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12 月 句 会(2004)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの) 3 街角に托鉢の僧十二月(特・翠波) 横手 季
3 身辺に病む人増えし十二月
3 待ち合はす駅にはぐれし十二月
2 地震(なえ)の地に臥す人案ず十二月(特・利恵)
1 朝まだき仮死の如なり冬の蝶
1 老いぬれば日月速し十二月
1 陽当たれば舞わねばならぬ冬の蝶
1 あわあわと宙に乗りたる冬の蝶
5 捨てること出来ず思案の十二月 杉山佐都子
4 ひだまりに杖のあとさき冬の蝶
2 華やかに街変わりゆく十二月
2 遠洋へ出ていく船や十二月(特・如水)
2 新築に越す顔のあり十二月
1 ミサすすむ大聖堂や冬の蝶
1 店の猫のっそり出ていく十二月
4 冬の蝶だけに日溜まりあるごとし(特・季・政子)小山田柏泡
3 日溜まりも早移り消え冬の蝶
3 災(わざわい)の文字で締め括る十二月
2 冬の蝶ここにも日溜まりみつけたり
2 十二月訪う先々は留守ばかり
2 剪定もそこそこにして十二月
1 冬の蝶休み休みて翅び去りぬ
3 大富士の山容正す十二月 坂井 翠波
3 遮断機を押し上げ走る十二月(特・逸走)
3 絶叫の坩堝(るつぼ)アメ横十二月
3 日を恋ひて冬蝶の羽根動きけり
2 蒼天へ起重機唸る十二月(特・正彦)
1 やはき陽や木の葉に縋(すが)る冬の蝶
1 積上げし大魚糶り果つ十二月
4 十二月ことこと言ふは落とし蓋 薄井 逸走
2 十二月日曜菜園人のなく
2 茹で卵コツンと立てて十二月(特・佐都子)
2 十二月明かり連ねて行く夜汽車
1 十二月真っ赤な花の美容院
1 十二月くるりと回る風見鶏
2 寺畑の日ざしを低く冬の蝶 三浦 政子
1 何処からと問はれし旅や冬の蝶
1 十二月地震(なゐ)の残せる青テント
1 吾が佇てる頭上に北斗十二月
1 十二月年金くらし圧迫す
1 十二月待たるる蕾ほつほつと
2 車庫納むトロッコ列車十二月 三浦 秀水
1 飛鳥路や秘めし舞台に冬の蝶
1 招き上げ南座の装い十二月
1 冬の蝶入鹿の墓や刻ながる(特・京華)
1 欠礼の葉書見直す十二月
1 貸し売りの台帳めくる十二月
4 この垣根越すには難し冬の蝶(特・柏泡) 松原 利恵
2 肩凝って声の高まる十二月(特・秀水)
1 雨脚をよけて身を置く冬の蝶
1 この辺で欲はかくまい十二月
1 小走りの白きエプロン十二月
3 一人居や普段通りの十二月 池田 京華
1 母の顔姑の姿や十二月
1 手水鉢さざ波立ちて冬の蝶
1 集金も早くなりたる十二月
1 ただ一匹苅込過ぐる冬の蝶
2 為すこともなさず悔いいる十二月 中村 如水
1 冬の蝶我が行く先を歩きをり
み ん な で 先 生
為すこともなさず悔いいる十二月 中村 如水
誰しも思うことは同じの様です(京華)
十二月日曜菜園人のなく 薄井 逸走
バケツやポリタンクだけが雑然と置かれている(京華)
捨てること出来ず思案の十二月 杉山佐都子
愛着のあるものはなかなか捨てられない悲しき性(京華)
茹で卵コツンと立てて十二月 薄井 逸走
発想が面白い(京華)
やさしくて十二月の多忙の中、ホッとする思い(佐都子)
一人居や普段通りの十二月 池田 京華
一人暮らしには何時も変わらぬ十二月である様(柏泡)
新築に越す顔のあり十二月 杉山佐都子
正月は新築の家で迎えようとする越す人は多い、十二月の風物である(柏泡)
飛鳥路や秘めし舞台に冬の蝶 三浦 秀水
飛鳥時代の政争「大化の改新」を秘めた地の、蝶に思いを寄せたのだろうか(柏泡)
日を恋ひて冬蝶の羽根動きけり 坂井 翠波
羽根は羽でよいでは、陽が当たり羽が動き出した蝶の姿(柏泡)
よわよわしい冬の蝶がでている(季)
寺畑の日ざしを低く冬の蝶 三浦 政子
寺の畑が冬蝶の残り少ない命とを連想させる(柏泡)
この垣根越すには難し冬の蝶 松原 利恵
