04/03/31 更新
ゴミ減量・リサイクル政策

"風の塔"を囲んでトラスト地の強制収用に反対する集会が開かれた(東京・日の出 00/09/17)










産廃適正処理で東京都へ申し入れ、JNEP(04/03/31)
ごみ固形化燃料施設事故で都に対策要求。アセス都民連(03/10/29)
循環型社会形成推進基本計画でJNEPが意見(03/02/18)
JNEPが廃棄物・リサイクルで意見(01/01/24)
日の出の土地収用を強行(00/10/11)
日の出の土地収用ゆるさないアピール(00/09/19更新)
23分別で先端をゆく水俣市のゴミ処理(00/08/29)
豊島の産廃問題で公害調停成立(00/06/11)
循環型社会法に製造者回収義務など実効性を、JNEP声明(00/5/31)
越境廃棄物問題と政府の責任(00/05/17更新)
産廃不法処理の拠点小山市で住民立ち上がる(00/4/10)
青森県に首都圏の廃棄物を処分(00/3/25)
JNEPが日の出処分組合に公開質問状(00/02/20)
消費者団体、塩ビ系ラップを返品(99/11/19更新)
リサイクル進むペットボトル(99/10/16更新)
容器包装リサイクル識別表示でJNEPが意見(99/10/8)
神明台ゴミ処分場(横浜)対策で住民組織発足(99/10/4)
京都市の廃テンプラ油リサイクルに疑問(99/9/8)
不法投棄に強制捜査ようやく始まる(99/8/30)
公害・地球懇の日の出処分場見学を拒否(99/08/27)
EU、廃車費用メーカー負担義務付け(99/7/22)
農業用ビニール、完全リサイクルへ(99/7/7)
ごみ減量化へ政府が廃棄物処理法改正に着手
スチール缶83%がリサイクル
消費抑制・循環社会をめざし中環審が提言(99/3/26)
フロン回収わずか3%、業界任せの限界露呈(99/3/26)
家電リサイクル率は重量の50%(99/3/26)
容器包装リサイクル法についての意見/JNEP(99/2/28)
ダイオキシン対策で国と業界へ要請(98/11/17)
中環審ヘゴミ総合対策で意見書(地球懇/10月12日)
産業界、2000年までの産廃削減計画
ゴミ処分場と清掃工場にアセス基準を


産廃適正処理で東京都へ申し入れ、JNEP

東京都環境局廃棄物対策部計画課
(東京都廃棄物審議会事務局)御中

2004年3月31日
公害・地球懇(JNEP)



東京都廃棄物審議会の「産業廃棄物の適正処理の徹底について」「廃プラスチックの
発生抑制・リサイクルの促進について」中間まとめへの意見



1.産業廃棄物の適正処理の徹底について

・排出事業者に対して

 拡大生産者責任を導入し、処理費用を負担させ、事業者の委託先の問題などにより不法投棄や汚染が生じれば責任をとらせるべきである。まずこの基本原則を確認すべき。
 排出事業者には、使用した焼却施設その他の中間処理施設、最終処分場について報告させるべき。都はそれを事業者・事業所ごとに公表すべき。
 問題を起こした事業者とは、都は特別の理由があって審議会が認めた場合を除き、契約しないこととすべき。都の外郭団体や都の発注する公共事業も同様とすべき。「問題」とは使用した焼却施設その他の中間処理施設、最終処分場について汚染などの事実が認められることをいう。排出事業者には、そのような問題ある事業者への委託をしない責任も求められる。

・処理業者に対して

 どの排出者のどのような廃棄物を何トン引き受けたかを報告させ、都はそれを事業者・事業所ごとにすべて公表すべき。

2.廃プラスチックの発生抑制・リサイクルの促進について

 拡大生産者責任を導入し、処理費用を負担させ、処理費用や汚染対策費用、原状回復費用についてはそのまま売値に上乗せするようにすべき。まずこの基本原則を確認すべき。 プラスチック容器は代替品があり、そもそも使用する必要のないものである。代替品は再使用が可能、最低でもマテリアルリサイクルが可能な物が多い。プラスチック使用を前提としてマテリアルリサイクルも難しいのでサーマルリサイクルをなどと考えるべきではない。代替品で再使用が可能なら、そのレベルで再使用できないプラスチック容器は使用を許されない「環境ただのり商品」である。まずこの基本原則を確認すべき。
 都のごみにプラスチック容器が入らないよう、販売段階で税あるいは課徴金制度を導入して販売価格に明確に差を設けるとともに、使い捨て容器を都内で販売する際には警告ラベルを貼らせることを義務づけるべきである。また、都内の自治体の収集ごみに入ってきたプラスチック容器処理費用は製造事業者が負担すべきである。(以上)



ごみ固形化燃料施設事故で都に対策要求。アセス都民連

 東京都の環境条例改正問題にかかわってきた「環境アセスメント条例改正都民連」は、10月10日、東京都環境局にたいし、最近頻発しているごみ固形化燃料(RDF)発電施設の爆発事故を含む同施設の事故発生が多発していることから、都に対し同種の事故が起きないよう申し入れを行った。現在全国でごみ減量につながらないRDFが多数稼働しているが、この申し入れのように、関係住民による監視や改善要求が必要な事態となっている。

三重県多度町「県営ごみ固形化燃料(RDF)発電施設爆発事故」の教訓を生かし、
環境影響評価に「安全に係る予測・評価」項目をつけ加えるための申し入れ


東京都環境局長・小池正臣 殿

2003年10月10日
環境アセスメント条例改正都民連
代表幹事 標  博重
代表幹事 藤田 敏夫
代表幹事 本谷  勲

■申し入れの主旨

 8月19日午後2時頃、三重県多度町の県営ごみ固形化燃料発電施設で爆発事故が発生し7人の死傷者がでました。
 事故の原因は現在解明中ですが、固形化燃料が水分を含んだため微生物の活動が活性化しメタンガスなどの可燃性ガスを発生、これに引火したため爆発を引き起こしたことが考えられます。
 この事故が発生する以前には、貯蔵槽内のRDFが高温になるトラブルが続出し、消防署職員も参加して原因の究明に当たっている最中の爆発事故でした。
 今度の事故は、はたして予測不能な事故であったといえるでしょうか。1999年2月に実施された環境影響評価に対する住民の意見には、「最新の技術でも不測の事故は考えておく必要があると思う。その時に関係住民が意見を言える場を設置しておくべきだ」「最小限、発熱量、塩素分、重金属については、製品としてのRDFの品質、受け入れ最低基準を設定して、確認、検査、記録すること」などが提案されていました。
 しかし、現在の環境影響評価には、「安全性に係わる予測・評価」という評価項目が無いことから、こうした意見が生かされることはありませんでした。
 日本における施設建設の場合は、1類から6類に分類された危険物取り扱い施設、高圧ガス取り扱い施設、放射性物質取り扱い施設などのように、設計基準や保安空地の確保などが細かく指定されています。しかし、今回のRDFの場合には、危険物や特別指定施設ではないことから安全確保のための基準がありませんでした。また、最近、爆発事故を起こした古タイヤを処理する「ガス溶融炉」の施設なども危険物を取り扱う施設の枠外で設置されています。また、新しい技術の開発によってこうした施設がいっそう増大することも考えられます。
 こうした社会的趨勢を考えると、環境影響評価で安全性をチェックすることは極めて合理的で理に叶ったやり方だと考えます。
 三重県での事故の教訓を生かすために、東京都環境影響評価制度の評価項目に「安全に係わる予測・評価」をつけ加え、早急に改善するように要請いたします。

 
 
■RDF施設事故の原因と背景

 ●RDF発電所ってどんな施設か

 去る8月19日、三重県北部の多度(たど)町にあるごみ固形燃料(RDFと略称)の貯蔵槽(直径10m、高さ25m)で、爆発が起こり、7人の死傷者が出る大事故が起こりました。5日前にも爆発でRDFが燃える火災が発生していました。
 これまで、県当局は、「RDFはごみではなく、燃料」、「絶対に安全な施設だ」と住民に説明してきました。国も一貫して、RDF発電を推進してきました。厚生省(現在の厚生労働省)は、「単に燃やして埋める」処理から「余熱利用の発電など廃棄物循環型」処理へという方針を打ち出してきました。通産省(現在の産業経済省)も新エネルギー導入大綱を作って、「高効率廃棄物発電」を唱いました。自治省(現在は総務省)は、「地域エネルギーの事業推進に関する調査研究会」を立ち上げていました。
 ドーンという地響きとともに、重さが10トンある貯蔵槽の屋根が200mも西へ吹き飛びました。この施設には三重県下に7カ所ある製造施設で作られたRDF100トンとこの発電所内で製造したもの100トンを貯蔵槽に備蓄していました。
 RDFは家庭から出る生ゴミやプラスチックなどを細かく砕いて、石灰を混ぜ、圧縮して作ったチョーク状の燃料です。雑多なごみから作るため、化学反応でダイオキシンなどの有害物質が発生する恐れがあります。その組成から発熱性も考えられます。
 技術的にも未完成で、電気事業法の施行規則などの安全基準がありません。

環境アセスメントでは

 私たちは、三重県からこの発電所建設時の環境アセスメントを取り寄せて読んでみました。まず、"はじめに"の中で、「1993年〜95年の3年間にわたって、RDFに関する燃焼試験その他の調査を実施しました。」と記されています。その他の調査の内容は分かりません。RDFの発熱性や大量に備蓄した時の爆発の危険性を調査したのでしょうか?
 RDFの成分は、水分が5.7%、灰分が17.4%で、可燃分は76.9%と言われています。その中には炭素が41.4%、水素5.8%、酸素32.2%、窒素0.9%、硫黄0.03%、塩素0.33%などが含まれています。
 県の事故調査専門委員会は、9月13日に中間報告をまとめました。その中で、「水分を含んだRDFが微生物によって発酵し、発熱後さらに温度上昇を続け、その中で一酸化炭素や水素、メタンガスが生じて、それらの発火点に達して引火、爆発した可能性」を指摘しました。

RDF発電所の立地条件と住民の意見

 この発電所は、多度町力尾にある森林9.7ha.を切り開いて建設されました。この場所は、周囲より約60m低い窪地になっています。建設後に回復されて緑地は、11.2%にすぎません。
 設置場所の近くの西側1〜1.5kmには、西桑名ネオポリスという住宅団地があり、南東側2〜3kmにも大山田団地があります。当然、県の環境アセスメントに対して、住民から多くの意見が寄せられていました。一番多いのは、矢張りダイオキシン汚染の心配です。ほかに、この地域は、オオタカの採餌場であり、そのことが考慮されていないことや大気汚染の予測に窪地であるという地形が考慮されていないと言う意見もありました。事業者の資料を見ても、ここでは秋には、上空に向かって100mについて4.8℃も気温が上昇すると言う顕著な接地逆転層が形成されることが示されています。しかし逆転層が最もよく発生する冬場の資料はなぜか示されていませんでした。

 ここでは安全性の立場からの意見を紹介します。住民の方が今回の事故を予見した対策を提案しています。
 @最新技術の設備でも、不測の事故は考えておく必要があると思います。その時に関係住民が意見を言える場を設置しておくべきだと思います。
 A最小限、発熱量、塩素分、重金属については、製品としてのRDFの品質、受け入れるRDFの受け入れ最低基準を設定して、確認、検査、記録することが提案されていました。ここでも原発事故と同様に、国をはじめ、県もメーカーも最新技術は、"絶対安全"という安全神話にとりつかれていた結果が痛ましい事故に繋がったと言えます。
 これまでに、全国41都道府県で200のRDF取り扱い施設のうち、53施設で、火災などの事故が起こっています。(消防庁調べ)
 私たちは、RDFの爆発事故を教訓にして、RDFだけでなく、環境アセスメントのすべての対象事業に対して、「安全性」を現況調査・予測・評価の項目に取り入れることを国や自治体に要求していきましょう。



循環型社会形成推進基本計画でJNEPが意見

 中央環境審議会循環型社会計画部会(部会長:中島尚正放送大学教授)は1月28日、循環型社会形成推進基本法に基づき、循環型社会形成推進基本計画案をまとめた。
 計画案は2010年度までの中期目標で、具体的数値目標として全国の廃棄物の最終処分量を2000年度(5600万トン)の半分の2800万トンとしたほか、国内で製造されるもの全体に占めるリサイクル資源、原材料の割合を2000年度の10%から14%にすることなどを掲げている。
 しかし、これらの目標は @循環社会形成をはかるうえで製品原料にしめる再生品割合が正しく位置づけられていないこと A廃棄物の最終処分量について抜本的な目標を設定していないこと B家庭ごみの削減率20%はあまりに低すぎること Cそれにもまして循環社会をめざす国および自治体の具体政策の提示がなされておらず、決して高くない10年間の各種目標も達成されないで終わるおそれがあること、特にこれに関する事業者の責務については、なんら規制的・誘導的施策は明示されず、事業者の努力のみを期待しているのは問題である。
 この循環型社会形成推進基本計画案に対し、公害・地球懇(JNEP)は2月17日、以下の意見書を同審議会に対し提出した。



中央環境審議会 循環型社会計画部会事務局
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部 御中

2003年2月17日
公害・地球懇(JNEP)

循環型社会形成推進基本計画(案)に対する意見


第1章 現状と課題

第1節 現状
 現在の大量生産・大量消費・大量廃棄が問題であることを指摘し、環境容量について触れ、資源の流れで膨大な資源を輸入し、ほとんど循環に回っていないことを明らかにしたことは前進であると考えられます。
 しかし、様々な縦割りの法律が出来ていることをもって「循環型社会の形成に向けた取組を推進する法的基盤は整備されつつあります」と安易に結論付けたり、「(前略)処分のための施設は循環型社会の形成を図る上で不可欠なものです」とその量に触れずに安易に結論付けるのは問題です。

第2節 課題
 循環において、大量生産・大量消費・大量リサイクルではなく、投入する天然資源の使用量を最小化することを指摘していることは評価できます。
 しかし、「最終処分場の残余容量のひっ迫」は、廃棄物処分を適正化することなどの緊急の課題とは別の問題であり、同列にあることに違和感をおぼえます。

第2章 循環型社会のイメージ

 製造事業者については、

 「事業活動」については、製品の生産、販売、サービスの提供などの各面において、いわゆる3R (リデュース・リユース・リサイクル)のための取組が積極的に展開されます。製品の生産においては、生産工程と循環利用・処分工程が融合されるとともに、産業間の有機的連携や産業界と地域社会の連携が図られることにより、工場全体で原材料の投入を最小にし廃棄物等を最大限に再使用・再生利用することやある産業の廃棄物等を他の産業の原材料として使用するなどの産業間の共生が進み、廃棄物の排出が抑制されます。とあります。無駄になるものを作らない・売らないという原則が抜け、廃棄物が誰の責任でどう引き取られるかの肝心な部分が抜けていますが、循環に近づいたイメージが一応示されています。

 なお、「第5節 廃棄物等の適正な循環的利用と処分のためのシステムの高度化」で、PCBなどの有害廃棄物の安全な処理が出てきますが、こうした物質は使用を止めるか、工場の中で厳格に管理させ、処分させて決して市場に出さず、家庭などに一切入ってこないシステムをつくり、それを制度が厳格に保証することが必要です。

 環境省の所管の施策では必ずしもないのかもしれませんが、農産物などの有機物は有機物が産地に戻り再生産される文字通りの循環を考慮しなければならず、単に減量してごみがなくなればいいというものではありません。国内農産物はこの意味の循環利用(産地に有機物を戻す処理)が可能ですが輸入農産物は事実上不可能でしょう。そこで国内自給率を高めて国内でも長距離輸送をせずに地域で循環させるイメージを示すことが重要です。

 最終処分場建設については、その環境負荷や地域住民との紛争の多発などとともに、処分場建設が大量廃棄や、それを前提にした大量生産の存続を促すことも無視できません。しかし、「最終処分場の整備に当たっては、地域の実情に応じて、広域処分場の整備や既存の処分場に埋め立てられた廃棄物をリサイクルし、減量化し、埋め立て容量を再生させるなどの最終処分場の延命化のための取組が進められます。」とあるのには違和感を覚えます。2010年と年限を区切りつつも循環型社会のイメージを描いているのですから、家庭から出るものは基本的に生ゴミだけで自治体によりリサイクルされ、紙ごみも事業者の責任でリサイクルされ、有害ごみはそもそも工場から出てこないし、金属やプラスチックごみなどは製造事業者に生産者責任により引き取られるので、一般廃棄物焼却施設も処分場も不要、というような姿を描く必要があります。

 不法投棄の防止も、IT化や地域での連携があげられていて、どこが責任をとるのかをぼかしています。こうした、誰が責任をとるのかが曖昧なままの現状に対症療法を加えても循環型にはならないでしょう。製造事業者がその責任において原則として全てのごみを引き取り、万が一廃製品の不法投棄があると製造事業者が周辺土壌や地下水の汚染の現状回復まで責任を取らされるので、製造事業者自身が必死で不法投棄を防止する、IT技術はその際に製造事業者が必要と思えば使うし、製造事業者の求めがあれば自治体や地域社会が必要に応じて協力する、というイメージを示すことが重要です。

第3章 循環型社会形成のための数値目標

 数値目標や指標は、対策やそれを担保する政策・措置が不可欠とは言え、大事なものです。ところが提案されている指標や水準には問題があります。
 また、ここでは全体の目標が示されているだけで、後の章を読んでも具体的にどんな対策がなされてそれによりどの程度の削減が測られるのかの記述がありません。これでは中間段階の点検や、それに応じた施策の強化も難しく、結局目標年度になって、目標が未達成に終わったと公表され、対策が7年先送りになるばかりでなく、この政策全体が国民の信頼を失うのではないかと危惧しています。
 これと似たような例を、私たちはすでに1990年に閣議了解された「地球温暖化防止行動計画」で経験しています。当時としては国際的にも評価された全体目標を持ちながら、対策や政策措置は既存の開発省庁の寄せ集めで対策による削減量も示さず、中間点検も対策毎に行わず、中間段階の対策強化もなく、結果的に目標は未達成に終わり、政府の温暖化防止政策への国民の信頼も失墜しました。1998年に策定されて2002年に改定された「地球温暖化対策推進大綱」も問題の多いものですが、少なくとも対策による削減量や、それに対応する政策・措置、中間点検の時期くらいは盛り込んでいます。
 循環型社会形成のための計画が「地球温暖化防止行動計画」の教訓を活かし、対策による削減量や、それを担保する政策・措置、中間点検の時期や点検の結果をどのように政策強化に反映させるかなどについて最低限記載することを求めます。

