テキスト ボックス: Melody Gardot/Worrisome heart  UCJ music【CD】     

★メジャー・レーベルから再発されたインディーズの隠れ名盤

  一度インディーズ・レーベルから発売された時から注目を集めていた隠れ名盤で、改めてユニバーサルから再発される形になった。30分程度の収録なので、現在の感覚からすれば、ミニ・アルバム的だが、昔のアナログ・レコード時代を考えると、ジャズ・レコードの標準的な収録時間ともいえる。収録時間が短いぶん価格も安く抑えられているのは良心的だ。また、内容を知らず試し買いするにも低価格は嬉しい。

 1曲目の<Worrisome Heart>を聴くと、B3ハモンド・オルガンにミュート・トランペットが絡み、レイジーでブルージーな雰囲気プンプンのジャズ・ボーカルでありながら、泥臭くなく都会的に洗練された歌唱が絶品なのだが、続く曲からはガラっと雰囲気をかえてカントリー風であったりフォーク調であったりと幅広いスタイルを展開してみせる。それを節操無く散漫と思うか、幅広い歌唱で将来性を感じるか、そこが評価の分かれ目だろう。個人的にはデビュー当時のノラ・ジョーンズのように、これから進む歩行性が決まるような将来性を感じた。


 


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テキスト ボックス: Dianne Reeves/When you know  BlueNote【CD】     

★5年ぶりの新作はフュージョン・タッチも加わったエレガントな逸品

ダイアン・リーブスの5年ぶりの新作はフュージョン・タッチも加わった、リラックスしたエレガントな逸品だ。とはいえ、ストレートアヘッドな黒人ボーカルの正統派には変わりはなく、コアでアーシーに迫るのではなく、あくまでも耳に優しいサウンドを求めている。

ほとんどの曲はミディアム以下のテンポで、リラックスできるリズム感が心地よく、よく知られたスタンダートナンバーを含めた選曲も粋だ。<ラビン・ユー>はニュースタンダードといってもいい新しい曲で、軽快な雰囲気がいい、逆に<風のささやき>はフェイクを加えて劇的に盛り上げ、いかにもジャジーな迫力が効き応えがある。

プロデューサーにジョージ・デュークを迎えていることもあり、アコースティックでありながら、どこかフュージョン・タッチも加わって、ストレートな4ビートでは聴けない粋なサウンドに仕上がったといえるだろう。おそらく、今年のジャズ・ボーカルベスト10に必ずランクインする名作になるに違いない。

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Taking a chance on love:Jane Monheit in Concert(Sony)【DVD】

 ジェーン・モンハイトが初めて日本に紹介されたのは、CDやライブなどではなく、TVのジャズ番組だった。そこで一部のジャズファンに知られる存在になったわけだが、それは歌唱力よりも、その美貌に魅かれる向きも多かったようだ。いわば彼女はAV時代二相応しいジャズ・シンガーといえる存在だった、ともいえるだろう。
  当時のジェーンを知るファンには最近のジェーンを見ると、ちょっと太ったかなと思うかも知れない。でも確実に実力をつけてメジャーレーベルと契約したのもうなずけるはずだ。
  本作はジャズフェスティバルでのステージを収録したもの。同名CDの発売記念ライブ・ツアーを収めたもののようなものと考えてもいいだろう。やはり美形女性歌手はCDで聴くよりもDVDのほうが観ていて楽しい。彼女のステージの様子は表情豊かで聴く者に確実に感情が伝わってくる。レパートリーにもよるのだろうが、ステージをいっぱいに使った動きというものは少ない。その分、カメラワークで飽きのこない画像を提供してくれている。
  レパートリーの中では意外にバラードが聴きもの、見ものだ。ボサノバの重鎮ドリ・カイミの参加も貴重だ。

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アントニオ・カルロス・ジョビン・イン・コンサート・フューチャリング・ガル・コスタ(columbia music)【DVD】

