このホームページに掲載した俳句(映像)の著作権はそれぞれの作者にあります。転載引用には十分注意下さい。





イネの花


.

     8 月 句 会(2006)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)
                   
5 米櫃に米のあふれて終戦日           松園 郁子
3 不夜城のごとき巷や終戦日
3 集落の静かなたつき稲の花
2 町中(まちなか)の富士山詣でかき氷
2 風渡る彼方筑波や稲の花
2 生かされて緑の山河終戦日
1 口中を互いに染めしかき氷
1 農屋敷青垣囲ひ稲の花
 
 
6 遠ざかる昭和を掬(すく)ふかき氷(特・逸走) 吉田  信
3 ゲートルの足細りたり終戦日
2 筑波嶺の男体女体稲の花
2 終戦記レイテに散りし友老いず(特・柏泡)
2 死すること華と言ひし世終戦日
2 ぎしぎしと生意気盛りのかき氷
1 生き残り辱(はじ)多き日々敗戦日
 
 
6 稲の花こぼして田水引く夜かな(特・如水)   小山田柏泡
3 削られし氷の嵩を突き崩す
3 舌染めて氷りいちごをもてあます(特・京華)
2 器から零(こぼ)して削るかき氷
1 カラカラと削る氷や潮騒ぐ
1 雀まだ知るや知らずや稲の花
 
 
5 海風の通る棚田や稲の花            坂井 翠波
3 千枚田落暉に映へて稲の花
3 敗戦忌地に慟哭(どうこく)の日もありし(特・郁子)
1 終戦日飛行機白雲曳きて消ゆ
1 海風に幟(のぼり)はためく氷菓店
1 色変へて童ふたりのかき氷
 
 
3 かき氷山押さえつつくずしつつ         三浦 政子
2 靖国へ詣る詣らぬ終戦日
2 稲の花行けども見えぬ札所道
2 紀三井寺に敗戦の日の鐘を撞く
2 底知れぬわだつみの声終戦記
1 和歌の浦遠目におさめ氷水
 
 
2 敗戦記貧しき食に耐えた日々          池田 京華
2 稲の花都会に生きる二反の田
2 青空に白雲動かぬ稲の花
2 氷かくばあちゃんの手に集まる目
1 氷旗そぞろ歩きの妻籠宿
1 静かなる眠り欲しきや終戦忌
 
 
6 一兵の五感老いたり終戦忌           杉山佐都子
2 終戦忌しのぶ供養のにぎりめし
2 ひとり旅隅に座りてかき氷
1 終戦忌銀座は変わらぬ昼下がり
1 黒い雨語り継がれる原爆忌(特・稔子)
 
 
3 湯上りの髪とかしつゝ遠花火          光墨 庄子
2 千羽鶴かけたる地蔵蝉しぐれ
2 香煙に亡夫の面影終戦日
1 いま米寿ずっしり重し終戦日
1 焼夷弾逃げまわるわれ蟻のごと
 
 
7 無言館無言で出でぬ終戦日(特・秀水・翠波・とも子)八束 稔子
2 かき氷似た者同士のぐち話(特・政子)
1 帰らざる人の恋しき終戦日
1 日の丸の支え崩れし終戦日
 
 
3 終戦日機影なき空果てもなく          三浦 秀水
2 女三人寡黙となりしかき氷
1 あと一里三番寺まで稲の花
1 てんこ盛り鼻がじゃまするかき氷
 
 
2 自覚して戦史読みほす終戦日(特・庄子)    松原 利恵
2 空青く平和かみしむ終戦日
1 嬰児のくずさぬこぶし終戦日
1 稲の花すべての田水吸い干して
 
 
2 かき氷店に集まる子の笑顔           中村 如水
1 敗戦を知らず彷徨(さまよ)う背中(せな)の子と
1 敗戦日ただ茫然と座するのみ(特・利恵)
1 一陣の風に吹かれし稲の花
 
 
5 終戦日おむつの母の独り言(特・信・正彦)   薄井 逸走
4 新聞で折る紙鉄砲終戦日            
4 一両の客車コトコト稲の花
 
 
2 稲の花北の大地がゆれ動く           中村とも子
1 古る毎に父母の愛知る終戦日
1 追われる身終りをつげし終戦日(特・佐都子・泰子)
 
 
4 砂浜のすだれの奥のかき氷           小宮 泰子
 
 
 
 
  み  ん  な  で  先  生
 
生き残り辱(はじ)多き日々敗戦日         吉田  信
  そのようなことはありません、お疲れさまと申し上げます(利恵)
 
終戦日おむつの母の独り言             薄井 逸走
  兄弟三人が戦に出た後、終戦前後飢えと戦った頃の母の愛を思い出す(信)
  介護をうけおむつをあてた母にも終戦の想いが人それぞれきっともって脳裏から離れないことだろう、
  人事でない気がする(柏泡)
 
新聞で折る紙鉄砲終戦日              薄井 逸走
  孫息子が折っているのを見ると同感。
  思い出すあの暑い日の終戦、敗戦(利恵)
 
雀まだ知るや知らずや稲の花            小山田柏泡
  軽ろみというかリズムとユーモアが楽しい句(信)
 
