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七 月 句 会(互選)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの) 5 ゆつたりと今日の終りの髪洗う 三浦 政子 4 洗い髪さらす夜風に安らぎし 3 熟年の太身屈めて髪洗う 1 香水やブランドといふ名も知らず(特・上尾亭) 1 身を折りて齢七十髪洗う 1 毛染めあとくきと伸びたり髪洗う 1 忘れゐしシャネルの五番つけてみる l いくすじはうなじに垂れて洗い髪 3 恋しさの募りて髪を洗ふ夜 薄井 逸走 3 半夏生迷へる夜の髪を杭く(特・如水) 3 香水の香を乗せ開くエレベーター 2 髪洗ふ手を止め想うことしきり(特・佐都子・柏泡) 2 香水の香の残りいる文机 1 香水の香の新しや路地の朝 1 香水の香のいずこより試験場 3 あいさつの喪主に香水ふと香る 坂井 翠波 3 汗くさき童押へて髪池仇ふ 2 化粧台香水底へ眠らせて 2 香水や椒紗裁きのあざやかに(特・秀水) 2 髪洗ふ豊髪誇りし過去もあり 1 書肆混むや香水の人横を過ぐ 4 香水や素顔で老ひし母なりし(特・利恵) 横手 季 3 香水のほのか末座の聴講生 1 髪洗ふ朝食抜きの女学生 1 髪洗ひ歌もゆったり終い風呂 1 すれ違ふ香水に眉ひそめけり 3 香水の喪服にほんのり通夜の席 三浦 秀水 1 病癒え白髪の増えし髪洗う 1 洗い髪項(うなじ)にやさし小夜の風 1 洗い髪束ねて雅な飾り櫛(特・翠波) 1 鏡台に舶来香水亡母のもの 3 香水やたのしき噂二つ三つ(特・政子・逸走) 花岡上尾亭 1 香水やかがめば膝に夕日くる 1 香水も匂ひ袋も遺品にて 1 香水や彼女と分かる笑ひ声 1 香水が外出(そとで)の心ひきたゝせ 2 髪洗ふ何時しか丸背となりし母 松原 利恵 1 香水や暗がりに咲く恋のはな 1 まぎれなく若さたもちて髪洗ふ 1 旅立ちの母に香水そっとふる(特・京華) 1 香水や見えぬ心のすがすがし 2 雑踏に一際香水匂う女 小山田柏泡 2 髪洗う深水描く乳房かな 1 洗朗髪硫けば鏡にある齢 1 香水の香に振り向けば去る人ぞ 1 毛染めしてしばし待つ間の洗髪 4 改札を過ぎて香水残しゆく 杉山佐都子 4 香水と無縁になりし畑仕事 4 初孫の生え揃わない髪洗う 1 髪洗い鏡と話す白髪あり 3 懸賞文一滴の香水封とじる 池田京華 3 物忘れ意とせず作る著荷汁 1 髪洗ふ聖なる川のインド美人 1 大往生香水胸に合はせる手 2 鏡台のなかに香水置きしまま 中村 如水 2 乾くのもはやし薄毛の洗い髪 1 曇り空のうぜん咲いて路地あかり 1 めまとひを払いつ庭で立ち話 み ん な で 先 生 恋しさの募りて髪を洗ふ夜 薄井 逸走 恋しさの募りし夜の髪洗うでは(政子) 香水や素顔で老ひし母なりし 横手 季 いひ古されていると思う、けれども同感(政子) なんとなく心を引かれて特選に選びました(利恵) 香水に無縁で老ひし母なりしでは(上尾亭) 香水やたのしき噂二つ三つ 花岡上尾亭 噂話大好き、まして恋のうわさなど想像が広がる(政子) 恋の句もそのものずばりでなく、この句のやうに意味深く作ってほしいと思います(季) 「香水」と「たのしき噂」を結びつけるたのがすばらしい。ここが俳句の面白さでしょう(逸走) 半夏生迷へる夜の髪を硫く 薄井 逸走 葉の色の自ともみどりとも迷へるが意味しん(政子) 半夏生と髪を椀く夜がマッチしている(佐都子) 懸賞文一滴の香水封とじる 池田 京華 懸賞文に一滴の香水封とじるでは(上尾亭) 洗い髪束ねて雅な飾り櫛 三浦 秀水 「雅な」が大変良い。