第1節 物質フロー指標に関する目標
(1)資源生産性の指標の問題
 資源生産性の指標として、GDP(国内総生産)を天然資源等投入量で割ったものを提案しています。
 地球温暖化対策では、アメリカ・ブッシュ政権が京都議定書を無視してGDP当たりのCO2排出量という指標を持ち出し、2010年までに18%削減すると提案しました。この指標ではアメリカ経済がこれまで通り成長するとCO2排出量は30〜35%も増えることがNGOなどの試算で発覚し、18%という目標数値だけでなく指標自体が恣意的で悪意に満ちたものであることも知れ渡りました。
 今回の提案も、国の付加価値(GDP)を増やすのにどれだけ資源を投入したかと一見良さそうに見えますが、少し考えれば、素材産業が減少しサービス業が増加する、あるいは単にサービス業の生み出す付加価値が上がるなどで、循環化の努力と無関係に指標が向上することがわかります。天然資源の投入量と密接に関係する素材産業や農業、食料品製造業などのGDPに占める割合はそう高いものではありません。そうではなく、「天然資源等投入量」を農産物など食用と工業原料に分け、工業原料の資源生産性は、素材生産量を「天然資源等投入量」(工業原料)で割って鉄やセメントなどを作るのにどれだけ天然資源を消費したのかを目に見える形で示すべきです。
 農産物などは先に述べた通り、有機物が産地に戻り再生産される文字通りの循環を考慮しなければなりませんので、単に減量してごみがなくなればいいというものではありません。国内農産物はこの意味の循環利用(産地に有機物を戻す処理)が可能ですが輸入農産物は事実上不可能でしょう。そこで、国内農産物のうち循環利用(産地に有機物を戻す処理)できた量を分子に、食料や飼料の投入全体を分母にとった指標を採用すべきです。

(2)循環利用率の指標の問題点
 循環利用率の指標は、循環利用量を、循環利用量と天然資源等投入量で割ることを提案しています。これも簡素すぎて問題があります。
 一つは、農産物などの有機物の循環を考慮していないことです。有機物は産地に戻すことを基本として別の指標にする必要があります。
 もう一つは循環利用量の定義です。ここでは明らかではありませんが、昨今では使い道のなさそうな「再生品」があふれています。例えばごみになる一歩手前で特に使い道もなく天然資源の節約に何も寄与できないような種類のプラスチック再生品をいくら作っても「循環利用」にはならないと思います。公園に再生プラスチックのベンチや植木鉢が山のように積み重ねられているような姿を想像したくもありません。これを避けるために、工業原料の投入のうちどれだけが再生品で、どれだけが天然資源かその割合を指標とすべきだと考えます。

(3)出口の最終処分場の指標
 これは妥当な指標と思われます。ただし10年後に1990年比75%減が果たして妥当な水準か疑問です。1990年は日本はバブル経済のまっただ中で、資源も環境も省みずに事業者が狂ったように地上げをしたりビルの建て替えをしたりして建設廃棄物が大量発生していた時期です。75%は対策量を積み上げた数字ではないと想像します。そうであればもっと大胆な例えば90%削減のような目標をあえて設けてそれに向けて最大限の努力をすべきだと考えます。

第2節 取組指標に関する目標
1.廃棄物に対する意識・行動を取り上げる問題点
取組指標についてなぜこれが必要で、またトップに出てきているのか理解に苦しみます。廃棄物の9割近くは産業廃棄物ですし、工業原料の購入に市民が関与しているわけでもありません。
また、アンケートが設問によってその回答が変化することは周知の事実だと思われます。
この提案に、この計画全体の限界を感じざるを得ません。

2.廃棄物等の減量化の指標・水準について
(1)一般廃棄物の減量化
 家庭ごみと事業ごみを分けたことは評価できますが、目標値には問題があります。また、案は家庭や事業系のごみに製造業者が何も責任を負わずに引き続き自治体が税金で収集して処理することを前提に指標の提案をしていると想像できます。私たちはこうした現状維持には反対ですが、指標自体を仮に家庭起源、事業所起源のものでくくるのは問題ないと考えます。
 家庭ごみについて「1人1日あたりに家庭から排出するごみの量(資源回収されるものを除く。)」を指標とすることには、1人あたりでなく総量の方が妥当だとは思いますが、大きな異議はありません。しかし2010年度に「平成12年度比で約20%減に」という目標値はあまりにも低すぎると考えます。
 事業ごみについても「1日あたりに事業所から排出するごみの量(資源回収されるものを除く。)」を指標とすることにはとくに異議はありません。しかし2010年度に「平成12年度比で約20%減」という目標値はあまりにも低すぎると考えます。
 この低い目標値は、大した施策の進展を見込まないために設けられていると想像できます。ドイツのような強力な循環制度の導入を前提に、飛躍的に大きな数値を掲げる必要があります。

(2)産業廃棄物の減量化
 こちらは「産業廃棄物の最終処分量」を指標としています。なぜ一般廃棄物と同様に排出量から再生利用(厳格に定める必要がある)を引いて、再生利用かわからないグレーゾーンは排出量とみなす指標にしないのでしょうか。
 目標値も「平成2年度比で約75%減」は甘いのではないでしょうか。投入の大半を天然資源に頼ってどんどん捨てている現在の大量生産の経済を今後7年程度で転換し、廃棄物がほとんど出ない工業生産に転換する意欲的な目標値を期待します。

第4章 国の取り組み

 いかに数値目標をたてても、それを担う具体的な対策、その数量的な実現を制度的に保証する政策措置がなければ絵に描いた餅になります。過去の環境政策が産業界や開発省庁の抵抗で骨抜きにされて目標も達成できずにきた歴史を踏まえ、基本原則と強力な政策措置を提案する必要があります。
 この章には、それに寄与する具体的な施策の提案がほとんどありません。天然資源の投入を最小化し、廃棄物の排出量も最小化するには、国が製造事業者に強力な規制なり経済的手法なりを導入し、出てきた廃棄物は基本的に全て製造事業者に引き取らせる原則を確認し、それを保証する制度を導入することが不可欠です。循環利用を進めるには、ドイツのような強制リサイクル制度を前提として天然資源の投入を徹底的に抑え、材料の無駄な使用をなくして使用量自体を減量する必要があります。
 第5節の「循環型社会を支えるための基盤整備」は、産廃処理に税金投入を続けるなど汚染者負担の原則に反するような記述も見られますし、節全体が、大量生産・大量消費・大量廃棄を促進しかねない処理施設の大幅増が不可欠との前提で組み立てられています。国の取組で重要なのはこうした施設建設ではなく、廃棄物がでないような制度づくりで、施設建設にはむしろ枠をはめ、他の手段で対応できない場合以外は建設しないなどの原則を検討すべきです。

第5章 各主体の果たす役割

(1)事業者の役割について
 ここでは事業者の役割が重要です。長持ちする建物や製品をつくるのは建設業者や製造業者ですし、原材料に天然資源ではなく再生資源を選び、そのための技術を改良するのは製造業者です。廃品を分解して原料として利用できる技術を持ち実行できるのも製造業者ですし、それがやりやすいように設計や材料の選択を変える技術を持ち実行できるのも製造業者です。こうしたことから私たちは廃品を引き取るべきなのも製造業者であると主張してきましたし、循環型社会形成推進基本法(平成十二年六月二日法律第百十号)にもその18条3項に「国は、製品、容器等が循環資源となった場合におけるその循環的な利用が適正かつ円滑に行われることを促進するため、(中略)、当該製品、容器等の製造、販売等を行う事業者が、当該製品、容器等が循環資源となったものの引取りを行い、若しくは当該引取りに係る循環資源の引渡しを行い、又は当該引取りに係る循環資源について適正に循環的な利用を行うよう、必要な措置を講ずるものとする。」と規定されていますのでそのための政策措置を速やかに整備し、実効性を担保するため、それを怠ると場合によっては会社の存続あるいは事業の実施が困難になるような罰則等が併せて定められることが求められます。この役割の項では単に各主体でそれぞれ努力しましょう、境界領域で問題が生じたらその時考えます、という呼びかけではなく、一義的に製造業者が責任を持ち、境界で何か問題が生じても製造業者が証明しない限りは製造業者が処理をする拡大生産者責任の原則を明確にし、製造業者にはそれに沿って対応することを求め、国や自治体はそれに沿って政策措置を導入することや適正な循環や処理が行われていることを監視して国民等に事業者毎の情報を公開してどの事業者が真面目に対応しどの事業者が環境フリーライダーかを示し、国民にはごみになるものを買わないよう協力を呼びかけることなどが示されればよいと考えます。
 ところが、案では事業者の役割として「使い捨て製品の製造販売や過剰包装の自粛、簡易包装の推進、レジ袋の削減、製品の長寿命化や再生資源を始めとする環境への負荷の低減に資する原材料・製品やサービスなどの利用、適正な処理が困難であったり、資源価値の高い製品についての引取りや適正な循環的利用及び処分の実施、資源及びエネルギーの利用の効率化など」が羅列されていて、ごみになる製品を作らない・売らないことや、廃製品は全て引き取ることなどが示されていません。製造業者も何かしましょうという一般的な呼びかけだけでは循環型社会に向けた事業者の役割として根幹を欠いているのではないでしょうか。

(2)自治体の役割
 自治体については、事業者が適正な循環や処理を行っているかを監視し、地域住民等に事業者毎の情報を公開してどの事業者が真面目に対応しどの事業者が環境フリーライダーかを示すことも重要な役割で、従来のように製造業者等との関わりなしに減量のための施策もほとんどせずにひらすら出たごみを集めて燃やしたり埋めたりすることから、徐々にこうした監視や情報提供にシフトさせることが必要です。「廃棄物処理施設などの公共的施設の整備」は2010年頃には不要になるように施策を変えていく必要があると考えます。

第6章 計画の効果的実施

 計画の進捗状況を毎年点検し、不十分な政策措置を強化することが必要です。
しかし、この計画案は数値目標のための対策やそれを担保する政策措置が殆ど示されていないので、5年後の点検と言っても、何を点検するのかも明らかではありませんし、点検の結果どの部分の対策が不足し、それを確実に実現するためにどういう政策措置の強化が必要か判断できないのではないでしょうか。そうした進行状況の管理ができないようでは、いったい何のために計画を作っているのかわからないのではないでしょうか。
 「地球温暖化対策推進大綱」では、不十分ながら対策毎の削減量や、対策に対応する政策措置が示され、それなりに進捗状況を点検する足がかりがあります。最低でも、対策毎の削減量や、対策の実現を制度的に数量的に担保する政策措置が示されることが必要です。


 


JNEPが廃棄物・リサイクルで意見

JNEPは2001年1月22日、経済産業省(リサイクル推進課)に対し、また1月25日、環境省(大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課リサイクル推進室)に対し、廃棄物・リサイクル問題について次のパブリックコメントを提出した。

経済産業省リサイクル推進課 御中

2001年1月22日
公害・地球懇 (JNEP)

廃棄物・リサイクル問題についての意見

基本的な意見
・ 私たちは、廃棄物・リサイクルの問題は、拡大生産者責任に基づき、出た廃棄物は全て生産者の責任で回収し、リサイクルさせ、その費用も全て生産者が負わなければ問題は解決しないと考えています。但し、「資源の有効な利用の促進に関する法律」にはそうした前提がありませんので、その制約の中で意見を述べます。

1.指定省資源化製品、指定再利用促進製品について
 以下の製品はパソコンなどと同様「指定再資源化製品」にも指定し、廃品の引取義務と再商品化率、有害物質の処理義務を規定すべきと考えます。
 ・自動車
 ・ぱちんこ遊技機
 ・複写機
 ・家電製品(電子レンジ、衣類乾燥機)
 ・金属製家具
 ・ガス・石油機器
 ・システムキッチン
 ・浴室ユニット
 また、全ての塩化ビニル、塩化ビニリデン等、塩素を含んだプラスチック製品全てについて「指定再資源化製品」に指定し、廃品の回収義務を定めるべきです。
 規定案にある安全への配慮などは、物質名をきちんとあげて全量回収など数字を示さない限り全く実効性がないと考えます。

2.指定表示製品について
(1)塩化ビニルについて
 材質名と、「低温で燃やすと猛毒のダイオキシンを発生する」「ダイオキシンが発生しないよう、800度以上で高温焼却をしなければならない」などの警告表示を、裏面は10センチ四方に一つ、表面は1メートル四方に1箇所かならず表記させるべきだと考えます。また、製造事業者名と代表者、主たる事務所や連絡先などを記載させるべきだと考えます。

(2)二次電池について
 ニッケルカドミウム電池など有害物質を含む電池にはその容器包装及び本体に警告表示を義務化するとともに、製造事業者名と代表者、主たる事務所や連絡先などを記載させるべきだと考えます。

3.指定再資源化製品について
(1)パソコンについて
 パソコンの再商品化については、一切適用除外を設けるべきではありません。過去の審議会報告に家庭用はむずかしいなどと書かれていますが、とんでもないことです。また、廃パソコンは自主回収ではなく、回収を義務化すべきです。
 回収費用の負担方法が記載されていません。家電リサイクル法では、ユーザが捨てるときに負担を求められるので大量の不法投棄が懸念されています。国はその際にも「不法投棄はユーザーの責任」などと開き直りましたが、私たちは制度の欠陥であり、メーカーが費用負担を求めずに全て引き取ってメーカーの責任で処理するしくみにすべきだと考えます。処理費用は売値に上乗せすればメーカーだけが負担することは避けられるはずです。
 再商品化率は5割程度で、ノート型パソコンにいたっては20%です。この程度しか再商品化できないような商品はそもそも作るべきではありません。再資源化目標を大幅に(例えば90%)引き上げるべきです。プラスチックを再資源化の適用除外にしなければこんなに低い数字は出ないはずです。この背景には、経済的に成り立つ程度という大変甘い基準の決め方があると考えられます。再資源化は資源保護と環境保全のため、環境への負荷を放置したままで経済的に成り立つ程度を基準にすることのないよう厳しく定めるべきです。
 また、再商品化率だけでなく、回収率を報告させ、回収率が国の定めた基準(例えば90%)を下回った場合には国が代わって回収し、その費用をメーカーに負担させるべきです。
 パソコンでは銅など重金属が多く使われていますが、その処理については曖昧です。有害物質についての基準を設け、とりわけ銅などの重金属については環境への放出を禁止し、100%回収とすべきです。
 費用負担では、自治体との関係、委託業者との関係で曖昧であることが懸念されます。まず、自治体が通常の廃棄物回収などで回収した場合、輸送費や保管費も含め、全てメーカーが負担することとすべきです。次に、メーカーが他の業者に委託して環境汚染を生じさせた場合も、全てメーカーの責任とすべきです。具体的には、原状回復をさせ、その費用は全てメーカーに負担させるべきです。こうした負担や責任の所在を明らかにするため、メーカーが他の業者に委託する場合にはその内容を全て主務大臣に届けさせ、主務大臣はその内容を公表し、環境汚染が生じた時に責任が曖昧にならないようにするしくみが有効かと考えます。

(2)二次電池について
 二次電池についてもパソコンと同様の制度とすべきです。

(3)その他
 「指定省資源化製品」、「指定再利用促進製品」にあげられている品目についても、パソコンと同様の制度とすべきです。

4.特定省資源業種(製鉄業、パルプ製造業・紙製造業、化学工業、銅精錬業、自動車製造業)について
 廃棄物やリサイクルの数値目標については、事業者に一任せずに、高い水準で定めてそれを超える範囲で決めさせるべきです。再商品化率、再商品化により節約された天然資源の量についても公表を求めるべきです。
 安全への配慮についても規定すべきです。また、その配慮が適正であったかを検証できるようにするため、回収した廃品の処理先(委託業者の名前、代表者などおよび焼却場、処分場名)、処理方法の公表を求めるべきです。

5.特定再利用業種(複写機製造業、硬質塩化ビニル製品)について
 再生品利用などの数値目標については、事業者に一任せずに、高い水準で定めてそれを超える範囲で決めさせるべきです。これら再商品化により節約された天然資源の量についても公表を求めるべきです。
 硬質塩化ビニルは特にダイオキシン発生の懸念があるため、廃品の引取を求めるべきですし、また安全への配慮についても規定すべきです。また、その配慮が適正であったかを検証できるようにするため、回収した廃品の処理先(委託業者の名前、代表者などおよび焼却場、処分場名)、処理方法の公表を求めるべきです。

 

環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部
 企画課リサイクル推進室 御中
 

2001年1月25日
 公害・地球懇 (JNEP)
廃棄物・リサイクル問題についての意見

 基本的な意見
 ・私たちは、廃棄物・リサイクルの問題は、拡大生産者責任に基づき、出た廃棄物は全て生産者の責任で回収し、リサイクルさせ、その費用も全て生産者が負わなければ問題は解決しないと考えています。但し、「資源の有効な利用の促進に関する法律」にはそうした前提がありませんので、その制約の中で意見を述べます。
 
 1.パソコンについて
 パソコンの再商品化については、一切適用除外を設けるべきではありません。過去の審議会報告に家庭用はむずかしいなどと書かれていますが、とんでもないことです。また、廃パソコンは自主回収ではなく、回収を義務化すべきです。
 回収費用の負担方法が記載されていません。家電リサイクル法では、ユーザが捨てるときに負担を求められるので大量の不法投棄が懸念されています。国はその際にも「不法投棄はユーザーの責任」などと開き直りましたが、私たちは制度の欠陥であり、メーカーが費用負担を求めずに全て引き取ってメーカーの責任で処理するしくみにすべきだと考えます。処理費用は売値に上乗せすればメーカーだけが負担することは避けられるはずです。 再商品化率は5割程度で、ノート型パソコンにいたっては20%です。この程度しか再商品化できないような商品はそもそも作るべきではありません。再資源化目標を大幅に(例えば90%)引き上げるべきです。プラスチックを再資源化の適用除外にしなければこんなに低い数字は出ないはずです。この背景には、経済的に成り立つ程度という大変甘い基準の決め方があると考えられます。再資源化は資源保護と環境保全のため、環境への負荷を放置したままで経済的に成り立つ程度を基準にすることのないよう厳しく定めるべきです。
 また、再商品化率だけでなく、回収率を報告させ、回収率が国の定めた基準(例えば90%)を下回った場合には国が代わって回収し、その費用をメーカーに負担させるべきです。
 パソコンでは銅など重金属が多く使われていますが、その処理については曖昧です。有害物質についての基準を設け、とりわけ銅などの重金属については環境への放出を禁止し、100%回収とすべきです。
 費用負担では、自治体との関係、委託業者との関係で曖昧であることが懸念されます。
 まず、自治体が通常の廃棄物回収などで回収した場合、輸送費や保管費も含め、全てメーカーが負担することとすべきです。次に、メーカーが他の業者に委託して環境汚染を生じさせた場合も、全てメーカーの責任とすべきです。具体的には、原状回復をさせ、その費用は全てメーカーに負担させるべきです。こうした負担や責任の所在を明らかにするため、メーカーが他の業者に委託する場合にはその内容を全て主務大臣に届けさせ、主務大臣はその内容を公表し、環境汚染が生じた時に責任が曖昧にならないようにするしくみが有効かと考えます。
 