米櫃に米のあふれて終戦日             松園 郁子
 終戦前後のひもじい思いがよみがえる、平和のありがたさ(政子)
 米あふれては「満ち足りて」ぐらいでは(柏泡)
 
筑波嶺の男体女体稲の花              吉田  信
  山裾までつづく稲田の青さ豊かさが感じられる(政子)
 
かき氷似た者同士のぐち話             八束 稔子
  かき氷がとけてもまだまだ続くぐち話(政子)
  「同志」を「同士」にしました(逸走)
 
稲の花北の大地がゆれ動く             中村とも子
  風で稲の花が揺れ動きあたかも大地が揺れているようだという。大景である(翠波)

無言館無言で出でぬ終戦日             八束 稔子
  美術館の内容に圧倒され無言で美術館を出たとのこと。
  可句である(翠波)
 
終戦記レイテに散りし友老いず           吉田  信
  戦地で散った友は何時になっても若い戦友であった。  あゝ(柏泡)
 
千枚田落暉に映へて稲の花             坂井 翠波
  「入日」「夕日」では
 
ひとり旅隅に座りてかき氷             杉山佐都子
  森澄雄の句に「片隅に旅はひとりのかき氷」とゆう句があった。
  同じ視点だ(柏泡)
 
海風の通る棚田や稲の花              坂井 翠波
  能登の棚田などが目に浮かぶ
 
青空に白雲動かぬ稲の花              池田 京華
  稲の花咲く頃の田圃は本当に静かなものだ。
  勝手に「空青く動かぬ雲や」にしてみたが(柏泡)
 
終戦日機影なき空果てもなく            三浦 秀水
  果てしなく、では?(逸走)
 
遠ざかる昭和を掬(すく)ふかき氷         吉田  信
  昭和も遠くなったが、今もって、かき氷の風情は昔に変わらぬものの一つでもある(柏泡)
 
稲の花すべての田水吸い干して           松原 利恵
  稲の花咲く頃になると、田の水を切りしっかりした稲穂の実をまつ「田水吸い干して」が気になる(柏泡)
 
砂浜のすだれの奥のかき氷             小宮 泰子
  開眼に良くある風景である「すだれ」「かき氷」夏の季語であるがどうでしょう?(柏泡)
 
女三人寡黙となりしかき氷             三浦 秀水
  「女三人」を五音で読ませるのは難しい。「女みな」では?
  稔子さんの句に、女の愚痴とかき氷を組み合わせたのがあったが、かき氷には寡黙になった女性が合うと思う(逸走)
 
ぎしぎしと生意気盛りのかき氷           吉田  信
  生意気盛りかき氷  では?(逸走)
 
稲の花こぼして田水引く夜かな           小山田柏泡
  稲の花が咲いたら田に入ってはいけないのでは(泰子)
  インターネットで調べましたが、そう書いてあります(逸走)
 
紀三井寺に敗戦の日の鐘を撞く           三浦 政子
  なぜ紀三井寺なのでしょう? インターネットで調べてみましたが、紀三井寺と終戦を結び付けるものはありませんでした。
  すると、どこで鐘を撞いても同じですが?(逸走)
 
稲の花都会に生きる二反の田            池田 京華
  都会に残る、とした方が分かりやすいのでは?(逸走)
 
終戦忌しのぶ供養のにぎりめし           杉山佐都子
  しのび供養の では?(逸走)
 
あと一里三番寺まで稲の花             三浦 秀水
  稲の花三番寺まであと一里 では?(逸走)


<最初に戻る>


このホームページに掲載した俳句(映像)の著作権はそれぞれの作者にあります。転載引用には十分注意下さい。




トランペット




.      9 月 句 会(2006)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)

  
 
5 赤灯を点す駐在虫すだく(特・佐都子・信・秀水)薄井 逸走
4 惑星の定義変われど虫すだく(特・郁子)
4 確かむる非常階段ちちろ鳴く
2 虫の音の途切れぬ闇や路地に住む
2 虫の音に狭められゐし路地帰る
2 萩こぼるランドセルの子振り向いて
2 列車行き無人踏切虫すだく
1 虫の音に占領されし大野原
 
 
4 扁額の薄れし文字や萩の寺           松園 郁子
4 闇深き狭庭は虫の浄土かな
3 眠られぬ耳をとらへし鉦叩
2 磴の嵩隠して茂る萩の花
1 野仏の揺らがぬ影や昼の虫
1 探査機に月の兎は遁走か
1 雨の萩狭くしており裏の路地
1 星月夜山波浮かし露天の湯
 
 
7 表札の世代は替わり萩葎(特・京華)      三浦 秀水
3 隠れ住む落人館ちゝろ鳴く
3 曲屋の空の厩舎や虫すだく(特・稔子)
3 朝を掃く庭をまばらにこぼれ萩(特・利恵)
1 魚跳ね大河に細波月の影
1 老夫婦影それぞれに里の月
 
 
6 道ゆづりあふ度こぼる萩の花(特・政子)    吉田  信
4 救急車消えたる後の月の道
4 耕運機名月連れて帰りけり(特・如水・柏泡)
2 長湯治萩こぼれれば帰心生む
1 普請場の騒音止みてちちろ虫
1 満月を見上げ小さなことを悔い(特・正彦)
 