浮世絵の美人画を思わせる(翠波) 香水や祇紗裁きのあざやかに 坂井 翠波 詩情あふれる美しく上品です(秀水) 旅立ちの母に香水そっとふる 松原 利恵 自分の母のを思い出す(京華) 旅立ちの亡母に香水そっとふるでは? すれ違ふ香水に眉ひそめけり 横手 季 香水のしつこさがよく解る(京華) 身を折りて齢七十髪洗う 三浦 政子 いづれ私にも・・・・(佐都子) 髪洗ふ手を止め想うことしきり 薄井 逸走 仕草、状況、ふと何かを思い出したり考えたりそんな様子がとても理解できる。「しきり」がまとめている(佐都子) よくあること、ふと吾にかえると手が止まっていた。「想うこと多き」では(柏泡) 曇り空のうぜん咲いて路地あかり 中村 如水 「咲きて」を文語体に(季) 香水の喪服にほんのり通夜の席 三浦 秀水 通夜の席で強い香水は避けてのことであろう(柏泡) 香水のほんのり香る通夜の席では(逸走) 乾くのもはやし薄毛の洗い髪 中村 如水 洗うのも乾かすのもわけない薄き髪(柏泡) 薄髪の乾きもはやし洗髪(柏泡) 毛染めあとくきと伸びたり髪洗う 三浦 政子 毛染めのあとが伸びた白髪はみにくいものだ(柏泡) 香水と無縁になりし畑仕事 杉山佐都子 歳はとりたくないね(柏泡) 香水と無縁になりし農の嫁では(逸走) 髪洗ふ聖なる川のインド美人 池田 京華 髪洗ふ聖なる川のゆったりとでは(逸走) |

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8 月 句 会 (互選) (特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)
6 噴水の風に形を崩しをり(特・季) 薄井 逸走 4 新涼やバス停にある風の道(特・佐都子) 4 新涼や雨かと思ふ風の音 4 手花火に煙を揺らすほどの風 3 噴水の形変われば風変わる 2 大西日鴎を浮かす風のあり 1 路地の風止まってゐるや大文字 1 手をつなぐ歳にはあらず風の盆 3 耕せる背に秋風の吹き抜ける(特・逸走) 横手 季 3 妙法を唱へ大文字仰ぎけり 2 瑠璃沼の瑠璃風まとふ山葡萄 2 筆勢の雨にそがれし大文字 1 五色沼色なき風を染めにけり(特・翠波) 1 路地抜ける風秋色のあきらかに 1 鳥渡るおのずから知る風の道 1 風なくもよべ散る花よ烏瓜 4 図書館を出て新涼の風拾ふ 坂井 翠波 4 ひと群れのコスモス揺れて風を知る(特・柏泡) 3 大文字点火に闇のどよめけり 3 筆太に大文字燃ゆ京の闇 2 風ひとつなき新涼に身を浸す 1 揺らぎては風を放ちぬ蓮の花 1 片足ははや燃え尽きし大文字(特・如水) 3 カンナ燃ゆそこは熱風赤信号(特・政子) 池田 京華 2 夕日墜つ冷夏の浜は風と波 1 麦藁帽風の迅さに追ゐつけず 1 大文字燃ゆる焔は十六分 1 点火する男のロマン大文字 1 盆提灯もらふ風なし仏の間 1 帰省して田舎の風を土産(つと)にせり 3 風そよぐ利根に名残の月見草 松原 利恵 2 風あてて母の形見の夏羽織(特・秀水) 2 ありなしの風にさからう百日紅 1 大文字老舗の旗を翻す 1 炎昼の隅までむせる熱気風 1 涼風や風には風の好みあり 3 青すだれ川の匂いや風と来し 杉山佐都子 3 山寺や風吹きぬけて流し麺 2 松風や音のする時しない時 1 ひとりなり風なき昼餉冷そうめん 1 さやさやと風に流れる糸蜻蛉 1 衆目を集めて燃ゆる大文字 三浦 政子 1 