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さやえんどう

.      十 月 句 会(互選)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)
                   
3 裏成りの柿色ずきし二つ三つ          横手  季
3 身知らずに実りし柿の折れ易し
2 小鳥来る富士全景のそば処(特・翠波)
2 誰も来ず電話もあらず小鳥来る
2 暮れ残す渋柿たわわ日を籠めて
2 色鳥の来て明け暮れの恙なし(特・利恵)
1 独り住む色鳥朝の挨拶に
1 裏成りや主丹精の柿二つ


5 柿熟れておのが重さをもてあます        坂井 翠波
4 柿もぐや掴まる枝の空揺らす(特・柏泡)
3 色鳥の触れし波紋や城址池
3 老斑もなき妻の手や柿を剥く
1 柿を剥く眼をテレビに取られつつ
1 色鳥の憩ふ竹林風を見し
1 柿もぐや撓ふ小枝を足場とし


3 今少し歩きたくなり柿日和          中村 如水
2 色鳥を待ちつ針めど糸通し
1 朝の庭枝から枝は秋小鳥
1 柿の葉に独り言いい掃く主
1 山帰来露をふくんで紅あかし
1 色鳥や腑抜けの我を笑ひをり(特・京華)


4 柿もぎの竿の手応えたしかめつ         三浦 政子
3 妙義嶺や屋根をつき出て柿赤し(特・上尾亭)
1 裾をひく赤城山麓柿赤し
1 色鳥や吾に足りたる紅おしろい
1 取れそうなところに赤き他家の柿


4 熟柿落ち庭師の鋏止まりけり          薄井 逸走
3 日溜まりや熟柿は落ちる刻を得し(特・季)
1 熟柿落ち路地の敷石占領す(特・佐都子)
1 無造作に挿す枝葉柿美容院
1 耐へること知らぬ若者熟柿落つ


4 色鳥や影を交えて楢櫟(特・秀水)       花岡上尾亭
2 そわそわと色鳥帰る気配かな(特・逸走)
1 色鳥や朝日をかえす潦
1 色鳥や手の切れそうな朝が来て
1 色鳥の一羽が二羽にやがて消ゆ


3 色鳥や葎は彩を失せにけり(特・政子)     小山田柏泡
2 柿熟れど穫ることもなく落ちもせず
1 色鳥や洗濯物の乾く先
1 ぐっと耐え熟柿支える枝つよし
1 木の脆さ知ってためらひ柿をもぐ


3 高梯子竿も添えある柿の里           三浦 秀水
2 色鳥や贄は乾きて枝の先(特・如水)
2 爪を立て柿の渋味を計る子等
1 葉はすけて空に吸はれる柿の赤
1 さわし柿食べ頃記す荷の届き


3 色鳥の遊ぶ舗道は色煉瓦            池田 京華
1 鳥来たる柿の穫りごろ今がよし
1 畑枯れて熟柿色なす谷戸部落
1 六地蔵おとす一円柿の秋


2 色鳥に恋してみたしこの齢           杉山佐都子
2 色鳥や天女の仕種残し去る
1 柿の木や一本残る生家跡
1 ひと刻を色鳥と遊ぶ旅二日


4 柿たわわこの路地奥は行き止まり        松原 利恵
4 柿もぐや園芸梯子の向きかえて
1 色鳥や紺碧の空暮れ初むる




    み ん な で 先 生

色鳥や腑抜けの我を笑ひをり            中村 如水
 自分に置きかえて(京華)

耐へること知らぬ若者熟柿落つ           薄井 逸走
 現代の世相をよく表している(京華)

誰も来ず電話もあらず小鳥来る           横手  季
 独り暮らしのありさまがよく解る(京華)
 誰も来ず電話も鳴らず小鳥来る  では(逸走)

柿の木や一本残る生家跡              杉山佐都子
 寂しさを感じる(季)

そわそわと色鳥帰る気配かな            花岡上尾亭
 色鳥の様子を観察している作者が見える(季)
 色鳥の様子が目に浮かびます(逸走)

