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人権擁護推進審議会第25回会議議事要旨

1 日 時 平成11年5月25日(火) 13時30分〜17時30分

2 場 所 法務省「第一会議室」

3 出席者

(委 員)塩野会長、野中会長代理、相川委員、安藤委員、市川委員、大南委

員、大谷委員、貝原委員、河嶋委員、庄司委員、鈴木委員、高島委員、

立石委員、辻村委員、寺澤委員、野●委員、深沢委員、宮崎委員

(法務省)横山人権擁護局長、幕田総務課長、林人権啓発課長

(文部省)大西社会教育課長、徳重小学校課長

(総務庁)平井地域改善対策室長

4 議 事

(1)人権教育・啓発に関する答申(素案)について

[人権及び人権教育・啓発に関する現状について]

 (人権に関する現状)

○ 公権力と国民との関係や国民相互の関係において様々な人権問題が存在する

中、この審議会では国民相互の関係に限定することはよいが、公権力と国民との関

係の中身について一言触れておいた方がいいのではないか。

○ 国民相互に人権についての正しい理解が整理され、定着すれば、公権力との関

係の問題としても大変な意味を持つと理解している。人権についての正しい理解

がないから、公権力との関係でもきちんとした意見が出てこないのではないかと

いう基本的な認識を持っている。人権尊重の理念に関する国民相互の理解を深め

ることは、公権力と国民との関係にも当然はね返ってくるということがあると思

う。

○ 現在の人権状況の認識において、国際的な潮流との比較あるいは世界的なレベ

ルとの比較というを議論したが、このことは取り上げないのか。

○ 審議の過程で、国際的に比べて日本の人権に関する状況が悪いと言っただけで

は余り意味がなく、むしろ、特に生命、身体、安全といった日本の人権尊重の水

準は世界に決して引けをとらないという趣旨の意見もあった。必ずしも十分な比

較をしていないので、国際比較の問題は取り上げないことにしたい。

○ 規約人権委員会等の指摘とのかかわりをどう考えるかということも触れておく

必要があるのではないか。

○ これまで国際人権条約の中で日本が批准をしていないものが随分ある。国際的

な状況の中でこのような批准の遅れは、日本の人権状況として問題ではないか、

という指摘をしてもよいのではないか。

○ 規約人権委員会等の指摘があったことや人権に関する条約で日本が批准してい

ないものもあるといった事実の問題は残る。しかし、こうした事実を本文の中に

取り入れるのはどうかと思う。

○ 規約人権委員会からの指摘に対する日本での対応をここに盛り込むことはして

いない。例えば、死刑の問題一つ取り上げても、国内の世論が分かれているとこ

ろであり、そういう指摘に従っていないのはおかしいということを本審議会が直

ちに言うわけにはいかない。

○ 国民一人一人に人権尊重の理念について正しい理解がまだ十分定着していない

ということや基本的人権についての周知度が十分とは言えないということをしっ

かり提言することは、基本的に日本の人権状況はまだ良くないということを明言

していることになる。今回の答申は、人権教育・啓発に関して行うので、個人の

中に正しく豊かな人権感覚をどのように高め培っていくのかということを中心に

論じ、そのための方策をどうしたらいいのかということが非常にわかりやすく出

ているならそれでいいのではないかと思う。

○ 規約人権委員会等の指摘や国際人権条約の未批准といった人権教育・啓発以外

の問題を取り上げるかどうかは問題である。また、条約を批准していないのはそ

れなりの理由があるので、その理由を書かずに批准していないという事実を記載

するのもどうかと思う。

○ 政策や制度といった公権力にかかわる部分と国民の意識や利害との関係という

ものは無視できないと思う。国の政策や制度と人権に関する現状については言及

をしておかないといけないのではないか。

○ 国民一人一人が自分の権利を主張する、あるいは、その際に他人の権利におも

んぱかるということをやりづらくしている要因の一つとして、日本全体のムラ社

会的思考、行動様式をどこかで触れると、もう少し身近な問題として考えられる

のではないか。

○ 人権を侵害されている側の人達のエンパワーメントという考え方が、日本では

希薄であり、欠落しているということを人権に関する現状認識の中で、踏み込ん

で記載するといいのではないか。

○ 人権を侵害されている側の人達のエンパワーメントという考え方に関して言え

ば、自分の有する権利についての理解が十分でないことから、本来、正当に主張

