「人権擁護に関する世論調査」の特徴
1997年10月
総理府広報室
1997年7月10日〜20日に調査。全国20歳以上の者3,000人を対象(回収率71.6%)注)このページは平成とされていたが西暦に改めました。
赤文字はこれらの数字に対するコメントを書きこんだいものです 文責 田畑
1 人権の問題について
(1) 基本的人権についての周知度
1995.7 1997.7
人権侵害の推移ではこの二年間で減らず多くなってきたと思う人が増えています
・知っている 80.7% から 79.9%
・知らない 19.3% から 20.1%
(2) 人権侵害の推移
1995.7 1997.7
・少なくなってきた 16.0% → 1.4%(減)
・あまり変わらない 43.8% → 40.3%(減)
・多くなってきた 30.2% → 39.6%(増)
(3) 人権侵害の経験の有無
1995.7 1997.7・侵害されたと思ったことがある 17.8% → 12.2%(減)
60.8パーセントは何らかの相談などを行っていますが残り40パーセントは対応について明確な対応がされていません
・侵害されたと思ったことはない 82.2% → 87.8%(増)
人権侵害の内容(侵害されたと思ったことがあると答えた者(261人)に、複数回答)
1997.7
1 あらぬ噂、他人からの悪口、かげ口 42.5%
2 プライバシーの侵害 19.5%
3 差別待遇(人種・信条・性別・社会的身分等に 15.3%
より、不平等又は不利益な取扱いをされた)
4 名誉・信用の毀損、侮辱 11.5%
人権を侵害されたと思った場合の対応(侵害されたと思ったことがないと答えた者(1,887人に)
1997.7
・身近な人に相談する 40.5%
・相手に抗議する 20.3%
2 人権尊重と権利の主張による他人への迷惑について
権利のみを主張して、他人の迷惑を考えない人が増えてきたと思うか
1995.7 1997.7
・そう思う 77.4% → 82.9%(増)
・そう思わない 18.1% → 13.3%(減)
3 子ども、高齢者、女性、外国人の人権擁護について
(1) 子どもに関する人権上の問題点(複数回答) 〔新規〕
1997.7
1 「仲間はずれ」や「無視」、身体への直接攻撃や相手が 65.1%
嫌がることをしたり、させたりするなど、いじめを行う
2 いじめをしている人や、いじめられている人を見て見ぬ 56.9%
ふりをする
3 学校や就職先の選択など自分の意見について、大人がそ 34.6%
の意見を無視する
(2) 子どもの人権擁護のために必要なこと(複数回答)〔新規〕
1997.7
1 子どもに、他人に対する思いやりを教える 53.2%
2 成績だけを重んじる教育の在り方を改める 51.7%
3 家庭内の人間関係を安定させる 40.5%
4 教師の人間性、資質を高める 39.4%
5 子どもにたくましく生きるための「生きる力」を身に付けさせる 36.4%
(3) 高齢者に関する人権上の問題点(複数回答)
1997.7
1 高齢者を邪魔者扱いし、つまはじきにすること 43.2%
2 働ける能力を発揮する機会が少ないこと 43.1%
3 高齢者の意見や行動を尊重しないこと 34.7%
(4) 高齢者の人権擁護のために必要なこと(複数回答) 〔新規〕
1997.7
1 高齢者が自立して生活しやすい環境にする 59.5%
2 高齢者と他の世代との交流を促進する 43.7%
3 高齢者を思いやる意識を高めるための啓発活動を行う 36.9%
4 高齢者の就職機会を確保する 33.7%
5 高齢者のための人権相談所や電話相談所を開設する 31.4%
(5) 女性に関する人権上の問題点(複数回答) 〔新規〕
1997.7
1 職場における差別待遇 47.3%
2 職場におけるセクシュアル・ハラスメント(性的いやがらせ) 35.5%
3 男女の固定的な役割分担意識(男は仕事、女は家庭」など)を 31.1%
他の人に押しつけること
4 売春・買春(いわゆる「援助交際」を含む) 30.4%
