昭和から平成、日本全国各地に大きな大仏様と観音様が建立された。
だが、これらの大仏様や観音様は、必ずしも歓迎されているとは言えない。
なぜなのだろう? 大きさが日本人の宗教観にそぐわないのだろうか?
宗教法人(お寺さん)が作った大仏様や観音様なら受け入れられるのだろうか。
行政側にも、大仏様や大観音様のある新しい寺院の宗教法人化を認めたがらない傾向がある。
一般市民が作った大仏様や観音様は、売名や客寄せ、税金対策で作ったもの、と、
決めつけられてしまうようだ。
そうなのだろうか? ならば、奈良や鎌倉の大仏様はどうだったのだろうか。
奈良の大仏様や鎌倉の大仏様がそうであったように、昭和や平成の大仏大観音の建立者にも、
純粋な宗教心があったはずである。
建立者の思いを理解しようではないか。
題して
「昭和平成の大仏大観音」
建立者の意思を踏まえ、少しの宗教観と歴史を加味し、日本全国に
作られた、昭和と平成の大仏様と大観音様を廻ってみることにした。
あなたも、ご一緒にどうぞ・・・・
< 5 0 音 順 >
あ 会津慈母大観音
生月観音
石切大佛
うさみ観音
牛久大仏
越前大仏
おおくら大仏
か 加賀大観音
釜石大観音
舘山寺聖観音
久留米慈母大観音
子安大師
さ 七面山七寶寺
庄川大仏
小豆島大観音
常福寺大仏
昇龍大観音
昭和大仏
仙台大観音
世界平和観音
世界平和大観音
た 高岡大佛
高崎白衣大観音
田沢湖金色大観音
但馬大仏
東京大仏
東京湾観音
な 長崎観音
七ツ釜聖観音
南蔵院涅槃
日本寺大仏
は 白馬大仏
ハニベ大仏
百尺観音
兵庫大仏
福井大仏
船岡平和観音
富良野聖観音
平和観音
北海道大観音
ま 三浦大佛
や 八幡野観音
基 礎 用 語 簡 単 解 説
大仏 == 読んで字のごとし。大きな仏様のこと。
それでは、仏様とは何なのか? 仏教の難しさ、奥の深さはここから始まる ・・・・
一般には、悟りを開いた人(如来)、を仏様というが、その一歩手前にある人(菩薩)
も仏様ということが多い。
お釈迦様は、御身丈が1丈6尺(4.8メートル)あったといわれるから、
これより大きな像を「大仏」というのが一般的である。
如来 == 釈迦如来・薬師如来・阿弥陀如来・大日如来など
釈迦如来は、仏教の開祖。お釈迦様。
阿弥陀如来は、西方浄土(死後の世界)を支配する仏様で、浄土宗系のご本尊。
薬師如来は、東方浄土(あらゆる病気が無く、全てが満たされている世界)を支配する仏様。
瑠璃光如来ともいう。
大日如来・・・弘法大師(空海)が中国(唐)で学んで日本に持ち帰った密教のご本尊は
毘廬遮那仏(びるしゃなぶつ)だが、真言宗などの密教では大日如来という。
密教 == 仏教のひとつ。即身成仏(いつでも仏になれる)の思想を持つ。
仏の教えは凡人には理解できない、というところから、密教と呼ばれる。
空海の開いた真言宗、最澄(さいちょう)の開いた天台宗などが密教。
観音 == 観世音菩薩の略。 如来のように完全なる悟りを開いていない、その途上にある人をいう。
偶像化されているということは、如来と変わらないということ・・・・と、いうこともできる。
色々な観音様がいらっしゃるので、いわゆる「本家」の観音様には、「聖」が付けられている。
観音様は優しいお顔をされ、子供を抱いている観音様もいらっしゃるので、
女性と思われることが多いが、女性とは限らない。
(性別はない(無性)という考えもあるが、それは現実とは違う)
観自在菩薩ともいう。宗教家は観世音菩薩と観自在菩薩は意味合いが異なるというが、
同じと考えて不都合はない。般若心経では、観自在菩薩。
般若心経 == はんにゃしんぎょう 般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみたしんぎょう)の略。
お釈迦様の多くの教えを276文字で表したものと言われている。
真実を正しく見抜く智慧で悟りに到達する為の修行・・・について書かれていると言われるが、
宗派などにより解釈は異なるようである。
浄土真宗などは教義との違いがあるとして(密教的考えの否定)、般若心経を唱えない。
山号 == 山号・寺号 お寺さんを、○○山 ××寺 のように称するのが一般的。
時計屋さん(山)今なん時(寺) お巡りさん(山)一大事(寺) というのは落語の世界だが、
山号(さんごう)と寺号(じごう)でワンセットとなっている。
山に籠もって修行をしたことや、山を霊験あらたかなる所という考えから生まれたものと考えられる。
成田山新勝寺(なりた山しんしょう寺) 金龍山浅草寺(きんりゅう山せんそう寺) などだが
庶民には、成田山、浅草観音、などと呼ばれ、フルネームで呼ばれることは少ない。
法隆寺など、古いお寺には、山号のない寺もある。
涅槃 == 一般にはお釈迦様が亡くなられた時のお姿をいうが、悟りを開かれた後のお姿ということもある。
ただし、仏門の方々には、涅槃とは・・・禅問答のように難しいことのようである。
このHPでは、
大仏様の像を、大仏像、釈迦如来様の像を、釈迦如来像 とせず、
「像」を付けずに、大仏、釈迦如来、と書いているが、
涅槃については、
涅槃像と 「像」を付して書いている。
涅槃はお釈迦様のお姿を表したものだからだ。
廃仏毀釈 == はいぶつきしゃく 明治初年、太政官布告により神仏分離令が発せられた。
神仏が混在する神社や寺の体制を改め、(仏教にすり寄っていった神社の考えを改めさせ)
神社(神道)を中心とした国家にする目的であった。
経文や仏具を焼き、仏像を壊し、廃寺をせまり、色々な事がなされた。
金属回収令 == 太平洋戦争の時、武器生産に必要な金属資源の不足を補うためとられた政策。
民間からも官界からも、所有する金属類を回収する命令で、昭和16年9月1日(1941年)の
国家総動員法にもとづく金属類回収令により実施された。
小さい物では灰皿や火箸、鍋や釜、火鉢、ストーブ、鉄道の線路など、ありとあらゆる金属製品が回収された。
梵鐘(寺院の鐘)はもちろんのこと、金属製の大仏像や観音像までも金属回収の対象となった。
寺院の関係者はこれを、応召(おうしょう)と言って、召集令状を受け取って戦地に向かった
兵士と同じように扱った。
戦争のためなら致し方ない、という考えであったのだろう。
しかし、戦争は人を狂わす。平気で人を殺した・・・平気で人を殺す命令を出した。
そして、大仏様や観音様まで溶かして武器を作る愚行を誰も止められなかった・・・・
煩悩(ぼんのう) == 俗世間にいる人々のあらゆる自己中心的な考えや欲望。
人々には108の煩悩があるといわれるが、109番目は「戦争」という愚かな煩悩である。
戦争という煩悩が108の中に入っていたのなら、世界は平和であるに違いない。
お役立ち、参考、お勧め、リンク集
宗派別全国寺院リンク
全国の大仏・大観音等一覧表
全国大仏巨像事情
お経(般若心経を音で聞く)
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2005/4/8 開設
2006/3/20 移設
2009/8/30 更新
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