 
5 終電車無月の街を照し去る           坂井 翠波
4 庭の闇四方に湧きをり虫の声
3 枝折り戸を開けて散らせし萩の花(特・泰子)
3 庭の闇虫の浄土へ浸りゐし
3 弦月を乗せし老杉城址丘
1 虫の音の繁き狭庭の闇に佇つ
 
 
5 境内に盛りの萩と散る萩と           光墨 庄子
2 棲み古ればここも故郷良夜なり
2 われ米寿いまだに亡母の恋し秋(特・翠波)
2 古寺や萩の雫の石畳
2 酒うまし話もうまし長夜なり
 
 
4 萩の花色そのまゝにこぼれ散る         小山田柏泡
3 月出でてしばしは暗き川面かな(特・逸走)
2 一人旅馴染みの宿や虫時雨
1 狭庭には過ぎたる萩の乱れかな
1 去年今年厨の隅に鳴くちちろ
 
 
3 虫籠を持ちて園児の笑顔あり(特・庄子)    杉山佐都子
3 みどり児の生れし喜び虫時雨
2 耳鳴りの癒しと思う虫時雨
1 虫籠の世話を頼みて旅に出る
1 虫喰いの目立つ菜園無農薬
 
 
2 とっぷりと暮れて戻りぬ月の道         三浦 政子
1 寺隅にひっそり揺れて萩さかり
1 萩の花垂れて揃わぬ揺れなりし
1 垣の萩風の自在にゆれてをり
1 虫時雨母の遺愛の島つむぎ
 
 
2 見学路狭めてをりし乱れ萩           池田 京華
2 風すこしもらへばこぼる白き萩(とも子)
1 宿の窓標高八百月が来る
1 朝の月始発ゴンドラベル響く
 
 
4 虫すだく雨に彩もつ三波石           松原 利恵
4 光陰のかくもやわらか萩こぼる
2 名月や黒猫そっと寄り添いぬ
 
 
3 かしましき一群すぎて萩こぼる         中村とも子
2 虫すだく開発おくれし住宅街
2 夫逝きて月仰ぐことなきくらし
 
 
1 帰途急ぐ足元からも虫すだく          小宮 泰子
1 満月に地球のかげを垣間見る     
 
 
1 萩刈りて坪庭少し広くなり           中村 如水
 
 
 
 
  み  ん  な  で  先  生
 
虫喰いの目立つ菜園無農薬             杉山佐都子
  異なった虫喰いの虫に感銘す(利恵)
 
虫すだく雨に彩もつ三波石             松原 利恵
  雨の三波石の色がさわやかさを増している(政子)
  雨に飯の音は消えたが、三波石は彩なしていた(柏泡)
  「虫すだく」ですから、夜でしょう。そこで彩なす三波石を見  たのでしょうか?(逸走)
 
道ゆづりあふ度こぼる萩の花            吉田  信
  女性らしい感性。情景が目にうかぶ(政子)
  ゆずりあふ道にこぼるゝ萩の花  勝手に(柏泡)
 
惑星の定義変われど虫すだく            薄井 逸走
  取り合わせが楽しく、いただきました(郁子)
  最近のニュース的確に表現していると思います(佐都子)
 
赤灯を点す駐在虫すだく              薄井 逸走
  夜の駐在と虫が合っている(佐都子)
  田舎の秋がよく表現されています(信)
 
光陰のかくもやわらか萩こぼる           松原 利恵
  やわからかい月光に散る萩の花。日本画の世界である(信)
  
垣の萩風の自在にゆれてをり            三浦 政子
  人間も風の吹くまま自然体で生きたいものです(信)
 
耳鳴りの癒しと思う虫時雨             杉山佐都子
  繁く鳴く虫の音に耳鳴りも打ち消され癒えたかに。
  「耳鳴りも」では(柏泡)
 
耕運機名月連れて帰りけり             吉田  信
  昇る満月を連れて、だから背にして野良から帰った、連れて帰るとは雄大だ(柏泡)
 
朝の月始発ゴンドラベル響く            池田 京華
  「朝の月」視点がいいです(逸走)

宿の窓標高八百月が来る              池田 京華
  視点と発想がいいです
  この宿は標高八百月が来る  では?(逸走)
 
眠られぬ耳をとらへし鉦叩             松園 郁子
  眠られぬ耳を叩くや鉦叩   では?(逸走)
 
月出でてしばしは暗き川面かな           小山田柏泡
  そうなんです、そうなんです。これは実際に見ていないとできない句ですし、分からない句だと思います(逸走)
 
隠れ住む落人館ちゝろ鳴く             三浦 秀水
  現在進行形がおかしいのでは?(逸走)


<最初に戻る>



このホームページに掲載した俳句(映像)の著作権はそれぞれの作者にあります。転載引用には十分注意下さい。





オキザリス




.      10 月 句 会(2006)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)