すべき場面での権利主張が十分なされていないことがあると指摘されているとい

うことで、その趣旨を踏まえていると考える。本審議会では、他人の権利あるい

は他人の人権についての思いが至らない、あるいは、思いやりが至らないという

意見と、実は自分できちんと正当な意見を主張しない、そこがむしろ問題ではな

いかという意見があり、その両方をここに掲げている。

○ 日本の社会において、国民一人一人が人権問題について正しく理解していない

という指摘はそのとおりであるが、理解していても行動がとれないところに最大

の問題があり、自分が所属している社会、自分が所属している組織あるいは仲間

関係の中で私達の行動が決定されている部分がとても多い。そのため、一人一人

の理解という前に、個人が所属しているいろいろな属性の部分、組織のあり方に

問題があるということを指摘しないといけない。

○ 世間体をおもんぱからずに自分の意見を主張し、あるいは、他人の人権侵害に

ついて、それをいけないというふうに戒めるという行動になかなか移れないとこ

ろに問題があるという点は、記載されている。また、人権尊重の理念に関して正

しい理解が備わると、社会あるいはそれぞれの組織の中で自分の意見を主張すべ

きときにはきちんと主張し、他人の権利はきちんと守るという考え方が国民相互

の間で醸成されてくるのではないか。

○ どのようにすれば、人権尊重の理念が理解され、あるいは、ある出来事に接し

た際に直感的にその出来事はおかしいと思う感性や人権への配慮が日常生活の態

度や行動に現れるようになるかということを踏まえて、具体的な施策あるいは総

合的な施策を提示している。

人権教育・啓発の現状)

○ 人権教育・啓発によって期待するものとしては、人権感覚が養われ、感性が高

まることに加えて、人権課題を生じさせている要因の解消ということも入れた方

がいいのではないかと思う。

○ 人権教育に関する科目が開設されている大学も相当数あるという評価がある

が、私としては、日本の大学教育の中では人権に関わる立ち遅れがあるように思わ

れる。

○ 例えば憲法、法哲学などの法学の授業以外にも科目を開設している大学数とし

て、同和教育に関するものが216大学、児童の人権尊重についてが60大学、

女性の権利向上に関するものが119大学で行われているという数字がこれまで

に示されている。

○ 生涯学習の中での人権教育について、参加者の意欲が減退するのは指導者が教

育関係者に偏っているからであると言うが、教育関係者以外の指導者を呼べば学

習意欲が高揚するのかというと、そうはならないと思う。ここでは、指導者が固

定しがちであると記載した方がよいのではないか。

○ 家庭教育を社会教育の一環として記載されているが、家庭教育は大変重要であ

るから、別立てにして項目出しすべきではないかと思う。

○ 家庭教育については、家庭教育を行う親に対する支援という形で行われること

から、社会教育のところに記載したが、家庭教育を項目出しするという方向で検

討したい。

○ 企業における人権啓発活動については、一部の企業においては非常に立派な活

動が行われていることは理解できるが、人権啓発活動を一生懸命やっている企業

というのは、非常に少ないと思う。

○ 企業の取組には、濃淡があるという趣旨の表現を用いている。ここでは、いろ

いろ自主的に一生懸命取り組んでいる企業の取組を例示している。

○ 人権問題というのは、差別された人達が自らの人権を守るために個人で、ま

た、団体として、長年、闘ってきた苦労がある。そういうことに対する敬意みたい

なものに触れてほしい。

○ 文章上工夫はできればしたいと思うが、個別に見ると、従来の経緯あるいは運

動団体の成果も十分踏まえ、また、NPOその他の団体の運動の正当なものは十

分評価するということは、きちんと書いてはあると思う。

○ (財)人権教育啓発推進センターについて、人権教育・啓発活動の総合的なナ

ショナルセンターという言葉を用いると、今後、例えば被害者救済の審議の際に

人権センターとか人権委員会などが必要であるという意見が出てきた場合、そう

いう活動をするのは(財)人権教育啓発推進センターだけであるといった排他的

な意味合いを持たせる危険はないかという印象がある。

(今後の人権教育・啓発の重要性)

○ 大脳が判断する感性的、直感的なものが人権問題に対する姿勢としては大変大

切である。とかく知育、徳育、体育という三つだけで見ている人間の全面発達に

対して、もっと感性をはぐくむ教育、すなわち感育が足りないというところが、

今日の心の教育も含めた問題である。

[人権教育・啓発の基本的在り方について]

