小さな身体でも太陽電池モーター動かす力持ち

 コンピュータを始め,世の中で多くのものが非常にコンパクトになり,それでいて大きな能力を発揮できるように改良されています。特に,携帯電話の分野に使われている充電電池は,いかに小型化・軽量化し,長時間にわたって様々な条件のもとでも安定して電流・電圧を供給できるという点についてメーカーは研究を続けています。
 また,子どもたちの玩具に使われている電池も,長時間にわたって安定した電流と電圧を保ち続けられるようにするための改良がなされています。
 子どもたちにとって,電池はミニ四駆の動力源として,また,ゲームボーイポケットやミニディスクを始めとした携帯に便利な道具の必需品です。
 そんな電池を自分の手で,しかも小さな小さな電池が意外なパワーを発揮するとなれば,電池を作ったあなたもきっと満足することと思います。ここでは,ストローで作るかわいい「チビでも立派な電池」を作ることにしましょう。


電池を使わなくてもメロディーアラームを鳴らすことができる

 用意する道具は簡単です。メロディーアラームのほかに,キッチンで使うフライパン返しなどのアルミ製品とステンレス製のスプーンと食塩があればOKです。
 何しろ電池を使わずにこれらの道具を使って人間を電池にしてしまおうというわけです。
 方法は簡単,電子の移動が起これば電流が流れるのですから,電子を出すプラス側にアルミ製のフライパン返しを,電子を受け取るマイナス側にはステンレス製のスプーンをコードでつなぎます。
 こうして,人間がこの回路の一部となり,両手に濃い食塩水をつけて,先ほどのフライパン返しやスプーンを握ればよいのです。
 3人で行えば,3個直列の「人間電池」のできあがりです。回路の途中にメロディーアラームを入れておけば電流が流れた証拠に音が出ます。回路の中には電池を使用していないので,人間が導体であることと,電池の一部になっていることが体験できることでしょう。


食べ物に流れる電流(レモンばかりが電池のもとじゃない)

 高級料理店で使われる備長炭に食塩水を湿らせたペーパータオルを巻きつけ,その上にアルミホイルをさらに巻いて電気を起こす実験や,学校でも行っているレモンに銅板と亜鉛板(ホームセンターなどにあります)を刺して豆電球を点灯する実験はよく見かけるようになりました。
 材料を少し工夫して,レモンの時と同様に食パンやバナナなどでも電極を刺して行うと電流が流れます。また,牛乳などでもやってみるとおもしろいでしょう。お父さんやお母さんの科学マジックにお子さんもびっくりです。


「チビでも電池」の登場

 こんな小さな姿でも立派な電池になるという,ストローを使った電池づくりはいかがでしょうか。わずか,直径4mm,長さ2.5cmの大きさながら,立派に太陽電池モーターを回ことのできる超ミニ電池づくりです。

【準備】粒状の活性炭素を活用した電池です

  1. ストロー(直径4mm,長さ2.5cmに切る)
  2. 食塩
  3. マグネシウムリボン(2cm程度,学校から少しわけてもらうとよいです)
  4. キッチンペーパータオル(2cm×2cm程度)
  5. 貼れパネ(5mm×2.5cm程度の長さにカッターナイフでカットする)
  6. 太陽池専用モーター(マブチモーター製 記号RF−330TK シャフト径2mm 電圧と電流は,1.5V〜3.5V 9〜18mA・・・・教材店で中村理科工業から手に入ります)
  7. リード線
  8. 粒状活性炭素(関東化学製,500g入り)


【手順】モーターの軸の回転を見やすくします

  1. 食塩水を水に溶かし,飽和食塩水(これ以上食塩を溶かそうとしても溶けないで残ってしまうような食塩水)を作ります。
  2. キッチンペーパータオルを食塩水に浸します。
  3. ストローを2.5cm程度に切ります。
  4. ストローに食塩水を浸したキッチンペーパータオルを細くして中に詰めます。
  5. ストローの両端にマグネシウムリボンと活性炭素を(半分まで)詰めます。(両方とも中に詰めたキッチンペーパータオルによく接触するように注意します)
  6. モーターの軸に貼れパネで作った直方体のプロペラを取り付けます。(モーターの軸の回転を見やすくするためです)
  7. リード線をマグネシウムリボンと活性炭素につなぎます。

【使用方法】チビでも電池1個あたりの電流と電圧をテスタなどで測定しましょう

  1. 約0.9V程度の電圧が得られるので,軽いプロペラならば回すことができます。
  2. モーターの軸が回転することを確かめたら,リード線のつなぎ型を反対にしてみましょう。
  3. 完成した「チビでも電池」をいくつもつなげてみたらどのくらいのパワーが得られるでしょうか。