4 椎茸を炭火焼きして杣料理           松園 郁子
4 トテ馬車の鈴の音こぼし馬肥ゆる(特・秀水)
2 岸壁に色変へぬ松や波高し
2 つつがなき日日かいくぐり茸飯
1 店頭に数多(あまた)の菌(きのこ)道の駅
1 猿茸の大樹に育つ遊歩道
1 現し世の色変えぬ松や古墳塚
1 馬肥ゆる山海珍味のお品書き
 
 
5 色変えぬ松や名所の寂れゐし          薄井 逸走
4 熊除けのワルツ鳴らして茸採り
2 色変えぬ松や姿勢の低さかな
2 くぬぎ茸採りし辺りや分譲地(特・信)
2 色変えぬ松に刻まれゐる歴史(特・翠波)
1 色変えぬ松に海風強かりし
1 色変えぬ松や関所の跡なりし
 
 
5 海に向く砂防の松や色変えず          三浦 秀水
2 馬肥える木曽路はすべて山の中
1 弘法の手植えの松や色変えず
1 蹄鉄の槌音高し馬肥える
1 馬肥える馬篭宿場の石畳
1 トテ馬車の駈ける坂道馬肥えて
1 降りしきるまたぎの里や茸汁
 
 
4 じじばばの元気な里や馬肥える         杉山佐都子
3 村起し呼び物一番きのこ汁
3 馬肥える民話の残る遠野かな
2 ひとり居の賑わいのなききのこ飯(特・正彦)
1 四方枯れて色変えぬ松毅然とす
1 名人の採りたる茸秘密場所
1 境内の色変えぬ松継がれゆく
 
 
3 手入れ済み色変えぬ松風通る(特・柏泡)    八束 稔子
3 少女等の脛の白さよ馬肥える(特・逸走)
2 馬肥えて老人医療やせ細り
1 松茸の香りを探す土瓶蒸し   
1 色かえぬ松のみどりや三世帯
1 松茸の味は近くて遠い味
1 道ほとり無人スタンドしめじ籠
 
 
5 行き交えば互いに覗く茸の籠(特・政子・京華) 小山田柏泡
3 山知らず茸も知らず茸取り
1 それなりに色変えぬ松四季の貌
1 松茸に鼻押しつけて香り嗅ぐ
1 彩りを色変えぬ松引き立てて
1 茸狩毒茸蹴って籠軽し
 
 
3 茸飯老女の確かな塩加減            吉田  信
2 茸飯米寿を目指せと人の言ふ
2 鶏頭の頭叩きて種貰ふ
2 理由など後でつければ茸飯(特・稔子)
1 馬肥ゆる昼餉のうどん少し煮る
1 存命の喜び酢のもの茸飯
 
 
5 色変えぬ松は栄枯の庭の主(特・利恵)     三浦 政子
4 傍に目立っておりぬ毒茸
2 馬肥ゆる生活習慣変え難き(特・庄子)
2 具だくさん田舎仕立の茸汁
1 秩父嶺も富士も一景天高し
 
 
2 城跡の色変へぬ松風掴む            坂井 翠波
2 色変へぬ見越しの松や門構へ
2 裏庭に椎茸榾木山の宿(特・如水)
1 茸狩の杣山裾へ消へ行けり
1 初茸の仏飯香る亡母(はは)の膳
 
 
7 寡黙なる人に続くや茸狩            池田 京華
4 産直の茸積みたる道の駅
1 馬肥ゆるモンゴル草原琴(ぎん)奏(かな)で
 
 
8 馬肥ゆる日々好日と老いにけり(特・とも子)  松原 利恵
2 味わいてその深さ知る茸汁
1 色変へぬ松ほど色の濃かりけり
 
 
3 老松は色変わらねど夫は逝く          中村とも子
2 子供らの歓声高し馬肥ゆる
2 尻たたく小気味よき音馬肥ゆる(特・佐都子)
 
 
2 馬肥えて赤極まれる畑のもの(特・郁子)    光墨 庄子
1 秋風のたちて冷たき膝頭
1 雨雲の韋駄天走り馬肥える
 
 
7 名も知らぬ茸生えをり庭の隅(特・泰子)    中村 如水
 
 
 
 
  み  ん  な  で  先  生
 
馬肥ゆる耳たぶ炎えて恋心             松原 利恵
  「恋心」ぢゃありません。私が間違って書いちゃったかも・・
  馬肥ゆる耳たぶ炎えて下校の子・・です。
  体格の良い女の子が耳を真っ赤にして学校から帰って来た子供  を詩いました(作者)
  (爆笑)肥えた馬に恋をしたのかと思いました(逸走)
 
その先の色変へぬ松湖淡く             松原 利恵
  青い松に対してみづうみの水の色がうすくてあわく、色変えぬ青い松との対象を詩いました(作者)
 
その先の色変へぬ松山暮色             松原 利恵
  薄ぼんやりとしている山の果ての松
 
  その先=自分がいる先(前方)
  前方の方がいくらか良かったかねー(作者)
  「その先」でも「前方」でも、これらの句では意味を持たない文字と思います。字数がもったいないです(逸走)
 
名も知らぬ茸生えをり庭の隅            中村 如水
  名も知らぬ茸生えをる庭の隅 ではどうですか(利恵)
 