(人権尊重の理念)

○ 人権尊重の理念に関して、憲法11条、13条、14条が引用されているが、

12条は記述されていない。憲法12条には人権の保持責任あるいは濫用禁止、

利用責任について明確に規定してあるため、そこの部分をきちんと記述してもい

いのではないかと思う。

(人権教育・啓発の基本的在り方)

○ 人権教育・啓発の手法については、人権一般の普遍的な視点と個別的な視点と

いう二つの視点からアプローチすることが必要であるということはよいが、例え

ば、障害者の問題に関して言えば、健常な人が障害者と一緒に町を歩いたり、一

緒に過ごすことにより障害者の問題がわかるというように、当事者の声を聞きな

がら、それを消化していく教育の重要性を強調した方がよいのではないか。

○ 人権教育・啓発の基本的在り方のところでは、女性や子どもなど各種人権課題

についての具体的な記述が出ておらず、非常に抽象的なことで終わってしまって

いるという感じがある。もう少し膨らませて、具体的な問題についての各論的な

叙述というものを加えてもよいのではないか。

○ 個別課題について決して無視しているわけではなく、ここでは方法論を主とし

て書いており、普遍的アプローチと個別的アプローチの重要性について記述して

いる。その個別的なアプローチについては、同和問題など様々な人権課題に関し

て、これまで取り組まれてきた教育・啓発活動の成果と手法への評価を踏まえる

必要があるということも記載している。

○ 諮問第1号においては、教育・啓発を推進する上での基本的事項について諮問

されているため、施策の基本的なものとしてはどういうものがあるか、また、そ

れをどう考えるかということを調査審議するのであるから、それぞれの課題に共

通する基本的な施策、考え方を強く出せばよいのではないか。

○ 成熟した市民社会の形成に向けて我が国が進んでいる中、いろいろな規制が緩

和され、自己決定、自己責任という方向へ進みつつあり、社会的な規制というこ

とになると、自己責任をきちんと担保するための市民社会のルールがなければな

らず、そのコンセンサスが必要になってくる。そのため、人権上問題のあるよう

な行為をした者に対しては、人権擁護にあたる公的機関が適切に対応することが

重要であるという部分については、法的規制に基づく対応というように、もう少

し明確に記述してもよいのではないか。

○ 人権上問題のあるような行為をした者に対する対応の在り方については、被害

者救済と関係するため、そちらで集中的に議論してほしい。その場合には、ルー

ル自体とルール違反者に対する何らかの措置、まさに法的な措置の問題にかかわ

ってくると思う。実体法も手続法もまだ十分議論していないこの段階では、今後、

十分検討を重ねていくための頭出しとして書いてある。

○ 人権は、それぞれの人が人間らしい生き方をしたいためにある。人権を侵害さ

れた者が深い傷を負っているということやその悩みを具体的に出し、そこから教

育を始めるべきだという被害者の視点に立った人権教育について盛り込むことが

必要ではないか。

○ 参加型学習については、どういう理念や概念や方法で行われているのかという

ことは、そんなに詳しく広報されておらず、例えば、学者によっては、当事者の

人達と共に行動したり出会ったりする中で、いろいろな問題点に気づいていく

「問題発見型学習」と翻訳している方もいる。参加型学習というのは何を指して

いるのか注を入れる必要があるのではないか。

[人権教育・啓発の総合的かつ効果的な推進のための方策について]

(人権教育・啓発の実施主体の役割)

