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環境省、文科省、厚労省の一連の動物実験に関わる基準や指針に対する意見募集にご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。
今回の各省庁による一連の基準や指針の作成は、去年の動物愛護管理法改正によって法律に3R(苦痛の軽減、数の削減、代替法の使用)の努力規定が明記されたこと、また法改正の中で動物実験施設の届出制等が見送られる根拠となった、自主規制路線の推進、特に日本学術会議が2004年に示した統一ガイドライン作成の提言を受けてこれらを担保するための基本指針として策定されました。
結果として環境省所管の動物愛護管理法(動物実験に関しては3Rのみ明記)の下で、環境省が実験動物を主体とした基準を改正、文科省、厚労省、農水省がそれぞればらばらに初の動物実験基本指針を策定、詳細指針はそれらを受けた日本学術会議のガイドラインや各機関の機関内規程に記述されるという、3層、4層の複雑な構成で日本の動物実験は規程され運用されることになりました。
今回の一連の基準や指針の改正及び制定において、私たちは数十年も前から欧米で運用されている法律や、類似する国際基準を参考にし、日本でもこれらの国際標準に沿った内容にしてほしいという、至極当然の訴えを行ってきました。しかしながら、詳細な規程は告示や行政指針のレベルでは行わず、各機関内の任意で自主的な指針に任せるという方針の下で、私たちの訴えはことごとく不採用となりました。
イギリスをはじめ、100年以上も前から法律で動物実験が実質的に規制されている欧米に比べ、日本の法律は去年にようやく3Rが努力規程化されただけ、今回改正及び制定された、本来強制力の弱い告示や行政指導指針にさえ私たちが訴えた具体的な配慮事項はほとんど盛り込まれず、具体的事項は各種学術団体の会員(動物実験の主体者)で構成される日本学術会議及び動物実験を実施する個々の機関のガイドラインに任されるという、完全自主規制路線(非規制路線)がうちだされました。
私たちは実験施設の届出制をはじめ、最低限の法的規制も無い状態で、また閉じられた狭い分野の専門家のみの世界で評価する動物実験の自主規制路線が、一般市民の批判に十分に応えるものでは決してないとの立場であり、今後はあらためて実験施設や実験者、実験計画に対する規制、行政や民間人を含めた監視評価制度の創設を訴え、活動していく所存です。
また同時に、今回の一連の基準や指針の改正及び制定で定められた3Rの配慮、委員会の運用、教育訓練、自己点検・評価や外部機関による検証、情報公開等が文字通りにしっかりと行われるかどうかも、厳しくチェックしていかなければなりません。
皆様の一層のご支援をよろしくお願い申し上げます。
2006.10
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この度の動物愛護法改正にあたってご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。報道等でも知られていますように、改正動物愛護法が2005年6月に成立しました。しかし大変残念なことながら、「私達の提案」は5項目のうち、一番実現が易しいと思われた「3Rの明記」のみしか採り入れられず、しかも2R(数の削減と代替法の使用)については「配慮するものとする」という大変弱い表現となり(また第24条3項の拠るべき基準からも外された)、ほとんど実効性の期待できない内容となってしまいました。私たちは今回の結果を大変残念で遺憾な結果と受けとめています。
この度の動物愛護法改正(2005年)において、与党や環境省が動物実験を規制する提案を改正に入れないとした理由の主なものは、「実験動物と動物実験は違う。実験動物の福祉は動物愛護法の範囲だが、動物実験の詳細に踏み込んだり動物実験を規制したりする規定は動物愛護法に馴染まない。」というものと、「日本学術会議を中心とした自主規制の動きが出ている。まずはこの動きを見守るべきだ。」という2点でした。前者については動物実験の規制なくして実験動物の福祉は有り得ないとの観点から到底納得いくものではありませんが、もし本当にそうであるならば、動物実験の規制を専門とする法律を早急に制定すべきです。また後者については今のところ学術会議や関連団体から出ている提案は、私達の理想とは程遠い内容であり、今後も経緯を注視していく必要があります。
また今回の法改正を踏まえ、関係省庁の間で動物実験のあり方を見直す動きが出始め、環境省において「実験動物の飼養及び保管等に関する基準」の26年ぶりの改正検討作業、また文部科学省においては昭和62年の局長通知以来の動物実験の基本指針の策定検討作業が行われています。これらに対して市民の間からも幅広く意見を届けることが大切であり、事態を注意深く見守っていかなければなりません。
私達は、今回の法改正運動の経験をスタートラインとし、今後社会に対し、動物実験の法制度改善の必要性を訴え、広めていくために、改めて「動物実験の法制度改善を求めるネットワーク」として長期的な視野に立った活動を開始することと致しました。どうか一般社会の皆様のご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
2005.10
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