冬蝶の力のなさを感じる風情(柏泡)
老いぬれば日月速し十二月 横手 季
歳ごとに一年が早く感じる(柏泡)
何処からと問はれし旅や冬の蝶 三浦 政子
冬の蝶お前も何処から来たのか(柏泡)
吾が佇てる頭上に北斗十二月 三浦 政子
冬の夜空に輝く星に感動(柏泡)
北斗七星は頭上に見えないのですが・・・(逸走)
招き上げ南座の装い十二月 三浦 秀水
南座のまねき見上げて十二月、としたらどうか(翠波)
朝まだき仮死の如なり冬の蝶 横手 季
朝まだき死せる如なり冬の蝶 では(翠波)
十二月ことこと言ふは落とし蓋 薄井 逸走
忙しい主婦の年末の生活が活写されてゐる。可句である(翠波)
ことことが十二月にマッチ(佐都子)
煮物の多い十二月である(季)
絶叫の坩堝(るつぼ)アメ横十二月 坂井 翠波
アメ横の騒々しさが思い浮かぶ(佐都子)
買物でアメ横に集まる大勢の人、大きな声で呼び込む様(季)
欠礼の葉書見直す十二月 三浦 秀水
年々増える一方となりました(佐都子)
十二月真っ赤な花の美容院 薄井 逸走
赤いポインセチアがどの店にもあり、華やかさがある(佐都子)
遠洋へ出ていく船や十二月 杉山佐都子
正月が近いと言ふのに出帆見送る姿は?(如水)
遠洋へ出ていく船か十二月 では(逸走)
地震(なえ)の地に臥す人案ず十二月 横手 季
私も同じ考えです、新潟は特に寒い十二月でしょうね(利恵)
身辺に病む人増えし十二月 横手 季
寒さが身に沁む十二月ですね(利恵)
街角に托鉢の僧十二月 横手 季
雑踏の中に立つ僧、いかにも十二月の風景と思う(政子)
災(わざわい)の文字で締め括る十二月 小山田柏泡
本当に災難の多い年でした、実感です(政子)
冬の蝶だけに日溜まりあるごとし 小山田柏泡
日溜まりに飛ぶ蝶の行くえが気にかかる(政子)
大富士の山容正す十二月 坂井 翠波
富士山も正月を迎える為に雪化粧しているのでしょうか(季)
遮断機を押し上げ走る十二月 坂井 翠波
暮れの忙しさがでている(季)
捨てること出来ず思案の十二月 杉山佐都子
大掃除して仲々捨てることが出来ない、私もゴミをかかえている(季)
華やかに街変わりゆく十二月 杉山佐都子
クリスマスツリーで真昼のようにかがやく街の様子(季)
十二月年金くらし圧迫す 三浦 政子
年金暮らしの私にピッタリの句(季)
ただ一匹苅込過ぐる冬の蝶 池田 京華
ただ一匹残った蝶にみえる(季)
この辺で欲はかくまい十二月 松原 利恵
この歳で欲はかくまい十二月 では?(逸走)
ひだまりに杖のあとさき冬の蝶 杉山佐都子
日溜まりに杖の後先冬の蝶 漢字で感じが違います(逸走)
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1 月 句 会(2005)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの) 4 地下街を出て寒灯の並木路(特・利恵) 横手 季
2 焼芋屋赤ちょうちんの灯を借りて
2 焼芋売るオフィス街の片隅に
1 壺焼芋生活(たつき)の足しに老夫婦
1 住宅地声の高まる焼芋屋
1 寒灯の路地に別れし余韻かな
1 寒灯に見送る孫等影引きて
3 ためらへば路地のかなたへ焼藷屋 坂井 翠波
2 寒灯を高く掲げて除雪ブル
1 壺を焼く紅蓮業火や焼藷屋
1 磴百段上り寒灯禅の庭
1 寒灯に影曳き湖畔逍遥す
5 寒灯を一つ点して路地深し(特・柏泡) 薄井 逸走
4 寒灯の一つが揺るゝ無人駅
4 焼き芋を薪の煙にむせて買う
2 寒灯の途切れその先無住寺
2 寒灯に照らされ浮かぶ時計台(特・佐都子)
1 寒灯が二つそこから男坂
4 山宿の寒灯木々の隙間から 小山田柏泡
4 一ト所炭状に焦げ芋焼ける
4 一寒灯照らす田舎の道標
4 寒灯に札を透かして露天商(特・翠波)
3 焼芋や吹いて叩いて皮剥いて
3 寒灯や御堂に如来の眼の光る
4 寒灯や上野の森の青テント(特・政子・秀水) 池田 京華
3 参詣の足途絶へたり冬灯
