アイルランドの畑事情
アイルランドの町を歩いていると、野菜の種を販売している店がよく目につきます。ごく普通の大型スーパーでも、シーズンになると野菜コーナーの横などにコーナーを設けて販売しています。ダブリンやコークなどの大きな都市はどうなのか分かりませんが、小規模の町では一軒家でも家の裏に菜園があったりして、野菜を自宅で育てている人が多いようです。
スーパーではアイルランド産のジャガイモやにんじんと記された野菜をよく目にはしますが、畑を見たことがありません。ちょっと田舎に行けば必ず畑がある日本や、何ヘクタールものトウモロコシ畑などがあるアメリカを見慣れているせいなのか、このようなアイルランド産の野菜が一体どこで作られているのか、未だよく分かりません。私の住んでいるクレア県に畑が少ないからかもしれません。
育つ野菜・育たない野菜
アイルランドは日本と違って一日の日照時間が少なく、また夏場でも20度ちょっとまでしか気温が上がらないために、温暖地域で育つ野菜や果物は、生育はしてもあまり収穫は望めないようです。ピーマンやなす、トマトを育てたいなら、ビニールハウスが必要です。
我が家で育つ野菜
ジャガイモ・キャベツ・にんじん・たまねぎ(ねぎ類)・ズッキーニ・レタス・ブロッコリー・カリフラワー・そら豆・グリンピース
うまく育たなかった野菜
ピーマン・茄子・オクラ・ゴーヤ・(トマト)・枝豆

収穫したみずみずしい野菜
アイルランドでも育つ日本の野菜
とにかくスーパーで手に入る野菜には限りがあるので、日本ならではの野菜は自分たちで育てています。日本食を作るので、日本の野菜は必要不可欠、特に大根、そして小松菜や春菊などの菜っ葉ものは重宝します。
簡単に育てられる日本の野菜
大根・白菜・小松菜・春菊・チンゲンサイ・いんげん・水菜・しそ・かぶ

我が家自慢の菜園
アイルランドで初めて見た野菜
日本では出回っていない野菜も数種類あります。アイルランドをご旅行の際は、ぜひ一度スーパーの野菜コーナーを覗いてみてください。こんな野菜たちが並んでいるかもしれません。
ターナップ(Turnip)
不細工な形の野菜ですが、アイルランドの家庭料理では定番です。煮て、マッシュにしていただくのがおいしい。
パースナップ(Parsenip)
人参を白くしたような形の野菜。甘味がある。
ラナービーンズ(Runner
Beans)
どうしてこの名がついたのか?「走るように成長が早い」という意味なのかもしれません。我が家でも育てていますが、困るぐらいによく採れます。
ビートルート(Beetroot)
ロシアの料理、ボルシチに入っているビートのことです。我が家では、茹でてから冷蔵庫でよく冷やし、マヨネーズと一緒にいただくのが定番。甘いです。
ケール(Kale)
「青汁の素でしょ?」と日本の友人に指摘され、初めて知りました。でも、若菜は生でもおいしく、サラダに入れて食べたり、日本のカレーライスに入れてもおいしいです。
田舎ならではの土作り
我が家では、家から出た生ゴミは全て菜園の一角に積んで、天然の肥料を作っています。一年に一度この生ごみの山を崩すのですが、下のほうはもう完全に栄養満点のきれいな土になっていて、すぐに畑に鋤き込むことができます。これプラス、知人からもらう馬、牛の堆肥をしばらく熟成させたのち、毎年畑に撒いています。両方ともミミズがいっぱいで栄養満点。手間がかかるのでその分こまめな世話が必要ですが、野菜もぐんぐん育つし、何より天然の肥料を使っていると気分が良いものです。化成肥料や薬は使っていませんので、葉っぱものを摘んでそのまま口に入れることもできるのは嬉しいです。
クレア、特にフィークルの土地はとても貧しく、ほとんど水を吸わないいわゆる粘土質です。決して野菜作りに向いているとは言えず、そのため土作りは基本の基本と言えます。

もうすぐ一緒に畑を耕してくれるかな
ガーデニングの国アイルランド
今まで野菜だけしか育てていなかった夫に代わって、私がこちらに来てからは草花も植え始めました。隣国のイングリッシュガーデンは有名ですが、ここアイルランドでもガーデニングは盛んです。野菜の種と同様、シーズンになるとスーパーなどでもさまざまな種類の花の種を販売しています。
また、アイルランドは日本に比べて気候が涼しく、夏場でも20〜25℃という気温なので、庭の花は色濃く、とてもきれいに咲いてくれます。イングランドやアイルランドがガーデニングで有名なのもこの気候のおかげなのでしょう。

近くに住む友人のガーデンを訪ねました。花々が所狭しと咲き乱れ、まるで絵画の中に
もぐりこんだかのような美しい庭。丘陵を下ると小川が流れています。
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