風は秋と知るや大樹の寄りどころ 1 いつの間にお墓の話し大文字 1 手にねばるすいとんの粉終戦日(特・上尾亭) 1 句誌届くあけびをあげてよりの縁 1 玉虫やきらきらとして風を着て 花岡上尾亭 1 聖書抱き墓参の人と出会ひけり 1 西瓜盗る奴になりたき日暮れかな 1 青芒ことば出そうな書けそうな 1 秋の風そろそろ吹いてくれないか 3 風鈴の舌くるくると風の道(特・京華・利恵) 三浦 秀水 2 古簾解れし糸に風の見え 1 風にのり櫓のにぎわい踊り唄 1 火の入りて闇にさざめく大文字 2 訃報聴きただ鬼灯を撫でるのみ 中村 如水 1 大文字夜空を焦がし上りゆく 1 青春も友も失う敗戦忌 み ん な で 先 生 点火する男のロマン大文字 池田 京華 大文字の準備その他男の仕事(男のロマン)がよい(季) この句に男のロマンは見えません(逸走) 噴水の風に形を崩しをり 薄井 逸走 ベンチで見ている作者の発見(季) 噴水や風に形を崩しをり では(京華) 筆太に大文字燃ゆ京の闇 坂井 翠波 筆太がダイナミック闇に浮かぶ(季) 筆太の大文字、火が入ってはさぞやと思はれる(政子) 「京の闇」は蛇足です。大文字は京都のものですし、昼間は燃しませんから(逸走) 青すだれ川の匂いや風と来し 杉山佐都子 下町の路地(一考を要す)を感じる(季) 青すだれ川の匂いをはこぶ風 では(秀水) 瑠璃沼の瑠璃風まとふ山葡萄 横手 季 瑠璃沼と山葡萄が合っている(京華) 風鈴の舌くるくると風の道 三浦 秀水 舌とはうまくいいましたね(京華) 鳥渡るおのずから知る風の道 横手 季 鳥渡るおのずと知るや風の道 では(京華) 大文字点火に闇のどよめけり 坂井 翠波 点火 どよめく は花火用語のよう、一寸大げさです(秀水) 風あてて母の形見の夏羽織 松原 利恵 虫干しでしょうか 和服を干し連ねる中に母の形見の羽織がなつかしい(秀水) 厳しいですが「だから何なの?」と言いたくなります。 その奥を、その先を示さなければ俳句になりません。少なくとも「風あてし」でしょう(逸走) 古簾解れし糸に風の見え 三浦 秀水 解れし糸の揺れるを見て「風の見えた」と形容したのは美事で ある(翠波) 五色沼色なき風を染めにけり 横手 季 秋の季語「色なき風」を持ってきて、これを五色沼が染めたと形容したのは美事である(翠波) カンナ燃ゆそこは熱風赤信号 池田 京華 カンナの赤と赤信号が合っている。そして熱風、感じが出ている(佐都子) 赤いカンナの息苦しさを思ふのは私だけかしら(政子) 新涼やバス停にある風の道 薄井 逸走 バスを待つ間のさまざまな姿の人達を撫でていく様(佐都子) 新涼や雨かと思ふ風の音 薄井 逸走 静かな夜に繊細な感じで風音を聞いている(佐都子) 帰省して田舎の風を土産(つと)にせり 池田 京華 帰省して田舎の風にどっぷりと では(政子) 「帰省して」は余計では?(逸走) 炎昼の隅までむせる熱気風 松原 利恵 隅までむせるがいかにも暑苦しい(政子) 耕せる背に秋風の吹き抜ける 横手 季 働いていてこそ爽やかさ(政子) どこに秋風を感じるのか、実感(逸走) 自 句 自 解 薄 井 逸 走 手をつなぐ歳にはあらず風の盆 この句は自信作でした。きっと、句会の皆さんは同じ考えだろうと思ったからです。 しかし、句会での結果は、ご承知の通りです。柏泡さんに拾っていただき、安堵しました。 この句では、「手をつなぐ歳にはあらず」の十二音が先にできました。 アメリカで、手をつないで歩いている中年の夫婦を見て、「そんな歳じゃないだろうに」と感じたのが基です。 