1 もう少し速度落とせよ焼芋屋
1 焼芋屋里の温もり売りに来る
1 父子(おやこ)の像隣の湯殿冬灯
1 馳走して客待つ部屋の冬灯り
3 消ゆるかに見えてはともる冬の灯 三浦 政子
2 掌ごころに焼芋かげん見てゐたる
2 ふしくれの手が焼芋の皮むしる
2 寒灯のひとつは消えし裏通り
2 道割けし高速道よ寒灯
1 手で開けて降り立つ駅や寒灯し
3 寒灯下絵馬の重なり風の音(特・京華) 杉山佐都子
1 終電車寒灯頼り路地に入る
1 それなりにひとり厨の寒灯下(特・正彦)
1 焼芋屋定位置となる医院前
2 地震(ない)疲れ崩れしまゝよ寒の灯 三浦 秀水
2 天心に星限りなく寒の灯
1 枯枝で残り火かき寄せ芋を焼く
1 夜警するうしろに続く焼芋や
2 孫二人来て寒灯のはなやげる 松原 利恵
2 寒灯の闇に楽しきこと一つ
1 寒灯と共に夜風の吹きすさぶ
3 焼芋や呼びこむ声や国訛り 中村 如水
1 臘梅の香りゆかしき朝の庭
み ん な で 先 生
地震(ない)疲れ崩れしまゝよ寒の灯 三浦 秀水
寒の灯が字余りになってしっくりしない、寒の灯でなく、寒灯(かんともし)(季)
地震の村崩れしまゝに寒灯す では(逸走)
焼き芋を薪の煙にむせて買う 薄井 逸走
こうゆうこともあるのでしょう(季)
夜警するうしろに続く焼芋や 三浦 秀水
無理のない句と思った(季)
かなの使い方が変。夜警する後ろに続く焼芋屋 では。ただし
夜警は冬の季語です(逸走)
寒灯に札を透かして露天商 小山田柏泡
「万札透かす露天商」では(政子)
偽札を疑ってゐる男の姿が表現されてをり見事(翠波)
俳句と川柳に境目はないと言われますが、私には滑稽姓が強く感じられる句です(逸走)
ラジオ消し寒灯を消し今日を消す 坂井 翠波
NHK大賞の句、ストーブ消しスタンドを消し今日を消す という類句があるため選びませんでした(佐都子)
ためらへば路地のかなたへ焼藷屋 坂井 翠波
買おうかどうしようと思っている状態がわかる(季)
どうしようか迷っている間に去った焼芋屋(柏泡)
焼芋や呼びこむ声や国訛り 中村 如水
焼芋や呼ぶ声にある国訛り では(政子)
官舎住まいの頃が想い出される(柏泡)
地下街を出て寒灯の並木路 横手 季
寒さの感じがよく出ています(利恵)
寒さがひき立ち美しい感じ(佐都子)
寒灯や上野の森の青テント 池田 京華
青テントが寒灯の季語そのままの輝き、いいですね(利恵)
寒々とした夜の上野の森、うらぶれた浮浪の青テント、写実句の代表(秀水)
寒灯の一つが揺るゝ無人駅 薄井 逸走
人影のない寒さが一層感じる(佐都子)
寒灯に照らされ浮かぶ時計台 薄井 逸走
寒い北海道が連想された(佐都子)
焼芋や吹いて叩いて皮剥いて 小山田柏泡
よ重ねの句はあるが、て重ねが面白い(秀水)
焼芋屋とした方がよいと思ふ(翠波)
寒灯下絵馬の重なり風の音 杉山佐都子
寒灯と受験子を連想させる良い句(秀水)
寒灯の路地に別れし余韻かな 横手 季
寒灯の路地に別れのできぬまゝ では(逸走)
手で開けて降り立つ駅や寒灯し 三浦 政子
手で開けて降り立つ駅に寒灯る では(逸走)
もう少し速度落とせよ焼芋屋 池田 京華
車での焼芋屋が主流だ呼び止める間もなく去った(柏泡)
この句も川柳と思うのですが(逸走)
寒灯を高く掲げて除雪ブル 坂井 翠波
たしかブルの灯は高い所から照らしての除雪だ(柏泡)
天心に星限りなく寒の灯(とう←京華さんのために) 三浦 秀水
天心はどうだろうか(秀水)
焼芋売るオフィス街の片隅に 横手 季
得意客がこんなところにあるのだ(柏泡)
寒灯を一つ点して路地深し 薄井 逸走
寒灯、焼芋には路地がよく出てくるが、平凡だが路地の感が深い(柏泡)
枯枝で残り火かき寄せ芋を焼く 三浦 秀水
こんな風景も今はなくなった、田舎でも環境面から煙を出せなくなった(柏泡)