日溜まりや熟柿は落ちる刻を得し          薄井 逸走
 「刻を得し」が良い

色鳥の触れし波紋や城址池             坂井 翠波
 色鳥の飛び立ちし波紋が見える(季)

今少し歩きたくなり柿日和             中村 如水
 同感、平明ながら良い(季)

色鳥や朝日をかえす潦               花岡上尾亭
 水溜まりに写る朝日と色鳥(季)

高梯子竿も添えある柿の里             三浦 秀水
 無理のない句(季)
 よく見かける風景でもある(柏泡)

柿もぎの竿の手応えたしかめつ           三浦 政子
 実写(季)
 どこにでもありそうな句(逸走)  「柿落とす」では(柏泡)
色鳥や影を交えて楢櫟               花岡上尾亭
 林の中に色鳥がチラチラ見える(季)
 楢櫟で武蔵野をうまく表現した句(秀水)

熟柿落ち路地の敷石占領す             薄井 逸走
 道に沢山柿が落ちていてカラスがつゝき路地を占領している様を見かけましたが、句になりませんでした(佐都子)

色鳥や贄は乾きて枝の先              三浦 秀水
 ふと彦根城下を思い出しました(如水)
 百舌(もず)と連動してしまいました(逸走)

木の脆さ知ってためらひ柿をもぐ          小山田柏泡
 ためらひがちに柿をもぐ  では(政子)

暮れ残す渋柿たわわ日を籠めて           横手  季
 渋柿ながら色づき豊かな心象風景が良い(政子)

老斑もなき妻の手や柿を剥く            坂井 翠波
 柿よりも妻の手にみとれている夜長(政子)

柿たわわこの路地奥は行き止まり          松原 利恵
 たわわな柿の許までゆけぬくやしさか(政子)

色鳥や葎は彩を失せにけり             小山田柏泡
 色鳥の色があざやか(政子)

色鳥の来て明け暮れの恙なし            横手  季
 落ち着いた平和な生活にほれて戴きました(利恵)

妙義嶺や屋根をつき出て柿赤し           三浦 政子
 山柿らしき風景、つき出している雄大妙義山、赤い柿広い駐車場いいですね(利恵)
  妙義嶺や屋根つき出て柿赤し  では
  妙義であることの特色が見えません(逸走)

小鳥来る富士全景のそば処             横手  季
 大景を描いていて見事と思う(翠波)
 富士山ならではの情景(逸走)

葉はすけて空に吸はれる柿の赤           三浦 秀水
 葉をすけて空に吸はれる柿の赤  では(翠波)
熟柿落ち庭師の鋏止まりけり            薄井 逸走
 熟柿の落ちる瞬間はなかなか見られない、庭木の上から見庭師の一瞬の動き、動から静が面白い(秀水)
 庭師の一瞬の動きを捉えた句(柏泡)

柿を剥く眼をテレビに取られつつ          坂井 翠波
 「眼をテレビ」が気になるが情景が目に浮かぶ(柏泡)

柿もぐや撓ふ小枝を足場とし            坂井 翠波
 柿の木は非常にもろくすぐ折れる、小枝が足場にはどうか難がある(柏泡)

身知らずに実りし柿の折れ易し           横手  季
 身知らずに実をつけ柿の折れ易し  では

 柿の折れか、枝の折れか(柏泡)

柿もぐや園芸梯子の向きかえて           松原 利恵
 小さな柿の木かな園芸梯子とは(柏泡)





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枯れ蓮

.     十一月句会   (互選)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)

3 熱燗や木の葉の走る裏通り           薄井 逸走
3 愚痴を吐き愚痴を聞きやり温め酒(特・利恵)
2 熱燗や生け簀の魚無表情(特・上尾亭)
2 熱燗の話途切れて海の音(特・佐都子)
2 熱燗や男の視線女の目
1 熱燗や水平線の丸き夜
1 熱燗や二人に広き四畳半


