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「自然たっぷりの休日を」
「うちは、なーんもないよ」という田舎には、いろんなものがあります。石垣の棚田、クレソンの自生する小川、いろんな鳥の声、緑の木陰、ぽかぽかの縁側、季節の花の香り、おおらかなおばちゃん、新鮮な野菜、くだもの…。
今まで「街が進んでて、田舎は遅れてる」という、たった一つの価値観が世間の常識だったけど、最近ちょっと違ってきています。本来の人間らしい生活「田舎暮らし」があこがれの対象になりつつあるのです。
そんな暮らしに、ちょっとおじゃまさせてもらえるのが「グリーンツーリズム」。自然たっぷりの田舎で過ごす、滞在型でのんびりな休日です。大分の安心院(あじむ)町、福岡の浮羽町、熊本の南小国町、、、など、九州あちこちにいろんな田舎があります。休みくらいゆっくり、リラックスしたい、という人は、さあ、田舎へGO!
(2000年4月4日掲載)
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「安心院町の農村民泊」
晴天の週末。「これから来んかえ?」と電話をもらって、大分県安心院(あじむ)町へ5回目の農村民泊へ出かけてきました。
湯布院の隣町の安心院は、ごくごく平凡な田舎。でも実は「会員になれば宿泊OK」という農家や民家が約30軒もあるのです(一泊朝食付き4000円)。私がこれまで泊まった4軒は、ハッスルおばあちゃんあり、ボケとツッコミの絶妙コンビのご夫婦あり、なんともユニーク。そこで牛舎やぶどう園をのぞかせてもらったり、田植えや草木染、コンニャク作りを体験したり。夜の田舎道を散歩、ひなたでゴロ寝、と星空や太陽の下でのんびりリラックスできます。
慌ただしい日常を忘れて“心のせんたく”。縁側のうたたね、気持ちよかったです。
問い合わせは安心院グリーンツーリズム研究会会長の宮田さん。電話0978(44)0155(夜7時から9時)
(2000年5月2日掲載)
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「おばちゃんと豆腐づくり」
たった10分の船旅で、時の流れがスローダウン、。長崎県大瀬戸町の松島も、そんな静かでゆったりした島です。
実はこの島で、そば粉をひいてそば打ちをしたり、大豆をひいて豆腐をつくったりできるのです。先生は近所のおばあちゃんたち。暮らしの達人です。
今回チャレンジしたのは豆腐づくり。「このうすは、もう何十年も前のものよ」「材料も全部ここでとれたものよ」おしゃべりしながら、うすでゴリゴリゴリ。「さあ続きは明日。朝6時から(!)ね」
大きなお釜、くど、年代物のかきまぜヘラや桶(おけ)…。昔ながらの道具が、今も現役、大活躍です。綿の手縫い袋でおからをしぼったり、たきぎを火にくべたり。なんだかそんな所作のひとつひとつがとっても美しいのです。ふと気付くと、手ぬぐいでふわっと髪をまとめた、おばあちゃんのスタイルも素敵。いやぁ、日本の文化っていいなぁ。本物はかっこいいなぁ…。
できたてあつあつの豆腐、おいしかった! 「よく出来たね」とおばあちゃんはほめ上手。体験料はひとり1000円です。
豆腐・そばの問い合わせは「ますやま」へ電話0959(22)2315。大瀬戸町の農業漁業体験は「役場産業振興課」0959(22)1354。
(2000年5月30日掲載)
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「山歩きのガイドは“植物博士”」
昨年感動した、宮崎のブナ原生林を歩く「霧立越トレッキング」に、今年も出かけてきました。「それはもう、すばらしかった!」と運動苦手、汗苦手の都会派の知人も絶賛、約12キロの尾根の道です。新緑のドーム、しんとした空気、鳥のさえずり…ケータイなんてもちろん圏外。人工の音のない、ピュアな世界です。
ガイドしてくれる秋本さんは、植物博士と呼びたくなるほど木一本、葉っぱ一枚まで詳しい地元のおじさん。鳥や花や実、それぞれの持つストーリーを披露しながら、もう何百回とガイドしたという山の道を、慣れない私たちに合わせてゆっくりゆっくり歩いてくれます。何年も通う仲間も、そんな秋本さんと一緒に歩くことが楽しみ。道中の解説は「いつも聞いてるはずなのに、少しずつしか頭に入らんもんねぇ」と、毎回新鮮な気持ちで感心し、オチに笑ってしまいます。
山を歩くということを目的に、いわゆる観光地でない静かな山里にも客が訪れ、ホテルの営みを通して地域に雇用を産んでいるのです。