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2 月 句 会(2005)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの) 5 早春や舳先の揃ふ船溜まり 薄井 逸走
4 もぐり来る猫に蒲団を分け与ふ
3 早春の入日は黒く富士残す
2 眼を細めゐる大仏に春浅し(特・正彦)
2 取り込みし蒲団へ猫の走り来る
2 早春の髭を撫でゐる指の背な
2 日の当たる地球のここに蒲団干す(特・佐都子)
1 早春の小径に香る陽射しあり
5 蒲団干すベランダせまし子澤山 横手 季
4 伊豆の山下れば海光春早し
3 陽の温みほのか蒲団に顎うずめ
3 陽の温み母なる温み干蒲団
1 早春や森羅万象出番待つ
1 鐘一打早春の里ひろごれり
1 早春や鰆の糶に涌きたちぬ
5 剪定も中途半端や春早し 小山田柏泡
4 鉢の物乾く縁先春浅し(特・秀水)
3 早春や川沿う道に石蹴って
2 同窓会雑魚寝の布団に禿げ白髪(特・利恵)
1 早春のハウスに芽吹く野菜の香
1 早春や居間の日差しの日々浅く
1 羽布団畳む押入れ喰みだして
3 かき揚げの早春の味さくさくと 杉山佐都子
2 早春や遠く佛燈見えかくれ
2 早春の光りまぶしき涅槃像(特・翠波)
1 早春の色に染まりて旅終る
1 世界一小さき海峡早春路
1 早春や五百羅漢の丘に立つ
1 早春に退院近き風便り
2 春早しひやかし気分問屋街 三浦 政子
2 早春の樹々それぞれの色もてり
1 寝に入ればそっと身をひく子の布団
1 縫ひ返す衣やわらかし針供養(特・如水)
1 春早し雪軽やかに降りてくる
1 早春のふるさとはまだ雪の中
1 やりかけのミシンが踏めて二月かな 三浦 政子
2 早春や予備校募集のアドバルン 松原 利恵
2 早春の赤城榛名の空蒼し
1 傘寿なり蒲団干すのも楽ならず
1 天界も人界もあり春浅し
1 早春の香ほどこす天満宮
1 早春や変哲もなく空仰ぐ(特・逸走)
1 老体に羽蒲団の軽きかな 中村 如水
1 春浅し窓から入りし風やさし
1 早春や鴉と共に原あるく
1 早春の夕日眩しきなか散歩
1 朝茶事の窓より入りし早春光
5 早春の陽だまり猫と一人いる(特・政子) 稲葉 正彦
2 早春の小雨降りそぐ石仏
1 早春の山並消えて町に入る
1 蒲団干す妻の顔見ゆ曲がり角
3 叱られて蒲団をかぶり泣く子かな(特・季) 三浦 秀水
3 早春や猫の足跡つゞく縁(特・柏泡)
1 早春やマスクで登庁杉花粉
1 早春や稲架間の径の青みたり(特・京華)
2 早春や籠に犇めく十姉妹 池田 京華
1 里蒲団別珍の衿掛けてあり
1 預かりっ子よしよしよしと蒲団かけ
み ん な で 先 生
もぐり来る猫に蒲団を分け与ふ 薄井 逸走
もぐりくる猫と蒲団にぬくみあう では(季)
早春の夕日眩しきなか散歩 中村 如水
早春の夕日は美しいと思います(季)
早春の樹々それぞれの色もてり 三浦 政子
樹の特徴を感じているのでしょう(季)
早春のハウスに芽吹く野菜の香 小山田柏泡
ハウスの中は暖かいので香りも強いと思います(季)
早春や鴉と共に原あるく 中村 如水
何となくドラマを感じます(季)
かき揚げの早春の味さくさくと 杉山佐都子
「さくさくと」がさわやかな早春の感じ(季)
叱られて蒲団をかぶり泣く子かな 三浦 秀水
自分の遠い幼い頃を思います(季)
早春や川沿う道に石蹴って 小山田柏泡
何か心にかかるものが感じます(季)
同窓会雑魚寝の布団に禿げ白髪 小山田柏泡
その通りです、禿頭はどうですか(利恵)
蒲団干すベランダせまし子澤山 横手 季
その通り、子澤山がいいですね(利恵)
「澤山」という字がなじめません、沢山では(逸走)
早春の陽だまり猫と一人いる 稲葉 正彦
老齢の静かな生活がそこにある(政子)
のどかな早春の一時、早春と猫、蒲団と猫はよく似合う(柏泡)
早春やマスクで登庁杉花粉 三浦 秀水
季節柄ほちほちと見受けられる今日この頃(政子)
早春、マスク、花粉症・・・・季節が盛り沢山です(逸走)
里蒲団別珍の衿掛けてあり 池田 京華