熊除けのワルツ鳴らして茸採り           薄井 逸走
  今年は特に熊の被害が多い、熊と人間が共存できないものかと  思う、茸採りも音楽を鳴らして山に入る(柏泡)
 
寡黙なる人に続くや茸狩              池田 京華
  友人ではない、夫婦の茸狩りであろうか、同じ場所を歩いても  かまわないのだ(柏泡)
 
尻たたく小気味よき音馬肥ゆる           中村とも子
  馬肥ゆる感じがある(柏泡)

海に向く砂防の松や色変えず            三浦 秀水
  どちらかと云えば潮風に吹かれ海に背を向けた感じが多いよう  に思うが、良い句(柏泡)
  砂防の松は海風に吹かれて陸側に傾きますが・・・(逸走)
 
手入れ済み色変えぬ松風通る            八束 稔子
  手入れの済んだ松、すっきりとして、空の蒼さが透き通る露地  の松であった風情(柏泡)
  
  松手入れという季語あります(秋)ので、言葉(季語)も情景  (風が通る)も重なります(逸走)
 
 
馬肥ゆる日々好日と老いにけり           松原 利恵
  坦々とした老境、羨ましい限りです(信)
 
  高得点ですが・・・と、数人の方からも意見がありましたが、「馬肥ゆる」でも、「松手入れ」でも、「茸狩り」でも、なんでもいい句です。
  いわゆる、季語が飛ぶ句です。
  中七と下五に、なるほど馬肥ゆるだ、と思わせるものがなければ、俳句らしさは生まれません。
 
行き交えば互いに覗く茸の籠            小山田柏泡
  行き交いて互いに覗く茸籠  では?  
  偶然に行き交った雰囲気が出るのでは? 
  「茸の籠」とする必要はないと思います(逸走)
 
  
つつがなき日日かいくぐり茸飯           松園 郁子
  恙なく日々・・・の方が良いと思います(信)
 
彩りを色変えぬ松引き立てて            小山田柏泡
  陰と陽、紅葉を引き立てている松の緑は美しいですね(信)
 
くぬぎ茸採りし辺りや分譲地            薄井 逸走
  移り変わりの激しいこの世の儚さを感じます(信)
 
じじばばの元気な里や馬肥える           杉山佐都子
  素直に納得しました(政子)
 
岸壁に色変へぬ松や波高し             松園 郁子
  松や、のやは、必要ないのでは、字余りである(翠波)
 
  同じく
  現し世の色変えぬ松(や)古墳塚
  馬肥ゆる山海珍味(の)お品書き
  城山や色不変松(に)夕日落つ
  省略すべき字の、字余りが気になりました(逸走)

色変えぬ松に刻まれゐる歴史            薄井 逸走
  手入れされてゐる名園にある老松を想像する。
  佳句である(翠波)
 
茸飯老女の確かな塩加減              吉田  信
  老女でなくてもいいのでは? 
  茸飯この確かなる塩加減 とすると、食べていて、「これだよ、茸飯は」という感じが増すのでは?(逸走)
 
老松は色変わらねど夫は逝く            中村とも子
  老松の色変わらねど夫は亡く では?(逸走)
 
色かえぬ松のみどりや三世帯            八束 稔子
  みどり、は余計でしょう、色変えぬと言っているのですから
  三世代、では(逸走)


<最初に戻る>






このホームページに掲載した俳句(映像)の著作権はそれぞれの作者にあります。転載引用には十分注意下さい。




柿    


.      11 月 句 会(2006)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)

 
8 濡れ縁が母の居場所や冬立つ日(特・京華・正彦)薄井 逸走
6 漁師老い海を見るのみ冬立つ日
3 立冬や辻に屋根持つ六地蔵
3 立冬や僧は何かに一礼す
2 赤でなく朱でなき入り日冬立つ日(特・佐都子)
2 欄干に陽の温みあり冬立つ日
2 立冬やカンカン虫のいる港
 
 
7 柚子三つ少し崩れし仕舞風呂(特・柏泡)    八束 稔子
3 かしわ手のややくぐもりし神無月
2 神無月ともしび恋し日暮かな
1 又一本抜歯の憂きめ冬に入る
1 こまごまと気遣う娘(こ)の便冬に入る
1 老いの風毎年早し冬に入る
1 当たらぬも当たるも八卦神無月
 
 
5 熱き茶のうましと思ふ冬初め          松園 郁子
3 ぐわんぐわんと鰐口叩く神無月(特・利恵)
3 うなぎ屋の戸口塩盛る神の留守
2 刈り込みし街路樹細り冬に入る
2 旅の途路利き酒なめる神の留守
1 柚子実り縁に陽の射す老の家
 
 
4 立冬の富士山容を現せり            三浦 政子
3 薄衣まとふ仏や冬に入る(特・泰子)
2 熟れ柚子にあまねき日ざし濃くありぬ
2 神の留守ここ天平の屋根瓦
2 ふるさとの誰彼逝くや冬来たる
2 冬来たる持薬で充てる薬箱
 
 
3 神無月怒濤のしぶく海難碑           坂井 翠波
3 武甲峯の山肌荒れて冬に入る
2 神苑に立冬の音掃き集む
2 立冬の風吹き募る千社札
1 遠峰に朝日あまねし冬に入る
1 立冬や街に輪禍の救急車   
 
