福岡市のおしゃれなカフェで野菜を出張販売する玖珠町のグループの取り組みが、新聞に紹介されました。「全国農業新聞」2003年12月5日号(全国農業会議所発行)より(基本的にライターの原文を掲載…といいたいところだけど、ほんのちょっとだけ新聞掲載にならっています)


 

上昇気流に乗る交流販売
福岡市の住宅街、カフェ店先で  
大分県玖珠町の「古後ふれあいグループ」

古後ふれあいグループのメンバーたち。(手前左から)横山レイ子さん、横山今朝美さん、 柳井田
早苗さん、 (後左から)宿利扶美子さん、北山小夜子さん、田中絹代さん=古後地域の直売所で


玖珠町の各種団体の代表者で構成する「古後地域活性化委員会」(会長・宿利忠明)は、2001年4月に策定した地域づくりの基本構想「奥耶馬の里 古後大学構想」に基づいて、「観光振興学科」など、地域活動を大学にみたてた実践に取り組んでいる。中でもユニークなのが「都市交流学科」が支援する「古後ふれあいグループ」の福岡市のカフェの店先での交流販売だ。


台風被害契機に共生意識めばえ


「この白菜すごく大きいわねえ。あら、青虫がいるわ」「面倒くさいから農薬かけてないの」
 福岡市南区長住4丁目の閑静な住宅街にあるカフェで消費者と生産者の会話がはずむ。毎月第2・4土曜日にガーデンカフェ・ペリーズで開く「ふれあいガーデンショップ」での一コマだ。
 交流販売が始まったのは今年6月。古後地域で直売所や茶屋などを運営する「古後ふれあいグループ」のメンバーが、地域の農家の野菜や果物、米、手作りの加工品などを販売している。

写真=福岡市のガーデンカフェ・ペリーズでの交流販売。お客さんのほとんどが常連客。会話を楽しみに寄る客も多い


古後地域と長住地域の交流は1991年の台風被害をきっかけに始まった。大規模な森林被害を受けた玖珠町が、都市圏の住民を対象に行った水源涵養林の大切さを呼びかける交流事業で、交流拠点を引き受けたのが長住地域だった。
 その後は、都市と農村との交流に発展し、風倒木跡地の再植林活動「長住の森」づくりや両地域の小学生を互いにホームステイさせるなどの活動が続いている。

 玖珠町農業委員で古後地域活性化委員会の都市交流学科長を務める北山勝さん(73)が、当時を振り返ってこう語る。 「ホームステイの反省会の席で、『今度、家族できゅうりでも採りに来んね』と呼びかけたら、何家族も来たんですよ」。
 こうして古後地域と長住地域の親同士、地域同士の交流が活発化し、やがてペリーズとの出会いに発展。古後地域活性化委員会では、ペリーズを「古後地域のアンテナショップ」に位置づけている。


目標は「自信持って売る」


ペリーズ珈琲
代表の正崎昭彦
さん
 ガーデンカフェ・ペリーズは、ペリーズ珈琲代表の正崎昭彦さん(47)が15年間の焙煎専門店を経て、顧客からの「飲めるスペースを」の声に応えるかたちで今年4月に自宅の庭にオープンしたこだわりの店だ。
 正崎さんの子どもたちも古後地域にホームステイした。また、店としても地域密着型を目指しているので、交流販売については場所代もマージンも取らずに二つ返事で引き受けた。
 「こっちはカフェを商売でやっているのに『正崎さん、いいことしたね』って、地域の人から誉められて困っています」と正崎さんが苦笑しながら語る。


この日、販売を担当し
たのは(左から)宿利
芙美子さん、横山今朝
美さん、横山穂積さん、
北山勝さんの4人
 ペリーズでの交流販売の日は、開店前からお客さんが待っている。中にはトラックからの積み下ろしまで手伝うお客さんもいる。秋からは新米が主力商品になったこともあって、一人が4000円前後を買っていく。
 「ゴボウがないよ。豚汁できないじゃない」「来年はたくさん作付けして持ってきますから」
 お客さんからのリクエストが来年の作付け計画に反映される。
 「これまでは、自分たちで作ったものに値段を付けて売れることが楽しみでした。これからは、どれだけ自信をもって売れるかを目標にしていきたいと思います」
 この日、交流販売を担当した宿利扶美子さん(54)と横山今朝美さん(53)さんが、メンバーの思いを代表してそう語った。


いかがでしょうか。なかなかいい取り組みでしょ? ちなみにこの記事は、このHPを見た
知人のライター・杉元政光さんが注目し、東京から取材に訪れて書いてくれたものです。