ありし日の父の掛け蒲団を思い出す、今はなつかしい(政子)
伊豆の山下れば海光春早し 横手 季
明るい景色が広がって春近しの感がする(政子)
叱られて蒲団をかぶり泣く子かな 三浦 秀水
こんなしほらしい子が今でもいるのかしら(政子)
鉢の物乾く縁先春浅し 小山田柏泡
鉢物の では如何でしょうか(京華)
早春のふるさとはまだ雪の中 三浦 政子
雪深きふるさとを持つ人が羨ましい(京華)
早春の香ほどこす天満宮 松原 利恵
天神さんの紅白梅がほころんでいるのが目に浮かぶ(京華)
早春の赤城榛名の空蒼し 松原 利恵
平凡なくであるがひかれるものがある(京華)
剪定も中途半端や春早し 小山田柏泡
寒いと剪定もいい加減になりますね(京華)
朝茶事の窓より入りし早春光 中村 如水
清々しい茶事の様子(京華)
早春や稲架間の径の青みたり 三浦 秀水
まさに早春という感じです(京華)
枯れ草の根本に芽吹きの音をみたことだろう(柏泡)
稲架間の径とは、畦道のことでしょうか? 稲架は秋の季語、早春に稲架間となる径があるのでしょうか?(逸走)
伊豆の山下れば海光春早し 横手 季
これから長い小説が始まる様ですね(京華)
陽の温み母なる温み干蒲団 横手 季
ほかほかになった蒲団に身を沈めるときのきもちよさ(京華)
老体に羽蒲団の軽きかな 中村 如水
綿蒲団が重く感じる、肩も凝るこの頃(柏泡)
取り込みし蒲団へ猫の走り来る 薄井 逸走
猫の姿そのものである(柏泡)
早春や猫の足跡つゞく縁 三浦 秀水
猫の句を四句選ばせてもらいましたが、早春縁側に白く足跡を付けてある早春の風情が見に浮く、我が家は犬の足跡大変(柏泡)
春早し雪軽やかに降りてくる 三浦 政子
季重なりであるが実景として可句と思う(翠波)
早春や変哲もなく空仰ぐ 松原 利恵
早春や変哲もなき空仰ぐ として特選でいただきました。「変 哲」という言葉の使い方が違うと思うのです(逸走)
早春や鰆の糶に涌きたちぬ 横手 季
魚偏に春と書いて鰆(さわら)、つまりは春そのものの魚のこ とです。早春と鰆の組み合わせには同意できません(逸走)
天界も人界もあり春浅し 松原 利恵
発想がすごいです。ですが、折角の発想が生かされていないと 思うのですが(逸走)
天界の見えぬ人界春浅し とかでは?(逸走)
早春や五百羅漢の丘に立つ 杉山佐都子
早春であることの意味が読めません。「若葉風」でも「晩秋」 でも・・・何でもいい句ですね(逸走)
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3 月 句 会(2005)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの) 5 春愁を吹き消す女の高笑い 杉山佐都子
4 涅槃像杓子定規に生きて来て(特・利恵)
2 嫁いつか姑となれり涅槃像
1 春愁や仲間の酒に乗り切れぬ
1 寺守の涅槃西背にもくもくと
1 春愁に民生委員訪ね来し
1 老いの杖老いの手を引き涅槃像(特・秀水)
1 門前の味噌売り女涅槃西
4 春愁や更に小さくなりし母(特・佐都子) 薄井 逸走
3 涅槃会や双子の並ぶ乳母車(特・正彦)
2 涅槃西無縁仏となる予感
1 掛け軸の傾くまゝや春愁う
1 鳩を追ふヨチヨチ歩き涅槃像
1 着崩れを正して拝す大涅槃
1 春愁や満員電車みな無言
3 束の間の夕日に陰りし涅槃坂 中村 如水
3 春愁い言うこと言はず戻りけり
2 涅槃寺媼まさぐる数珠の音(特・京華)
2 春愁や鏡にさえない顔うつり
1 見あげれば涅槃像の巨大なり
1 春愁や無為に過ごす日雨となる
1 みちのくの過疎となりたる涅槃寺
3 指やせて適うリングに春思ふと 三浦 政子
2 春愁やとりそこねたる電話口
2 笑いつつ笑えぬ話涅槃西
2 涅槃西うかと遅れし芋の種
1 春愁やすり寄ってくる猫の老
1 永遠にいだく秘めごと涅槃西
7 春愁や字引に亡夫の赤き線(特・柏泡・逸走) 横手 季
3 裸婦像の総身黒ずみ春愁