3 雑踏にネオン眩しや蓮枯るる          池田 京華
2 壁の染みぼやけてゆくや温め酒
2 蓮枯れて威風堂々西郷どん
2 枯蓮や折れて音なく沈みゆく
1 温め酒身辺整理そろそろと
1 温め酒そっと紅拭き杯渡す
1 蓮枯るる上野の恋も終りけり


3 自在鈎揺れて熱燗腑をめぐる          杉山佐都子
2 枯れ蓮や吟行らしき人のあり
2 枯れ蓮や破れ傘なる水の面
2 枯れ蓮のやんちゃ坊主の暴れあと(特・京華)
1 枯れ蓮の重なり相いて幾何模様
1 温め酒李白に浸り一人酌む
1 枯れ蓮の三角定規垂れており


3 累々と折れ伏す蓮の枯れ極む          坂井 翠波
2 枯れ蓮の水面をたたく風の音
2 湯の街の夜深みけり温め酒
2 ふる里の銘酒名指してぬくめ酒
1 駅前のせまき屋台やぬくめ酒
1 あたためし五酌の酒をいとほしむ


3 枯れはちす俄に暮れてしまいけり(特・秀水)  花岡上尾亭
1 蓮枯れて夕日がもう肩の上
1 熱燗にして雨音を聞くばかり
1 雨ふりてあたりしずかや枯れはちす(特・政子)
1 枯れ蓮に夕日ひととき射しにけり


2 蓮枯れて茎残骸を晒しけり           小山田柏泡
2 蓮枯れて風に動く葉動かぬ葉
2 熱燗を交わせし友の熱き弁
2 枯れ蓮のより添う骨もまた折れし
1 熱燗はさけて程よき肌加減


5 蓮枯れて弁天堂のあらわなる          横手  季
2 屋形船江戸芸たのし温め酒
2 職退きて一人が気まま温め酒
1 船宿の夜は釣り自慢温め酒
1 白蓮の名残とどめず枯れ伏せり(特・秀水)
1 千年の栄華の夢や枯蓮田


4 枯蓮壕に天守の影さやか            三浦 秀水
3 枯れ蓮を巧みに潜るつがい鳥
3 一切をすてゝ枯蓮しずむ池
2 なにを煮る河原のにぎわい温め酒
1 熱燗に触れて思はづ耳の朶
1 枯蓮孫の手ぬくしお壕端(特。如水)


4 枯蓮の影とゆれ合ふ日和かな(特・柏泡)    三浦 政子
2 熱燗や同じくり言聞く羽目に(特・翠波)
2 枯蓮や遠山かたちそのままに
1 温め酒銚子二本をまた追加
1 人佇ちていよよ淋しき枯蓮田
1 熱燗の加減にうとき下戸の妻


2 熱燗も祝辞ながびき冷めにけり         中村 如水
2 温め酒冷えて寿ぎ終りとす
1 枯蓮やふとしのばずの池浮ぶ
1 沼に立つ枯鬼蓮の厳めしや
1 枯蓮が兵馬俑の如く立ちならび


1 小さき幸分かち合いけり温め酒(特・逸走)   松原 利恵




    み ん な で 先 生

温め酒そっと紅拭き杯渡す             池田 京華
  旦那様それとも昔の恋人・・・・いいですね(利恵)

白蓮の名残とどめず枯れ伏せり           横手  季
  白蓮のはかなさ、まさに人生そのもの(秀水)

熱燗や男の視線女の目               薄井 逸走
  飲み屋の女将の目、熱燗を注文する男の視線の面白さ(秀水)

枯れ蓮のより添う骨もまた折れし          小山田柏泡
  茎を骨と言うあたりが上手い(秀水)

枯蓮の影とゆれ合ふ日和かな            三浦 秀水
  日和より日射しの方が良いと思う(秀水)

熱燗や生け簀の魚無表情              薄井 逸走
  よく生け簀の魚をとらえていると思う(佐都子)

熱燗の話途切れて海の音              薄井 逸走
  目に映って情緒が浮かんできます(佐都子)

職退きて一人が気まま温め酒            横手  季
  私のようで身につまされます(佐都子)

