家族で音楽会

 私たちの周りにはたくさんの音が氾濫しています。日常的には,道路工事の音,電車や車の走る音,犬の吠える声,カラオケや深夜の人の話し声,落雷や救急車のサイレンの音など,耳障りなノイズと感ずる音や,反対に気持ちがすっきりしたりやさしくなるような音,また,勇気を奮い立たせるような音などがあります。
 そして,これらの音が伝わるのは大半が空気の振動によるものです。


不思議な振動

 ここで,ある奇妙な現象についてお話します。それは,本来は動くはずがない物体が動き出すという奇妙な現象が起こる家のお話です。
 それはちょうどオカルト映画に出てくるような奇妙な現象で,それまで静かであった部屋が突如として振動を始め,タンスの上の置物までが動き出すというものです。
 この家の周りは振動の原因となる大型自動車の通行するような大きな道路にも面しておらず,近くを地下鉄が通っていたり,流れている川にも滝のような音や振動を発生するような原因につながるものはありませんでした。ましてや,周辺では最近道路工事もしていないのにこの家は突如として動きだすのです。しかも,悪いことに振動は不定期にある特定の部屋だけに起きていたのです。
 振動の原因についてもう一度よく調べた結果,次のようなことが原因で振動が発生していることがわかりました。それは,この家を新築する際に,使わなくなった井戸を埋め立てており,それがちょうど振動の起こっていた部屋の真下に位置していたのです。
 埋め立ての際に蓋をしたはずの井戸の内部が何らかの原因で崩れ,内部に空洞を作ってしまっていたのです。しかし,それだけならこのような不思議な振動はこの部屋には起きなかったかもしれませんが,当時の井戸はオーバーフローを防ぐために,近くを通っていた下水道に細い穴で連結されていたのです。
 そのため,下水口に排水が流れる度に連結されていた細い穴の負圧が高まり,井戸の内部にできた空間から空気が吸い出されて振動し,それが原因となって井戸の真上に位置していた部屋の構造や物質と共振して揺れを生じていたのです。


物体の振動が音を出す

メガネ洗浄機

 ここでは,ガラスのコップなどを使って音を出してみましょう。ワインを飲むときのグラスならもっとよい音を出すことができます。
 グラスの中に適当な量の水を入れ,指先に少し水をつけてからグラスのふちをこすってみましょう。最初のうちは音が出にくいかもしれませんが,少し練習するときれいな音を出すことができます。同じことをステンレスのボール皿でやってみましょう。
  ボール皿の下に濡らした雑巾などを敷き,縁の周りを指というより手の腹の部分でこすると,中に入れた水の表面が振動しているのがわかります。強くこすると,波は一層高く上がり飛び出してくるほどになります。このように,こすり方に強弱をつけると水のダンスが見られるようになります。
 メガネの洗浄機はどうでしょうか。これは,超音波を発生させることによって,レンズなどについた汚れを浮き立たせて洗浄するものです。これも水面を観察すると写真のように細かく規則的な波が観察できます。


ワイングラスで音階をつくる

 先ほどのステンレスのボール皿のときと同じようにワイングラスに水を入れ,いろいろな高さの音を出してみましょう。
 音の高さを変化させるために,中に入れる水の量を変えて音階を作ってみましょう。

【準備】色々な形状のワイングラス用意します。

  1. ワイングラスを平らな台の上に乗せます。
  2. グラスに適度な量の水を入れます。

【手順】適度な指先の摩擦が必要です。

  1. 指先を水で濡らした後,グラスの縁を指先でこすります。
  2. 音が一定の大きさで出るようになったら,水の量を変えながら音階を整えます。

そのほかの音の出る楽器づくり

 ワイングラスでなくても,音の出るものはたくさんあります。例えば,醤油のビンや酒のビンの口を横切るように空気を吹き込むと,ボーッという音が出ます。また,ストローを口にくわえて息を吹き込みながら指先でしごくようにしても音が出ます。
 このように,長さの異なる細い管を使って音を出しているものにパイプオルガンや雅楽に用いられている笙(しょう)などがあります。
 また,ケトルの蒸気の吹き出し口を細くして音が出るようになっているものもあったり,日常生活の中にも様々な音が出る工夫や反対に音が出ない工夫もあります。
 口笛,葉笛など家族みんなで工夫をして様々な楽器を作り,演奏会,なんと素敵な家庭ではないでしょうか。