問い合わせは宮崎県五ヶ瀬町「やまめの里」=0982(83)2326、ホームページはhttp://www.miyazaki-nw.or.jp/yamame/
(2000年6月27日掲載)
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「アイス屋さんが地元の窓」
夏はもちろん冬も欠かさず、うちの冷蔵庫には、とあるアイスがストックされています。長崎県西海町の「ぴよぴよアイス」が、それ。
西海町の特産・みかんと卵を使い、オレンジシャーベットとバニラをもなかでサンド。後味すっきり、のどが乾かない、なんといってもおいしい!のが特徴です。しかし。実はこのアイス、現地のお店でしか売ってないのです。
このお店とアイスのオーナー・川崎さんは「自分のふるさとのいいところをPRしたい」というのが開発の動機と販売のポリシー。だから「アイスを通して西海町を知ってもらいたい」「この自然がいっぱいの西海町で、食べてもらいたい」。だから私は近くに行く用事があれば必ず寄って、10個、20個と詰めてもらうのです。
そのうちに、お店に掛かる木の時計を手づくりしたペンションを知り、お花を差し入れに来たお花農家に会い、女性の板前さんがやってる料理やさんを紹介してもらい...。お店には近くの人の手づくりの雑貨や店舗チラシ、催し物の案内などもあって、まるでミニ観光案内所。地元の「窓」となって、とっておき情報を発信してくれています。
アイスは1個100円、お店は水曜休み。宅配便発送(別料金)可。
アイスクリームショップ木場(もくば)0959(32)1899
(2000年7月25日掲載)
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「古い農家でバカンス満喫」
「アンコールアンプー(もう少しどう)?」とワインが注がれ、木漏れ日の下、ゆっくりと昼食が進みます。
ここはフランスの田舎、オーベルニュ。友達セシルの一家と山の家でバカンスしています。セシル一家は30年前に購入した古い農家をバカンスのたびに少しずつ改装して、家づくりを楽しんでいるのです。いつもは町の住む彼らにとって、この山の別荘は心安らぐ場所。「いいだろう、この眺め」。セシルのパパは、ここからの眺望が自慢なのです。
「デザートは朝摘んだキイチゴのタルトよ」とママ。タルトの生地は、水車小屋でひいた小麦粉を使っています。わずらわしい日常から開放されるこの別荘では、おいしいものを食べるために、手間ヒマを惜しみません(他にすることもないから?)。昨年は畑も開墾し、食卓には新鮮なレタス、豆、ハーブが並びます。散歩に行くのもバケツ片手に。野生の木の実を探すのです。
こんな風だから食事の時間がいつも楽しみ。今回のデザートは何かな、とままの手作りお菓子にわくわく。急ぐ用事もないし、おしゃべりしながらきれいに平らげます。
おなかがいっぱいになったら「アンプチ、シエスタ(ちょっと昼寝を)…」と木陰の長イスにゴロン・食べて眠って、他には何も考えないシンプルな日々。田舎の空気を吸い、極楽のバカンスです。
(2000年8月22日掲載)
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「ツーリズム大学で交流」
最新情報は、田舎にあり。熊本県山間部の田舎・小国町には注目の「人と情報のたまり場」があります。
全国でも珍しい「九州ツーリズム大学」というカリキュラムがそれ。「都市と農村の交流」「ツーリズム」をテーマに毎月開催されるシリーズ講義で、全国的に活躍する実践家・大学教授らが講師に招かれ、受講者が各地から集まるのです。
地域づくり、農家民宿、エコツーリズム、環境教育などについての講義に加え、田舎という立地を生かして炭焼き、ウサギ追い体験なども実践します。4年目の今年も、すでに約90人の受講生が登録。「農村の地域づくりに役立ちたい」「退職後を有意義に過ごしたい」「ようわからんけど、おもしろそう」と、農家のおじさん、自分探し中のOL、熱血行政マンなどなど立場の違ういろんな人が顔を合わせます。
だから、勉強内容はもちろん、参加者同志の交流が実に楽しい! 夜からが“真のツーリズム大学”と言われるほど、「交流会」がもりあがります。受講生に講師・事務局スタッフ、さらに地元住民も入り乱れ、ワイワイがやがや。こうして2泊3日の最終日には次回の再会を誓いあって、指折り数えてまた、小国に足を向けるのです。部分参加も可。
