人権擁護推進審議会第37回会議議事要旨
1 日 時 2000年12年2月1日(火) 14時〜16時30分
2 場 所 最高検察庁「大会議室」
3 出席者
(委 員)塩野会長、野中会長代理、安藤委員、大南委員、大谷委員、河嶋委
員、清原委員、庄司委員、鈴木委員、高島委員、塚田委員、寺澤委員、
中島委員、長谷部委員、深沢委員、宮崎委員
(法務省)横山人権擁護局長、山舖総務課長、佐久間調査課長
(労働省)浅野労働基準局監督課長
4 議 事
(1)関係行政機関による行政説明
東京都女性相談センターから「東京都女性相談センターにおける相談・保護事業について」、労働省から「紛争解決援助制度について」それぞれレジュメ(別紙1及び別紙2)に基づき説明がなされた。
(2)委員によるプレゼンテーション
中島委員から「東京都の教育における人権侵害救済について」、塚田委員から「長野市における人権行政、教育の取り組みについて」それぞれレジュメ(別紙3及び別紙4)に基づきプレゼンテーションがなされた。
(3)自由討議
○ 夫や恋人であっても、ある程度を超えた暴力は犯罪だと思う。従来の日本の基本的な考え方は、公の権力は、家庭内、プライバシーには入らないというものであるが、もしそれが障害になっているようなら、そこを切り替えないと、本来刑法で処罰されるべきものまで見逃してしまう。この審議会もそれは考えなくてはいけない。
○ 労働省の紛争解決援助制度はまだできたばかりだが、権限がないので、たくさんの人が申し出てきてもほとんど解決していないし、募集・採用にかかわる紛争は含まれていない。これでは足りないと思う。
○ スクールカウンセラーは、カウンセリングという教師の不得意な部分に対応することによって、いじめや不登校の問題で非常に有効に働いていると認識している。
○ いじめとか不登校と違い、学校での人権教育の指導者である教師が体罰を行うということは、非常に重要な問題だと思う。
○ 体罰の定義はいろいろ難しいが、「叱る」ということと、その一環として身体的に暴力を振るうということとは結びつかないと思う。暴力を振るうことが子どもの人権をいかに侵害するかということを、それぞれの教員が認識する必要があると思う。
○ 市町村には県の問題も国の問題も相談に来る。身近な役所で、それだけ信頼されているから当然だが、市町村では解決できない問題が多いと思う。国や県が人権の被害の救済体制をきちんとつくっておいて、そこでやってもらうのが一番いいのではないか。
○ 相談業務体制の実態は、市町村によってまちまちということだが、住む場所によって人権侵害に関するいろいろな救済の条件が違っては困る。都道府県が目配りをする必要があり、どこに住んでいようとも連携がしっかりとなされる必要がある。
○ 例えば、大学生に幼児期の思い出を書かせると、幼児時代に教師から受けた言葉や態度による人権侵害が今でも強く残っている。人権侵害というのは暴力だけではなく、態度や言葉から受けるものも大変大きい。人権救済では、黙っている者、弱い立場の者、幼い立場の者から拾いにくい状況を何とかしなければいけない。
○ 職員が学校に出向いて相談を受けるというシステムも、拾いにくい声を受け止める一つの手段だろうと思う。こういう役割は設置者が担っていく必要があり、県レベルでそこまではなかなか難しい部分だと思う。
○ 人的な面で、人権侵害の救済に手が出ない市町村の方が多いと思う。教育・啓発あるいは人権にかかわる相談事業等についても市町村の広域事業というような形の中でいろいろな工夫もあってしかるべきだろうと思う。市町村では、行政が縦割りであっても住民との密着度が非常に濃いことから、総合的展開ができると思うが、県は、住民との密着度に多少クッションがあるため、難しさがあると思う。この差は、行政のこれからの工夫の課題にしていかないといけないと思う。
○ 審議会では、人権救済について審議しているが、市町村のレベルに行くと救済という言葉より相談の方がぴったりくる。今後、救済とは何か、相談とは何か、相談と救済との関係をどうするかといった点について議論していく必要がある。
(4)その他
次回以降の会議の開催予定について
第38回会議 2月22日(火)
議題 関係行政機関による行政説明
委員によるプレゼンテーション
第39回会議 3月7日(火)
議題 自由討議
第40回会議 3月17日(金)
議題 日本弁護士連合会による説明
自由討議
― 以 上 ―
(2000年2月22日 文責 法務省人権擁護局総務課)