2 岩襖波のしぶきや涅槃西
2 嬰をしかと聖母観音涅槃西
2 極楽寺坂吹きぬくる涅槃西
4 春愁やふるさと降雪なお止まず 坂井 翠波
2 虫食ひの著(しる)けき涅槃図掲げあり
2 春愁やゴヤの自画像仰ぎおり
2 磨崖仏光背として涅槃寺
1 禅林の名僧講ず寝釈迦像
3 剥落の涅槃像なお威厳もち(特・如水) 三浦 秀水
2 略奪の廃墟にお在す涅槃像(特・政子)
1 春愁や捨て猫一途に餌をねだり
1 鳥は去り湖畔の静寂春愁ふ
1 剃髪の僧に小雨か涅槃像
1 語られぬ異国の僧や涅槃像
2 もちくれし涅槃会の団子はや固し 小山田柏泡
2 春愁や目覚めし床をまだ出でず
1 春愁や河原の径に躓きて
1 黄金の涅槃の像や足の皺(特・季)
1 春愁や餅に一本の歯をとられ(特・翠波)
3 春愁や我欲を捨てしこの齢 池田 京華
3 春愁や老人会の誘い受け
2 大いなる寝釈迦に積まる十円玉
1 春愁や友との別れ早まりて
2 通り抜け出来ぬ旧道涅槃西 松原 利恵
1 春愁や自適暮しのままならず
2 生かされてゐることを知る涅槃像 稲葉 正彦
み ん な で 先 生
春愁や我欲を捨てしこの齢 池田 京華
でもなかなか捨てきれぬものもあるこの齢(政子)
略奪の廃墟にお在す涅槃像 三浦 秀水
いろいろな憂き目にあいながら、でもおだやかな寝姿(政子)
古い仏像が戦禍でで荒らされるのは哀しい(季)
束の間の夕日に陰りし涅槃坂 中村 如水
夕日が束の間かどうか、いささか気になるけれども、こんな僅かな情景を捕らえていて良い(政子)
どこの坂かな 興味あり(秀水)
涅槃坂は地名か否かは知りませんが(柏泡)
春愁を吹き消す女の高笑い 杉山佐都子
こんな高笑いが出来たらと思う(政子)
嫁いつか姑となれり涅槃像 杉山佐都子
嫁もまたいつか姑に涅槃西 では(政子)
春愁や老人会の誘い受け 池田 京華
まだまだ若いつもりでいるのに・・・と同感(政子)
気持ちは若いままなのに否応なんく自覚させられた愁ひ(季)
老人会に誘われ嬉しくもあり寂しくもありかな(柏泡)
涅槃会や双子の並ぶ乳母車 薄井 逸走
双子の成長を祈る母親の願いか(佐都子)
信心深い家族 ほほ笑ましい(季)
春愁や更に小さくなりし母 薄井 逸走
母を思う心 打たれる句です(佐都子)
歳老いし老母の姿(柏泡)
見あげれば涅槃像の巨大なり 中村 如水
感嘆のの声をあげる程そのものですね(佐都子)
鳩を追ふヨチヨチ歩き涅槃像 薄井 逸走
子供の様が浮かぶ(佐都子)
春愁やすり寄ってくる猫の老 三浦 政子
老猫が人間を頼りにしているのがわかると共に哀れさ(季)
すり寄ってくるのが「老」なのでしょうか? 「猫の老」がなじめません。「老いし猫」では(逸走)
春愁い言うこと言はず戻りけり 中村 如水
すっきりとしない心のありようが愁ひとなっている(季)
虫食ひの著(しる)けき涅槃図掲げあり 坂井 翠波
いかにも古い寺の涅槃会と思われる(季)
春愁やふるさと降雪なお止まず 坂井 翠波
ふるさとならずとも気にかかる事です(季)
春愁や捨て猫一途に餌をねだり 三浦 秀水
捨て猫に餌を与える優しい人がうかぶ(季)
黄金の涅槃の像や足の皺 小山田柏泡
涅槃像を注意深く見ている作者がわかる(季)
春愁や鏡にさえない顔うつり 中村 如水
鏡に映る春の寝ぼけ顔がおかしい(秀水)
春愁や鏡は映すさへぬ顔 では。散文的である(京華)
春愁や無為に過ごす日雨となる 中村 如水
不思議と雨の日は春の思いが強い(秀水)
老いの杖老いの手を引き涅槃像 杉山佐都子
老人が手を取り合って、ほほえましい句です(秀水)
大いなる寝釈迦に積まる十円玉 池田 京華
大きい釈迦に小さな賽銭、取り合わせが良い。十円と限定しない方が良い 「硬貨かな」 では(秀水)
極楽寺坂吹きぬくる涅槃西 横手 季
ぬくる→ぬける としては(翠波)
春愁や自適暮しのままならず 松原 利恵
頑張って下さい(柏泡)
ままならない場合は「自適」とは言わないのでは(逸走)
鳥は去り湖畔の静寂春愁ふ 三浦 秀水