 ボサノバの創始者の一人、アントニオ・カルロス・ジョビンの87年ロサンジェルス、ウイルターン・シアターで行われた貴重なコンサート・ライブだ。古い録画なので、いささか音と映像は良くないが、見ごたえ充分なないようだ。とりわけ全曲ではないもののガル・コスタの参加。<ジンジ>や<コルコバード>では見事な歌唱を聴かせてくれる。
  全曲お馴染みの曲が並び、ボサノバ初心者にも受け入れ易い内容だ。とはいえ、ベテランファンにもお馴染みの曲が新鮮なアレンジで聴けるのが嬉しい。
  収録された87年はジョビンにとって晩年ではあるが、名盤「パッサリン」を録音した年であり、出演したTV番組が優秀賞を受賞したり、末娘のルルーが誕生したこともあり公私共に充実した年でもあった。その充実ぶりは本作でも随所で聴くことができるだろう。

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クリス・ボッティ・ライブ(SONY)【Blu-Ray】

 クリス・ボッティは日本ではイマイチ人気がないようだが、本国アメリカでは大そうな人気だ。トニー・ベネットやラムゼイ・ルイスのTVショーのDVDでゲスト出演しているが、本作は彼をフィーチャーした唯一のブルーレイ・ディスクだ。さすがにハイビジョンになると、細かいところまで精密に描かれるし、強いコントラストや陰影が多くなるステージが克明に見えるので嬉しくなる。また音声もPCM5.1チャンネル収録されているので、舞台と客席との音場の分離やエコーや残響感などリアルな表現がクリアーなサウンドで聴くことができる。すでにDVDで発売されているが、できればブルーレイでの購入をお薦めする。
  内容はすでにDVDが出ているので、そちらで観た向きも多いだろう。自己のグループに、ストリングスを加えたオーケストラがゴージャスだ。スティングをはじめ豪華なボーカル・ゲストに名作曲家バート・バカラックがゲスト出演、ハイライト的にはなるが、それぞれの持ち味を端的に聴かせてくれるの楽しい。とはいえ、やはり、一番の魅力はクリスのトランペットで、緩急を織り交ぜ聴きどころ満載だ。なかでもやや演出過剰とも思えるが<マイ・ファニー・バレンタイン>は必聴、甘美過ぎずロマンチックな演奏だ。カメラワークも凝っていて観てて飽きないライブだ。
こちらの製品はDVD。まだブルーレイ・ディスクはアマゾンでは扱っていないようだ。

アマゾン

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Triunity/The Eric Byrd Trio (Foxheven Records) 【CD】

 エリック・バード・トリオの第3作目に当たる作品。先の名盤といわれる「ザ・エリック・バード・トリオ」よりも、スタンダード・ナンバーも多く、聴き易い作品になっている。また、本作では、エリックのボーカルが聴けるのも魅力だ。<ジャスト・フォー・ア・スリル>や<カム・バック・トゥー・ミー>でボーカルを艶っぽく際立たせるポール・カーのサックス・オブリガードもなかなかのものだ。
  ハードバビッシュなプレイからモダールなプレイまで、自在にこなすエリックのプレイはテクをひけらかすことなく、歌心に溢れている。欧州のピアニストのように流麗で繊細なタッチではなく、腰の座ったタッチがいかにもバビッシュだ。

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The Eric Byrd Trio(Foxhaven Records) 【CD】