 
3 冬に入る大和の里の茶粥かな(特・秀水)    池田 京華
2 畑に立つ一条の煙冬立ちぬ
2 縁いずこ神有月の出雲かな
1 人恋しけだるき礼拝神無月
1 看護師の脊すじきびきび今朝の冬
1 一片柚子浮かせをりお吸い物
 
 
5 秩父路の仏にまみえ柚子たわゝ         杉山佐都子
3 竜巻の暴れ過ぎ去る神の留守(特・郁子)
2 柚子もらい一日飾りて味噌作り
2 立冬や重さ感じる診察券(特・逸走)
1 冬に入る風呂の温度差二度上げて
 
 
5 葉がくれに鋏の音する柚子畑(特・とも子)   三浦 秀水
2 神楽殿閑居となりし神無月
2 留守の宮社頭の兎日を浴びて
2 宮大工繕へいそがし神の留守
1 鐘一打いらかに響く古都の秋
 
 
2 柚子風呂や腹を浮かして無為無策        吉田  信
1 世に遠く住む身に立冬近づけり
1 衰へや柚子湯で三里摩(さす)りけり(特・庄子)
1 立冬や朝の空気に餉の匂い
1 柚子わけて老いを沈めるよき湯かな
 
 
1 境界に隣の柚子の憎めずに           小山田柏泡
1 民宿の旅の土産の柚子三顆
1 裏木戸を狭め明るく柚子の照り
1 立冬やはや色褪せて夕茜
1 旅立ちの神に供えし塩と米
 
 
7 憂き事の大きく見えて神無月          光墨 庄子
2 天神社庭掃く翁神無月
1 穏やかに立冬の日の暮れにけれ
1 立冬や夜明けを走る救急車
 
 
2 柚子の香に笑顔と共に鍋囲む          小宮 泰子
1 雲の行く彼方の空の神無月
1 柚子の黄ととうふの白の食卓に
1 立冬の空気を切って列車行く


3 別棟も物の音なく冬に入る(特・政子・信)   松原 利恵
1 濃緑の葉かげに匂ふ柚子の黄
1 立冬や父母は決まりて湯治客
 
 
4 独り居になれるしかない神無月         中村とも子
1 海外へ飛び立つ不安今朝の冬
 
 
1 立冬や俳句出来ぬと亡夫に問う         中村 如水
 
 
 
 
   み  ん  な  で  先  生
 
立冬や重さ感じる診察券              杉山佐都子
  市の健康推進課よりインフルエンザ予防接種予診票が届いています。全くその通りです(利恵)
 
立冬の風吹き募る千社札              坂井 翠波
  千社札がはがれんばかりの音まで聞こえる「冬が来た」と云う句。秩父札所でしょうか、そのものずばり(利恵)
 
立冬や辻に屋根持つ六地蔵             薄井 逸走
  六地蔵の屋根に目を向けた作者の細やかさ。季語とぴったりして佳句(政子)
 
立冬の空気を切って列車行く            小宮 泰子
  張りつめた冬の空気を切って進む鋭さ(政子)
 
立冬や朝の空気に餉の匂い             吉田  信
  冬の冷たさに温かいご飯の香りか、とり合わせの良さがほんのりと感じられる(政子)
 
赤でなく朱でなき入り日冬立つ日          薄井 逸走
  どんよりの夕日が美しい表現と思います(佐都子)
 
冬に入る大和の里の茶粥かな            池田 京華
  茶粥の引き立つ大和の冬、よい句です(秀水)
 
柚子の香に笑顔と共に鍋囲む            小宮 泰子
  家族団欒の夕餉に柚子を添えるうれしさ(秀水)
 
薄衣まとふ仏や冬に入る              三浦 政子
  仏の薄衣に感心しました、人間でなく面白い(秀水)
 
  薄衣は夏の季語です(逸走)
宮大工繕へいそがし神の留守            三浦 秀水
  宮大工へいそがせるユーモアがとても良いと思ふ(信)
 
立冬やカンカン虫のいる港             薄井 逸走
  戦前はこういう言葉が通用していて楽しかった、今は差別語などとやたらとかたくるしい(信)
 
別棟も物の音なく冬に入る             松原 利恵
  しんかんとした立冬を感じる(信)
 
  「隣は何をする人ぞ」と同じ情景なのでしょうか?
  別棟は他人様の家、それとも、身内の家? 
  ずれにしても、立冬なのに、冬ごもり真っ最中であるかのような表現はいかがかと思います(逸走)
 
老いの風毎年早し冬に入る             八束 稔子
  老いは急坂をころげ落ちるようだといいますが、それをうまく表現されています(信)
 
こまごまと気遣う娘の便冬に入る          八束 稔子
  こまごまと気遣う便り冬に入る では?(逸走)
 
神無月怒濤のしぶく海難碑             坂井 翠波
  神無月より、立冬や、が合うように思います(逸走)
 
畑に立つ一条の煙冬立ちぬ             池田 京華
  字余りしていますから、畑に立つ煙一条冬立ちぬ、では(逸走)
 