 2.二次電池について
 二次電池の再商品化については、一切適用除外を設けるべきではありません。また、自主回収ではなく、回収を義務化すべきです。
 二次電池についても回収費用の負担方法が記載されていません。大量の不法投棄が懸念されるユーザーの排出時負担でなく、生産者に負担させるべきです。
 再商品化率は50-60%で、リチウム電池にいたっては30%です。この程度しか再商品化できないような商品はそもそも作るべきではありません。再資源化目標を大幅に(例えば90%)引き上げるべきです。この背景には、パソコンと同様、経済的に成り立つ程度という大変甘い基準の決め方があると考えられます。再資源化は資源保護と環境保全のため、環境への負荷を放置したままで経済的に成り立つ程度を基準にすることのないよう厳しく定めるべきです。
 また、再商品化率だけでなく、回収率を報告させ、回収率が国の定めた基準(例えば90%)を下回った場合には国が代わって回収し、その費用をメーカーに負担させるべきです。
 二次電池ではカドミウムなど有害な重金属が多く使われていますが、その処理については曖昧です。有害物質についての基準を設け、重金属については環境への放出を禁止し、100%回収とすべきです。
 費用負担では、自治体との関係、委託業者との関係で曖昧であることが懸念されます。過去にも電池メーカーは自治体との間で電池の回収について問題をおこしています。まず、自治体が通常の廃棄物回収などで回収した場合、輸送費や保管費も含め、全てメーカーが負担することとすべきです。
 次に、メーカーが他の業者に委託して環境汚染を生じさせた場合も、全てメーカーの責任とすべきです。具体的には、原状回復をさせ、その費用は全てメーカーに負担させるべきです。こうした負担や責任の所在を明らかにするため、メーカーが他の業者に委託する場合にはその内容を全て主務大臣に届けさせ、主務大臣はその内容を公表し、環境汚染が生じた時に責任が曖昧にならないようにするしくみが有効かと考えます。

 


日の出の土地収用強行をめぐって(00/10/11)
 東京都は10月10日、かねてから予告していた東京・日の出の二ツ塚ゴミ処分場にあったトラスト地(460平方メートル)の強制収用に踏み切った。ゴミ処分場建設をめぐるトラスト地に対する土地の強制取り上げは全国でも初めてのケース。
 山間地に管理が不完全な最終処分場をつくることは水系を中心とする環境汚染を広げるだけとする全国の2800人に上るトラスト地の地権者は、あくまで納得のできる説明を関係行政機関にもとめつつ、土地の強制収用は認められないと主張している。
 対応する370万人の多摩地域の一般廃棄物を中間処理し、残った有害物質を含む残灰と不燃物を山間地の管理型と称する埋め立て地に埋め立てるのだ。ゴムシートで環境への汚染を防止するというが、すでに隣の谷戸沢処分場からは環境に有害物質が流れ出ている。これも数年にわたる処分組合との法廷闘争の結果、逃れられない事実として浮き彫りにさせてきたものだった。
 それと同じタイプの二ツ塚ゴミ処分場を再びゆるすわけにはいかない。こうした思いが2800人の地権者にはあるのだろう。
 しかし、提起されている問題はもっと深いところにあるように思う。大量生産、大量消費、そして大量廃棄という20世紀型のシステムを見直すことなく、処分場が逼迫しているからと同じ発想でと次々処分場をつくるという、そのことが問われているのではないか。二ツ塚ゴミ処分場だって1期分は2年半しかもたないというし、せいぜい10年もてばいいほうだ。その次はどうするのだ。
 こうしたその場しのぎの対策を繰り返してよいのかという根本問題が問われているのだろう。
 自治体のゴミ減量・抑制対策が進まないため、処分場への搬入ゴミ割当量を大幅に上回ったため、処分組合に超過料金を支払っているのは国分寺市(7336立方メートル、超過料金1億数千万円)を筆頭に昭島市、東村山市、国立市など6市に上っているのが現状だ。
 多摩地域の27自治体は住民の協力を得てもっと真剣にゴミ減量に取り組む必要があるだろうし、いつまでも三多摩地域廃棄物広域処分組合(管理者は土屋正忠武蔵野市長)という隠れ蓑にすがっていることから脱却しなければならない。
 石原都知事は「反対のための反対」などと、全国2800人の地権者に対し罵声を浴びせている。前知事から引き継いだ「収用事業」であるにしろ、この強権的な収用には未来がない。ディーゼル排ガス問題で政府にかみつく石原知事は勇ましいが、こと日の出に関しては、東京のゴミ問題解決への新しいメッセージは何も感じられない。
 「汚染なき未来へ」。この主張を掲げた日の出のトラスト運動は、いま、21世紀を迎えようとしている日本のゴミ処分のあり方の根本を問いかけている。


日の出の土地収用ゆるさないアピール
 自民党による土地収用法の改悪が臨時国会にも上程されようとしているなかで、この問題を批判的に議論する「土地収用法から公共事業を見直すネットワーク」が2000年9月13日、国会内の議員会館で開催され、当面の土地収用法の対象とされている圏央道高尾山ルートと、東京・日の出のゴミ処分場の問題が報告された。
 集会は次の「日の出の森アピール」を採択し、東京都知事と日の出に焼却ゴミを処分している東京三多摩の26市の市長に、それぞれ送付し、土地収用法による強制収用を中止するよう求めた。「土地収用法から公共事業を見直すネットワーク」にはJNEPも参加している。
 また現地、日の出のトラスト地でも、9月17日、「汚染なき未来へ」のスローガンを掲げ、強制収用を許さない「日の出の森を未来につなげる日」集会が開かれ、石原都知事にたいする抗議と「日の出の森はわたさない」宣言を行った。

日の出の森アピール
 10月半ばには、廃棄物処分場を巡る紛争としては全国初の行政代執行が、日の出の森・トラスト共有地に対して発動されようとしています。
 「日の出」の運動は、第一処分場の谷戸沢廃棄物処分場周辺で明らかになり始めた環境への悪影響や健康被害から自分達の身を守るために始まりました。96年(平成8年)夏に第二処分場(二ツ塚)の建設が始まったときには連日ブルドーザーなど建設重機のキャタピラーの前に、また廃棄物の一部搬入が開始された98年(平成10年)4月には10トンごみ運搬車の前に、家庭の主婦や母親たちを中心に、それぞれが身を投げ出して建設や搬入中止を求めました。一般に、収用委員会による明渡し採決があると、ほとんどの土地所有者や関係人は、土地にある建設などの物件を即座に移転して土地を明渡すのが普通だといわれます。しかし今回、「日の出」の住民たちは、裁決に応じないばかりか、戒告書が出されても代執行令書が出されても、それに従う気配は全く見えません。そこまで人々を駆り立てた理由は何でしょう?
 東京・日の出町の北大久野川、玉の内川、谷戸川、足下田川、馬引き川の5本の川の源流域でもある里山には、1984年(昭和59年)春完成した日本一巨大な谷戸沢廃棄物処分場があり、三多摩地域26市1町の家庭や事業所から出る1日約800トンもの廃棄物が埋め立てられています。92年(平成4年)の春、汚染漏れが発覚したことが切っ掛けで持ち込まれる廃棄物のなかに、カドミウム、ひ素、鉛、水銀など、かつて悲惨な公害を引き起こした重金属や、中間処理場の焼却炉で発生した猛毒物質のダイオキシンが大量に焼却灰の中に混ざっていること、処理場の構造が野菜くずや生ごみのような有機物しか処理できないことなどもわかってきました。
 ところが、処分場を管理する処分組合(地方自治法上の一部事務組合。正式名称は「東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合」)は、汚水漏れの事実をひた隠しにし、地元の日の出町もただ一度水質調査をしただけで「安全宣言」を出しました。処分組合は、汚水漏れがわかると計画中の第二処分場建設計画に支障が起こることを恐れてか、水質データの開示を求めた裁判所の命令さえ、2年間に1億9000万円に上る制裁金を支払って拒否し、世間の失笑を買ったことさえあります。
 徐々に、しかも確実に汚染が進行するなかで、当時の厚生大臣が「地域住民の信頼を得ていくためには、同処分場の汚水漏れの原因究明が必要…調査の実施や結果の分析について(反対する)地域住民や専門家の参加を求めることも必要ではないか」と、東京都知事に対して異例の要請をしたのはこのころ(1996年3月)です。
 東京都はその要請をうやむやにしたまま、処分組合が隣接する谷古入沢の源流に建設しようとしている同規模・同構造の第二処分場(二ツ塚)の設置を許可し、巨額の補助金を支出してその建設を推進しています。
 この場合、土地収用法第一条で明記されている「公共の利益」とは、何を指すのでしょうか。行政が計画し、行政が認定し、行政が執行する公共事業の仕組みは、変えなければなりません。
 不安は、すでに被害を受けている周辺住民だけのものにとどまりません。構造的に汚染を引き起こす廃棄物処分場が二つ作られ、廃棄物中の有害物質が下流の東京都水道局の取水場の水や地下水に頼る流域の都市の水道水源を汚染する危険性は、積極的に回避しなければなりません。例えば、廃棄物先進国といわれるドイツでは、有害金属やダイオキシンを含む焼却灰は、それを分解して金属を再利用する技術が発見されるまでは、地下の岩塩採掘場跡に厳重に保管しています。
 これらの点を考え合わせると、東京都知事にとって優先すべきことは、処分場の迅速な確保ではなく、安全性の確認ではないでしょうか。来月に予定されている日の出の森・トラスト共有地に対する行政代執行を取りやめ、前知事から申し送りがあったはずの「厚生大臣からの宿題」を実行するよう要望します。
 日の出の問題は、氷山の一角です。全国各地のトラスト運動のほとんどは、「公共の利益に反する公共事業」に警鐘を鳴らしているに過ぎません。本日の公開討論を機会に、公共事業の公共性とは何か、政府、自治体、国民の間で議論が開始されることも同時に求めます。

以上
2000年9月13日

【土地収用法から公共事業を見直すネットワーク発起人】
青山貞一(環境行政改革フォーラム代表幹事)/飯田哲也(日本総合研究所主任研究員)/五十嵐敬喜(法政大学教授)/大橋光雄(廃棄物処分場問題全国ネットワーク代表)/熊本一規(明治学院大学教授)/小池信太郎(公害・地球環境問題懇談会幹事長)/坂元雅行(野生生物保全論研究会事務局長)/清水誠(神奈川大学教授)/標博重(首都圏道路問題連絡会代表幹事)/豊田誠(公害弁連・弁護士)/後藤隆(ユニットGOMA)/橋本良仁(道路公害反対運動全国連絡会事務局長)/原科幸彦(東京工業大学教授)/福井秀夫(法政大学教授)/藤原信(宇都宮大学名誉教授)/本間慎(東京農工大名誉教授)/政野淳子(ジャーナリスト)/三輪啓(ジャーナリスト)/矢山有作(水源開発問題全国連絡会代表)

  


23分別で先端をゆく水俣市のゴミ処理
 水俣病のイメージを払拭しようと1992年に「環境モデル都市づくり」を宣言して、さまざまな環境問題に取り組んでいる熊本県水俣市。ゴミ問題でも全国の最先端の取り組みを進めている。
 水俣市が取り組んでいるゴミ処理の特徴は、現在、家庭ゴミの分別が23種類となっているように、徹底した分別種類の多さにある。当初のごみ有料化方針を市議会で追及され、人口規模が似ている善通寺の分別システムを導入し、93年3月にモデル地区を設定して1年がかりでスタートさせたところ、地区住民の自発的努力で同年8月の全市実施となった。そのかげには、のべ300回をこえる徹底した住民説明会の開催と住民の積極的な協力があった。
 ユニークな23品目の分別は数10世帯ごとに設置された分別ステーションに市側がこれを受け入れる容器などを用意、地区ごとに設定した1時間(たいていは夕方)以内にリサイクル推進委員を中心に23品目に分別され、市の清掃センターに運ばれ一時ストックされたり、圧縮梱包などの中間処理がなされ、リユース、リサイクル、焼却処分にまわされる。
 現在の分別品目は再使用ビン/透明ビン/茶色ビン/水色ビン/緑色ビン/黒色ビン/板ガラス/アルミ缶/スチール缶/ビンのふた類/廃プラスチック類/ペットボトル/蛍光管と電球類/乾電池類/布類/雑誌/段ボール/新聞とチラシ/その他の紙類/燃やすゴミ/なべかま類/埋め立てごみ/粗大ゴミの23品目で、家庭での洗ビンなどが徹底しているために受け入れ資源業者の間では水俣市のビンは「ブランド品」と経済的に高い評価を受けている。
 生ビン、空カン、金属、紙、布類などの資源ゴミ売上げによる地域還元は97年では年700万円にも達した。包装容器など廃プラスチックは千葉県君津の新日鉄へ熱リサイクル資源として送られるが、こちらはトンあたり6300円の処理費を払っている。家電は、センターでガス抜き後、破砕し金属回収など機械選別したあと、廃プラを含む残りを16時間炉で焼却しているなど一部に問題も抱えている。廃プラの導入により燃やすゴミは20%減となったが、分別収集により家庭ゴミが大きく減ることはないもよう。それでも埋立地は15年間も延命されることとなった。
 水俣市のこの取り組みは、人口規模が比較的少なく、農漁村型など地域での住民の協力が比較的得やすい地方都市のモデルのひとつといえる。同市がISO14001資格を取得しただけでなく、学校や家庭にも環境に配慮した行動を行うISOの精神が浸透し、生協などもレジ袋削減などの取り組みを行っている。



豊島の産廃問題で公害調停成立(00/06/11)
 豊島(香川県土庄町)に不法投棄された50万トンの産廃をめぐる公害調停は2000年6月6日、香川県の謝罪を含む最終合意文書に県と豊島住民が調印し成立した。産廃の完全撤去と県の責任明確化を求めて住民側が調停を申請して6年半かかって住民側の全面勝利となった。
 この日、調印のため初めて豊島を訪れた香川県の真鍋武紀知事は、国の公害等調整委員会の合意文書に従って「廃棄物の認定を誤り、豊島住民に長期にわたり不安と苦痛を与えたことを認め、心からおわびする」と謝罪。豊島の住民が県知事の謝罪の声を聞くまでに約25年が経過したことになる。
 調印式で公害調停委の川崎義徳委員長は「廃棄物に関する県の対処は不適切だった」と指摘し、「ごみ問題の象徴とされた事件が、合意成立という形で終了したことの意義は大きい」と述べ、真鍋知事は「豊島の処分地周辺はもとより、瀬戸内海の環境保全に万全を期したい」とも表明した。産廃処分のため隣の直島につくられる三菱マテリアル直島製錬所内の処理プラントは、3年後完成の見通しで、300億円の経費で約10年かけて適正処理を行う。

 こうして豊島は住民の運動によって10数年後にようやくその名にふさわしい美しい島にもどることになるが、かつては暴力団が支配する島として恐れられ、近づくのさえためらわれた。四半世紀にわたる長期のゴミ紛争から学び取るものは何か。
 なにより粘り強い住民運動に拍手を送りたい。弁護士の中坊さんは豊島の住民にほんとにやる気ですねと念押しをしたそうだが、かつて県知事から「カネがほしいんでしょう」などと言われながら頑張ったこの運動が無かったなら、豊島問題は21世紀まで持ち越しになっただろう。中坊さんというすばらしい法律家と住民が出会えたことも解決を大きく前進させる上でよかったことだった。
 住民が20世紀型の大量消費、大量廃棄システムと正面から立ち向かい、「過疎地に犠牲をしいる使い捨て社会からの転換」(安岐登志一豊島住民会議議長)をかかげ、苦闘の末に行政にたいし産廃問題を直視させ、その行政責任を認めさせ、適正対策をとらせるまで追いつめたという、すごいことをやってのけた。藤前干潟の保全、吉野川をめぐる住民投票などにつぐ快挙だろう。
 全国には、豊島と同様の産廃処分場が多く存在する。なかには不法処分場もあるが、当面こうした環境への影響が懸念される既処分産廃にたいする対応にも豊島の教訓が生かされなければならない。
 また香川県は住民側の要求を受け入れるかたちで、長期にわたり県側の担当職員として業者の指導監督を行う立場にありながら廃棄物を有価物と認定し続け、処理業者の不法投棄を10年近くにわたり見逃し、問題解決を長引かした2人の職員を文書訓告という形で異例の処分を行ったが、このことも行政担当職員がどのような姿勢で仕事をしなければならないかという問題を突きつけた。知事の謝罪も、元大阪府知事の態度などと比較して潔い印象を県民に植え付けた。県民から選ばれた行政の最高責任者として当然のことだ。

<豊島産廃公害調停合意項目>
@香川県は、廃棄物の認定を誤り業者への適切な指導監督を怠った結果、土壌汚染、水質汚濁など深刻な事態を招き、豊島住民に長期にわたり不安と苦痛を与えたことを認め、申請人らに謝罪する。
A県は技術検討委員会の検討結果に従い事業を実施する。
B県は廃棄物、汚染土壌を豊島から搬出し、地下水などを浄化する。搬出は2016年度末までに行う。
C県は処分地からの地下水漏出を防止する措置などを速やかに講じる。
D県は、廃棄物を直島町の三菱マテリアル直島製錬所敷地内に設置される処理施設で焼却・溶融処理し、副成物の再生利用を図る。本件廃棄物の処理が終わるまではそれ以外の廃棄物の処理はしない。
E県は申請人らの理解と協力のもとに事業を行う。県は環境汚染が発生しないよう十分に注意を払う。事業実施について協議するため、申請人らの代表者と香川県職員らによる豊島廃棄物処理協議会を設置する。
F県は専門家の指導・助言で事業を実施する。
G土地所有者である豊島3自治会の代表者らは、県に通知したうえで処分地などに立ち入りできる。
H県は処分地を豊島3自治会に引き渡す場合、専門家に産廃撤去、浄化の完了確認を受け、海水が浸入しない高さとしたうえ、危険のない状態に整地する。
I排出事業者らが申請人らに既に支払った解決金3億2500万8000円のうち、申請人らは1億5500万8000円を取得し、県は本件廃棄物対策費用として1億7000万円を取得する。
J申請人らは県への損害賠償請求を放棄する。
K申請人らと県は、紛争が解決したことを確認し、互いに協力して本調停条項に定めた事項の円滑な実施に努める。県は、県内の離島とともに豊島について離島振興の推進に努力する。

 


循環型社会法に製造者回収義務など実効性を、JNEPが声明

 「神の国」さわぎのなかで「循環型社会形成推進基本法」という国民にとって重要な法律が成立した。豊島問題の収拾、日の出のトラスト地強制収用などなど、廃棄物をめぐる現場の苦闘にこの基本法は威力を発揮することができるのか。「拡大製造者責任」の考え方が多少法律として表現された程度で、無いよりはましという程度の基本法制定には大いに不満である。JNEPは5月31日、次の声明をだした。

循環型社会法に製造者回収義務など実効性を(JNEP声明)

2000年5月31日
公害・地球懇(JNEP)