その先が大変でした・・・・ 手をつなぐ歳にはあらず 青りんご 手をつなぐ歳にはあらず 鴎飛ぶ 手をつなぐ歳にはあらず 心太 色々季語を持ってきたのですが、どうも今ひとつの季語ばかりです。 結果的に落ち着いたのが「風の盆」です。兼題が「風」と「大文字」でしたから、 大文字を持ってくることも考えたのですが、風で、無理矢理落ち着かせた感じです。 句会の皆さんには、季語以前に「手をつなぐ歳にはあらず」が受け入れられなかったようです。 私たちはいつも手をつないでいるよ、ということでしょうか、 それとも、こんなことを俳句に持ち込むなということなのでしょうか、俳句の難しさを感じました。 上尾亭さんへ @ 横 手 季 いつも大変勉強になりますが、私にとって(今回の指摘は)耳の痛いことばかりです。 特に今回の四、五、六、は私の句が指摘されているように感じました。 七、のように痛烈に批判されますと作句の意欲がなくなります。 粒志先生がご存命でしたら何と仰るでしょうか。 古くさいなかにも常に新しい発見をと心にかけているのですが。 論争はまだまだ続きそうですが、面白くなどと言っては失言ですが勉強させていただきます。 上尾亭さんへ A 薄 井 逸 走 俳句の特許庁というのは面白い表現ですね。 新しい言葉の組み合わせをした人が特許を得るという感覚はよく分かります。 ですが、類句を「盗作」と言い切るのはいかがかと思います。言い過ぎではないでしょうか。 「岩にしみいる」「兵どもが夢のあと」は芭蕉の特許ですから、これを単純に使用すれば盗作となりましょうが、類句を盗作と決め付けられては、怖くて俳句が作れなくなります。 実は、私は、歳時記の例句をできるだけ見ないようにしています。見ると、その句の印象が残って、似たような句を作ってしまうのではないかと考えるからです。 ですから、私は、過去にどのような句があるのかをほとんど知らずに俳句を作っていますので、類句を「盗作」と言われたら悔しいです。 さて、 赤とんぼ腕にずっしり子の重み ですが、上尾亭さんは「腕にずっしり子の重み」が常套句だから季語が動きやすいとおっしゃいます。 しかし私は、「腕にずっしり子の重み」と「赤とんぼ」がマッチしていないから → 別の季語の方がいいように感じられる → だから季語が動く・・・・ということではないかと考えます。 「腕にずっしり子の重み」に「赤とんぼ」は合わないのです。十二音を先に作って、そこに季語を持ってくればいい、とは言っても、十二音とマッチしない季語では駄目なのです。 マッチしない季語は動くのです。 それでは「秋深し」は合うでしょうか、「彼岸花」でしょうか、それとも「ひまわり」「いわし雲」「小春日」でしょうか・・・ どうもしっくりしませんね。 俳句の面白さはここにあります。「腕にずっしり子の重み」に合う季語はあるはずで、これを探すのが俳句の面白さなのです。そして、ここが俳句の良し悪しを決定する重要なポイントになるのです。 単なる季語は「腕にずっしり子の重み」には合わないようです。では、「夏痩せ」はどうでしょう。 夏痩せて腕にずっしり子の重み 「赤とんぼ」や「彼岸花」などよりはいいと思います。このフレーズの場合は、十七文字全体で一つの事象を表現するのがいいようです。十二音に季語を付ければいいという手法は(このフレーズでは)通用しないのです。 ここが俳句の面白さです。皆さんも是非この点を考えていただきたいと思います。 そうなのです、雑詠でお気軽に俳句を作るのもいいのですが、この際ですから、兼題に合ったフレーズを真剣に(本当に真剣に)探し出す面白さを体験して欲しいのです。 