雲の行く彼方の空の神無月             小宮 泰子
  の、が多いですから、雲の行く空の彼方や神無月 では(逸走)
 
立冬や街に輪禍の救急車              坂井 翠波
  輪禍と云う必要があったのでしょうか(逸走)
 
神無月出雲の国は神有月              中村 如水
  この句に限らず、神無月に神社や社務所、禰宜、境内、神楽殿、などを用いた句がありましたが、それらを省いてまとめるのが俳句だと思います(逸走)
 
憂き事の大きく見えて神無月            光墨 庄子
  お参り、かしわ手、境内・・・などを使わずに神無月を句にしています。七点句ですから、選者はこの点を評価しているもの  と思います(逸走)
 
柚子もらい一日飾りて味噌作り           杉山佐都子
  この句に限らず、「頂いた」「届いた」「送られた」という句がありましたが、それにどのような意味があるのか疑問に思います。 頂く間柄などが感じられるような使い方をしたいものです。    柚子届き一日供えて味噌作り では(逸走)



<最初に戻る>



このホームページに掲載した俳句(映像)の著作権はそれぞれの作者にあります。転載引用には十分注意下さい。







.
   12 月 句 会(2006)(特・○○)は特選 (選者が今月一番の句と選んだもの)


4 結論を出さぬがよろしおでん酒(特・稔子・とも子)薄井逸走
3 わけありといふ顔をしておでん酒
2 良い奴の話など無しおでん酒
2 愚痴という愚痴にはあらずおでん酒
2 この猫のためと布団を上げぬ朝
2 布団干す単身赴任三年目
1 お隣も単身赴任か布団干す
1 ビル下のおでん屋台にある世界
 
 
5 無人駅霜枯の野に灯りをり(特・政子・泰子)  坂井 翠波
4 おでん屋を照らして去りぬ終電車
3 霜枯や駆ける幼児の頬光る(特・正彦)
3 おでん屋の朱灯へ襟を立て急ぐ
2 遙かなる大戦話おでん酒
2 干蒲団日を零しつつ取り込みし
1 日の薫り愛(いと)しんでをり干蒲団
 
 
5 肩書のとれた同士のおでん酒          三浦 秀水
4 霜枯れて表情変へる草千里(特・翠波)
3 霜枯れて茎のみ残る磧径
3 論客と握手で別かれるおでん酒
1 耐へきれず一枚増やす掛布団
1 膝蒲団かゝえて孫の遊戯会
1 干蒲団ふくらみ日射の移り行く
 
 
4 おでん鍋なくなる頃に味が浸み         杉山佐都子
3 霜枯れの畑一様に緑萎え
3 霜枯れの中を飛び立つもののあり
2 ひとり居の相手が欲しいおでん鍋
1 三日過ぎ入院ふとん馴じめぬと
1 霜枯れに米寿の祝い携えて
1 おでん鍋父すこやかな日の記憶(特・利恵)
 
 
十 電線のうなる野面や霜枯れる(特・京華)    松園 郁子
3 霜枯れる寂一文字の墓石かな
2 布団干す漢(おとこ)の笑顔日和かな
1 大鍋に作り過ぎたるおでんかな
1 村辻の庚申塔や霜枯れる
1 霜枯れや湖畔に数羽声を上げ
 
 
5 霜枯れや河原に黒き煮焚跡           吉田  信
3 布団干し病み抜けの命いとほしむ
2 布団干し二人暮しの独りごと
2 おでんやは常連の席きまりをり
1 霜枯れの関東平野に遠筑波
1 おでん食べ貧しき心を温める
 
 
3 おでん鍋作りおきして旅に出る         八束 稔子
3 霜枯れて土に還るも安らけき
2 日だまりを包みて布団の温さかな(特・如水)
2 おでん鍋来ぬ人待ちて一人酒
1 霜枯れの狭庭に雀二羽三羽
1 干し布団日なたの匂いふんわりと
 
 
2 霜枯れのもの刈取れば露地すけて        小山田柏泡
2 枯れるもの今朝の大霜枯れつくす(特・信)
2 沁みついた味は二夜のおでんかな
2 おでん屋の薄き灯に辛子濃し
1 おでん酒想い出せない客の顔
1 おでん屋の主相手に手酌酒
 
 
2 敷布団背筋真っ直ぐ伸ばしをり         松原 利恵
2 おでん鍋ひとりよがりの茹でたまご
2 羽根布団大空飛んだ夢をみる
1 一泊で帰る予定の布団干す(特・逸走)
1 霜枯れて朝日に光りよそよそし
 
 
6 霜枯れやまたも届きぬ喪の葉書         三浦 政子
4 捨てがたき母が見立てし蒲団かな(特・秀水・庄子)
1 霜枯れて色そのままに残すもの
1 煮含めしおでんを残し主婦の旅
 
 
2 子等去りて淋しく残るおでん鍋         光墨 庄子
2 住む人のなくて霜枯れゐるばかり
1 焼夷弾布団ぬらしてかぶった夜(特・郁子)
1 霜枯れや散るものもなき我が狭庭
 
