人権擁護推進審議会第21回会議議事要旨

1 日 時 平成11年1月19日(火) 13時30分〜16時
2 場 所  法務省「第一会議室」
3 出席者
  (委 員)塩野会長、野中会長代理、安藤委員、市川委員、大南委員、河嶋委員、
       鈴木委員、高島委員、寺澤委員、深沢委員、宮崎委員、森委員
  (法務省)横山人権擁護局長、幕田総務課長、門野坂調査課長、林人権啓発課長
  (文部省)大西社会教育課長、徳重小学校課長
  (総務庁)平井地域改善対策室長
  (オブザーバー)浦和市助役

4 議 事
(1)全国人権擁護委員連合会によるプレゼンテーション
   演題:「人権擁護委員による人権啓発活動における活性化について」
   説明資料(別紙)に基づき説明がなされた後、質疑がなされた。

(2)人権教育・啓発の推進のための方策について
  ○	人権の基準をわきまえた裁判あるいは立法が必要であるので、裁判官等に対す
   る人権教育・啓発が重要である。その際、裁判所等の自主的な研修が望まれる。
  ○ 地方法務局で働いている人の人権についての専門性や教育・啓発に関わる体験、
   経験は、率直に言ってそう高い評価はできない。
  ○ 人権教育啓発推進センターが、独自の研究などいろいろな機能を持ち、そのよ
   うな機能が、都道府県レベルにできるといいと思う。また、国などがそれをどの
   ように支援、援助できるかということも考えていかないといけない。
  ○ 人権擁護の問題は、地方自治体が主体で、国はただ地方自治体を支援するとい
   うだけのものではなく、国自体も大いにやるべき事柄だと思う。そうすると、法
   務局が地方の出先機関として人権擁護についてどういう役割を持つかということ
   が重要な問題だと思う。
  ○ 人権を扱う部署を自治体の中でつくっても、具体的な行政につながっていくシ
   ステムがないと、全く効果がない。
  ○ 人権の概念が非常に広いので、およそ行政はすべて人権に関係してくる。一つ
   の省で人権施策を全部担当することになると、全部の省庁の所管行政に入ってく
   ることになり、大きな問題が出てくる。一方地方公共団体の場合、地域総合行政
   であり、首長のリーダーシップにより、かなり思い切った施策が可能である。
  ○ 地方自治体は、教育・啓発そのものの事業もあるが、多くの場合は、他の事業
   と密接不可分に結びついている。
  ○ 予算面から見れば、いろいろな事業を統合した方がよいとの話はあろうが、各
   主体がいろいろな流れの中でいろいろな活動をすることは必要なことである。
  ○ 学校教育では、人権に関して、各教科・科目等で扱っていくことことになって
   いるが、それはそれでいいのではないか。一方、人権感覚や心の教育は、学校だ
   けではないので、これを今後どうするかというのは、国を挙げての課題だと思う。
  ○ 心の教育に関しては、目に見えないものが学校生活を通じて子どもに与える影
   響が強いため、校長研修など、教師の研修の機会の中で人権に関することをもっ
   と充実する必要がある。
  ○ 人権侵害が起きた事後対策として、その類似の問題について、どうしたらよい
   かという教訓が必ずあるため、そういう問題を整理して必要な教育・啓発をすべ
   きだと思う。
  ○ 公民館においては、国で作られた指導者の手引きを活用したり、また、指導書
   を自主的に編集するなどして人権教育を進めるべきだと思う。また、隣保館等と
   情報交換、交流をすることにより、地域での人権教育を有機的に進める一つの拠
   点になってほしい。
  ○ 人権侵害を起こさない側ではなく、人権侵害を受けたときにそれに対応し、自
   分でそれに立ち向かい自分の気持ちをケアできる力を持つことが人権を守ってい
   く上では大事なことだと思う。
  ○ 大学においては、学内に検討機関を設けたり、規則やガイドラインを制定した
   りして、学内での人権問題に対応しているが、このような体制づくりを推進して
   いくことが大切である。また、教養科目の中で憲法の人権論を履修する機会が十
   分与えられるような配慮が必要であり、特に、将来社会に出て医療、福祉、教育
   などに携わる人については、人権についての教育は不可欠だと思う。ただ、大学
   では、押し付けになるような教育は行われてはいけない。
  ○ 地方自治体においては、地域に密着し、地域の実情に合った啓発活動が大事で
   あるが、行政の主体性という点を考えておかないと、全体を見たときに不公平な
   行政が行われる心配があるので、行政の主体性の確立に配慮する必要がある。
  ○ 人権教育・啓発の推進に当たっては、人権擁護委員の役割が重要であるが、運
   動団体との関係をきちんとしていかないと、行政の主体性の欠如と同じ様な問題
   が出てくる危険性があるのではないか。

(3)その他
  ○ 次回の会議の開催予定について
     第22回会議  平成11年2月2日(火)
議題 人権教育・啓発の推進のための方策について



                                ― 以 上 ―

(平成11年2月9日 文責 法務省人権擁護局総務課)

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