JunkKits

ここに掲載してあるのは、秋田書店刊月刊「マイアニメ」創刊号に掲載された
宇宙戦艦ヤマトIIIに関する設定余話です。これらの資料はほかに公開された事がなく
大変貴重なものです。皆さんの想像の翼を広げるときのお役に立ててください。

出版社の許諾を求めてありませんので、ある日突然消えていたらごめんなさい。

この記事は昭和55年4月17日脱稿の山本えい一氏によるシリーズ構成案より構成したもので、カッコ内は放映されたときのデータや名称である。

■揚羽蝶二郎(揚羽武)

ヤマトに乗り込むとき、ぞろぞろとくっついてきた、大勢のガールフレンドを振り払いながらやってくる。しばらくして、揚羽にヤマト乗組解除命令が出される。地球防衛省長官(藤堂平九郎)はヤマトの緊急出動を独断強行しようと決意したが、表向きは一般パトロールとするため、第二の地球探しに必要なぼう大な額にのぼる整備、改造責を防衛軍の一般予算からとることができない。これを知った蝶二郎の父(揚羽蝶人)は麓堂と知己であり、日本アルプスドックの経営者でもあるので、純粋な愛国心がら全費用の寄附を申し出た。ただし、たったひとつだけ条件をつけた。それか蝶二郎の乗組解除、池上勤務への転勤だった。蝶二郎は下艦後、飲んだくれ、グレてしまう。しかし、古代がそれを立ち直らせ、再び蝶二郎はヤマトに乗り込む。その後、揚羽財閥は惑星移住船や地下都布の建造で大もうけをし火星にアゲハシティを作り、冥王星の別荘地を分譲してさらにもうける。しかし、第二の地球はまだ発見されない。そこでヤマトを私物化しようとする。蝶人は、ヤマト改造時の出費を盾に、自分こそ船主であると主張する。政府にも乗組員にも同調者が出てヤマトは混乱ずる。揚羽一族の反乱である。これは蝶二郎によって解決する。

■森ユキ・古代進

所用でユキが南十字島に滞在していた。日本へ帰る空港で鳥の死骸を見つけ、埋めていると手を貸してくれた男がいる。中学時代の同級で、友達という枠を越えた思いを持ち合った朝吹良一(ポツ)だった。その場では、ろくな会話を交わす間もなく、飛行機の時間が来て別れる。ヤマト発進の壮行パーティーに、長官は新任の秘書を連れてくる。朝吹である。朝吹はユキにダンスを申し込む。朝吹に抱かれて踊るユキを見つめる古代。古代はヤマトの出発を契機に、ユキを好きだったこと、これからもそうであろうことを忘れたいと告白する。艦長に就任し、その重責を果たすため、ユキを思う心も時間もそのことに費やし、自分のすべてを注ぎ込むと決心した。ユキも、生活班の仕事に、いままでになかった重い責任がのしかかる。航海が終わった時、本当の気持ちを問い合おうという古代に、納得できないユキ。古代を勝手と責め、自分にはできないという。パーティーに戻ったユキはシャンペンのヤケ飲みをし、へベレケに酔っぱらう。出航の時間が迫り、ユキは土門に頭から水をかけさせ、濃いコーヒーを5杯も飲んでシャンとする。土門がさすがにちがうとユキをたたえると、ユキは、てやんでェ…てなことを言う。ヤマトの探査航海は続き、第○番目の星は 地球の中生代に似ていた。恐竜に似た怪獣も住んでいた。そこで7日間、人間が住んでみることにした。調査担当責任者である森ユキは、その実験に志願した。古代は私情としては行かせたくなかったが、艦長として命令せざるを得なかった。そこにゴア帝国(カルマ ンガミラス)の船団が降りてきて、要塞基地の建設を始めた。ヤマトはユキと打ち合わせのうえ、その星を離れていったが、ユキの一行の中にヤマトに信号を打ち続けているロボットがいて、敵に、その電波を探知されてしまった。急襲され、ロポット達はすべて捕らえられた。ユキは微弱な電波で、恐竜的怪物を手なずけていた。これを馬兼戦車のように使って、敵に突撃。ロポットを奪い返した。

■土門竜介(同じ)

射撃には自信がある。射撃訓練所で古代に撃たせてもらうが、的をはずした。それを見ていたのが平川一(平田一)。古代と同期で、万年炊事科員の平川を土門は軽視していた。古代は平川にも撃たせる。無雑作な構えから撃って80点に命中。自尊心が傷ついた土門はもう一度撃たせてもらい100点に命中させ、得意になる。しかし、一発目をそらせたとき、おまえは死んでいたと古代に言われる。くやしくて眠れない土門は密がに練習するため訓練室へ行く。そこには、すでに平川が黙々と練習にはげんでいる姿があった。平川は、炊事係だからといって、敵は容赦をしてくれないと、毎晩、訓練を欠かさなかった。