 昨今、欧州系のピアノ・トリオが大人気だ。どちらかというと癒し系というか、耳に優しく聴きやすいジャズが受け入れられているようだ。この作品のエリック・バード・トリオはワシントンDCを本拠地に活躍する生粋のアメリカのジャズ・グループだ。
  彼らエリック・バード・トリオは2001年にジャズ音楽大使に任命され、世界各地でコンサートやライブを開き、ジャズを通した親善大使の役割を担っている。かつてこのジャズ音楽大使に任命され、世界各地に赴いていたプレイヤーは、デューク・エリントンやデイブ・ブルーベック、ルイ・アームストロングなどがいたので、エリック・バードは彼らと肩を並べるプレイヤーと、アメリカ政府がお墨付きを与えたようなものだ。
  本作は5曲がエリック・バード、3曲がベースのBhagwan Khalsaの作曲で、ほとんど馴染みのない曲が続く。1曲目冒頭、パワフルなドラミングで、一気に引き込まれるパワフルな演奏があり、2曲目では一転ロマンチックな曲となり、聴き飽きることがない。しかも新しさを前面の押し出すこともなく、伝統的なスタイルに根ざしたもので、難しく考える必要のない聴きやすさがある。

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Never Let Me Go / Robert Lakatos Trio (Atelier Sawano) 【CD】

 冷戦時代、共産圏のジャズは少しづつだが、アナログ・レコードで聴くことができた。共産圏とジャズはどこか合いいれない関係のように思えたが、拾い物のプレイヤーや作品もいくつかあった。そのなかでも、アダルード・ペゲのベースは知る人ぞ知ると隠れ名手だった。彼を始め、旧共産圏のプレイヤーは、意外にもソ連よりも東欧諸国、ハンガリーやポーランドから優れたプレイヤーが排出されていた。
  その伝統は今も生きているようで、本作のロバート・ラカトシュはハンガリー出身だ。スタイルはモダンジャズの王道をいくもので、ことさら東欧の叙情感や哀感をひけらかすものではない。本作は12曲中10曲がスタンダード、聴き馴染みのあるナンバーで、本場ジャズメンとガチンコ勝負といった内容だ。聴きやすく、メロディアスで流麗、といった表現がぴったりはまる。さすがに、多くの欧州のピアニストと同じようにクラシックの素養があるらしく、タッチは綺麗だし、テクニックは抜群だ。やや切れ味は甘く粒立ちがいいとはいえないが、それは録音の成果も知れない。
  最近、ダイアナ・クラールが取り上げて、耳にする機会が増えた<オール・オア・ナッシング・アット・オール>を1曲目にもってきて、しかもなかなかの名演を繰り広げている。この1曲で、一気にラカトシュの世界に引き込まれる。<マイ・フェバリット・シングス>も名演だ。
  また録音がスイスなので、クラシック的な音作りで、ピアノやベースのウッディーな響きや空間の広がりが感じられる音場感も素晴らしい。

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Wes Montgomery in Europe 1965 【DVD】

 今は亡きウェス・モンゴメリーの貴重な映像記録だ。LDでも一度同じものがリリースされていたかも知れない。
  内容は名盤として定評のある「ソリチュード~ザ・コンプリート・ライブ・イン・パリ」とほぼ同様で、ウェスのヨーロッパ・ツアーの時にロンドンとブリュッセルでTV番組用に収録されたものだ。サイドメンはハロルド・メイバーン(p)アーサー・ハーパー(b)ジミー・ラブレイス(ds)と「ソリチュード」と同じメンバーだ。収録曲も<イエスタディズ>以外はすべて重複している。また<ジングルズ>と<トゥイステッド・ブルース>はロンドンとブリュッセルの両方で収録している。
  メンバーや演奏曲目に新鮮味はないが、極めてイマジネイティブでエキサイティングなプレイは素晴らしく、ウェスの技巧も目の当たりに観られるのは感動的ですらある。また映像自体あまり残っていないウェスだから、まとまった形として、2種類のセッションが収録されているというのも貴重だ。
  当時のウェスはレコーディングはA&Mでイージー・リスニング・ジャズをリリースしていたので、ハード・バビッシュなプレイが聴けるのはライブだけだった。その点でも本作の存在価値は高い。

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Norwegian song/Dag Arnesen(Resonant Music)【CD】

