人権擁護推進審議会第31回会議議事要旨

1 日 時 平成11年9月28日(火) 14時〜16時30分
2 場 所 法曹会館「富士の間」
3 出席者
  (委 員)塩野会長、野中会長代理、安藤委員、大南委員、大谷委員、河嶋委員、
       清原委員、庄司委員、高島委員、塚田委員、寺澤委員
  (法務省)横山人権擁護局長、山舖総務課長、佐久間調査課長

4 議 事
(1)人権救済制度検討準備委員会の報告
   演題:「我が国の裁判外紛争処理制度について」
   レジュメ(別紙)に基づき報告がなされた。

(2)自由討議
  ○ 裁判外紛争処理制度(ADR)には、どのようなものがあり、どのような分類が可能かということは基本的なことであるが、審議会として知りたいのは、一体それが機能しているのかどうかである。法律に基づいて制度があるが、やればやれるのに、機能していない、まさにそこが問題だと思う。
  ○ 一方に極端な弱者がいて、人権侵害を人権侵害と気付かないとか、自分から紛争解決の手段を採ることができないような人達が、一番問題になる対象者だと思う。
  ○ 学校教育の中で、裁判外紛争処理制度が学習内容としてテキストに出ているのかどうかというようなことは重要なことだと思う。
  ○ 救済体制を整備するには、気軽に相談できる体制が非常に大事ではないか。特に人権の問題はプライバシーなどが絡むので、安心して気軽に相談できるというものが、国民からすれば一番使いやすいと思う。
  ○ 財産にかかわる紛争処理のADRは多分野に用意されているが、その他の分野については、まだADRの数が多いとは言えないということが確認できたと思う。日本の場合には、問題が顕在化し、かなりケースが積まれると、それに対応する形で行政の制度もADRも生まれてきたのではないかということが推測できる。
  ○ 各機関の調査権限がどこまであるかということも大きな要素の一つになると思う。また、調停とかあっせんなどの解決手段がどこまで拘束力あるいは強制力を持っているのかというところも問題だと思う。
  ○ 子どもの課題を考えただけでも、いじめの問題はかなり深刻になっている。各都道府県や市町村が相談室を設置して対応を進めているが、非常に根が深く、特効薬的にすぐ解決できる問題ではないので、今後どういう形で継続していくかということが大事だと思う。また、障害者には、福祉施設内での体罰や、財産を勝手に使われてしまうという問題、雇用率の問題など、かなり幅広く人権にかかわる問題があり、ADRで処理しなければならない、あるいは処理した方が適切なものもあるのではないかと思う。
  ○ セクハラについては、日本は全般に、欧米諸国と比べて感覚がずれており、現行の救済制度から抜け落ちている分野だと思う。また、痴呆性高齢者の財産処分の問題も抜け落ちている部分だと思う。
  ○ 産業界が不況になってくると、働く場で女性の立場が確保されるかどうかという問題も出てくるので、それについてもきちんと考えるべきである。
  ○ 外国人については、いわゆるニューカマーにも子どもの教育や病院など、日常的、具体的な問題があるので、ニューカマーの問題についても意見を聴く機会があればいいと思う。

(3)その他
 1. 各種人権課題に関するヒアリングの実施方法等について、会長から提示があり、了承された。

 2. 次回以降の会議の開催予定について
    第32回会議  10月15日(金)
           議題 「諸外国の人権救済制度について」
              人権救済制度検討準備委員会の報告
              及び自由討議

― 以 上 ―

(平成11年10月25日 文責 法務省人権擁護局総務課)

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