○地方自治体も自治事務として主体的に人権教育・啓発を実施することが責務で

あるということは当然であるが、自治事務となるとそれぞれの自治体が主体的に

判断して行動を起こすことになるため、それに対して、この審議会がどのような

形でコミットしていくのかという問題がある。また、人権擁護施策推進法の第2

条で、人権教育・啓発に関する施策の推進についての国の責務の規定があり、少

なくとも法務省、文部省、総務庁が有する責務についてはきちんと提案すること

が本審議会の任務になると思う。

○ 人権教育については、自然体験の中で命がどういうものかということについて

理解させるとか、社会体験を通じ、社会のルールについての認識を幼児期から持

たせるといった施策の具体的な提案を書くべきである。

○ 啓発については、各都道府県単位ぐらいにいろいろなネットワーク制度をつく

って機能するような機関を設置する、あるいは、それを積極的に支援するという

ような行財政措置について、より充実すべきであるという具体的なことを記述し

てほしい。こういうことがこの審議会の答申の具体的な結果として、来年度以降

の政府の施策の中に現れるようにぜひお願いしたい。

○ 市町村は常に住民個人個人と向き合う行政体であるため、具体性が常に求めら

れる立場である。市町村で行う人権教育・啓発事業についても財政支援を考えて

ほしい。

○ 地方公共団体は、人権教育・啓発活動に濃淡があると思うので、優れたところ

から学ぶという手法が大切であることを記述すべきではないか。

○ マスメディアの部分については、若干遠慮しつつというニュアンスにとれる

が、もう少しはっきり記述してもよいのではないか。

○ 我々は、番組制作等を提供する側の意見それ自体を聞いていないため、余り決

めつけるわけにはいかない。自主規制としていろいろなことを一生懸命やってい

るということで、いろいろ議論になっているところであるから、適切な配慮が求

められるという記述にとどめ、自主的にしっかり行って下さいという趣旨で記述

している。

○ マスメディアに関し、どのような人権問題についても積極的に取り組む報道姿

勢が望まれるという部分については、国民の知りたがっていることであればどん

なものでも報道してよいと受け取られると問題である。他の人権に配慮しつつと

いう文言を入れてはどうか。

(人権教育・啓発の総合的かつ効果的な推進のための施策)

