| 糖尿病のメカニズム |
インスリンを分泌する膵臓のランゲルハンス島
膵臓
胃の後ろにあり、長さ15cmほどの細長い形をしている。
ランゲルハンス島
特別な細胞の集まりで、膵臓全体に散在している。
ランゲルハンス島にはインスリンを分泌するB細胞の他、グルカゴンを分泌するB細胞の方が、グルカゴンを分泌するA細胞などがある。 |
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血糖値はホルモンで調整される |
血液の中には、常にほぼ一定のブドウ糖が保たれています。
これは、体の中で、分泌される数種類のホルモンが、血糖値を調節しています。
健康な人でも、血糖値は1日のうちで多少変動しています。
たとえば、空腹時には、血糖値が低くなりますが、こんなときはグルカゴンやアドレナリン、コルチゾールといったホルモンが分泌され、血糖値を上げるように作用します。
肝臓に蓄えられていたグリコーゲンをブドウ糖に分解させ、血液中に供給するよう働きます。
逆に、食事の後など血糖値が高くなったときに、血糖値を下げるように働くのがインスリンです。 |
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インスリンは血糖値を下げる役割を保っています |
インスリンは、膵臓の中にある「ランゲルハンス島」という細胞の集まりから分泌されます。
ランゲルハンス島とは変った呼び名ですが、膵臓の中に点々と島が浮いているように見えるため、発見者の名前を付けてこう呼ばれています。
インスリンを作り、貯蔵しているのは、このランゲルハンス島の中のB細胞(またはβ細胞)という細胞です。
B細胞は血糖値が上がったことを感知すると、それに見合った量のインスリンを分泌します。
インスリンは、血液中のブドウ糖を筋肉や脂肪などの細胞へ送り込み働きをしています。
また、ブドウ糖が肝臓や筋肉でグリコーゲンに合成されるのを助ける役割もあります。
こうして、食後に一時的に高くなった血糖値は、2〜3時間の内に正常な範囲に戻されます。
また、インスリンには肝臓のグリコーゲンがブドウ糖に分解されるのを抑える働きもあり、血糖値が上がり過ぎないように調節しています。 |
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インスリンの作用が足りないと高血糖を招く |
このように血糖値の調節にホルモンは欠かせないものです。
しかし、困ったことに、血糖値を上げるホルモンはいくつもあるのに対し、下げる働きをするのは唯一、インスリンしかありません。
つまり、インスリンの作用不足が、そのまま高血糖につながってしまいます。 |
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インスリンの作用不足の理由 |
インスリンの分泌がほとんどない
膵臓のランゲルハンス島のB細胞が何らかの原因で破壊されたため、インスリンがほとんど分泌されないことがあります。
インスリンの量が足りない、または分泌のタイミングが遅い
インスリンは分泌されるものの、量がたりなかったり、タイミングが遅いために、食後の血糖値がなかなか下がりません。
インスリンの働きが悪い
インスリンは十分に分泌されているのに、その働きが悪いという場合があります。
インスリンを受け入れる細胞の側に問題があるケースです。
このような、インスリンの効きが悪い状態をインスリン抵抗性といいます。 |
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細胞側のトラブルでインスリンが働けない |
インスリン抵抗性について
インスリンは、ブドウ糖を筋肉や脂肪などの細胞へ送り込む働きをしています。しかし、これには細胞の側に、インスリン受容体という相棒が必要です。
インスリンは受容体と結合して始めてブドウ糖を取り込むよう細胞に命令(情報)を送ります。
そして、その情報が細胞内で伝達されていきます。ところが、何らかの理由で、これら一連のシステムが上手く機能しないことがあります。
原因の多くは、肥満すると脂肪細胞から分泌されるようになる腫瘍壊死因子などが、情報伝達システムを阻害しています。
また、インスリン受容体や、細胞内の情報伝達経絡に異常があることも見られます。
このため、インスリンに分泌されているのに、ブドウ糖が上手く細胞の中に入っていけません。 |