■赤城忠治(赤城大六)

輸送船の機関長を勤め、ヤマト機関科に転属してきた。自称宇宙のトラック野郎。

■坂巻浪夫(同じ)

戦闘班砲術科第一砲塔キャップ。ヤマトで一番ケンカッぱやい男。古代盲従派。

■雷電為五郎〈雷電五郎)

宇宙開拓大学、略して拓大の附属高校から少年宇宙戦士訓練所を経て、航海班に入科。応援団出身。島の用心棒を自認する。

■冨士野シズカ(ポツ)

アジア州立工科大学首席卒業・工作班設計担当。容姿端麗、趣味は高尚、仕事もキレて熱心。これ以上の女性はいないと自他ともに認める存在。艦内の、ミス・ヤマト・コンテストを行ったとき、これまでそれを独占してきた森ユキを破るだろうと下馬評が高い。古 代までが工作室へのぞきにくる。このシズカにベタ惚れするのがヤマトのブ男代表・赤城。当然ふられてしまう。そんな赤城を思う肥満児の花、京塚ミヤコ(同じ)。さて、決戦のと き、投票の結果一位は森ユキ、二位は京塚ミヤコ、三位は山上トモノ(山上トモコ)。シズカは等外。シズカはひそかに真田に憧れていたが、真田はトモノに親切である。荒れるシズカは大ミスで真田、赤城らを窮地におとしいれる。ヤマトのMP日村高(ポツ)はシズカを軍事裁判にかけようとするが古代が訓告にとどめる。しかし日村は、おたかい女め…などとシズカを傷つけ、孤独にさいなまれたシズカは自殺をはかる。命を取りとめ、佐渡に説教されてから、いままで愛されることしが知らなかったシズカは、赤城を愛する努力を決意する。

■日村高(ポツ)

ヤマト艦内MP。任務のひとつで乗組貝の私的な通信をすべてチエツクする。相原は申 請し却下された私信を強行したため、日村に逮捕される。古代も、相原に内密に通信を許可した罪で逮捕され、二人とも重営倉に入れられる。もはやヤマトに道もなく策もないときだ。この期に及んで二人を収監してどうなるのだと、真田をはじめ、艦内中がら責められる日村。艦の規律はいかなる絶望の淵にあっても守らねばならない。ヤマトはまた減んではいない、と、決然と言い放ち、乗組員を奮起させる。

■山上トモノ(山上トモコ)

27~28歳。父と夫の死後ヤマトに乗り込み共に航海を続ける(途中下艦)。妊娠していて戦闘のさ中に産気づき、陣痛に苦しみ、うわごとで真田の名を呼ぶ。いつの間にが真田を慕うようになり、真田もトモノを愛している。真田はトモノの所にかけつけ、無事男児出産。この時、続いていた戦闘で坂巻が被弾。その男の子に山上ヤマトという名を付けてくれと願いつつ息を引きとる。

■キャシー(ポツ)

試食アンドロイド。ヤマトが採集した植物は変造機にかけて分解し、地球型の食料植物に成型し直される。その間、アナライザーなどの充分な分析が行われ、人体への有害要素がチェックされ除去されるが、調理した献立てをアンドロイドが毒見してOKとなる。9番目に探査した惑星で試食の結果、激しい下痢で倒れる。幕之内勉(同じ)に医務室にかつぎ込まれ診察の結果、アンドロイドではなく、人間の女性だったことが判る。失恋が原因で、よい職業にもつけず、だまされ続けて人間不信に落ち入り、人間なんかにかまってもらえなくても、命がけで尽すロポットとして生きることに道を見出した。以来、ようやく見つけた幸せとして、ロポツトの世界に生きてきたのだ。人間と知らずキャシーに毒見をさせた責任を感じた幕之内は、必死の看病をするうち、キャシーに惹かれ始める。キャシーには血液交換が必要だった。しかし艦内中の期待をよそに、キャシーは輸血を拒絶ずる。そのとき、その星(バース星)の囚人たちに反乱が起き、その生きるための必死の戦いに心を動かされ、輸血を承知し、献血を申し出た幕之内の血液を受けて、生命をとりとめる。その後、古代は試食をやめさせようとしたが、敵弾の前に身をさらすのも、試食をするのも危険なことは同しなのだと、がんとして試食アンドロイドの役目を果たすと いう。幕之内が本名を聞いても、私はキャシ-で幸せと答える。

■猿田彦治郎(団彦次郎)

気象局の一等技官。権力のあるものには、卑屈な態度をとるが、下に向かっては横柄になるなど、官僚などによくあるタイプ。猿田の観測船が気流に巻き込まれヤマトに救われるが、その後、敵艦隊と遭遇したという無電をヤマトに打つのだが、護衛してもらいたいための嘘だ。再びヤマトと別れるとグドン将軍(ダゴン将軍)に攻撃され、5名しか生き残れなかった。再びヤマトの救出で、移乗してきた猿田は、人類宇宙移民局本部からの辞令により気象局から移民局へ転任しヤマト担当派遣官となる。やがてのさばり始め、時には艦長の権限とさえ抵触する。揚羽一族の反乱のさいに、蝶人の委任を受け、ヤマトのオーナー代理として、古代に命令をし始める。