詳しくは小国町「木魂館」内九州ツーリズム大学事務局=0967(46)5560
(2000年9月19日掲載)
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「懐かしさ漂う農家民宿」
ひんやりした土間、すすけたクド、黒光りする板の間、大きな梁(はり) ...。今や田舎にも、昔ながらの家は少なくなりました。でもあるんです。あぁ懐かしいなぁ、としみじみできる農家民宿が。
福岡県立花町の農家民宿「大道谷の里」は、築約90年。オーナーで専業農家の中島健介さん・加代さん夫妻の元自宅です。
「こんにちはー」と玄関を入ると、少し暗い土間。手作りのかずらランプが下がり、奥に台所が見えます。シュンシュン昇る白い湯気。部屋のあがり口で腰を下ろして、天井を見上げて。なんだか前もここでこうしてたような気がしてきます。
お座敷、縁側、ギシギシの階段 ...。ごく普通の、昔、自分のまわりにあったような雰囲気の室内。でも昔の家と違うのは、この民宿はトイレは洋式、お風呂も新ピカなこと。どちらも清潔そのものです。見えるところは古いまま、見えないところは快適設備。訪れる側の勝手ですが、昔風がいいと言いながらも、やはりこのへんは別問題。水まわり設備への安心感って大きいです。
「またおいで」10月下旬から年末まで、山でミカン狩りができるとか。のんびり泊まって、がおすすめ。加代さんの手料理、おいしいんです。要予約。
「大道谷の里」(中島さん)=0943(35)0760
(2000年10月24日掲載)
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「地元の達人たちと遊ぼう」
「わぁ、かわいい!」熊本県水上村で、センスのいい木の小物・器を発見。どこのアーティストの?と聞くと、意外にも作者は地元の農家。桃と栗の生産者・井手明彦さんでした。
水上村には「水の上の学校」という、村の自然や暮らしを体験できる講座があります。この年間12の講座の先生は、すべて地元の“達人”たち。地元の農家、民宿のご主人、会社員など、バラエティーに富んだ村の人々です。
「かずらや木や竹でいろいろ作る学校」の先生・井手さんに習って、私もヒノキの小枝で小さなランプを作りました(これも、すごーくステキ)。山から枝を採ってきて、木の皮をむいて....とさすがムラの木工教室。部品が準備されているような、街の教室とはひと味違います。
講座はほかにも、春や夏ならタケノコを掘ったり、渓流でやまめ釣りをしたり。秋は、本格的に1棟建てるログハウスづくりも。12月9日(土)〜10日(日)には、本物のモミの木に飾り付けをして楽しむ1泊イベント「源流の森のクリスマス」(申し込み12月1日まで)が。地元の人たちと、山のクリスマスが楽しめそうです。
「水の上の学校」の問い合わせは水上村役場企画観光課=0966(44)0312、ホームページはhttp://mizukami.kichi.com/
(2000年11月28日掲載)
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「元気なおばちゃんたち」
ほがらかで、元気いっぱい。田舎に行くと、魅力的な女性によく会います。熊本県砥用(ともち)町の井澤るり子さんも、そんな一人。
“地域おこし”なんて難しく考えず、楽しい企画をドンドンやるのが井澤さんのモットー。「ユズのママレード作りするよ、友達連れておいで」と誘われました。
案内状によると「昼食はおばちゃんたちの手作り。山菜煮しめ、イモだご汁、地元の棚田米。ママレード5瓶がお土産」そして「夜は地元の人と交流会。泊まるなら寝袋持参の公民館泊」。この寒い季節に公民館に泊まり? でも、この荒っぽさもなぜか魅力。昼食もおいしそう!
当日公民館では、地元のおばちゃんもヨソモンの私たちも、一緒にワイワイ、ごはんを食べたりママレードを作ったり。夜になると、お惣菜持参のおばちゃん、一升瓶を抱えたおじちゃん達が続々集合。車座に座って話すうちに、グイッと空けた杯を手渡されて「飲まんね」。
「もてなしナシやけん、遠慮は無用よ」。すっかり、元気なおじちゃん・おばちゃんたちのペース。それが妙に心地いい、秋の夜長でした。
1月14日(日)、砥用町の緑川ダム広場で、お正月イベント「どんど祭り」が。愉快な地元の人たちに会えるかも。詳しくは砥用町役場企画観光課=0964(47)1111(代表)
(2000年12月26日掲載)
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