 さる5月26日に「循環型社会形成推進基本法」が成立しました。日本では大量生産・大量消費・大量廃棄が続いてきましたが、この基本法がその解決につながり、実効性を持つためには、いくつかの問題点を指摘せざるを得ません。

 製造業者が将来世代の預かりものとでも言うべき天然資源をただ市場価格が安いからとして浪費し、再利用をすすめるどころか廃棄物処理を税金で行わせてきたのが原因です。ドイツなどでは強制リサイクル制度を導入することで事業者がまじめにリサイクルに取り組み、容器包装材の消費、廃棄物がいずれも減少しました。また、OECD(経済協力開発機構)などでは「汚染者負担の原則」をさらに発展させ、「拡大製造者責任」という概念を打ち出しています。こうした政策を導入し、製造業者に廃棄された製品全てについての回収義務を課し、再生資源を使わずに天然資源を浪費する事業者には規制や課徴金などの手段で天然資源利用と廃棄物の発生を削減させることを法律で義務付けることが必要なはずでした。

 ところが、今度の法律には廃棄物回収義務規定がありません。事業者の責務の一部に引き取りについて規定があるものの大変多くの制約がついています。おまけに、条文のあちこちに「経済的に可能な範囲で」などと、ただでさえない実効性をさらに弱める規定があります。例えば事業者の責務も「経済的に可能」などの限定があって、製造業者が全ての廃棄物を引き取って循環再利用する原則にすらなっていません。
 また、各省庁で個別ばらばらに行っている廃棄物・リサイクル行政を、環境庁が環境保全・資源保全を最優先して一元化する規定もなく、これまでの縦割行政を変えることは期待できません。他の法律同様、この法律でも国の責務は「施策を策定し、実施すること」だけで、対策をとって成果を出すものではないのも、不十分な点です。
 リサイクルの定義も不明確ですから、天然資源の浪費を防ぐためにリサイクルをするのではなく単にリサイクル率を形式的に上げて、すぐ捨ててしまうような用途も含まれてしまいます。これでは大量生産・大量リサイクルの抜け道を用意しているようなものといえます。

 基本法の内容がこのように問題が多いのも、法律案の段階で市民参加が全くなく、与党三党内の密室協議に終始したからです。政府提案、議員提案を問わず、法案は市民の意見を聞きながらつくっていくべきです。手続面でも今回の制定は大きな問題を残しました。
 私達は、せっかくの基本法をこのような不十分なものにしてしまった政府与党に猛省を促すと共に、今後、実効性をもつ基本法となるようできるだけ早い時期に改正することを求めます。

 また今後、国が定める「循環型社会形成推進基本計画」には最低限
・拡大製造者責任に基づいて全ての廃棄物を製造業者に引き取らせること
・環境保全、天然資源消費削減、廃棄物削減は事業者の既得権に優先すること
・環境保全、天然資源消費削減、廃棄物削減政策は他の政策に優先すること
・他の政策が天然資源の消費と廃棄物の発生を削減する政策に逆行しないかどうかチェックし、矛盾する制度は修正またはやめさせること
・国として天然資源の消費を削減し、リサイクル資源の割合を高めるため目標値を定めるとともに事業者にも義務を課し、違反企業には厳しい罰則を課すること
・事業者の努力の度合いが国民にわかるよう、大口事業者については毎年天然資源の消費量や材料の中のリサイクル資源の割合、廃棄物の排出量、使用した廃棄物処分場、などを報告させ、情報公開すること
・計画の進展について毎年市民・NGOの参加する第三者機関でチェックし、不十分な場合には政策を大幅に強化して目的を達成すること
を明記し、毎年、市民・NGO参加のもとに審査することを求めます。

 


越境廃棄物問題と政府の責任(00/05/17)
 日本からの資源輸出を装った医療廃棄物2700トンがフィリピンのマニラ港で摘発され外交問題に発展し、環境庁も現地調査した結果、有害廃棄物の輸出を禁じたバーゼル条約違反と判明。1993年に同条約に加盟した日本にとって初の回収・処理(特定有害廃棄物の輸出入等の規制に関する法律)ケースとなった。
 1999年12月から2000年1月にかけて起こったこの事件は、日本の廃棄物行政の遅れを象徴する事件として、水面下で行われていたことがたまたま発覚した事件として記憶されることになるのだろう。
 続々と発生する産業廃棄物(この場合は医療廃棄物)の適正な処分ができず、各地での地域住民の処分場反対運動の前進や不法投棄を行った業者が逮捕されるようになったという取り締まり強化の状況下で、産業廃棄物の処分はますます困難となり、その結果必然的に、この業者(ニッソー/栃木県小山市)のような存在が必要とされ、廃棄物を海外に「輸出」させて途上国で処分するヤミルートが明るみにでた格好だ。廃棄物をできる限りださないことを前提に循環経済社会システムの1日も早い確立を望みたい。
 政府は陸揚げした問題の廃棄物を調査したがバーゼル条約違反の根拠となる有害特定廃棄物である医療廃棄物が意外に少なく、捜査当局は外為法違反(無許可輸出)容疑で逃げ回っていたニッソーの伊東広美社長を事件発覚から5カ月ぶりにようやく逮捕した。
 フィリピンまで運ばれた医療廃棄物のなかには慈恵医大、東京女子医大など有名病院からのものもあったと報道されている。また都立病院など公的病院の医療廃棄物の不法投棄が議会で問題にされている状況もある。環境庁・厚生省・通産省の関係各省庁は、業者責任にとどまらず医療廃棄物を排出している医療機関の排出実態がどうなっているのか、そこまで踏み込んだ追及と対策が必要だろう。
 同時に、世論の監視と取り締まりで、こうしたゴミ処理ヤミルートはますます巧妙になってゆくだろう。有価物だといって県の監視を逃れ、古紙だといって通算省をだましと手口をゆるさない公的な監視機関も必要かもしれない。


産廃不法処理の拠点小山市で住民立ち上がる(00/4/10)
 フィリピンに医療廃棄物を不法輸出していたとして、国際問題になった廃棄物中間処理業者「ニッソー」本社のある栃木県小山市で、市民が中心になって環境問題を考える住民組織が4月9日に発足した。
 小山市には、この「ニッソー事件」のほかにも、野積みされた巨大な産廃の山が火災を引き起こし1週間にわたって燃え続ける黒須商事事件、有害物質をふくむ産廃の一般田畑への無許可埋め立てなど、産廃をめぐる問題が相次いでいるところで、首都圏から約70キロの距離で、未開発の雑木林や田畑が多く存在し、首都圏から廃棄物を持ち込む「好適地」となっている。「ニッソー」は、同市内の田園地帯である向野地区に囲った高塀のなかで搬入した医療廃棄物を簡単な包装システムで梱包し、事件発覚の2カ月前まで、日にトレーラー4台分の医療廃棄物を含んだ梱包物をどこかに運びだしていた。地域住民にはこうした不法な廃棄物中間「処理」活動をまったく知らされないまま堂々と行われていたわけであり、当然これにノーを突きつける住民運動団体が存在しなかった。
 発足した「小山の環境を考える市民の会」(渡辺哲郎会長、松島隆裕事務局長)は、当面、「ニッソー事件」の現場視察や学習会の開催、さらに一般廃棄物の減量・リサイクル問題や市内を流れる思川開発問題にも取り組みたいとしている。
 この発足に先だって、「なぜ栃木に産廃なのか」と題して本谷勲(東京農工大名誉教授)さんが講演した。
 本谷さんは首都圏のゴミが年間130万トンもなぜ栃木にくるのかなど、ゴミ問題の背景となっている社会経済構造やダイオキシン問題などを話しながら、地域の人たちが立ち上がって、身近な行政を巻き込む運動を展開するなど、廃棄物をもちこませないよう求める運動団体の発足を励ました。
 結成宣言のあと渡辺会長は挨拶で「ゴミの小山、産廃の小山の汚名を返上しよう」と参加者に呼びかけた。
 


青森県に首都圏の廃棄物を処分
「21世紀を展望して環境問題を考える」と題して、青森県八戸市で講演会(2000年3月19日)が実施されたが、廃棄物問題を巡り、次の3つのケースが報告された。

 八戸市にそそぐ馬淵川の上流(大舌川)の三戸町大舌地区では、産廃最終処分場がねらわれている。1990年当時より一般廃棄物の最終処分場として建設計画があきらかとなり、町をあげて反対が表明されてきた経過があるが、1998年に業者の「山一クリーンサービス」は廃物処理改正新法施行の前日に駆け込み申請をおこなったと松山力さんが報告した。
 産廃処分場の予定地は大舌川の源頭部に位置し不安定な軟弱地盤のうえ、地滑り、山崩れ、土石流の可能性が高く、豊富な水の湧出により管理型の処分施設からの産廃毒物の環境への流出は避けられず、馬淵川流域の40万人の生命と健康に重大な影響を与えるとして、岩手県を含む馬淵川流域の17市町村議会が反対しただけでなく、八戸圏域水道企業団も反対しているという。
 山一クリーンサービスは神奈川県の業者であり首都圏のゴミの持ち込みは許されないとの声が広がっている。
 
 
 むつ湾に面した横浜町にはPCBの分解処理を専門に行う施設の進出が計画されていると、同施設建設に反対する会の白糠石博さんが報告した。PCBは電力会社やJRなどで使用済みのトランスやコンデンサなどに使用され、急性、慢性、感染性の猛毒の物質で、分解技術が確立していないことから、特別管理廃棄物として厳重な保管が義務づけられている物質だ。商業ベースの処理プラントが現在まだ存在しないという状況のなかで、地元の「むつ横浜技術研究所」が建設を目的として土地の先行取得を市価の三倍の高値で買い進めているなかで発覚したもの。
 地元漁協が反対を表明し、県漁連もこれを支援するなかで横浜町の町長も「計画に同意できない」と表明。地元では前例がない処理施設の実験台になることへの危惧のほか、PCB処理の過程でのさまざなな事故とそれによる汚染の可能性を心配している。
 地域の人たちは「いいのは来ねえ、ゴミばかりくる」と、地域振興策として『菜の花の町づくり』や農漁業との共存も難しく、いったん事故となれば、風評被害もふくめてむつ湾に面した地域のイメージダウンになるのは間違いないと反対している。
 この報告がなされた5日後の情報(2000/3/24)によれば、事業者である「むつ横浜技術研究所」は同施設の建設を断念したとのことである。しかし一部の用地取得が進行しているさなかでの建設断念についてはその真偽について慎重でなければならない。

 むつ市田名部の小平館に建設予定の首都圏から持ち込まれる一般廃棄物最終処分場建設計画について向井宏治さんが報告した。同地区の水系は田名部川を経て陸奥湾に流入することから、事業者側が主張する多重構造シートの管理型構造をもってしても、万一の損壊の場合、陸奥湾の汚染や漁業への影響が心配されていると語った。このため、むつ市も反対しているほか、11,500人の反対請願が青森県議会で採択されている。
 事業者の「しりべし工業」は札幌市の砂利採取業者で、青森県の指導で計画面積を当初計画から大幅に縮小し、3月末までに正式の許可申請を青森県にたいし行うという。
 青森県では2000年6月に県アセス条例の施行が予定されているが、事業者は現在の県の要綱アセスすら拒否し駆け込み申請を計ろうというもの。また業者は、むつ市側との環境保全協定の締結も拒否し、札幌高裁の事業者側勝訴の判例を振りかざし強行姿勢を変えないため県民の批判がいっそう高まっているという。


JNEPが日の出処分組合に公開質問状 (00/02/20)

 2月18日、JNEPは東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合が99年8月に開催した同「日の出処分場」見学への参加を認めなかった問題について、下記内容による「公開質問状」を出しました。
 これについて2月20日付け『朝日』多摩版によれば、処分組合側は「地権者が代表をつとめるグループや地権者と深いつきあいのある団体は、総合的に考えて遠慮ねがう」との不当な見解をしめしました。

東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合
 管 理 者 土屋正忠 殿
2000年2月18日
公害・地球懇 JNEP
            幹事長 小池信太郎
事務局長 白川博清

公 開 質 問 状

T.「日の出処分場見学」を拒否されるに至った経緯

 私たち公害・地球環境問題懇談会(略称:公害・地球懇)は、「なくせ公害、守ろう地球環境」を共通の目標とし活動しており、公害被害者団体との連帯行動をはじめ、大気汚染全国一斉測定運動、道路公害問題、ダイオキシン・廃棄物問題、自然環境保全問題、地球温暖化防止など、多面的に運動をすすめています。
 とくに最近では、ダイオキシン・廃棄物問題が大きな社会問題となっている状況のもとで、埼玉県所沢地域での現地調査や集会、さらには関係省庁・県・市・業界への要請行動など積極的に取り組んできたところです。こうした中で、東京都内にある日の出処分場についても、@処分場の現状をつぶさに見学し、今後の活動に生かしていきたいこと。Aとくに1999年5月より、東京都環境保全推進委員会委員として、公害・地球懇代表を送っていることから、よりよい解決に努力したいことを考え、また、こうした目的を処分組合当局に示し、昨年8月24日、「バスによる現地見学、学習・交流会」を計画したところです。
 この催しについて、参加者の確定やバスの手配などすべて完了した矢先の8月10日、突然処分組合当局から、「処分場内の見学を断る」旨の電話連絡を受け愕然としました。すでに約1ヶ月前の7月12日、処分組合とは、場内見学についての了解取り付けを行いました。そして、処分組合側の都合に会わせて日取りを8月24日と決め、また相手側の求める必要な文書による手続きを行ってきたにもかかわらずの一方的な「通告」でした。
 処分組合側の断ってきた唯一の理由は、処分場見学の後、近くの会場で行う学習会の内容にあり、そこに学者の立場から安全性問題に批判的見解を寄せられている本間慎・フェリス女学院大教授と、元ジャーナリストで反対運動の中心メンバーの一人である三輪啓氏を招いているからとのことでした。
 この理不尽な処分組合の態度に対し公害・地球懇は、重ねてこの処分場見学の目的として、@処分組合からその事業の必要性など直接聞き、私たちの今後の提言活動などに生かしていきたいこと。とくに、東京都環境保全推進委員会の場などでの意見反映に努力したいこと。A見学者の範囲については、処分組合側の意向を聞き対応したいこと。B正式な手続きを済ませ、その後1ヶ月も経ち、参加者の確定やバスの手配などすべて準備が完了した後、突然一方的に拒否通告をするなど、通常の常識では考えられない旨伝え、再考を求めたところです。
 ところが処分組合の態度は、あくまでも彼らの「意に沿わない」メンバーの構内立ち入りはもちろん、とくにその日、処分場外で行う「意に沿わない」メンバーを講師とする学習会に問題ありと断定し、いっさい拒否するという「問答無用」の態度を崩しませんでした。
 今回の行事内容は、「処分場見学」をメインとしたものであり、前述したとおり、すでにその時点では参加希望者を確定し、バスの手配も済んでしまったもとでの拒否通告であったことから、主催者側の責任問題が問われかねない重大事態となってしまいました。
 なんとか「処分場見学」を実現したいとの思いから、「参加者名簿を提出し、処分組合として『困る』メンバーを指摘してもらい、主催者側の責任で処分場見学を遠慮してもらう」との、本来あってはならないぎりぎりの譲歩案を示しました。まさかここまで譲れば、「処分場見学」は実現するものと考えたのですが、処分組合には世間の常識は通用しないことを知らされたのでした。
 「処分組合」とは、法律にもとづき設置された、まさに公の組織です。この公の組織でこのような行為が行われていること、しかも、ダイオキシン・環境ホルモン排出といった都民のいのちと健康にもかかわる行政組織でもあることから、こうした事態はけっして許されるものではないと考えるものです。
 きたる2月28日には、東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合議会が開催されるとのことですが、以下の諸点について、議会終了後1週間以内に文書をもって回答されるよう処分組合ならびに同議会に求めるものです。
 
U.質問事項

1.見学希望者に対しては、もちろん業務の都合を前提としながらも、通常は認められているのが現状です。ところが、処分組合の意向に沿わない者の見学を拒否するということは、公の組織として、公平性を欠くこととなるのではないでしょうか。お答えください。

2.処分場の構外で行う学習会のメンバーまで見学拒否の理由にするなどといった判断は、公の組織として許されないものと思うのですが、処分組合のお考えをお示し下さい。

3.今回の理不尽とも言える処分組合の取った対応について、謝罪する意思はおありでしょうか。
お答え下さい。

4.情報公開と住民参加が重視されている状況下で、ダイオキシン・環境ホルモンの排出問題にかかわる公の組織が、問答無用式の非民主的態度を取っていることに重大な危惧の念を抱くものです。 東京都水道局の説明によると、多摩川の水を上水道として混合給水している区内地域は、練馬、中野、杉並、渋谷、港、千代田、新宿、文京、豊島、板橋、世田谷の11区に及ぶとのことです。すなわちこのことは、処分組合の対応の在り方は、三多摩地域の問題であることはもちろん、全都的な問題として注目されることがらです。処分組合がもっと開かれた業務運営をすべきと考えますが、お答え下さい。
  

以上


リサイクル進むペットボトル(99/10/16)
 厚生省は7月16日、容器包装リサイクル法に基づいて市町村が行っているペットボトルなど使用済み容器の分別収集の1998年度結果をまとめた。これによるとペットボトル分別収集実施は1011市町村で、前年度比1.6倍。これは年間生産量に対する回収率は16.9%に相当する。
 いっぽう、このペットボトルを原料として、カーペット・毛布・傘・レインコート・卵などの包装パッケージ・文具などにリサイクルする動きがさかんになってきている。ペットボトルそのものは純度の高いポリエステル原料である点がリサイクルを容易にしているという特徴がある。


容器包装リサイクル識別表示でJNEPが意見

「容器包装リサイクル法の識別表示」について、通産省が意見を求めていますが、これに対し、JNEPは次の意見をまとめ、1999年10月8日付けで提出しました。

通商産業省環境立地局リサイクル推進課御中

1999年10月8日

公害・地球環境問題懇談会
(公害・地球懇 JNEP)

容器包装リサイクル法の識別表示等に関する意見

1.はじめに

 従来、容器包装は大量生産、大量消費、大量廃棄の象徴的分野で、消費者は選択肢もないままそれらを押しつけられ、また業界事情により排出されたとも言える膨大な容器包装起源の一般ごみの膨大な処理費を押しつけられてきた。容器包装の一部には燃焼させるとダイオキシンを発生する塩ビなどもある。
 こうした容器包装のどれが問題か、またどれが処理に注意を要するか、逆に容器包装がある程度必要だとしたらどの材料が適当か、など判断するのに必要な情報がなかなか与えられず、市民は特性もわからずに日々容器包装のごみを出し、塩ビの焼却などで健康をも危険にさらしている。
 私たちは、事業者責任が曖昧な当該制度はそもそも問題で、ドイツのような事業者責任に基づく強制リサイクル制度が必要と考えるが、まず、材料毎に分別するために、容器包装の表示を制度化する必要がある。また、市民が、塩ビなどの有害容器包装の表記はもちろん、リサイクル率の低い材料も判別し、使用を自粛したり、そうした容器包装を用いた商品を買わないなどの環境配慮ができるよう、容器包装の表示を制度化する必要がある。
 こうした観点で今回出された論点を見ると、とりまとめを行われた努力は多とするものの、有害容器包装を抑え、無駄な容器包装を抑え、また最低限必要なものも再利用、リサイクルするという当然の制度設計よりも、大量廃棄で利益を得てきた業界への配慮が前面に出ている印象を受け、強い違和感を感じざるをえない。以下、各論点について考えを述べる。