2 走り書く母の伝言おでん鍋           池田 京華
1 霜枯れや東京百景富士仰ぐ
1 霜枯やわだちに残る犬の糞
 
 
1 丸くなる猫と一つの羽布団           小宮 泰子
1 味噌おでん故郷の味かみしめる
1 霜枯れの庭の彼方に富士の山
 
 
2 目覚むるや布団引きよす今朝の冷え       中村とも子
1 しきつめし布団に憩う同窓会
 
 
 
 
 
   み  ん  な  で  先  生
 
敷布団背筋真っ直ぐ伸ばしをり           松原 利恵
  掛布団をかけてからのやすらぎの背筋ではなののかしら(政子)
 
無人駅霜枯の野に灯りをり              坂井翠波
  野にぽつんと灯るあかりが一層淋しさを増す(政子)
  霜枯れの野に灯しをり無人駅 では(逸走)
 
布団干す漢の笑顔日和かな             松園 郁子
  目に浮かぶよう、漢の心地よい笑顔(政子)
 
おでん鍋父すこやかな日の記憶           杉山佐都子
  お父様がお酒のみつつ頬赤らめて楽しい夕食の頃が思い出される句、家族団欒いいですね(利恵)
 
この猫のためと布団を上げぬ朝           薄井 逸走
  猫の可愛さと布団の暖かさが実に良く出ている(利恵)
 
焼夷弾布団ぬらしてかぶった夜           光墨 庄子
  空襲を知る者として、短い句の中に特に強く感じました(郁子)
 
ビル下のおでん屋台にある世界           薄井 逸走
  都会の夜の街が想像できます。数ある「おでん」の中で視点が違い良いと思います(佐都子)
 
目覚むるや布団引きよす今朝の冷え         中村とも子
  冷えは季重ねかな?(秀水)
 
丸くなる猫と一つの羽布団             小宮 泰子
  羽布団 → 羽根布団 かな(秀水)
 
捨てがたき母が見立てし蒲団かな          三浦 政子
  昔の銘仙蒲団がなつかしい(秀水)
 
走り書く母の伝言おでん鍋             池田 京華
  走り書くと母の伝言、二人称か一人称か?(秀水)
  句の主体が曖昧ですから、添えてある母の伝言・・では(逸走)
 
霜枯れに米寿の祝い携えて             杉山佐都子
  「霜枯れや」と、切ってしまった方がよいのではないか?(翠波)
 
霜枯れて表情変へる草千里             三浦 秀水
  阿蘇山の火口跡の草千里ヶ浜のことと思う。  霜枯れで
  一面の枯草となった草千里がよく表現されている(翠波)
 
霜枯れやまたも届きぬ喪の葉書           三浦 政子
  私もこのような経験をしている。同感(翠波)
  喪中の葉書と霜枯れとをかけた人の世か(柏泡)
 
おでん酒想い出せない客の顔            小山田柏泡
  おでん酒想い出せない顔のあり では(逸走)
 
羽根布団大空飛んだ夢をみる            松原 利恵
  時勢が一致していません
  大空を飛んだ夢みし羽布団 では(逸走)
 
一泊で帰る予定の布団干す             松原 利恵
  句の主体が曖昧です
  一泊で帰ると云う子布団干す では(逸走)
 
電線のうなる野面や霜枯れる            松園 郁子
  電線のうなり「虎落笛」が冬の季語にあるが、
  多分高圧線の下の野面であろうかと「高圧線垂れし」
  ぐらいでは。 情感があり選びました(柏泡)
 
霜枯れて朝日に光りよそよそし           松原 利恵
  「朝日に」は「朝陽に」では、ほんとうにそんな感じだ(柏泡)
 
布団干し病み抜けの命いとほしむ          吉田  信
  布団干す句が二十句近くあり、日の温もり、香り、ふくらみ、等々似かよった生活の様が伺われるなかで、選句も悩まされますが、当該句を選ばせてもらました(柏泡)
 
霜枯れて色そのままに残すもの           三浦 政子
  霜枯れず色そのままに残すものですか、霜枯れの中に霜に・・  (以下判読できませんでした)(柏泡)
論客と握手で別かれるおでん酒           三浦 秀水
  居合わせたおでん屋の客と意気投合しての別れ、
  よくみかける風景(柏泡)
  口角泡を飛ばした若い頃が思い出されます(信)
 
霜枯れて土に還るも安らけき            八束 稔子
 「安らけく」の方がよいのでは、人はみな土に還ってゆきますが、安らかにと思うのは、等しき願いですね(信)
 
枯れるもの今朝の大霜枯れつくす          小山田柏泡
  自然の迫力を感じます(信)
 
遙かなる大戦話おでん酒              坂井 翠波
  戦争の経験者の段々少なくなり遙か彼方になりましたね(信)
 
おでん酒少しは飲んでみようかと          三浦 政子
  おでん酒少し飲ませてみようかと では(逸走)
 
おでん屋の薄き灯に辛子濃し            小山田柏泡
  おでん屋の薄き灯に濃き辛子 では(逸走)

<最初に戻る>

 
 

このホームページに掲載した俳句(映像)の著作権はそれぞれの作者にあります。転載引用には十分注意下さい。