白鳥も北へ去った湖情(柏泡)
春愁や字引に亡夫の赤き線 横手 季
亡夫の生きた証でもある想出、字引と線をひっかけたのかも知れないが
春愁や辞書に亡夫の赤き線 では(柏泡)
字引に見つけた赤い線に夫を想い出す春の日(逸走)
涅槃西無縁仏となる予感 薄井 逸走
少子化の時代切実な想いである(柏泡)
語られぬ異国の僧や涅槃像 三浦 秀水
仏教国タイあたりの僧との出会いでもあるかな(柏泡)
春愁やとりそこねたる電話口 三浦 政子
「電話口」を何かに変えると最高なのですが(逸走)
裸婦像の総身黒ずみ春愁 横手 季
総身では愁いが強すぎますので、「黒ずみ初めし」では(逸走)
春愁に民生委員訪ね来し 杉山佐都子
春愁や民生委員訪ね来る では(逸走)
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4 月 句 会(2005)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの) 5 合格の絵馬とりどりの四月かな 三浦 秀水
4 耕耘機みな動き出す四月かな
4 赴任するホームは歓呼の四月かな
4 張りつめる新米教師の四月かな
3 屋形船櫓音しづかに月おぼろ
3 淡き服似合う銀座の四月かな
2 船宿の灯りおぼろに墨田川(特・翠波)
1 山めぐり足湯に浸る四月かな
4 だぶだぶに余る制服着て四月 三浦 政子
4 静けしや亀も四月を甲羅干し
2 焼香の列に並ぶや月おぼろ(特・秀水)
2 花おぼろ厚焼き玉子買い帰る(特・京華)
1 薄暗き玻璃のおぼろに若き吾
1 派手はでの太っちょおばさん四月かな
1 訪ねあてしおぼろの辻の玉子焼き
4 古都おぼろいらかの見ゆる塔の寺 稲葉 正彦
3 古都おぼろ江の電の音聞こえきて
3 観音の白き額や古寺おぼろ
1 古都おぼろ湯豆腐の旗風もなく
1 古都おぼろ静けき寺に一人いる
1 嫁ぐ日の新居嬉しき今日四月
2 おぼろ夜や一刻忘(ひとときぼう)と癒されて 杉山佐都子
1 看護(みと)りとは側にゐること四月より
1 過ぎし人問うてみたさのおぼろ月(特・正彦)
1 朧名の和菓子の色はぼかし入り
1 おぼろ夜に東京タワー低く見え(特・逸走)
1 晩学を遅しと始め四月かな
4 宿坊の障子灯りや山朧(特・利恵) 小山田柏泡
3 街の灯の煤けて淡き朧かな
2 ほろ酔の漫(そぞろ)歩きの朧かな
2 川の渕ゆるみて淀み川朧
1 また訪いし馴染の宿や庭朧
3 駅おぼろ最終列車とおになく 薄井 逸走
2 石段の百余の先はおぼろなり
2 舟を漕ぐ音に舟あり川おぼろ(特・佐都子)
2 釣り人のおぼろに溶けておりにけり
1 泣き止まぬ孫を乗せたる飛機おぼろ
3 外灯は朧の暈をかぶりをり(特・政子・季) 中村 如水
2 朧夜や汽笛鳴らしつ終列車
1 四月尽畑を均す老爺かな
1 街の灯やおぼろの路に佇みて
1 終列車見送り終えて月朧
3 月おぼろひたむきに犬ついて来る 松原 利恵
2 孫娘ねび勝りいし四月かな
1 月朧白馬の如く雲流る
1 月おぼろ風に彩あり村静か
1 背後より人の気配や月おぼろ(特・柏泡)
3 行者道おぼろの階を踏みしめて(特・如水) 横手 季
1 旅続く四月の机整理して
1 秩父嶺の花に囲まれ眠たそう
1 四月来て断り切れぬ旅続く
2 四月尽お重につまるちらしずし 池田 京華
2 近代化拒みし駅や四月尽
1 四月尽木々の温もり雪解かし
1 月朧墨田の流れ置く身あり
み ん な で 先 生
行者道おぼろの階を踏みしめて 横手 季
おぼろの階、転ばない様にしっかり歩きたいです(如水)
宿坊の障子灯りや山朧 小山田柏泡
朧の様子が良くて戴きました(利恵)
だぶだぶに余る制服着て四月 三浦 政子
体には余る制服着て四月 では(利恵)
四月の一年生のだぶだぶ服姿がなつかしい(秀水)
だぶだぶの制服、と言えば、「着て」は不要(逸走)
朧夜や汽笛鳴らしつ終列車 中村 如水
朧夜の感じがします(季)
