、いいものにならないことを患者さんに真に理解していただきたいと思います。物理の原則から、はずれれば、上手く出来ません。

  噛む位置で自然に外れていることもあります。そこを口腔内で確かめる方法が現在ありません。上顎と下顎の対向関係によっては、狭い範囲でしか、中心が一致しないこともあります。 このような症例だと、非常に難しくします。咬合器につけて、おぼろげながら、予想をつけているのが現状です。咬合器に付着した顎位が、100%正しいと断言できない、つまり極、正しい位置に近い位置にすぎない。このようにあいまいな位置から出発するのが、入れ歯です。

  患者さんに望む要望に沿い、よかれと思ったほっぺた側への人工歯配列した入れ歯が物理の原則を踏み外せば、合わない、噛めないものになります。骨と粘膜の性状に左右されますが、 痛い、噛めない、外れるものになります。

  それならばと配列を内側にもってくれば、患者さんが我慢できません。舌が窮屈に感じますから、 多少我慢できる人は、それを使いながら、リハビリを通して、段々と慣れていきます。我慢できないと言う患者さんが、むずかしいです。 協力してくださる方ならその歯の位置からすこしずつ歯をほっぺた側に並べ替えます。そうして様子をみながら並べる位置と、我慢できる位置の整合性を調えるしかありません。

  協力して下さらない方は、なんとか痛みのない入れ歯を目標にします。動く入れ歯ですから痛みのない入れ歯は、かなり大変です。痛みがあまりない状態である程度使用していただき、顎関節の動きと一致した、咬合面ができあがりを待ちます。 力学の原理からはずれていますので、何が起こるか予測がつきません。歯茎(土手)には、よくないなということは、はっきりしています。

  その後、その時の入れ歯の調子しだいです。顎関節の動きと一致した、咬合面をかむことにより作るのですから、ある程度時間がかかります。

  このホームページに出している動画ビデオは、物理の原則をふまえた結果であることをお断りしておきます。中心を見つけ、その中心に近い位置に人工歯を並べて、何回か粘膜面を合わせた結果です。それを無視して作った結果で吸い付くことはありません。

  そのために患者さんに理解、協力をお願いして、協力の結果痛くなく、外れにくく、吸着のある入れ歯になり、 その結果合っていて、よくかめる入れ歯になったのです。全ては力学に支配されています、腕がよい悪いは関係しません。力学と患者さんの理解と協力の賜物です。それに少しの辛抱です。

  このような条件下で歯科医師は、入れ歯を作り、患者さんに合わせるように努力しています。技術を駆使して合う入れ歯にするでしょう。それを評価するのは、あなたです。


  ホームページを立ち上げて5年経過しそうな頃、ある技工士さんが尋ねてこられました。

  良い入れ歯が出来るようになったので、見て欲しいとのことで、ノーアポです。

  パソコンを持参してこられました。拝見いたしたところすばらしい入れ歯の画像でした。上には上が居るものですね。接着している感じの入れ歯です。無調整で入れたものだそうです。この技工士さんの入れ歯は本物のようです。私にも新たの目標が出来ました。 名前を出すことは簡単ですが、まだ許可するいただいて下りません。名前を出せる日を楽しみにしています。

  ただいまメールの交換中で、入れ歯秘訣情報を取得中という感じです。楽しみがまた、増えました。もっと良い入れ歯が入れられる可能性が増えました。勉強いたします。



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