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直腸検査は左手がトク?
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私が直腸検査の訓練をしたのはカリフォルニアの大規模農場でした。獣医さんも授精師さんも直腸に入れるのは必ず左手でした。獣医さんは1日に300頭の直検を、授精師さんは50〜100頭の種付けをします。手が棒になります。これを右手でやってしまうと、ペンが握れなくなって、後の記録やカルテ書きといった重要なペーパーワークができなくなってしまうのです。 もう一つ重要な意味が「左手」にはあります。牛の子宮は真ん中から二つに分かれていますので、直腸検査では右と左を別々に、1本ずつ触診します。この分かれ目から指先を入れることができるので、右手で直検する人は左子宮角が触りやすく、左手で直検する人は右子宮角が触りやすいのです。データによれば、牛の妊娠の60%は右子宮角で起こります。残りの40%が左です。つまり、左手で直検する人の方が、妊娠鑑定は触りやすさで20%おトクなのです。触りやすいということは診断率もアップするということです。熟練者は右であろうが左であろうがきちんと診断をせねばなりませんが、初心者の場合や、すごく触りにくい牛の場合なんかは差が出るでしょう。例えば、太った背の高い神経質な暴れる牛の、35日の妊娠鑑定で、軽い癒着を起こしていて片側2個の双仔だったら?嫌ですねそんな牛。「次回にしましょうか」と言いかけたら「もう乳出ないんで、付いてたら乾乳、付いてなかったら肉にしたいんだけど。」うーん。 移植もたぶん右の方が付きやすいので、左手の方が断然トクです。右手でも左手でもできる、というのがベストでしょうね。 今から直腸検査の訓練をされる人はぜひ左手でどうぞ。 |