■デスラー

宇宙流浪の旅を続けた後ゴア帝国の核恒星系にたどりつき、全ガミラス民族の団結と大ゴア帝囲の再建を叫び、ゴアの政界にうって出た。大きな支援を集め、総統になって全権力を一手におさめると、周辺諸国の征服・統合に乗り出し、全銀河系の征服を目指した。宇宙のさまざまな生物・文化は最も優れたゴア民族の手と価値観によって、美しく再整理されるべきだというのがデスラーの信念だった。もはや地球など思いをめぐらせる値打ちもない銀河系辺境の一後進部族国家でしかなかった。だが、がって敗北をきっした、古代とヤマトには、ライバルだがまた友情もかきたてられる。デスラーは地球の災難を聞くと己れの巨大さと力の差を見せつけて優位に立つ絶好のチヤンスとばかり、自分が鎮めようと申し出た。太陽制御の一部始終を、全国ネットで実況中継させたが、工作は見事に失敗した。TVにゲスト出演し、ゴアの科学力でも無理なのだと発言したリーベンリッヒ教授(ポツ)と責任者であるフラウスキー(同じ)を、ゲパルスに命じて処刑させた。しかしデスラーは、ゴア帝囲の大情報綱を動員して、地球から三千光年のところに、地球人が移住できる惑星を発見していた。そのデータと航路図を、古代に土下座させてから渡した。

■星間連合国家ゴア帝国(カルマンガミラス)

バース星より3万光年のかなた。ゴア民族によって古い建国の歴史をもち、壮大な規模を誇った星間国家。しかし、遠征の失敗や内乱、反目、ボラー人の侵略などによって民族は四散し、衰弱した保守的な小国家になりさがっていた。ガミラスはその四散した民族の一部だった。テスラーが再建してからは、ミス・ユニバースやゴアオリンピックなどが催 された。ゴアの人々は男女とも美しく、まさに宇宙の生物の造型美の理想・極致を思わせる。一方では、シティポリスが、さして美しくない赤ん坊や老人を狩りたて処刑する。哀れな人々はシティ郊外の流砂の原に、生きながら沈められる。さらに、建国以来の偉大な事業のひとつとして、宇宙の掃除を進めていた。ゴアがみにくいと判断した、宇宙の諸民族は、奇怪な食肉植物の棲む惑星ラース(ファンタム)に送り込んでいた。

■ケンタウルス座アルファ星第四惑星

太陽系から4.3光年。アルファ星が太陽に似ているので、第四惑星も地球に近い環境を持っているが、大気組成が違うため、宇宙服が必要となる。距離的にはよいところにあるのだが移住には向かない。金の鉱脈が豊富なので連邦政府の宇宙開発省は入植者を送り込んで、発掘に当たっている。太陽系の外惑星はすべて、宇宙開発省の資源開発の対象となっているが、出はずれたこの星は開発に手がついたばかりの最辺境で、タウンもかつてのアメリカ西部のゴールドラッシュの町を彷彿命させる。

■バーナード星第一惑星

アルファ星がら6.4光年。島たちの計測では地球に似た環境を呈すると思われる位置にある。しかし、実際は水晶のように冷たく凍りついた岩石だけで、水も海や川の形ではなく、岩石組成の一部として氷になっている。バーナード星は赤色矮星なので、大陽が地球に送るほどの光量を、第一惑星に送ることができないのだ。したがって、白夜のように薄い光を半透明の岩石が七色に屈折させて、夢幻の美しさをかもし出す酷寒の死の世界となっている。もちろん雲はない。

■射手座ロス一五四星

太陽系から9.4光年。この星系には、地球に似た環境の惑星がないことははっきりしている。この辺りから宇宙気流が一帯に巨大な広がりをみせ、急流や渦をなして、白鳥座附近のブラックホールへ続いている。この星系には連邦政府の宇宙開発省気象局の無人観測ステーシヨンが配置されている。

■9番目に探査する惑星14番目・バース星)

すでに星間国家ダゴン(パース)が占領している星。赤道での昼間最高気温が摂氏5度ほど。地球でいえば、がって経験したことがないほどの、きびしい氷河期のさなかにある星といえる。人類の移住には適さない。植物は針葉樹や苔類。(バジウド星系第四惑星)

■惑星団家ゼニー(ポツ)

ゴア帝国の侵略に抵抗して戦う、連合軍のひとつ。工業力にすぐれ、本星も人工惑星。群惑星空間に大規模な要塞地帯を持つ。

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