5 家庭内における夫から妻に対する暴力(酒に酔ってなぐるなど) 29.7%
(6) 女性の人権擁護のために必要なこと(複数回答) 〔新規〕
1997.7
1 結婚、出産、育児、介護に関係なく生涯女性が働くことができる 59.4%
環境を整備する
2 男女平等に関する教育を充実する 33.5%
3 女性のための人権相談所や電話相談所を開設する 29.2% 現在の育児休業制度は無給のため、活用することが収入の減を意味します。こうした現状は結婚即退社というシステムに歯止めをかけるにいたっていません
(7) 外国人の人権擁護についての考え方
1995.7 1997.7
・ 日本国籍を持たない人でも、日本人と同じ 68.3% → 65.5%(減)
ように人権は守るべきだ
・ 日本国籍を持たない人は日本人と同じよう 20.4% → 18.5%
な権利を持っていなくても仕方がない
・ どちらともいえない 8.0% → 11.5%
(8) 外国人が不利益な取扱いを受けることについてどう思うか
1995.7 1997.7
・ 外国人に対する差別だ 37.9% → 39.9%
・ 風俗・習慣や経済状態が違うのでやむを得ない 29.8% → 26.3%(減)
・ 日本の事情に慣れるまでトラブルがあっても仕 21.2% → 19.3%
方がない
・ 外国人だから不利益な取扱いを受けても仕方が 2.9% → 2.9%
ない
4 人権擁護委員について
(1) 人権擁護委員の活動の周知状況
1995.7 1997.7
・ 知っているものがある 49.3% → 39.7%(減)
・ 知っているものはない 44.5% → 50.2%(増)
知っている活動の内容(複数回答)
1995.7 1997.7
・ 人権問題に関する相談活動 32.5% → 28.5%(減)
・ 人権侵害の被害者救済のための活動 19.2% → 15.8%(減)
・ 人権思想の普及、高揚のための広報活動 14.2% → 10.9%(減)
・ 資力に乏しい人に対する裁判費用の援助 13.2% → 10.2%(減)
のための活動
(2) 人権擁護委員の活動のうち、力を入れてほしいもの(複数回答)
1995.7 1997.7
1 人権侵害の被害者救済のための活動 45.8% → 45.0%
2 人権問題に関する相談活動 39.3% → 41.4%
3 資力に乏しい人に対する裁判費用の援助の 37.9% → 31.0%(減)
ための活動
4 人権思想の普及、高揚のための広報活動 24.5% → 20.3%(減)
(3) 人権擁護委員として、どのような人が望ましいか(3つまでの複数回答)
1995.7 1997.7
1 公平な見方をする人 72.7% → 71.4%
2 人の秘密を守れる人 81.3% → 61.4%
3 人生経験が豊かで物ごとに理解のある人 51.4% → 48.7%
4 人格の円満な人 39.0% → 37.0%
現在の人権擁護委員はほとんどが名誉職的に選ばれます。こうした現状を早急にうち破ることが必要です
5 人権擁護機関に対する要望[新規]
1997.7
1 人権が侵害された被害者の救済を充実する 50.1%
2 国や地方自治体、民間団体等の関係機関が連携を図り、 48.3%
一体的な人権啓発活動を推進する
3 人権問題に関する相談のための機関・施設を充実する 47.0%
被害者救済が5割と望む声が高まっています。こうした事実をふまえた国内人権システムづくりがのぞまれますこの調査結果ではすべての統計のもととなるものが明確でないため全てを判断することに無理がありますが、多くの人が人権侵害に関しての救済を求めています。また不況化において人権侵害だと思う事例が増えていると思っている人も増加しています。こうした事例はどちらかというと自分のことというよりは他人のことに関して思うことが多くなっているようです。これは人権に関する意識の高まりともいえます こうした声に早急に答えていくべきでしょう
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