 北欧諸国の民謡など楽曲の多くは日本では馴染みが少ないものの聴いてみると、マイナーキーで、哀愁や郷愁を誘うようなメロディが多く、意外に日本人の琴線に触れるものが多い。かつてアート・ファーマーが録音した<スウェーデンから愛をこめて>がそうであったように、本作も魅力的なメロディの詰まった作品になっている。
  本作はノルウェイー出身のダグ・アルネッセンが母国の民謡や作曲家の作品を集めたものだ。バラード調のスローな曲が多く、哀愁の旋律が目立ち、アルネッセンのピアノは音数を抑え寡黙に語る感じで、寒々とした空気感を感じさせる。ジャズピアノとしても聴き応えがあるが、今流行りの癒し系ピアノ・トリオとして聴き流しても心地よいサウンドだ。

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Naked Guiter/Earl Kluegfh (KOCH Recods)【CD】

 アール・クルーの新作はギター・ソロでのスタンダード集。相変わらず心和む魅惑のソロを聴かせてくれる。
  生ギターのソロというと、日本ではクロード・チアリなどの影響があるのか、ムード音楽のイメージが強く、アール・クルーのソロも、そう見られがちだ。特に<想い出の夏>や<ムーンリバー>といった有名曲をそう見れがちだが、聴いてみると、ちゃんとジャズしているところはさすがだ。なかでも<フー・キャン・アイ・ターン・トゥ>や<オール・ザ・シングス・ザ・ユー・アー>などは見事なソロを展開。
  アール・クルーはどうしてもフュージョンのイメージが強いが、アコースティック・ギターというだけで、内容的にはジョー・パスのソロギターと同じく、モダン・ジャズそのものといったプレイだ。先入観を払拭して一聴してみることをお勧めする。

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カルテット/メセニー/メルドー (Nonesuch)【CD】

 パット・メセニーとブラッド・メルドーの「メセニー・メルドー」に次ぐ第2弾、今回はブラッド・メルドー・トリオにメセニーが客演という形で、カルテットという4人構成だ。
  カルテットはジャズではポピュラーな編成だけど、ここで聴かれるサウンドは今までのカルテットとは一 味違った高尚な佇まいが感じられた。<ア・ナイト・アウェイ>のみがメセニーとメルドーの共作で、あ とはメセニーとメルドーのオリジナルだ。いずれも素晴らしい演奏ばかりで、ピアノとギターが一卵性双 生児のような一体感を感じさせる。聴きなれたエレキギターよりも、<そー・マッチ・ミュージック・イン・ジ ・エアー>の生ギターや<ザ・サウンド・オブ・ウォーター>の42弦ギターの響きが新鮮だ。

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Tony BennettーAmerican Classic (2006)【DVD】

 トニー・ベネットの「デュエッツ/アメリカン・クラシック」からのビデオ・クリップ集だけど、単に寄せ集めたものとは違って、ロバート・デ・ニーロやキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、ブルース・ウイルス、ジョン・トラボルタなどがコメントがそれぞれの曲を繋いで豪華絢爛なものになっている。そんな顔ぶれをみているだけでも嬉しくなるが、なんといっても凝りに凝ったセットや演出、ゲスト歌手とその歌いっぷりに感動だ。
  エルトン・ジョンとのラスベガス風のステージも楽しいが、一番興味を惹かれたのはダイアナ・クラールが出演したトニー・ベネット・ショーを再現したトラックだ。いかにも昔のTV番組風のセットやダンスも面白いが撮影している風のTVカメラが昔そのものといった形なのだ。しかも望遠がない時代なので、3~4本のレンズをカメラ前に付けている。しかも実際の撮影もズームレンズを使わず、移動とレンズ交換で対処しているから、その懲りようにも拍手だ。
  勿論、各曲の歌唱は素晴らしいものばかりでCDで聴くのもいいが、DVDを買い足しても損はないだろう。

アフィリエイト

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