2.容器包装への表示に関する主な論点について

(1)識別表示に関する課題

 ○識別表示の必要性、目的
識別表示導入の必要性はあるのか。また、その目的は。
識別表示の導入によってどのような効果が期待されるか。

 このような当たり前のことについての議論に審議会が時間を費やしていることにまず驚きを禁じえない。
識別表示がないので、事業者は大量生産・大量消費・大量廃棄を続け、消費者はリサイクルを進めたくても、どの商品がそれにあたり、どの商品がそうでない商品かを識別できない。
 消費者が環境によい商品を選び、環境負荷が大きい、あるいは使い捨てが意図されていたり、リサイクルに協力しない企業の商品を買わないためには、環境負荷や再利用・リサイクルに関する表示が不可欠。

○識別表示の区分、対象
識別表示の区分として、どの区分が最も適当であるか。
〈紙〉
例:「紙パック」、「段ボール」、「その他紙製容器包装」の3区分
〈プラスチック〉
例1:「二種PETボトル」、「その他プラスチック製容器包装(トレイ含む)」の2区分 ←容器包装リサイクル法における分別基準に従った場合
例2:「二種PETボトル」、「白色発泡スチロール製食品用トレイ」、「その他プラスチック製容器包装」の3区分 ←再商品化手法(材料リサイクル、その他のリサイクル)を考慮した場合

 いずれの例も区分が粗すぎるのではないか。
元の用途にリサイクルできるものかどうかも表示すべき。

○識別表示の内容
・識別表示によって具体的にはどのような情報を提供すべきか。
例:識別区分、分別排出方法、リサイクル用途
・形状、色、大きさ、文字等のデザインはどのようなものが望ましいか。
・表示内容・デザインの方向性としては、
@内容およびデザイン面で他の表示との統一化をはかる、
A他の表示とは一線を画すような特徴を持った表示にする、
という2つが考えられるが、消費者にわかりやすいものとするにはどちらが好ましいか。

 情報提供の内容は、材料、当該製品の製造時のリサイクル率、有害物質排出について、分別に関する情報が最低限必要である。
 形状、色は、塩ビ製品については、ダイオキシン発生の可能性について赤字ではっきり記すべき。

○識別表示の方法
・表示方法としては印刷、刻印、シール・ラベルが考えられるが、表示対象ごとにどの表示方法を採用するべきか。また、表示する場所は容器包装に直接表示するのか、あるいは札や商品に同封される説明書等に表示すれば十分か。
・表示する範囲は個別の容器包装ごとにするのか、商品単位ごとにするのか、あるいは主たる容器包装のみとするのか。
<具体的な課題>
・スペース、形状、大きさに制約があるため表示が困難である場合は、どのように対処するのか。
・複合素材を用いた容器包装についてはどのように表示するのか。
(例)紙とプラスチックの複合された容器包装等
・多重包装の場合、主たる容器包装にまとめて表示するのか、あるいは個別の容器包装ごとに表示するのか。
(例)キャラメルの箱と中身の包み紙等
・デザイン性の高いもの(ブランド商品の容器包装など)の場合、表示を行うことがデザインに影響を与えることが考えられるが、この場合はどのように対処するか。
・容器と異なり、包装は製造時点では用途が不明であるため、製造段階で表示を行うことは困難であると考えられるが、この場合はどのように対処するか。

   実効性を失わせるような論点が多数出されているのは驚き。ここに挙げられている事例は一切特例を設けるべきではない。
 「札や商品に同封される説明書等に表示」した場合、消費者が包装を解いた際に識別可能かどうか、「主たる容器包装のみ」に表示した場合に、「主でない」(誰がどのように判断するのかわからないが)容器包装の分別を消費者はどのように行えばよいか、など、常識的に判断すればわかるのではないか。
 「スペース、形状、大きさに制約があるため表示が困難である場合」で、表示の省略が、塩ビの分別や、リサイクルの推進にまさる事由を事業者が示せるなら、それが示された時点でこうした論点をあげて議論すればよいのではないか。それがない段階では特に議論するまでもなく、そうした特例は設けないことでよいのではないか。
 複合素材については、特例を設けずに全ての素材について表記すればよいのではないか。
 多重放送で、「主たる容器包装にまとめて表示」した場合に、「主でない」(誰がどのように判断するのかわからないが)容器包装の分別を消費者はどのように行えばよいか、など、常識的に判断すればわかるのではないか。
 「デザイン性の高いもの」で、表示の省略が、塩ビの分別や、リサイクルの推進にまさる事由を事業者が示せるなら、それが示された時点でこうした論点をあげて議論すればよいのではないか。それがない段階では特に議論するまでもなく、そうした特例は設けないことでよいのではないか。
 「包装は製造時点では用途が不明」とは考えられない。事由を事業者が示せるなら、それが示された時点でこうした論点をあげて議論すればよいのではないか。それがない段階では特に議論するまでもなく、そうした特例は設けないことでよいのではないか。

(2)識別表示対象者に関する課題

○識別表示対象事業者
・業種…容器包装リサイクル法では「特定容器利用事業者」、「特定容器製造等事業者」、「特定包装利用事業者」(輸入業者を含む)を対象事業者としているが、 識別表示対象事業者もこれと同一とするのか。
・規模…容器包装リサイクル法では対象事業者を「大企業」、「中小企業」、「小規 模事業者」の3つに分類。「中小企業」には平成12年3月まで適用猶予が与えられ「小規模事業者」には再商品化義務が免除されている。表示対象事業者の場合、類似の考え方から事業規模によって適用条件を変えるべきか一律の扱いとすべきか。
・輸入…輸入業者に対しても同様に識別表示対象事業者とするのか。また、輸入製品に対しては、対象事業者をどのように設定するのか。

 識別表示の対象に規模要件を設けるのは不合理。一律とし、必要に応じて国が中小の事業者に支援を行えばよい。
 輸入業者を免除する必要は全くない。対象事業者は輸入業者とすればよい。

○識別表示に関するコスト負担
・識別表示対象事業者の業種(製造業者、利用業者)、事業規模(大企業、中小企業小規模事業者)、対象物(容器、包装)、表示方法等によって導入コスト、ランニングコストは異なる。また、既に独自の表示を行っている事業者では、表示切り替えにコストを要する。いずれにしろ、事業者に新たなコスト負担を求めることとなるが、これをどのように考えるべきか。

   資源循環・環境対策やそのための表示は、事業活動の前提になるものであって、原材料費や人件費と同程度のもので、広告費に優先するものと考えていただきたい。
 制度化に当たって、企業経営に影響が及ぶほどのコスト負担を求めるわけではなく、コストがかかるから表示はやめにする、あるいは適用除外を山のように設けて実効性を失わせる、という議論をすべきではない。

(3)今後の取り組みに関する検討

○法定表示、自主的表示
・表示の対象となる事業者間の公平性等の観点から、法定表示を求める声がある一方で、事業者の自主的表示でとの声もある。どちらが適当であるのか。

 業界からはあらゆる環境対策についてこのような声が出てくるが、規制に先駆けて自主的取組が整備されて法的な対策が不要になるほど効果をあげた例は聞かない。
 容器包装材のリサイクルも、これまでとくに対策が取られて成果をあげたということは聞かないので、「事業者の自主的表示」は実績がないのでだめだということでよいのではないか。
 また、このような主張をするからには、「事業者の自主的表示」の具体的提案をするとともに、その方が効果を評価した場合に優位であることを示す必要があるのではないか。

○実施時期
・容器包装リサイクル法に基づき、平成12年4月1日から、プラスチック製及び紙製の容器包装の分別収集と再商品化が行われるが、識別表示の実施時期はどのように設定すべきか(法定表示となった場合と自主的表示となった場合ではどうか)。
事業者の準備を考えると、平成12年4月に間に合わない。一定の猶予期間をおくべきとの考えがあるが、猶予期間(準備期間)を設けるとした場合、どの程度にするのか。

 猶予期間(準備期間)を設ける前提で議論されているのは不可解。事業者の準備としてどのような事項があって、それぞれの過程に要する期間がどれだけかという資料が示されない限り、判断の使用がない。業界側から資料が出てこない限りは平成12年4月1日とし、資料が提出された段階でその過程が必要なもので、またその期間が妥当なもであるかを判断すべきではないか。

○国際調和
・海外の表示との整合性など、国際調和について基本的にどのような考え方で対応するのか。

 「国際調和」が語られる場合、諸外国の先進的な制度や、先進的市場で求められる諸規定、約束事が検討されるのではなく、必ずといっていいほど、最も遅れた国・地域の事業者は環境コストゼロなのに、日本は制度導入で事業者は余計な出費を強いられるという議論になっている。
 また、最近では環境ラベルについてもISO(国際標準化機構)で環境管理などと並んで
議論がなされているが、この規格が決まらないので、決まるまで全ての対策を先送りしようとの意見も様々な分野で聞かれる。
 最後発国と比較したり、制度導入を遅らせるために「国際調和」を検討することなく、当面、日本独自の制度を入れるべきである。効果があがればそれを世界に発信して諸外国でも取り入れてもらえるよう要請することでいいのではないか。

(4)材質表示に関する課題

○材質表示の必要性、目的
・材質表示導入の必要性はあるのか。また、その目的は。
・材質表示の導入によってどのような効果が期待されるか。
・材質表示は自主表示とすべきか、法律で義務付けるべきか。

 このような常識的なことまで論点にされていることに驚きを禁じえない。失礼ながら、こうした検討では実効性の担保などもっと有益な議論をすべきではないのか。
 材料表示が適切になされれば
 ・塩ビなど特に処理に注意を要する物を分別し、また使用を抑える効果も期待できる。
 ・材料毎に分別され、リサイクルの障害が除去される。リサイクルが進まない理由が、消費者が分別しないからか、事業者側の問題かも明らかになる。
 ・リサイクルされにくい材料については、市民に注意を喚起することで使用を抑える効果も期待できる。
 材料表示は法律で義務づけ、違反者には厳しい罰則を課すべき。

○材質表示の区分、対象
<プラスチック>
・プラスチック製容器包装については、消費者等への情報提供の観点から材質表示を求める声が多いが、プラスチックの材質表示は必要であるか。
・材質表示を行う場合、どのような表示方法(ISO(JIS)表示、SPIのコード表示、名称をそのまま記載 等)が好ましいか。
・材質表示を行うプラスチックの種類をどうするのか(材料リサイクルが困難なものの扱い)。
・材質表示を行うことによって分別収集、材料リサイクルは進むのか。
<紙>
・紙製容器包装について、材質表示の必要性はあるか。

 プラスティックの中には、ダイオキシンを発生させる塩化ビニル、塩化ビニリデンはかなり目立つように表記し、安易な焼却を避けて厳重な処理を行うよう注意を喚起する必要がある。
 材料表示は材質を区別できる化学物質の表記とともに、市民が理解できる一般名とを行うことが必要。
 材料リサイクルが困難なものを除外する必要はない。むしろ、材料名とともに「リサイクル困難」と表記させ、市民が、この包装を使えばごみが増えるので使用を控えるべきと認識できるようにすることが必要。
 「材質表示を行うことによって分別収集、材料リサイクルは進むのか」というような、市民の間では常識である問いが出ていることに驚きを禁じ得ない。逆に、材料表示を行わずに、塩ビ等の分別、再利用・リサイクルのための分別が進むのであろうか。
 紙の中にも様々な種類があり、コーティングがなされてリサイクルしにくいものもある。それらも材料表示し、リサイクルできるものはリサイクルし、できないものは材料名と共に「リサイクル困難」と表記させ、市民が、この包装を使えばごみが増えるので使用を控えるべきと認識できるようにすることが必要。


公害・地球懇の日の出処分場見学を拒否(99/08/27)
 公害・地球懇は8月24日に、日の出処分場問題について見学を兼ねた学習会を行うため7月12日に、日の出処分場組合にたいし、見学の申し入れを行ったところ、参加者の確定やバスの手配などがすべて完了した8月10日になって、突然処分場組合から、「処分場内の見学を断る」旨の電話連絡を受けた。すでに場内見学について処分場組合側の了解取り付けと日取りを決め、また必要な手続きを行ってきた折りの一方的な「通告」であった。
 断わられた理由は、処分場見学の後に行う学習会の内容にあり、そこに学者の立場から安全性問題に批判的見解を寄せられている本間慎フェリス女学院大教授と、元ジャーナリストで反対運動の中心メンバーの一人である三輪啓氏を招いているからというもの。
 これに対し公害・地球懇は、@処分場の現状をつぶさに見学し、また処分場側からその事業の必要性などを直接聞き、今後の提言活動などに生かしていきたいこと。とくに今年5月から、東京都環境保全推進委員会に公害・地球懇代表を委員として送っていることから、よりよい解決のため努力したいこと。A見学者の範囲については、処分場側の意向を聞き対応したい。B正式な手続きを済ませ、その後1カ月も経ち、今になって拒否をするなど、常識では考えられない、などをあげ再考を求めたが、結局処分場見学は不可能となった。
 今後、公害・地球懇としては、不誠実な態度を取り続けてきた処分場組合に対し、改めて「公開質問状」などにより申し入れ活動を行う。
 処分場見学はできなかったが、この見学学習会に参加した一行(地元参加ふくめ40人)は、二ツ塚処分場の場外から調査を行った。新しく埋め立てが始められているこの処分場では、早くも、@処分場境界付近の植生が処分場からとみられる有毒ガスにより生育に大きな影響がみられたし、クモなどの昆虫類の個体数も著しく少なくなっていることが観察された。 Aまた、風によって巻き上げられた焼却灰(このなかにはダイオキシンが多く含むと推測される)が周辺の民家だけでなく、青梅市街にまで飛散する状況も観察されている。
 午後の交流会では、こうした現状について意見交換を行い、今後の運動の進め方について話し合った。


神明台ゴミ処分場(横浜)対策で住民組織発足
 横浜市のゴミ処分第7次U期計画で、2003年からは横浜市内330万人のすべてのゴミ焼却灰を最終処分することとなる横浜市の廃棄物最終処分場「神明台ゴミ処分地」の安全性をめぐって、3760人の市民が横浜市を相手どって公害調停(96年12月)を神奈川県にたいし行ってきたが、99年10月16日に住民組織として「神明台処分地対策広域協議会」を発足させることになった。
 神明台ゴミ処分場周辺の住民は、これまでにも処分場周辺へのダイオキシン汚染実態を解明する「ダイオキシン自主検査」活動などに取り組み、民家の雨樋から高濃度のダイオキシンを検出するなど、横浜市側が宣伝する安全論は空論だと批判している。
 今回の住民組織の発足で @処分場計画の見直し A処分場環境汚染調査と健康チェック B処分場安全基準対策 Cリデュース(削減)、リユース(再利用)、リサイクル(再生)のモデル地区をめざす…の目標を掲げて活動する。この組織は処分場周辺地域である横浜市泉区と旭区の複数の自治会と住民有志が参加するが、住民組織発足準備会では入会者を募集している。
 神明台処分地(51ヘクタール)は、横浜市が管理する唯一の内陸型最終処分場で、横浜港での埋立処分以外はここだけが頼り。埋立は73年から行われており、受け入れ容量は40%程度を残すのみ。泉区の1万8000人計画人口の住宅地「緑園都市」と私立大に隣接している。

 ☆神明台処分地対策広域協議会入会問い合わせ先
中山晃 〒245-0002 横浜市泉区緑区6-11-11(045-811-8425)

 ☆神明台処分地対策広域協議会発足集会
99/10/16 14:00-17:00 緑園地域交流センターホール(相鉄緑園都市駅下車)


京都市の廃テンプラ油リサイクルに疑問(99/9/8)
 京都市は家庭から排出される廃テンプラ油の処理について、リサイクルを検討してきたが、このほど廃テンプラ油を処理してディーゼル車の燃料にする事業に「成功」したことから、全市的に市民にたいし廃テンプラ油の回収を呼びかけ、処理した燃料を市のすべての清掃収集車の燃料(一部市バスへも利用)として活用することになった。
 廃テンプラ油の処理は、一部で石けんに加工するなどのリサイクルが試みられているが、大都市がこのリサイクルに取り組むのは「画期的」である。背景には、琵琶湖の環境汚染問題を抱えているという地域的問題もある。
 しかし、廃テンプラ油のリサイクルとして、ディーゼル車の燃料として再利用するという発想にたいし、専門家から疑問も出ている。それは軽油と比較して、排気ガス中の硫黄酸化物や、黒煙を大きく減少(黒煙は6分の1以下とされているが疑問視する意見もある)、二酸化炭素は約10%減少するという、廃テンプラ油燃料が自治体のディゼル車両に使用されることで、脱ディーデルエンジンへの取り組みに足並みの乱れが起こるのではないかというもの。
 大都市における自動車排ガス対策推進のためには、まず自治体が保有するディーゼル車両のガソリン車両への転換が急務であり、とくに清掃車両のような中型車こそ急がれている。これにたいし、軽油よりはマシだからという理由で、有害排ガス(アルデヒド類の排出量は増大するとの指摘もある)を自治体が垂れ流して良いかという問題である。
 しかも、この京都市の「バイオ・ディーゼル燃料化事業」が、99年2月に資源エネルギー庁長官賞を受賞しており、リサイクルの側面からみれば「画期的」な技術であったとしても、同じく国がすすめる大気汚染防止→脱ディーゼル化という、大都市における環境政策の取り組みの視点からみれば、政府が推奨する取り組みなのかどうかが問われる。
 参考までに、廃テンプラ油からディーゼル燃料への工程は、@不純物取り除き Aエタノール添加→触媒反応→オイルとグリセリンに分解 Bディーゼルオイル化への最終処理。


消費者団体、塩ビ系ラップを返品
 日本消費者連盟や日本子孫基金など90団体で組織する「環境ホルモン全国市民団体テーブル」は7月から、ダイオキシン発生源の塩ビ系のラップをメーカーに返品する「ダイオキシン・ゼロ宣言 NO! 塩ビキャンペーン」をはじめていたが、11月17日、塩ビ系ラップの製造元である旭化成工業と呉羽化学工業にたいし未開封の両社製品(サランラップ、NEWクレラップ)2万1500本を返品するとともに、製造中止を申し入れた。(99/11/19)
 神戸市の「コープこうべ」と「大阪北生活協同組合」は、組合員からの販売中止の要請に応え、焼却でダイオキシンの発生する塩ビラップの販売を99年10月から中止する。(99/9/5)