枯れ蓮や吟行らしき人のあり            杉山佐都子
  人のゐて・・・では(政子)

蓮枯れて威風堂々西郷どん             池田 京華
  枯蓮と西郷さんの対比がよい(政子)

熱燗はさけて程よき肌加減             小山田柏泡
  ぬるめの酒がよい・・に同感 歌の文句じゃないけれど(政子)

雨ふりてあたりしずかや枯れはちす         花岡上尾亭
  枯蓮に雨の風影はあまりにもさびしい風情(政子)

あたためし五酌の酒をいとほしむ          坂井 翠波
  五酌ほどの酒を楽しむ、ほんとうかしら、いじましい(政子)

枯れ蓮のやんちゃ坊主の暴れあと          杉山佐都子
  やんちゃ坊主がおもしろい(京華)

雑踏にネオン眩しや蓮枯るる            池田 京華
  多分都会の蓮池上野あたりか、でも夜は蓮は見えない(季)

枯蓮が兵馬俑の如く立ちならび           中村 如水
  少し無理があるが(季)

枯蓮孫の手ぬくしお壕端              三浦 秀水
  小さき手のぬくもり孫と祖父(如水)

熱燗や同じくり言聞く羽目に            三浦 政子
  酔いの増すごとに愚痴の多くなる友人と飲む酒のやりきれなさが表現されている(翠波)

蓮枯れて弁天堂のあらわなる            横手  季
  上野弁天堂は日頃は蓮にかくれているが蓮が枯れて来ると不忍池の遠くからもよく見える(翠波)





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.     十二月句会   (互選)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)

5 冬枯れや見えゐて遠き国境(特・佐都子・季)  薄井 逸走
4 冬枯れや夕日に光る磧径
3 冬枯れや万年塀の日向径
2 冬枯れや野を一本の道分ける
2 荒海のしぶき届かぬ冬枯野
2 冬枯れや砂浜狭き日本海
1 冬枯れや一本道のなお遠く
1 冬枯れや日に一本のバスが来る


3 法の池魚影しづかに寒の鯉           三浦 政子
3 冬枯れや母の忌日の過ぎてゐし(特・秀水)
2 冬枯れの径まっすぐに光る星
2 枯れ果てし草の身軽さ突っ立って(特・京華)
2 冬枯れの庭の木賊のなお青く
1 寒鯉の捌かれている夜店の灯


3 冬枯や大空断ち切る飛行雲           三浦 秀水
2 冬枯れて中洲に広さの戻りけり
2 寒の鯉買うて重たし十日市
1 教会の影は動きつ冬枯るる
1 冬枯や一葉残して武蔵野辺
1 冬枯れて空がかぶさる大伽藍


3 夕日さす石のくぼみや冬枯るゝ         花岡上尾亭
2 照る波をかぶる寒鯉重なりぬ
1 暮れてゆく水のひかりや冬枯るゝ
1 冬枯れや吹かれて声の出ぬ雀
1 耳朶に日のあかあかと冬枯るる
1 冬枯れやしずかに空をうつす水


2 冬枯の静かな茶房鴉なく(特・翠波)      中村 如水
2 陵(みささぎ)の銀杏落葉の美しき
1 冬枯の百舌鳥(もず)と言ふ駅に降りたちし
1 冬枯の庭に一ッ所青きもの
1 武家屋敷堀の寒鯉うごかない
1 冬枯れの空見上ぐれば一ツ星


5 寒鯉の水面に浮きし日和かな          小山田柏泡
3 水底に動く影あり寒の鯉(特・如水)
2 冬枯れて見えざるものをみつけたり(特・季)
2 冬枯れて風の立寄る術もなし
1 冬枯れし野に竹林の繁りかな


5 冬枯や欅街道ささくれて            池田 京華
3 冬枯に商いうすし里の茶屋
2 寒の鯉水尾ゆるやかに餌ねだる
1 冬枯や閉まるシャッター商店街(特・柏泡)
1 冬枯れて小さき教会見へる町