古都おぼろいらかの見ゆる塔の寺 稲葉 正彦
下五「寺の塔」として選びたい(季)
外灯は朧の暈をかぶりをり 中村 如水
いかにも外灯に暈をかぶり朧夜の感じがします(季)
赴任するホームは歓呼の四月かな 三浦 秀水
現代でもこんな風景が見られるのでしょうか(季)
歓呼は少し大げさかなと思ったけど、こんな情景もあるかも(政子)
昔見ましたが現在はありますかしら?(佐都子)
老人ホームに赴任したものと思いました。「赴任するホームは」は誤解を生じると思います。(逸走)
合格の絵馬とりどりの四月かな 三浦 秀水
一寺あるいは社に、絵馬とりどりはあるかどうか、
願いはとりどりだと思いますが(季)
不合格もあるかも、四月は悲喜こもごも(政子)
絵馬は一種類、願いがとりどりのはず。しかも、四月では合格祈願の絵馬は古いです(逸走)
晩学を遅しと始め四月かな 杉山佐都子
物事の始まるとき、晩学と知りながらの心意気(政子)
近代化拒みし駅や四月尽 池田 京華
古さにこだわりを持つ事の大切さ(政子)
決算期末の三月が過ぎてしまったというなら分かりますが、な ぜ四月尽なのでしょう(逸走)
川の渕ゆるみて淀み川朧 小山田柏泡
野川の自然そのままに見ている作者「朧かな」位では(政子)
終列車見送り終えて月朧 中村 如水
見送った後の物寂しさ(政子)
朧名の和菓子の色はぼかし入り 杉山佐都子
朧名のお菓子に出会いたいもの(政子)
朧という名のお菓子なのでしょうか。そうであるなら、季語が求める季節感とは異なると思います(逸走)
釣り人のおぼろに溶けておりにけり 薄井 逸走
釣り人の居るような居ないような。もしか釣り人ではないかも。(政子)
古都おぼろ静けき寺に一人いる 稲葉 正彦
古都おぼろ 寺おぼろ、一人いるぜいたく(政子)
旅続く四月の机整理して 横手 季
旅に出る前の様子が浮かぶ(佐都子)
四月であることの意味が分かりません(逸走)
舟を漕ぐ音に舟あり川おぼろ 薄井 逸走
船を漕ぐ川面の静けさが浮かぶ(佐都子)
派手はでの太っちょおばさん四月かな 三浦 政子
こんな人と最近旅行しました(柏泡)
駅おぼろ最終列車とおになく 薄井 逸走
汽笛鳴らした、動き出した、見送った、姿がなかった、
いずれも列車の句四句。
朧には終列車がなけらばならにものかと(柏泡)
月おぼろひたむきに犬ついて来る 松原 利恵
老犬との散歩か、犬も歳をとると活気がなくなる(柏泡)
背後より人の気配や月おぼろ 松原 利恵
背後に人気を感じるが振向いて確かめるには、勇気がいる、
ついためらってしまうものだが(柏泡)
宿坊の障子灯りや山朧 小山田柏泡
民宿の旗井荘を想い出す(秀水)
四月尽お重につまるちらしずし 池田 京華
お花見、野遊びにお重のなつかしさ(秀水)
お重に詰まる散らし寿司・・・漢字の感じです。そして、詰まった寿司を見たのか、
寿司を詰めたのか、はっきりさせる方がいいと思います(逸走) 孫娘ねび勝りいし四月かな 松原 利恵
歳と共に大人びていく孫 特に四月は印象深い(秀水)
「勝りいし」がなじめません(逸走)
ほろ酔の漫(そぞろ)歩きの朧かな 小山田柏泡
漫は、平仮名が良いと思う(秀水)
静けしや亀も四月を甲羅干し 三浦 政子
四月を置き換えたら ヒントは面白い(秀水)
甲羅干しですから、四月では季節外れです(逸走)
おぼろ夜に東京タワー低く見え 杉山佐都子
おぼろ夜や東京タワー低く見え と、俳句らしく(逸走)
古都おぼろ江の電の音聞こえきて 稲葉 正彦
江ノ電の音聞こえきて古都おぼろ では(逸走)
四月来て断り切れぬ旅続く 横手 季
四月来て断り切れぬ旅に出る では(逸走)
看護(みと)りとは側にゐること四月より 杉山佐都子
介護とは側にいること月おぼろ では(逸走)
ねび勝る=年齢よりも大人びて見える。
年齢と共に美しくなる。いっそう立派になる
暈=かさ 太陽または月の周囲に見える光の輪
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