先日の句会で「兼題で句を作りましょう」と申し上げたのは、このような理由もあるのです。 そして、「季語が動くのは季語以外のフレーズに問題がある」と七項目を指摘して「勉強してください」とおっしゃる上尾亭さんには、是非とも兼題で俳句の特許庁に登録できる句を披露いただきたいと思います。 古くさくなくて、手垢が付いてなくて、笑止千万でなくて、ぴかぴかの新しい「(勉強すべき)俳句の基本」を披露いただきたいと思います。 秀句を逃した 花岡上尾亭 訃報聴きただ鬼灯を撫でるのみ 如水 もう一度句稿を読み返してあっ秀句を落としてしまったの思いに耽っています。 私がこの句を落選させた原因は「撫でるのみ」の五音にあります。 手に持っていた鬼灯を撫でたのでしょうか、或ひは故人を思ひ出してあらためて鬼灯をとり出し撫でたのでしょうか。 私は外で鬼灯を?いでいる時に訃報を聞いて思わず鬼灯を握ったまま動けなくなったと解したので「握るのみ」とした方がしっくりするのにな〜と思ってつい落選させてしまったのです。如水さんごめんなさい。 この句を唯一人選んだ「季」さんはさすがに目が利きます。やはり「季」さんは偉い俳人です。 |

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9 月 句 会 (互選) (特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)
4 滑走路舗装の果ての草紅葉 薄井 逸走 3 争いの続く地境草紅葉 2 億年の浸蝕の谷草紅葉(特・佐都子) 2 雨樋の傾くところ草紅葉 2 刈り残すその一本の草紅葉 1 シーソーを押し戻しゐる草紅葉 1 草紅葉鍾乳洞のある台地 1 電柱の周りは丈けし草紅葉 3 刈りて行く人の見えざり稲穂波 坂井 翠波 2 川波に浮きて流れり桐一葉 2 神木の太き根張りや草紅葉(特・上尾亭・如水) 2 さざなみへ水脈を引きつつ鴨渡る 2 断崖を打ちてしぶける秋波濤 1 城址碑や草の紅葉の燃へたちし 1 山の宿林間抜けて草紅葉 4 投網うつ波のしぶきに秋没日 三浦 秀水 2 秋野菜猫と老婆の小商い 2 波崩れサーファー何処に秋の海(特・利恵) 2 秋の波もまれ渚の桜貝(特・政子) 1 カルデラの沼辺に放牧草紅葉 1 波の声砂丘の径の蟻地獄 5 噴水の波荒れ易し消え易し(特・逸走) 杉山佐都子 3 池の水まだ澄みきらず草紅葉 2 廃屋の崩れし屋根の草紅葉 2 草紅葉橋の袂のだんご売り 1 草紅葉生まれて三日仔牛なり 6 草もみじ気球は川を越えにけり 花岡上尾亭 2 尻餅をつく音したり草紅葉 2 車座の影あたたかし草紅葉(特・京華) 2 くちびるを捺したき空や草紅葉 1 草もみじ母の大きな字も好きだ 4 梁昏るる逆白波の立つ見えて(特・秀水・翠波) 三浦 政子 3 波立って港は秋の黴雨かな 2 獲り入れのあとの村里草紅葉 2 秋の波け立て泊船動き出す 1 どこまでも山の気澄んで草紅葉(特・柏泡) 4 そこここに風に波立つ猫じゃらし 池田 京華 3 花芒銀波の揺れに心置く 2 草紅葉秩父観音師の笑顔 1 稲穂波消えて野っ原犬放つ 1 黄泉で聴く弟子の論争草紅葉 3 どこまでも続く歩板や草紅葉 横手 季 2 太陽のひかり刷きたる草紅葉 1 秋の浜鳶の瞑目礁波 1 草紅葉伏水流の渇きなし 1 ひとときの命燃やして草紅葉 3 草紅葉五百羅漢の脛隠す 松原 利恵 2 運動会白く波うつ組体操 1 利根中州色極まりし草紅葉 1 夏蝶や波のごとくに道よぎる 1 