不法投棄に強制捜査ようやく始まる(99/8/30)
 粗大ゴミや有毒産廃の不法投棄があとをたたないが、これらの不法投棄にたいする改正廃棄物処理法に基づいての取り締まりがようやく開始された。埼玉県警は、8月23日までに複数の石油精製業者がモグリの産廃業者に処分委託した石油精製カスである硫酸ピッチ、ドラム缶にして1200本を、処分方法などを明記する管理票(マニフェスト)がつけられていなかったとして、強制捜査に乗りだした。改正処分法を適用しての取り締まりは初めてで、全国の不法投棄の根絶につながることが期待される。

 

EU、廃車費用メーカー負担義務付け(99/7/22)
 EU=ヨーロッパ連合は7月22日、将来自動車メーカーに対し、使われなくなった車の廃棄処分にかかる費用の負担を義務付けることで合意した。
 EUは使われなくなった車を廃棄するのにかかる費用について、まず2001年の1月からは、これ以降に販売された車を対象にさらに2006年以降は製造された年にかかわりなく、製造した自動車メーカーに負担を義務付ける。
 また、廃車された自動車の部品を再利用するリサイクルの割合を、2006年以降、現在の75パーセントから80パーセントに引き上げることも決めた。法案はさらにヨーロッパ議会で審議される。


農業用ビニール、完全リサイクルへ(99/7/7)
 全国農業協同組合連合会と化学メーカー7社は、施設園芸のビニールハウスに使用する塩化ビニール樹脂製フィルムのリサイクルをめざし、共同で「農ビリサイクル促進協会」を設立して使用済みフィルムを床材やシートなどに再生する処理技術を開発した。リサイクル製品は自治体や農協に提供する。これにより農業用ビニールのリサイクルを将来的に100%を目指す。


ごみ減量化へ政府が廃棄物処理法改正に着手
 政府は、家庭ごみなど一般廃棄物と産業廃棄物を合わせた廃棄物の減量をはかるため法律改正にとりくむことを決めた。6月25日のダイオキシン対策関係閣僚会議で合意したもので、ごみを焼却して埋め立てるという伝統的な廃棄物処理の基本的政策を転換し、廃棄物を資源として再生利用し、なお処理しなければならないものは、安全な施設で適正に処理することを基本とするという。
 また、廃棄物の排出抑制と安全で安心できる廃棄物処理施設の整備を基本方針として策定、廃棄物の排出抑制とリサイクルの目標を定める。またこれらの具体化のため、都道府県ごとに廃棄物処理の基本的な計画を定める。
 都道府県の廃棄物処理に関する基本的な計画に適合していることを施設の許可要件に追加し、施設の集中立地を規制するための許可基準の見直しも盛り込む。
 この改正作業のなかで家庭ごみなどの一般廃棄物の処理費用の有料化を取り上げるものとみられる。これは一般廃棄物処理が有料化されれば、家庭などからのごみの排出量が減るとともに、住民がごみの出ない製品を選ぶようになるとの考えによるが、一部自治体のゴミ有料化を政府が追認し住民負担が普遍化する問題でもあり議論を呼ぶものとみられる。
 また、9月までに政府が作成するごみの減量化計画についても、法制度の中に位置づける方針だ。
 関連法案として、建設省が建設廃棄物の適正な分別・リサイクルの徹底を図る法律を、農水省が食品廃棄物のリサイクルの推進について法律の制定なども検討する。


スチール缶83%がリサイクル
 あき缶処理対策協会(鉄鋼や製缶メーカーで構成)が6月28日発表したジュースなどのスチール缶の1998年のリサイクル率が82・5%に達したもようだ。80%を超えたのは、同協会が1973年に統計をとり始めて以来、初めての到達水準で、97年4月から施行されている容器包装リサイクル法で自治体の分別収集が拡大し、昨年末時点では、全体の79%にあたる2564自治体に広がったことが大きいとみられる。


消費抑制・循環社会をめざし中環審が提言
 中央環境審議会廃棄物部会(部会長・平岡正勝京都大名誉教授)は3月10日、総合的・体系的な廃棄物・リサイクル対策について報告書をまとめた。ドイツの循環経済・廃棄物法をモデルにし、廃棄物とリサイクルを一体化した制度作りを提言している。
 報告書は、基本的な方向性として、大量生産・大量廃棄の今の社会経済活動により、廃棄物処理の世界で大きな環境負荷が起きているとし、生産から消費までの各段階の発生抑制などによる、とぎれのない物質循環システムの構築を掲げている。そのために政策として、発生抑制、使用済み製品の再利用(リユース)、リサイクルと順位づけし、この順番に政策をとるべきとしている。
 具体的な政策手法として検討される項目として次の内容が検討される。
◎リサイクルしにくい製品への課徴金や技術開発へ助成金導入
◎事業者に割り振られた量以下の削減分を売買できる排出権取引導入
◎生産者による使用済み製品の引き取りや、再生原料使用の義務化
◎製品中の有害物質含有量やリサイクルのしやすさなどの情報提供
 厚生省と通産省でもそれぞれの審議会で論議を進めており、環境庁は3審議会の報告書が出そろった段階で、法制化も含めて検討する方針だとしている。
 これによってようやく、わが国の本格的な消費抑制・循環社会をめざす取り組みが始まったが、今後も長い時間と、紆余曲折が予想される。


フロン回収わずか3%、業界任せの限界露呈
 環境NGOストップフロン全国連絡会によると、去る2月26日の通産省報道発表「カーエアコンからの特定フロン回収・破壊状況」により試算したカーエアコンからのフロン回収率はわずか3%にすぎないことが明らかになった。
 オゾン層を破壊する特定フロン(1995年に生産禁止)、第一世代「代替フロン」について、カーエアコンからの回収は、日本自動車工業会の強い主張で「業界の自主的取組」によって進められている。欧米諸国の多くはフロンの大気中放出を法律などで禁止しており、違反した企業は罰せられるが、日本ではオゾン層保護法にこうした規定がなく、また環境NGOの再三の求めに対し、通産省が「自主的取組で十分だ」として拒否してきた。
 また、オゾン層は破壊しないが強力な温室効果ガスである第二世代「代替フロン」は位置付けられて転換が奨励され、補助金まで出ている。地球温暖化対策としての代替フロン対策は、業界自主目標により行われ、規制や課徴金などはなく、回収の規定もない。
 今回の発表によってその不十分さが改めて明らかになり、自主的取組では環境対策が進まないことを改めて示した。


家電リサイクル率は重量の50%
 通産省は3月10日、厚生省は16日に、昨年5月成立の家電リサイクル法で義務づける冷蔵庫などの家電4品目のリサイクルについて、リサイクル率の原案を発表した。
 リサイクル可能な物質を鉄、銅、アルミニウム、ガラスの四物質に限定し、各機器の重さに対し、冷蔵庫と洗濯機は50%分、ブラウン管テレビ55%分、エアコン60%分を、それぞれ再商品化することを求めている。
 これら4物質以外の大半を占めるプラスチックについては、「現状では技術的に難しい」と見送った。但し、容器包装リサイクル法では間もなくプラスティックのリサイクル基準が設定されることになっており、業界に配慮する余り、環境を無視した内容となっている。
 また、同法では、リサイクルと同時に、有害物質などの回収・処理を定めることになっている。法には物質名などは示されていないが、国会審議では重金属とフロンと説明されていた。しかし、対象にするとしていた鉛などの有害物質の回収・処理について、全く盛り込まれていない。
 オゾン層破壊物質の特定フロン、強力な温室効果ガスの代替フロンの回収も、冷蔵庫とエアコンについて義務づける。但し、いずれも冷媒のみで、断熱材(環境NGOストップフロン全国連絡会によると、冷媒の4倍ものフロンが使われているとのこと)は適用除外にするとしている。


 JNEPは通産省が進める容器包装リサイクル法の具体化に関して次の意見を提出しました。(99/2/28)

容器包装リサイクル法についての意見/JNEP

通商産業省環境立地局リサイクル推進課 御中

1999年2月28日
公害・地球環境問題懇談会

容器包装リサイクル法の再商品化に関する意見

1 プラスチック製容器包装(白色の発泡スチロール製食品トレーを含む)の再商品化について

(1)プラスチック製品の原材料として再商品化
 プラスチック製品は、ダイオキシンの原因となる塩ビ関係は論外として、他についても、かさばり、処分場をいっぱいにしたり、処理費用がかさみ自治体財政を圧迫するなど社会的費用が大きく、使い捨ては許されない、使用規制を受けてしかるべきものである。プラスチック製品の原材料として再商品化は当然の義務であると言える。
 しかし、案では「きれいに洗浄された上で分別収集されたプラスチック製容器包装で再びプラスチックに再商品化することが技術面等の理由から可能なもの(白色の発泡スチロール製食品トレーが中心)は出来るかぎりプラスチック製品の原材料として再商品化することを最優先」などと限定が多すぎる。目先のコストで再利用を回避する産業界の態度を容認するのではなく、厳しい義務を課して、高いコストと技術開発を行って従来型商品を作り続けるか、再利用にあった商品開発を新たに行うかの選択を迫るべき。

(2)化学的な方法を用いた原材料としての再商品化
 案では「プラスチック製品の原材料として再商品化することが困難なプラスチック製容器包装については、化学的な方法を用いた原材料としての再商品化を行」うとあり、高炉還元、油化、ガス化などをあげている。上で述べたように、プラスティックは環境負荷などから、プラスティック製品の原材料として再商品化することがそもそも前提と考えられ、再商品化することが困難な理由を厳しく限定すべき。目先のコストで再利用を回避する産業界の態度を容認するのではなく、厳しい義務を課して、高いコストと技術開発を行って従来型商品を作り続けるか、再利用にあった商品開発を新たに行うかの選択を迫るべき。
 また、案にあるように「再商品化能力が不足する場合には、油化、ガス化以外の方法によりプラスチック製容器包装を燃料として利用することも含め、慎重に検討を行う必要があ」ると簡単に結論づけてはならない。燃焼は「再商品化能力が不足」ではなく、新品を含む商品の供給量を、回収されたプラスチック製容器包装が上回る場合に限定すべきである。

2 紙製容器包装の再商品化について
1)紙等の原材料としての利用
 紙は、紙としての再商品化が基本なので、再商品化が物理的に不可能な一部低質紙を除き、再商品化すべき。
 案では、「上質紙」に限定しているが、「紙以外の不純物(プラスチック、アルミ箔などの紙以外の素材や生ごみ等)が混じっているもの」も特に認める一部用途以外は紙としての利用を義務づけ、市場が分別に向かうよう誘導すべきである。
 なお、「パルプモウルド、建築ボード等の原材料としての再商品化」は、もはや紙に戻らないので、その範囲を限定し、紙としての再商品化が原則としてなされる制度とすべきである。

2)燃料としての利用
 紙は徐々に劣化し、永久に再利用し続けることはできないので、劣化の進んだ低質の紙を燃料として有効利用することは必要である。しかし、燃料利用を安易に認め、紙としての再利用の妨げになってはならない。
 まず、劣化の進んだ低質の紙の範囲を限定することが必要である。「低品質の紙製容器包装を無理にでも再商品化して利用した場合には、現行において、低品質の紙に再商品化している古紙がその分利用されなくなってしまうことが想定されます」と、再生紙利用を回避する産業界の態度を容認するのではなく、他の政策と組み合わせ、社会的批判を浴びながらバージンパルプを使った商品を作り続けるか、再生紙にあった商品開発を新たに行うかの選択を迫るべき。
 また、案では「紙以外のものとの複合材や不純物(プラスチック、アルミ箔などの紙以外の素材や生ごみ等)が混じったものについては燃料として利用して、発生するエネルギーを活用する」とあるが、特に認める一部用途以外は紙としての利用を義務づけ、市場が分別に向かうよう誘導すべきである。
「アルミ箔や生ごみ等の不純物が混ざった紙製容器包装については、現行の古紙を利用した生産技術上の課題から、再び紙に再商品化することは困難」として、再利用を回避する産業界の態度を容認するのではなく、厳しい義務を課して、高いコストと技術開発を行って従来型商品を作り続けるか、再利用にあった商品開発を新たに行うかの選択を迫るべき。


ダイオキシン対策で国と業界へ要請(98/11/17)

ダイオキシン緊急対策について、全日本民医連、日本科学者会議、自由法曹団、公害地球懇、自治労連の5団体は、国の各省庁と業界にたいし、次の要請を行った。

厚生・通産・環境各大臣
塩ビ工業・環境協会会長 殿

1998年11月17日
ストップ・ダイオキシン9・26集会実行委員会
全日本民医連
日本科学者会議
自由法曹団
公害地球懇
自治労連

実効性あるダイオキシン対策についての要請書

 去る9月26日、所沢市において、「ストップ・ダイオキシン9・26集会−−全国から所沢へ、所沢から全国へ−−」を開催しましたところ、地元所沢をはじめ全国各地から450名の人たちが参加し、別紙集会アピールを採択しましたので、お届けします。
 さて、この集会アピールにも盛り込まれていますように、埼玉県所沢市や大阪・能勢町など、全国各地でダイオキシンや環境ホルモンなどの問題が深刻化し、住民の健康不安、環境破壊が懸念されています。有害物質の大量消費・大量廃棄をはじめ、大量生産・大量消費・大量廃棄の弊害があちこちで深刻化しています。これらは、一部の廃棄物処理業者の問題、一部のモラルのない国民の問題だけで片づけ、目先の技術開発にのみ解決を求めてはなりません。廃棄物を自らも大量に出し、またそのもとをつくりながら責任をわきまえない製造者、誤った産業・廃棄物政策を続けてきた行政の責任はとりわけ重いものがあります。
 最終処分場でも、東京・日の出町では有害廃棄物を含む「管理型」と言われる最終処分場でゴムシートの穴による漏洩の強い疑いがもたれています。また、全国の自治体で厚生省・環境庁基準に反した処分場が大量に見つかりながら、予算がないなどのお粗末な理由で事実上放置されています。
 産業廃棄物は一般廃棄物より一桁多い処理量、大量の有害物質、秘密にまもられてずさんな処理など、多くの問題を抱え、全国各地で深刻な実態が少しずつ明るみに出つつありますが、行政対応は遅々として進んでいません。その一方で、厚生省は、施設設置の際に住民合意を求めた自治体の要綱の廃止を求めていると伝えられています。
 なんでも焼却、埋立という廃棄物行政からの脱却が求められるのは言うまでもありませんが、それに加えて大量生産・大量消費・大量廃棄を後押ししてきた政策の根本的な転換こそが求められています。
 「ダイオキシン問題」の一刻も早い解決めざし、下記の事項を申し入れますので、誠意ある回答を求めます。

●厚生省
1.WHOが本年5月に決定したダイオキシン類のTDI(耐容一日摂取量)1〜4ピコグラム(コプラナーPCB含む)の新基準を速やかに日本の基準に適用すること。

2.現在、厚生省が進めている広域・連続・高温処理方式によるゴミ焼却方式への転換は、地方自治の原則からみて問題があること、またゴミ減量・リサイクルというごみ問題解決のための基本政策からして大きな問題を含んでいること、さらに、財政負担問題や地球温暖化対策とも相入れないので、これをとりやめること。
 あわせて、中小炉におけるダイオキシン抑制策についての対策をすすめること。

3.環境保全的な物質循環をとぎれなく進め、同時に循環全体を通じて環境保全対策を隙間なく講じること

4.違反炉の当面の対策について、現在のダイオキシン対策構造基準に酸化鉄触媒方式による抑制方策を加え、改善によって抑制が可能な場合は自治体がこの方式を選択できるようにし、緊急停止によるゴミ処理業務停止にともなう混乱を回避するようにすること。

5.ガイドラインを改正し、ダイキオキシン発生を恒久的に認めるのではなく、当面各施設共通に規制値を(新設炉と同じ)0.1ngTEQ/Nm3とし、違反炉はただちに操業禁止とすること。また、地域の総量規制を設定すること

6.ダイキオキシン発生は将来的には許されないものとし、3年後の施行をめどに廃棄物処理法(廃棄物の処理と清掃に関する法律)を改正し、有機塩素化合物の排出を厳重に管理し、専用の処理施設以外での処理を禁止し、罰則を設けること。また、専用の処理施設あるいはそれ以外の処理施設でダイオキシンが検出された場合、周辺地方公共団体の長の求めに応じて操業禁止等の措置をとれることとすること。この場合の拠証責任は廃棄物処理業者が負うものとすること。

7.使用済みの塩化ビニル系プラスチックについては、メーカー・事業者の責任で回収する法律をつくること。また塩化ビニル系プラスチックが混入したごみは絶対に焼却せず、無害処理を徹底するよう自治体を指導し、その処理コストはメーカーに負担させること。
 やむを得ず焼却する場合は、必ずWTOの新基準(4ピコグラム以下)をクリアできることを条件とし、焼却灰や飛灰の無害処理を徹底すること。

8.ダイオキシン汚染の原状回復を定める法律を制定し、廃棄物焼却あるいは処分に際しダイオキシン汚染が発覚した場合には、汚染者負担の原則に基づき、廃棄物処理業者、委託した製造業者等、一方または双方に資金供与した金融業者がその費用を負担することとすること。また、事業の迅速化を図るため、原状回復は県が実施すること。

9.資源循環型社会への転換を積極的にすすめるために、びんのリユースや古紙の回収を推進している事業体への優遇制度を確立すること。

10.産業廃棄物処理にあたっては排出者の情報を公開する制度を策定し、焼却及び処分時あるいは過去にさかのぼってどの製造業者などの廃棄物の焼却・処分がなされたのか国民の求めに応じて廃棄物処理業者が公開することとすること。

11.廃棄物処理施設建設における住民合意の重要性を認め、自治体の要綱を尊重すること。

12.全自治体焼却施設、全産業廃棄物焼却場・処分場について健康調査を実施すること。またその結果を公表すること。

13.全自治体焼却施設、全産業廃棄物焼却場・処分場について環境調査を実施し、総点検を行うこと。またその結果を公表すること。

14.事務・事業(公共事業を含む)から有機塩素系廃棄物を一掃すること。代替品がないなどやむを得ず使用する場合には使用の事実と用途、転換できない理由、使用量、製造業者名、その他必要な情報を公表し、国民の求めに応じてさらにその他必要な情報を公表すること。

●通産省
1.ダイキオキシン発生は将来的には許されないものとし、3年後の施行をめどにリサイクル法(再生資源の利用の促進に関する法律)を改正し、有機塩素系化合物は100%リサイクルあるいは完全処理とし、ダイオキシンが検出された場合、排出者責任に応じて当該製造業者に操業禁止等の措置をとれることとすること。この場合の拠証責任は当該製造業者が負うものとすること。

2.使用済みの塩化ビニル系プラスチックについては、メーカー・事業者の責任で回収する法律をつくること。また塩化ビニル系プラスチックが混入したごみは絶対に焼却せず、無害処理を徹底するよう自治体を指導し、その処理コストはメーカーに負担させること。
 やむを得ず焼却する場合は、必ずWHOの新基準(4ピコグラム以下)をクリアできることを条件とし、焼却灰や飛灰の無害処理を徹底させること。

