石垣島の教訓茶碗
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譲葉というお正月のお飾りに使われている植物の葉につけられている名前の語源は,新しい葉が整ってくると,古い葉が「譲るように散る」とうところからきています。
ところが,このような日本の美しい心遣いが最近はなんか変ですね。
電車に乗るときにわれ先にと乗り込んで行く大人の姿や自分がも儲かればそれでよしとして,粗悪な品でも平気で売ってしまう悪徳業者,多くありませんか?
石垣島には,社会道徳をしっかりわきまえた立派な大人になるために,「教訓茶碗」というものがあって,何でも欲張ってたくさんのものをほしがると「もともこもなくす」(もっとも,最近の子どもたちはこのことばさえも聞いたことがないと思います)という教訓を教えています。
「舌きりすずめ」の欲張って大きな葛籠を取ったおばあさんが,おばけに追いかけられる話の出てくるおとぎ話は有名ですが,ここでは,心の中の欲張る気持ちにブレーキをかけてくれるものとして「教訓コップ」を作ってみましょう。
これで,お酒を飲んで二日酔いになる前に,少しでも自制心がつくとよいのですが・・・・・・。
気体の圧力の変化を身近に感ずるとき
長野県に家族でキャンプに行ったときのことです。
中央高速道路のトンネルを抜け,八ヶ岳がすぐそばに見えるころ,急な下り坂を走っていると,しばらくの間,耳が急にツーンとして鼓膜に圧迫感を覚える場所があります。このような経験は,トンネルに入る際に誰しも経験したことがあると思います。
これは,急な圧力の変化に耳の鼓膜の内側と外側の圧力調整が追随しきれなくて起こる現象です。
また,小淵沢をすこしすぎた頃,高速道路の標高が最も高い地点を示すあたりでは,サービスエリアで買ったスナック菓子の袋が大きくパンパンに張っていることに気がつきます。
さらに,キャンプ地についてからは,ご飯を炊くときに,ふだん上手にご飯を炊いている人がお米を焦がしてしまうことがあります。これは,平地で生活をしている人が,標高差というものを意識していないと経験することなのです。
そうです,高速道路でのことも,飯ごう炊さんのこともみんな大気(空気)の変化によるものなのです。
こうして私たちは,非日常的な環境のもとで,改めて自然というものを感ずるのです。
ここでは,大気の圧力をたくみに利用して作られた石垣島の「教訓茶碗」をもとにしながら,「教訓コップ」を作ってみましょう。
教訓コップを作る

紙コップの中に折れ曲がるストロー(このストローを考えた人は,特許を取得し,成功を収めています)をJ字型に曲げ,紙コップの底に穴を開けて通します。このコップに水を注いでいくと,8分目まで水を入れても水は漏りませんが,それ以上少しでも水を入れると,紙コップの底につながっているストローの先から大部分の水が流れ出します。
【準備】あまり安いストローは避けましょう
【手順】ボールペンの先を上手に使うのがコツです
【使用方法】どこまで水を入れたら水が漏らないかを確かめます
水はどうして漏らないのでしょうか?
8分目以上に水を入れると突然漏れ出すのはどうしてでしょうか。
これは,ストローの曲がっている部分の直前までのストロー内の圧力と,紙コップの中の水面を押している圧力(大気圧)の大きさがつり合っているからなのです。しかし,一旦ストローの曲がっている部分を水面が超えると,ストローの外側の圧力の方が相対的に大きくなって紙コップの中の水が流れ出すのです。