○ 学校教育、社会教育、あるいは企業において、誰がどのように教育するかを支

援、援助する総合的な教育・啓発及び研究のセンターを都道府県レベルに一つぐ

らいずつ設ける必要があるのではないか。

○財)人権教育啓発推進センターに期待することとして、「内外の先進的な人

権教育・啓発手法についての調査の充実」とあるが、調査機関だけに任さず、で

きれば法務省としてもそういうものを視野に入れた施策を考えてはどうか。

○財)人権教育啓発推進センターについては、様々な機能の充実が挙げられて

いるが、相談機能の充実も盛り込んではどうか。

○人権教育の施策については、国の施策としてもっと明言してほしい。

○ 人権教育の施策については、国がイニシアチブをとり、ここで挙げている施策

を展開していくという意味で、国がまず考えてほしいというスタンスで書かれて

いる。

○ 人権教育においては、高齢者や障害者との交流の充実について触れているが、

ここに外国人を加えて、もう少し広がった中身にとられるようにしてはどうか。

○ 兵庫県での「トライやるウィーク」は、県内で一斉に実施され、その成果が大

変上がっている。人権教育の施策として挙げられているボランティア活動や体験

活動などの事柄は、予算措置等も含めて、非常に強い姿勢で頑張ってほしい。

○ 推進のための施策については、学校教育にしても社会教育にしても、人的・物

的な条件整備など金がたくさんかかることについては、あえて逃げているような

書き方に思われる。学習環境の整備というふうな事柄は大事であり、未整備なと

ころも多いため、こうした事柄を答申に盛り込む方向性を持ってもらいたい。公

民館などの施設設備の充実強化、学習環境の整備というのは、地方ではとても要

求が多いところだと思われる。

○ 答申に幾ら補助金を出すというところまではもちろん言えない。むしろ本審議

会としては、こういう施策が非常に重要であるので、ぜひ展開してほしい、ある

いは展開すべきだということを提言する。国は、これについて尊重すべきものは

尊重するということになるため、これから法務省あるいは文部省、その他の関係

省庁がこの答申を踏まえて積極的に財政措置、行政措置をしていくということを

期待している。

○ 公民館等の条件整備については、人権教育だけではなく、様々な社会教育の施

策があり、それを全体として公民館で受けとめて、その場合の条件整備はどうあ

るべきかというアプローチが出てくると思う。人権教育だけからこういった整備

をするということはなかなか言いがたいところがあるので、あえて人権教育のた

めの条件整備について補助金を出すというところまでは記述していない。

○ 社会教育施設は、一つだけの単目的ではなく、非常に多目的であり、そういっ

た中で、人権ということだけに絞っての整備ということはない。

○ 法務省が人権啓発の推進のための指針等を策定するとあるが、障害者、あるい

は女性、高齢者にかかわる啓発など、それぞれ古い歴史と営みを持っている国の

機関、部局があり、法務省が指針を策定するということを審議会が立ち入って言

うべきではないのではないか。国の機関が行っている啓発の上にこういう指針が

乗っかっていくということは、啓発本来の活動からするとちょっとなじまないの

ではないか。

○ 放っておくと施策が動かなくなるということを一番懸念しており、どこかが幹

事役にならなければいけないと思う。各省がそれぞれの所掌事務の範囲において、

人権についての啓発活動、あるいは指針等をつくることもあるだろうと思うが、

ただ、人権啓発が所掌事務にぴたりと入り込んでいるのは、法務省を除いてはな

い。それだけの重い任務を持っているところが旗振りをして、各省の意見を十分

に調整した上で、指針をつくるということは、今後の人権啓発に対して非常に重

要なことではないかと思う。

○ 法務省としてこういう指針をつくってくださいということと、政府が全体とし

て連携・協力して推進するという二つを提言しており、各省庁の人権啓発活動を

十分認識した上で、さらに連携・協力し、協力体制もつくってくださいというつ

くりになっている。

[その他]

○ 人権教育・啓発について法制化するということになると、議論が長引く可能性

があり、また、必ずしも法制化について答申を求められているわけではないため、

法制化については、消極的に考えている。ただし、今回の答申に基づいて施策を

行うという場合、行財政措置が必要になってくるが、その際、法務省の所掌を超

えざるを得ない制度を考えると、当然、法制度化を考えなければならない。しか

し、答申の全体の流れから見ると、法制化を伴うようなことは現時点では考えら

れない。今回はできるだけここで決められたことを実施する方向を選べばよいの

ではないか。

○ 法律の可否として議論する際に念頭におくとしたら、基本法ないし財政援助法

といったものであろうが、答申案の内容によると法律事項として拾いあげるもの

はないと思う。

○ 仮に人権教育・啓発については立法措置は不要だとしても、今後人権被害救済

措置に伴う立法措置が必要になるならば、そこにリンクしていく可能性を残して

おいた方がよい。すなわち、継続的に審議する、あるいは、救済措置のあり方に

よっては、教育・啓発も含むものになる可能性があるとしておく方がよいのでは

ないか。

○ 人権に関する基本法については、憲法があると言っても、国と地方自治体の責

務を明確にし、法律や行財政上の措置をとるとか国際的な連携を保つといったこ

とを盛り込んだ人権に関する基本法をつくらないと進まないと思う。

○ 本審議会の所掌事務は、人権教育・啓発と救済であり、人権に関する基本法に

ついては、諮問事項になっていない。

○ 立法府や政府で、多様な判断により、いろいろなことをより有効な施策として

法的措置も含めて検討すればよい。法的措置は要らないというようなスタンスは、

答申ではとる必要はない思う。その上に立って、できれば必要論についてはいろ

いろ具体的に話し合えるような場があればよいと思う。また、諸般の状況を見た

とき、人権教育・啓発の推進にかかわる法的措置は必要ないと言い切れない状況

もあるということの理解はしていかないといけないと思う。

○ 教育・啓発についての答申では、立法化には触れないというのが前回の結論だ

ったと理解している。教育・啓発についての答申では触れないが、救済機関につ

いて検討したときに、立法化が必要だということになれば、そのときに教育・啓

発について触れざるを得ないことが出てくるかもしれない。そのときには、そこ

で終わったのだからだめだと、シャットアウトはしないというコメントもあった

と思う。それを今ここで変える必要はないのではないか。

○ 今回の答申に法的措置は無意味だとかいうことについて触れる必要はない。被

害者救済の審議のときに、必要があれば、教育・啓発の問題について立ち返るこ

ともあり得、こうした議論をシャットアウトするものではないということも、答

申に書くのではなく、議事録にとどめておくという類のものではないか。また、

被害者救済の審議の際に、教育・啓発の内容について、蒸し返されるのは困る。

○ 「おわりに」に記述することを考えている速やかに所要の措置を講ずることを

望むという文言は、とにかく来年度予算からの措置で対応されたいという趣旨が

入っている。

2)その他

○ 答申素案(資料)の取扱について

資料である答申素案の取扱について、非公開とすることが了承された。

○ 次回以降の会議の開催予定について

 第26回会議  平成11年6月8日(火)

 第27回会議  平成11年6月18日(金)

― 以 上 ―

(平成11年6月8日 文責 法務省人権擁護局総務課)

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「●」は「崎」の「大」の部分が「立」

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