一山のうしろ明るき草紅葉 2 この道も三十年通うか草紅葉 中村 如水 1 波乗りに興ずる青年秋の海 1 遅々として山路すすまず草紅葉 み ん な で 先 生 車座の影あたたかし草紅葉 花岡上尾亭 語り合いおにぎりでも食べている様子(京華) にぎりめしが美味しそう(季) 廃屋の崩れし屋根の草紅葉 杉山佐都子 草紅葉の調和のとれた句と思いました(利恵) 「廃屋の」「屋根の」とのが続きますから、「屋根に」あるいは「屋根や」にしたらいかがでしょう(逸走) 波崩れサーファー何処に秋の海 三浦 秀水 波崩れがよくていただきました(利恵) サーファーは夏に似合います(逸走) 黄泉で聴く弟子の論争草紅葉 池田 京華 笑いながら弟子達の話を楽しんでいる様が見えてくる(政子) 「黄泉」の意味を取り違えているのは私だけ?(逸走) 秋野菜猫と老婆の小商い 三浦 秀水 老婆に猫を組み合わせてほのぼのとした光景(政子) 野菜より、浜辺の魚売りの方が面白くなりそう(逸走) 秋の波もまれ渚の桜貝 三浦 秀水 桜貝の色がとても新鮮(政子) 争いの続く地境草紅葉 薄井 逸走 人の世のしがらみなど何のその、草は紅葉の色に輝く(政子) そこここに風に波立つ猫じゃらし 池田 京華 猫じゃらしの放っておくとのび丈が波立つのがわかる(季) 刈りて行く人の見えざり稲穂波 坂井 翠波 コンバインではなく昔の風景と思われる(季) 刈って行く人の見えざる稲穂波 では(秀水) 刈って行く人が見えない・・・ことがあるのだろうか?(逸走) 川波に浮きて流れり桐一葉 坂井 翠波 桐一葉の連想が良い(季) 草紅葉秩父観音師の笑顔 池田 京華 観音に師の笑顔が良い(季) 梁昏るる逆白波の立つ見えて 三浦 政子 たしかにこんな風景があったように思う(季) 昏るるでなくとも良いのでないか 逆白波がきいている(秀水) 逆白波はオーバーかも(逸走) 獲り入れのあとの村里草紅葉 三浦 政子 獲り入れ後の村の静けさを感じる(季) 取り入れの後の畦道、土手には草紅葉だけが残る田園の風景(柏泡) 億年の浸蝕の谷草紅葉 薄井 逸走 古代海だったところが各所にある、壮大な句(季) 刈り残すその一本の草紅葉 薄井 逸走 刈り残す草一本も紅葉して では(柏泡) 池の水まだ澄みきらず草紅葉 杉山佐都子 池の水はまだ淀んでいるが草は紅葉している様(柏泡) どこまでも山の気澄んで草紅葉 三浦 政子 秋の山の静けさ(柏泡) 作者はどこにいるのでしょう。山の気の中、それとも見晴らしのいい山頂で向こうの峰を見ているのでしょうか(逸走) 尻餅をつく音したり草紅葉 花岡上尾亭 野に遊んでのことかな(柏泡) 滑走路舗装の果ての草紅葉 薄井 逸走 滑走路は舗装されているので気になる、果てもいかがかと思う(柏泡) 波の声砂丘の径の蟻地獄 三浦 秀水 素直に「波の音」としたらどうか(翠波) 砂丘の径に蟻地獄がいるのだろうか、との疑問(逸走) 草もみじ気球は川を越えにけり 花岡上尾亭 磧の草もみじ 秋空に気球ゆったり 良い句です(秀水) 小さな草紅葉と天高く行く気球の組み合わせが良く、川の広さが見えてきます(逸走) この道も三十年通うか草紅葉 中村 如水 なぜ「この道も」なのでしょう。なぜ「通うか」なのでしょう。 三十年通うこの道草紅葉 では平凡でしょうか(逸走) そこここに風に波立つ猫じゃらし 池田 京華 言わんとすることはよく分かるのですが、「そこここ」が気になります(逸走) 運動会白く波うつ組体操 松原 利恵 運動会と組体操は同じ風景ですから、ここを何とかすると広がりが出ると思います(逸走) |