3.将来的には有機塩素系化合物の使用を規制すること。

4.全有機塩素化合物製造あるいは使用産業について実態調査を実施し、代替可能性がないかを厳格に検査し、その結果を公表すること。

5.全産業廃棄物焼却場・処分場について実態調査、環境調査を実施し、総点検を行う
こと。またその結果を公表すること。

6.事務・事業から有機塩素系廃棄物を一掃すること。代替品がないなどやむを得ず使用する場合には使用の事実と用途、転換できない理由、使用量、製造業者名、その他必要な情報を公表し、国民の求めに応じてさらにその他必要な情報を公表すること。

●環境庁
1.WHOが本年5月に決定したダイオキシン類のTDI(耐容一日摂取量)1〜4ピコグラム(コプラナーPCB含む)の新基準を速やかに日本の基準に適用すること。

2.有機塩素系化合物自体の排出を規制すること。

3.全自治体焼却施設、全産業廃棄物焼却場・処分場について健康調査を実施すること。またその結果を公表すること。

4.全自治体焼却施設、全産業廃棄物焼却場・処分場について環境調査を実施し、総点検を行うこと。またその結果を公表すること。

5.環境省発足における廃棄物行政の一元管理にあわせ、以下の施策を実施すべく今から準備を行うこと。

 @ダイキオキシン発生を恒久的に認めるのではなく、当面各施設共通に規制値を(新設炉と同じ)0.1ngTEQ/Nm3とし、違反炉はただちに操業禁止とすること。また、地域の総量規制を設定すること。

 Aダイキオキシン発生は将来的には許されないものとし、有機塩素化合物の排出を厳重に管理し、専用の処理施設以外での処理を禁止し、罰則を設けること。また、専用の処理施設あるいはそれ以外の処理施設でダイオキシンが検出された場合、周辺地方公共団体の長の求めに応じて操業禁止等の措置をとれることとすること。この場合の拠証責任は廃棄物処理業者が負うものとすること。

 B使用済みの塩化ビニル系プラスチックについては、メーカー・事業者の責任で回収する法律をつくること。また塩化ビニル系プラスチックが混入したごみは絶対に焼却せず、無害処理を徹底するよう自治体を指導し、その処理コストはメーカーに負担させること。

 Cダイオキシン汚染の原状回復を定める条例を制定し、廃棄物焼却あるいは処分に際しダイオキシン汚染が発覚した場合には、汚染者負担の原則に基づき、廃棄物処理業者、委託した製造業者等、一方または双方に資金供与した金融業者がその費用を負担することとすること。また、事業の迅速化を図るため、原状回復は国や自治体が実施すること。

 D産業廃棄物処理にあたっては排出者の情報を公開する制度を策定し、焼却及び処分時あるいは過去にさかのぼってどの製造業者などの廃棄物の焼却・処分がなされたのか国民の求めに応じて廃棄物処理業者が公開することとすること。

 E廃棄物処理施設建設における住民合意の重要性を認め、自治体の要綱を尊重すること。

6.事務・事業(公共事業を含む)から有機塩素系廃棄物を一掃すること。代替品がないなどやむを得ず使用する場合には使用の事実と用途、転換できない理由、使用量、製造業者名、その他必要な情報を公表し、国民の求めに応じてさらにその他必要な情報を公表すること。

●塩ビ工業・環境協会
1.ダイオキシンの猛毒被害を強く認識し、ダイオキシン発生を抑制するため、塩化ビニール生産事業者としての処理責任を自覚すること。

2.軟質塩ビ系材料をポリエチレンなど塩素を含まない材料に早急に転換すること。

3.硬質塩ビ系材料を塩素を含まない材料に早急に転換すること。
代替できない場合には、他の廃材と区別して処理するように商品に「塩ビマーク」を添付し、全量回収に努力すること。また使用業界に全量回収を徹底すること。

4.分別回収した塩ビ類廃棄物は自己責任で無害化処理を行うこと。

5.脱塩素のための技術開発を行い、生産体系を改めること。


中環審ヘゴミ総合対策で意見書(地球懇/10月12日)

 公害・地球懇(JNEP)は、10月12日に環境庁長官の諮問機関である中央環境審議会廃棄物部会にたいし、ゴミ問題の根本的解決のための政策意見を提出しました。すでに同部会では、今後の環境庁として取り組むゴミ対策を取りまとめるために議論が始まっていますが、今回の公害・地球懇の意見書は、同部会の中間的な「たたき台」に沿って意見をとりまとめています。
 公害・地球懇の意見書の特徴は、大量生産・大量消費・大量廃棄の今日の日本の経済システムにたいし抜本的なメスをいれて、総合的なゴミ減量・リサイクル社会をめざすうえで政府を中心とする総合対策を提起していることです。以下、意見書の全文を掲載します。

中央環境審議会廃棄物部会 御中
公害・地球環境問題懇談会(1998年10月12日)
代  表  清 水   誠
幹事長   小 池 信太郎
事務局長  白 川 博 清
〒160-0022 新宿区新宿2−1−3
サニーシティ10F
TEL&FAX 03-3352-4938

総合的体系的な廃棄物・リサイクル対策についての意見

 このたび、総合的な廃棄物行政の検討を開始し、また国民意見を求めていることに敬意を表します。
 埼玉県所沢市や大阪・能勢町など、全国各地でダイオキシンや環境ホルモンなどの問題が深刻化し、住民の健康不安、環境破壊が懸念されています。有害物質の大量消費・大量廃棄をはじめ、大量生産・大量消費・大量廃棄の弊害があちこちで深刻化しています。これらは、一部の廃棄物処理業者の問題、一部のモラルのない国民の問題だけで片づけ、技術開発に解決を求めてはなりません。廃棄物を自らも大量に出し、またそのもとをつくりながら責任をわきまえない製造者、誤った産業・廃棄物政策を続けてきた行政の責任はとりわけ重いものがあります。  廃棄物行政への不信は極限まで高まっています。本来ならば当該焼却場は作りなおし、全国の焼却場の総点検が行われるところですが、残念ながらその動きはありません。
 最終処分場でも、東京・日の出町では有害廃棄物を含む「管理型」と言われる最終処分場でゴムシートの穴による漏洩の強い疑いがもたれています。本来ならば当該処分場は作りなおし、全国の管理型処分場の総点検が行われるところですが、残念ながら動きはなく、とりわけ当該自治体(処分組合)は漏洩隠しに懸命で、しかも同じ構造の新処分場を隣につくろうと土地の収用を求めていまる始末です。また、全国の自治体で厚生省・環境庁基準に反した処分場が大量に見つかりながら、予算がないなどのお粗末な理由で事実上放置されています。
 産業廃棄物は一般廃棄物より一桁多い処理量、大量の有害物質、秘密にまもられてずさんな処理など、多くの問題を抱え、全国各地で深刻な実態が少しずつ明るみに出つつありますが、行政対応は遅々として進んでいません。その一方で、厚生省は、施設設置の際に住民合意を求めた自治体の要綱の廃止だけを求めていると伝えられています。
 こうしたお粗末な対応を改めるのは言うまでもないことですが、なんでも焼却、埋立という廃棄物行政からの脱却が求められるのは言うまでもありませんが、それに加えて大量生産・大量消費・大量廃棄を後押ししてきた政策の根本的な転換こそが求められています。
 従来、廃棄物政策とリサイクルの下流部分は厚生省、産業政策やリサイクルの上流部分は通産省など各開発官庁が所管し、一貫性を欠くと共に環境政策が入らないいびつな行政が行われてきたように思います。省庁再編で廃棄物政策を環境省が一元管理することは、問題解決に向けた前進のチャンスです。

 以下に中央環境審議会廃棄物部会が出された「たたき台」に沿って意見を述べますので、最終答申や政策作りに反映していただくようお願いします。

「1.趣旨・背景」について
 「たたき台」の「趣旨」に
 ・良好な環境を維持保全し、これを将来の世代に引き継ぐことができる社会を目指し、廃棄物・リサイクル一体となった環境保全上適切な隙間のない物質循環の輪を構築することを通じ、環境への負荷の少ない持続可能な経済社会の実現を図る
 「背景」に
 ・近年の社会経済活動が、大量生産・大量消費・大量廃棄型となり、また高度化するにつれ、資源採取から廃棄に至るまでの各段階での環境負荷が高まっており、廃棄物に係る量と質の両面からの環境負荷の増大が深刻な社会問題化が挙げられているのはいずれも当然のことですが、こうした事態を招いた背景、大きな原因として、従来の国の政策自体が「大量生産・大量消費・大量廃棄」を促進し、逆に排出抑制・再利用・リサイクルの支援を怠ってきたことが挙げられます。

 今後、政策自体の抜本転換を図り、環境保全行政と統合された廃棄物行政の総合化と、それに逆行する諸政策の根本的な見直しを行うことが必要です。
 問題となる上流の政策、例えば
  通産省の資源政策、産業保護育成政策
  建設省をはじめとする公共事業政策
などについて検討し、総括をし、改善を求める
ことも重要です。

「2.基本原則」について
 廃棄物に係る環境負荷の最小化には、発生源対策をはじめ、消費を含めた総合政策が求められ、発生源になんら対策をとらず、出てしまってから後付けで小手先の対策を行ってつけを国民にまわす、できることから取り組むといいつつ「できること」の範囲を極限まで狭めてきた従来の政策は根本から見直す必要があります。
 「たたき台」は廃棄物に係る環境負荷の最小化として、
  (1)環境保全上健全な物質循環がとぎれなく進められることが必要
  (2)循環型社会の構築に当たって、社会全体として最も効率的に環境負荷を低減する    システムの構築が必要
  (3)物質循環全体に渡り、適切な環境保全対策が隙間なく講じられることが必要
の3つの原則を提示しており、これらはいずれも重要で、(効率的、適切などを環境保全 上意味のある言葉として解釈し)実効ある制度化をどう図るかが求められるものです。

  (1)とぎれのない物質循環の輪の構築
 生産段階が発生抑制を前提とし、また再利用・リサイクルを前提とする体系に転換すること、再利用・リサイクルのための「物質循環の輪」を担保する制度作りが重要です。
 この際には、リサイクルが大量生産の免罪符になるようなことがあってはなりません。目的は環境保全(地域環境及び地球環境、材料資源の保全を含む)・健康被害の未然防止にありますから、「リサイクル」が近視眼的製造業者の言い訳に使われないように「リサイクル等に伴う環境負荷にかんがみれば、『大量生産・大量消費・大量リサイクル』とならないような配慮も必要」、「物質循環の各段階での温室効果ガス等による環境負荷の低減もあわせて考慮することが必要」との指摘にみあった制度作りが重要です。

(2)効率的な環境負荷低減システムの構築
 「効率的」の言葉はこれまでも曲解され、当該企業の短期収益に負担・影響を与えないことがあたかも「効率的」であるかのように主張されてきました。環境破壊を放置し、天然資源やエネルギーを浪費するような生産活動、それを放置する社会システムは決して「効率的」はとは言えません。「効率的」とは少ない天然資源やエネルギーの投入、最小の環境負荷で効用を得ることとし、ときには短期的コストの増加もやむを得ないとしなければなりません。現状の社会活動を前提としすぎることなく、環境負荷を与え続け、天然資源やエネルギーを浪費するような生産活動には、場合によっては撤退してもらうことも視野に入れ、「効率的」な制度を考える必要があります。
 「たたき台」には「廃棄物に係る環境負荷の外部不経済を内部化し、適切な役割分担のもと、市場原理が適切に活かされた効率的なシステムを構築すべき」とあります。「市場原理」には「廃棄物に係る環境負荷の外部不経済を内部化」が不可欠で、それが不十分なまま「市場原理」に任せると近視眼的・短期的な費用の削減、環境の収奪につながりますので注意が必要です。

(3)環境保全上隙間のないシステムの構築
 現在、廃棄物・リサイクル政策は、上流は通産省の「再生資源の利用の促進に関する法律(リサイクル法)」、下流は厚生省の「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により規定され、縦割行政による弊害が見られます。こうした基本的な法制の分離は、個別法である容器包装リサイクル法や、家電リサイクル法にも影響を与え、縦割行政による弊害が見られます。とりわけ、環境部局の意見が通らない現在の仕組みは大きな問題となっています。
 たたき台が「廃棄物・リサイクルを一体的にとらえ、環境保全上適切な対策が隙間なく講じられる一貫したシステムの構築が必要」と指摘するのは当然のことで、環境部局による「一貫したシステム」、総合的廃棄物政策の構築が求められています。

「3.政策の優先順位」について
 有害物質・有害廃棄物の削減を第一とし、次に一般の材料について
 ・発生源での排出抑制
 ・再利用
 ・もとの用途にもどすリサイクル
 ・他の有用な用途に転換するリサイクル
 ・処理・処分(適正処理、熱利用などは当然のこと)
などの順とすることです。

 発生源になんら対策をとらず、出てしまってから後付けで小手先の対策を行ってつけを国民にまわす、できることから取り組むといいつつ「できること」の範囲を極限まで狭めてきた従来の政策は根本から見直す必要があります。

(1)発生抑制
 有害物質の排出はもとより使用を削減し、可能なものからゼロにすることです。それにはそれを担保する規制を環境部局が実施することが不可欠です。
 次に、有害物質を伴わない一般の材料・商品について、製品の寿命をのばし、また再利用可能な設計を行い、汎用性を高め、再生可能性を高めることです。それにはそれを担保する制度を環境部局が導入することが不可欠です。
 たたき台にある「製品開発・設計の段階から製品の長期使用を前提に、耐久性やメンテナンス体制、機能の追加可能性等に配慮する事が必要」、「再生可能性の向上等にも配慮が必要」というのは当然ですが、それを担保する政策が求められています。
 たたき台には「使い捨て製品の製造販売や過剰包装の自粛等も必要」とありますが、むしろ国や自治体による規制や課徴金の対象ではないかと考えます。あわせてどの業界、どの生産者がそうした商品を販売し、問題となっているかの情報提供も行政に求められます。

(2)リユース・リサイクルと処理について
 発生抑制を最重点にし、次に再利用、その次にもとの製品に戻すリサイクルを実現すること、そのための制度を環境部局が国民参加のもとに制定することが必要です。「処理(焼却、処分等)は、原則としてリユース・リサイクルが環境負荷の程度や技術的な観点等から不可能なものに限ることが望ましい」というのは当然で、それを担保する制度が求められています。
 例外として「有害性や危険性が特に高いものや感染性のものなどでリサイクルの過程において危険性を有するなど適正に処理・処分した方が望ましいもの、リサイクルに多量のエネルギーを要する等リサイクルの方が環境負荷が大きくなるもの等」が挙げられています。従来から、基本原則を形式的に確認しつつも、こうした例外を拡大解釈して実際には大量生産・大量廃棄が続いてきました。何を例外とするかは国民的議論のもとで環境行政で明確な基準のもとに制度を導入し、開発官庁の恣意的裁量や、利害関係者の裁量に任せないことが必要です。
 リサイクルについては、中身を厳しく問うべきです。再利用が基本ですが、再利用できず、リサイクルとする際にももとの商品へ戻すリサイクルを最優先にする必要があります。これは、リサイクルの目的が、資源の浪費や環境破壊・健康被害を防止することからみて当然のことです。質がどんどん劣化し、商品製造につかわれる材料を減らし、廃棄物量を減らすのにはなんら貢献しないような用途を「リサイクル」などと言って消費者を惑わすことをすべきではありません。生産者には、設計変更などによりもとの商品へ戻すリサイクルを進める責任があります。

(3)マテリアルリサイクルとサーマルリサイクルについて
 近年、「サーマルリサイクル」という言葉が氾濫し、「サーマルリサイクル」をすればリサイクルをしたことになるような誤解・曲解が一部生産者などから聞かれます。高度な技術を有し、能力もある生産者らしからぬ、生産者責任を全く踏まえない残念な事態です。
温暖化対策などからみて未利用エネルギーを有効利用することは別に悪いことではありませんが(ダイオキシンなどを発生させないことなどは当然前提ですが)、廃棄物の削減や材料資源の保全の上では意味のないことです。消費者への誤解を避けるためにも、リサイクルなどと言うべきでもありません。
 むしろ上に述べたようにマテリアルリサイクルの中身を厳しく問うべきです。再利用が基本ですが、再利用できず、リサイクルとする際にももとの商品へ戻すリサイクルを最優先にする必要があります。質がどんどん劣化し、商品製造につかわれる材料を減らし、廃棄物量を減らすのにはなんら貢献しないような用途を「リサイクル」などと言って消費者を惑わすことをすべきではありません。

「4.対象物の範囲・分類」について
(1)対象物の範囲に関する基本的な考え方
 基準については、開発省庁の裁量行政や、事業者の恣意的判断を排除し、環境保全の立場から広い範囲で基準が定められる必要があります。
 「たたき台」が「健全な物質循環の確保のため、市況や占有者の主観等にできるだけよらず、環境保全上必要な取扱が確保されるよう、総合的体系的な廃棄物・リサイクル対策の対象とすべき範囲を適切に検討することが必要」と指摘していることは、この点で評価できるものです。

(2)対象物の分類に関する基本的考え方
 有害物質を含む物あるいは発生の可能性のあるものと、そうでないものに分類する必要があります。前者は厳しい規制で排出はもちろん、使用自体を削減する政策が不可欠です。

「5.役割分担」について
 製造業者が有害物質を作らず、排出せず、廃棄物を責任をもって引き取るようにしなければ、有害廃棄物対策も循環型社会の構築もむつかしいと考えられます。
 汚染者負担原則と生産者責任を厳格に定めて制度化することが不可欠です。
この際、「汚染者」を廃棄物処理業者あるいは最終使用者(国民など)と形式的に定めて実効性を失わせることのないよう、汚染者は再利用等を十分行えない商品、有害物質を排出あるいはその可能性がある商品を製造している生産者であることを明確にし、その責任を定める制度を整備することが必要です。
 このことは、廃棄物処理業者あるいは最終使用者(国民など)の責任を一切免除するものではありませんが、商品に関する情報のない、あるいは(無駄な包装のない、あるいは有害物質を排出しない商品などの)選択肢のない状況で最終使用者(国民など)の責任や負担を叫んでも問題の解決を考える際にはあまり意味がなく、かえって廃棄物対策の足をひっぱる商品の横行を許すことにつながりかねません。