2 寒鯉のうすき波立てゆらり浮く(特・利恵)   杉山佐都子
1 冬枯れて見えぬ物まで視野に入る
1 冬枯れの校庭広々声透る
1 冬枯れや汽笛曲がりて聞こえ来る(特・逸走)
1 冬枯れやピカソの青き絵を見てき


2 冬枯れて俄に走る風の音            松原 利恵
2 冬枯れて走る風あり村暮色
2 寒鯉の背びれゆらして沈みゆく(特・政子)
1 冬枯れて沢に夕日を流しをり


3 冬枯や葉の転がれる並木道           坂井 翠波
1 寒鯉の餌欲る口の浮かびきし
1 冬枯れて乾き田続く地平線


2 冬枯れや石白々と磨崖佛            横手  季
1 冬枯るる菩提寺地獄極楽図
1 二月堂より落日の枯木山(特・上尾亭)




    み ん な で 先 生

枯れ果てし草の身軽さ突っ立って          三浦 政子
  草の身軽さ突っ立って・・考へつかない言葉に脱帽です(京華)

冬枯れて沢に夕日を流しをり            松原 利恵
  夕日を流し・・きれいな言葉(京華)

冬枯れて風の立寄る術もなし            小山田柏泡
  風の立寄る術・・今までにない言い回し(京華)
  冬枯れて風の立寄る所なし  では?(逸走)

冬枯れて中洲に広さの戻りけり           三浦 秀水
  川の広さがよく分かる(京華)
  冬枯れて中洲に広さ・戻りけり(逸走)

冬枯れや見えゐて遠き国境             薄井 逸走
  荒涼とした道を行けども行けども、遠く見える道を行く情景が  浮かぶ(佐都子)

冬枯れの空見上ぐれば一ツ星            中村 如水
  冬枯れの空見上ぐれば星一つ  では(利恵)

冬枯れて見えぬ物まで視野に入る          杉山佐都子
  冬枯れて見えぬ物までみえてきし  では(柏泡)

武家屋敷堀の寒鯉うごかない            中村 如水
  武家屋敷堀の寒鯉うごかざる  では(柏泡)

冬枯や欅街道ささくれて              池田 京華
  ささくれてはどうか? あらあらし、では(柏泡)

冬枯や閉まるシャッター商店街           池田 京華
  冬枯れと不況の街の冬の情(柏泡)

冬枯れや母の忌日の過ぎてゐし           三浦 政子
  日常の生活にまぎれて忌日を忘れていたことが、冬枯の季語によって強調される(翠波)
  冬枯れて憂鬱の日々を、気が付けば母の命日が過ぎており人の無情を知る(秀水)

冬枯の静かな茶房鴉なく              中村 如水
  鴉の鳴いていることにより静けさが強調されている(翠波)

寒鯉の背びれゆらして沈みゆく           松原 利恵
  寒の鯉なればこその実感、浮くではなく沈むに着目(政子)

夕日さす石のくぼみや冬枯るゝ           花岡上尾亭
  石のくぼみの影にこころを動かす(政子)

寒鯉の水面に浮きし日和かな            小山田柏泡
  あたたかき日差しを恋うて浮上する寒の鯉(政子)
  「浮きし」が死んだ鯉を思わせます。
  寒鯉の水面に口を出す日和  では(逸走)

冬枯れやピカソの青き絵を見てき          杉山佐都子
  冬枯れの上野公園 美術館でピカソの青の時代の絵
  組み合わせもぴったし(秀水)

冬枯れて見えざるものをみつけたり         小山田柏泡
  何を見つけたのか? 「見えざるもの」・・見つけたものに言  い替えた方が良いと思う(秀水)

冬枯れや汽笛曲がりて聞こえ来る          杉山佐都子
  冬枯れに「汽笛」を持ってきたところが美事。ただ、汽笛を曲げる必要はないと思う。
  冬枯れや汽笛真っ直ぐ聞こえ来る  では(逸走)

冬枯や大空断ち切る飛行雲             三浦 秀水
  冬枯や空を断ち切る飛行雲  では(逸走)





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