(1)行政の役割
 生産者責任が徹底されれば、行政が必要以上に実施主体となったり、費用負担をすることはなくなります。むしろ行政は制度作りと運用、監視が求められます。一方で、汚染された土地の回復などには迅速な対応が必要とされることから、行政が自ら対応し、後から生産者責任に基づいて費用や課徴金(実費の範囲を超えることもあり得る)を徴収することなどが望まれます。それらを整理すると、例えば以下のようなことです。
・焼却、埋立という廃棄物行政から脱却し、「廃棄物の発生抑制をリユース(再使用)、リサイクルに優先して考慮される」実効性ある廃棄物政策を立案、実行すること
・汚染者負担が「製造者負担」であることを明確にし、生産者責任を厳しく問う実効性ある廃棄物政策を構築すること ・汚染地域の原状回復を汚染者負担に基づいて早急に実施すること。また汚染のおそれがある場合の未然防止
・廃棄物処理施設の安全性をチェックし、また周辺住民の健康調査、疫学調査の実施を定期的に行うこと
(費用負担は別途述べる)
・ダイオキシンなど有害物質発生源の実態調査の実施
・耐容一日摂取量などの設定と強化
・行政の率先実行として、「廃棄物の発生抑制をリユース(再使用)、リサイクルに優先して考慮する」ため、事務・事業(公共事業を含む)において発注する仕様書への明記
・国民に対する情報の徹底した公開

(2)製品生産者(製造者・流通業者等)の役割
 商品が廃棄物となった際に何が問題になるかを知り尽くしている、またどのように設計・製造すればゴミにせずに再利用できるかを知り尽くしており、また実行する能力のある製造業者の役割は極めて重要で、生産者責任は廃棄物政策の根幹です。
 国や自治体が定めた生産者責任に基づく制度を遵守し、製造段階から有害物質を使わず、また将来排出するおそれのある材料は極力つかわない設計・製造を行うことや、製品の寿命を伸ばし、無駄な包装の全廃など廃棄物の発生を極限まで抑制し、また再利用やリサイクルのできる商品設計・製造を行うこと、排出された商品は引き取ることが不可欠です。
 それとともに自主的に廃棄物削減・有害物質利用からの脱却を進め、国民にはこれらの情報を積極的に提供するとともに、国民から情報の求めがあった場合にはすみやかに公開することが必要です。

(3)廃棄物の排出者
 国民は、無駄な商品を購入しないようこころがけるとともに、購入の際には商品の情報に注意して廃棄物にならない適切な商品を選択することが必要です。
 それとともに、行政やNGOの支援のもとに、日頃からどの製造業者が有害物質の使用を減らし、また廃棄物の削減に努力しているかを調べ、適切な生産者を選択できるよう情報を集めておくことも求められます。
 商店など、事業者は上に加えて事業ゴミを削減する努力と、事業ゴミの費用負担が求められます。

「6.健全な物質循環の確保のための手法」について
 有害物質の使用をおさえ、物質循環を担保する社会を実現するには「たたき台」にある
(1)廃棄物・リサイクルに関する目標の設定
(2)各主体の創意工夫が活かされ、市場原理を活用した柔軟な仕組みの構築
(3)物質循環全体を見渡した上流対策の強化
(4)適正処理の確保のための措置
(5)持続的改善を行うためのチェックシステムの構築
のうち、(2)に言う市場原理には前提があり、強調しすぎるのは危険だと考えています。しかし、(1)と(3)から(5)はいずれも重要な原則で、いかにそれを担保する実効的制度を国民的議論のもとに構築するかが緊急に求められています。

(1)健全な物質循環の確保のための手法
a.誘導的手法
 「たたき台」に示された
・社会全体の取組目標の設定
・賦課金(製品賦課金、利用者賦課金、排出者賦課金、天然資源賦課金)
・デポジット制度
などは積極的に導入されるべきものです。
天然資源賦課金は今までなかったものであり、積極的な導入が望まれます。一方、
・助成制度(補助金、政策的融資、優遇税制等)
・事業者の自主的な取組
などは相当大きな前提が必要です。助成制度は期間限定で当該業種への補助金にならないよう注意が必要ですし、事業者の自主的な取組は、自主目標を達成できない場合に行政による罰則や新たな政策導入が約束されていない限り守られないと考えられます。さらに、
・売買可能な排出権
などはとくに検討する必要もないかと思います。

b.直接的手法
 直接規制は廃棄物、とくに有害物質の排出抑制に求められるものです。「たたき台」にある
 ・適正処理のための規制(基準の設定、業・施設設置許可等)
 ・原料使用等生産過程における物質使用の制限
などは必要です。例に挙げられている「環境汚染防止のための規制、リサイクル可能な不要物の原則埋め立て禁止等の循環の促進のための規制」、「重金属等の有害な物質やリサイクルの阻害要因となる物質の使用(量、用途等)の制限」も強く求められる政策です。また、
 ・製品生産者による使用済み製品の引き取り、リサイクル/適正処理の義務づけ
 ・再生原料の使用の義務付け
 ・有害物質/再生資源使用量、リサイクル可能性等の製品への表示の義務づけ
 ・製品の構造、材料の規格化
 ・製造段階でのライフサイクルアセスメントの義務づけ
なども必要です。

c.その他の間接的手法
 ・公的機関による再使用品/再生品等の購入、使用
は重要なことです。国や自治体が「率先して再使用品、再生品、有害物質含有量の少ない製品等の調達、使用に努める」のは法改正を伴わなくてもすぐにできることです。
 これを拡大し、さらに事業や政策への環境アセスメントで廃棄物対策の評価を厳格に行い、実施することも重要です。
 ・適正処理、再生関連施設の整備
およびその中にある「物質循環を促進するにあたり、環境負荷の低減の観点から、モノの移動距離が過大にならないよう」との指摘は重要で、政策づくりに是非活かしていただきたい事項です。一方、「適正処理を確保できる規模」が大量リサイクルやものの広域移動を促進することのないよう注意が必要です。
 ・物質循環の確保のための第三者機関等による証明手続き
も、情報公開とセットで重要かと思います。なお、第三者機関の基準の策定や運用には国民が参加することが不可欠です。一方、
 ・技術開発の推進
も求められますが、将来技術開発がなされるとの希望を前提に、社会的対策を怠るようなことがあってはなりません。

「7.廃棄物・リサイクルに係る情報基盤の整備」について
 現在、廃棄物に関する情報(廃棄物自体の有害性や、どの排出者のものか、など)が一切隠されているため、処分地周辺住民の健康や、周辺環境に多大な被害を与え(あるいは与えるおそれ)、自治体など公的負担を通じて国民の大きな財政負担を招く一方、汚染者負担の原則に従って本来処理の責任を有する製造業者の「ただのり」というべき事態を許し、被害を拡大させています。
 こうした「ただのり」を防止し、適正処理を促し、不適正な処理を許す事業者(零細廃棄物処理業者でなく、依頼主の製造事業者など)に対する国民の厳しい目を向けさせるためにも、基本的な情報を公開する制度作りが不可欠と考えます。

(1)「モノの流れを把握するための情報」について
 産業廃棄物については、どの事業者のゴミかの情報提供義務が不可欠です。
焼却場や中間処理施設、最終処分場には現在処理している廃棄物について、どの事業者(廃棄物処理業者ではなく、おおもとの製造業者)の排出した廃棄物かを掲げることを義務づけ、住民にはもちろん、広く国民に情報を提供する義務を課すること
製造元など各事業者は、廃棄物をどの焼却場、中間処理施設、最終処分場で処理したかを掲げることを義務づけ、住民にはもちろん、広く国民に情報を提供する義務を課すること

(2)各主体の取組を促すための情報
 製造業者が再利用を前提に商品を製造し、またきちんと引き取らせるためには、どの事業者が日頃からまじめにこうした取り組みを行っているかの情報がガラス張りになっていることが必要です。
各製品が再利用を前提につくられているか、またそれが実行されているかを商品に表示することを義務づけること
製造業者ごとの、再利用率、リサイクル率、類似商品をくくってどの業者の商品が再利用率が高く、どの事業者が低いかがわかるよう行政で資料を整理して公表し、どの事業者がまじめにとりくんでいるかを示すこと
有害物質を現に含んだり、また廃棄物処理の段階で発生させるおそれがあるかを商品に表示することを義務づけること
製造業者ごとの、有害物質取扱量、排出量などがわかるよう、行政で資料を整理して公表し、どの事業者がまじめにとりくんでいるかを示すこと

以上


産業界、2000年までの産廃削減計画 (98/07)

 通産相の諮問機関、産業構造審議会は、産業廃棄物の最終処分量を2000年度までに96年度比で24・3%、242万4000トン削減する産業界の自主削減目標計画を了承。目標に含まれるのは、建設、住宅、運輸業などを除く製造業とエネルギー業界で、96年度は産廃1億136万トンを排出しているものが対象。このうち、減量化やリサイクル後に埋められた最終処分量は996万6000トン。減量の数値目標は、各業界団体が自主的な取り組みによって削減可能な量を積算したもので、削減率が高い業界は、製紙、セメント、板ガラスなど。
 目標では2000年度に産廃そのものは微増の1億177万トンになるとみているが、減量やリサイクルを進め最終処分量は754万2000トンに減らせるとしている。業界別の削減目標は生コンクリートが46・5%、製紙46・0%、化学24・6%、鉄鋼8・7%など。
 産廃の最終処分量が現状のままで推移した場合、最終処分場の残存容量は2008年度にはゼロになるところ、今回自主削減目標の対象外となった建設廃材なども加えた産廃の総量は現在約4億トンもあり、最終処分量は約8000万トンに達する。したがって産業界が今回の自主削減目標値を達成したとしても、全最終処分量は3%減るにすぎない。


ゴミ処分場と清掃工場にアセス基準を

 全国各地で一般ごみ最終処分場建設をめぐって反対運動など、トラブルが相次いでいることから、厚生省にたいし、「いのちとくらし、自然を守る環境アセスめざす会」は98年5月にアセス基準の明確化をもとめて要請しました。これは、廃棄物処理場についても環境アセスメント法による技術基準を確立させ、環境への影響を防止しようというもので、一般ごみ最終処分場にかかる技術基準のほか、ダイオキシン問題でゆれている一般廃棄物の焼却場(清掃工場)についても安全基準を確立するよう求めています。
厚生省への要求内容と要求団体は次の通りです。


       厚生大臣 小泉純一郎 殿

                                    「いのちとくらし、自然を守る」環境アセスめざす会
                                                                                    1998年5月13日

世話人:
池田 佳子(全国公害患者の会常任幹事)/ 小池信太郎(公害・地球環境問題懇談会幹事長)/ 標博重(道路公害反対運動全国連絡会事務局長・環境アセスメント条例改正都民連事務局長)/ 白川 博清(全国公害弁護団連絡会議・公害地球環境問題懇談会事務局長)/ 藤田 敏夫(大気汚染測定運動東京連絡会事務局長・NO2酸性雨一斉測定運動実行委員会代表) 本谷勲(東京農工大学名誉教授/日本科学者会議東京支部事務局長)/山田和也(高尾山の自然をまもる市民の会代表)

 

    環境影響評価にかかわる厚生省技術指針等の
                    改定にあたっての要請書

 長い間の懸案でありました環境影響評価法が、1997年6月国会で可決成立、同年12月12日基本的事項についての政令が施行されました。これを受けて、貴省に関連する技術指針などの策定作業がすすめられていることと承知しております。
 私たちは、環境影響評価法の制定とそれを実効性あるものとして機能させていくことを強くのぞみ、別添名簿にあるとおり、全国各地・各団体代表による「『いのちとくらし、自然を守る』環境アセスめざす会(環境アセスネット)」を結成し、運動をすすめてきたところです。
 現在、ダイオキシン・廃棄物問題が大きな社会問題となっている中で、これにかかわる貴省の技術指針等の内容に重大な関心を持っております。
 つきましては、要求したい基本的事項を下記のとおり取りまとめましたので、貴省において慎重にご検討いただき、これが技術指針等に反映されますよう要請致します。

   厚生省環境アセス基本的事項に対する要請内容

A.一般廃棄物最終処分場アセスに関わって

T.調査項目について

1.次の事項を現況調査に加えること
 (1)関係地域周辺の公害認定患者(国及び自治体)の推移  (2)関係地域周辺の住民に対する生活及び健康への影響についてのアンケート等による調査→地域の社会的状況に係わる項目→現況調査を行う環境要素の設定等に係わる地域環境に係わる基礎的項目  (3)近隣あるいは相互に影響しあうことが予測される範囲に同種の最終処分場がある場合はその現にある処分場が周辺地域に及ぼしている影響についての調査
   〔事例〕東京都日の出町二ツ塚処分場の新設に際して隣接する現谷戸沢処分場についての調査が行われなかった。道路アセス等では既設の道路との複合影響について調査している。

2.予測項目の環境要素については環境庁基本的事項別表に示されている事項はすべて対象とすること。

U.現況調査・予測方法、環境保全の措置等について

1.予測方法において類似事例を参照するのは通常の方法であるが、日の出二ツ塚最終処分場のアセスにおいて同構造の谷戸沢処分場を類似事例として参照し、遮水工・侵出水・地下水・土壌汚染・周辺環境への影響等についての調査データの提出と説明を求めたが、類似事例として参照しなかった。これは著しく公正さと科学性に欠けた対応であった。別な機会に公表されたデータでは地下水の汚染は明白であった。新たな処分場を建設する際には類似事例の参照を必ず行うこととする。

2.同上アセスでは、土壌汚染は調査・予測項目に入れなかった。理由はシート方式の管理型処分場ではシート破損は有り得ないので、土壌汚染も有り得ないから予測項目入れなかったとのことであり、またその結果遮水工等の環境保全の措置も述べられていなかった。全く非科学的な見解であり、手法である。   これらの事項についての関係住民や専門家の厳しい指摘をうけて、二ツ塚処分場の建設にあたっては遮水工の構造の改善、侵出水や地下水のモニタリング施設の整備等をせざるを得なかった。これらのことはアセスにおいて類似事例の参照に際して明らかにされなくてはならなかったことである。

3.関係地域は運搬用自動車の通過経路、廃棄物の埋め立て時の飛散等を十分な安全即に基づいて予測し、決定すること。その際知事や市町村長の意見だけではなく広報に記載し、説明会等を開催して、意見のある住民等の意見を聴いて決定すること。

4.廃棄物運搬車による大気汚染測定の位置→1.5mだけでなく沿道の土地利用(将来も含め)に合わせて高さ方向及び距離について行う。

5.廃棄物運搬車による騒音の測定位置→1.2mだけでなく、沿道の土地利用(将来も含め)に合わせて高さ方向及び距離について行う。また、騒音の予測・評価は等価騒音(Leg)によるものとする。

6.予測評価及び環境保全の措置については重金属も含めること。

V.予測・評価における勘案事項について

1.事業又は国、自治体等が行う「公害の防止及び自然環境の保全のための措置又は対策」はその「達成状況の現状」を合わせて勘案するものとする。達成の度合い及び達成しない場合について予測評価する。

2.アセス中及び工事中予測の基本的条件(社会経済指標等)に一定の基準以上の変動があった場合はその関連事項にいて再アセスまたは追加のアセスを行うこと。

3.複数の代替案の検討を義務づけること。

W.情報公開・住民参加について

1.説明会等における資料は事前に概要程度のものを関係地域住民に配布すること。 また、意見を有するものが意見を言うことができるように概要を縦覧場所で希望者に配布すること。

2.見解書は関係地域等で縦覧し、概要等を希望者には配布すること。

3.知事等は意見を述べるに当たって公聴会等住民等の意見を聴くこと。

B.焼却施設(清掃工場)アセスに関わって

T.環境アセスメントは建設時に建設事業を対象として行うことになっているが、施設共用後の環境 影響が道路などとは異なる特性がある。これをふまえて

1.一般廃棄物焼却施設についてアセスメントの対象とする規模はどのようにお考えか?

2.産業廃棄物中間処理施設についてアセスメントの対象とする規模はどのようにお考えか? 所沢市くぬぎ山の事例のように、日量5トン未満の焼却炉が地域に集合するような場合をどのように予測評価するのか?

3.環境項目の大気汚染、土壌汚染、水文環境等に共用後のダイオキシン濃度を加えることについてどのようにお考えか?

U.焼却施設の特殊性と関連して周辺住民の健康影響についてどのように考慮されるの か?

 

要請団体 「いのちとくらし、自然を守る」環境アセスめざす会(環境アセスネット)

青山政利 (近畿大学助教授)  東幹夫 (長崎大学教授)  天谷和夫 (群馬大学元教授)  安藤勝夫 (福島大学教育学部教授)  飯島博 (霞ヶ浦をよくする市民連絡会議事務局長) 井関 和彦 (弁護士/西淀川大気汚染訴訟弁護団長)  板井優 (弁護士/全国公害弁護団連絡会議副幹事長) 市原あかね(金沢大学経済学部助教授)  岩佐敏明(電力規制緩和に伴う発電事業の公害反対近畿連絡会議事務局長)  岩田好宏(千葉経済大学付属高等学校) 岩橋宣隆(弁護士/神奈川の自然と環境を守る連絡会)  岩本智之(大阪から公害をなくす会副会長)  内田茂雄(弁護士/カネミ油症弁護団長)  大森 昌衛(麻布大学名誉教授)  小沢秀造(瀬戸内の環境を守る連絡会事務局長)  小野塚春吉(東京都衛生研究所主任研究員)  小原秀雄(女子栄養大学教授/野生生物保護論研究会会長)  籠橋隆明(弁護士/奄美・自然の権利訴訟弁護団代表)  神山桂一(北海道大学名誉教授、北海学園大学教授) 河村重行(高尾山の自然をまもる市民の会常任幹事)  河村洋(日本科学者会議事務局次長)  神戸秀彦(福島大学助教授)  菊地良夫(岩手大学人文社会部)  木澤進(弁護士/イタイイタイ病弁護団事務局長)  北村実 (早稲田大学教授)  北村修二(岡山大学環境経済学) 木村忠彦(千葉大学理学部教授)  楠田貢典(元大阪市立大学教授) 小池信太郎(公害・地球環境問題懇談会幹事長) 近藤真(岐阜大学助教授) 斉藤一好(弁護士/水俣病東京弁護団長) 座間紘一(山口大学教授) 篠原義仁(弁護士/大気裁判全国連事務局長) 清水鳩子(主婦連合会会長) 清水 誠(神奈川大学教授/公害・地球環境問題懇談会代表幹事)  標博重(道路公害反対運動全国連絡会事務局長) 庄司善哉(秋田大学教授) 白川博清(弁護士/公害・地球環境問題懇談会事務局長) 鈴木敏夫(山梨大学教授) 鈴木守(弁護士/全国公害弁護団連絡会議元事務局長) 鈴木光弘(石炭火力発電の環境影響に関する研究会事務局長) 関島保雄(弁護士/横田基地騒音公害弁護団前事務局長) 千場 重勝(弁護士/熊本水俣病弁護団長) 高木輝雄(弁護士/名古屋新幹線公害弁護団事務局長) 高木史人(バルディーズ研究会) 高田新太郎(弁護士/安中公害弁護団長) 高橋礼二郎(宮城地域環境問題委員会事務局長) 高山進(三重大学教授) 武田英治(弘前大学農村社会学助教授) 田辺良典(弘前大学名誉教授) 丹賢一(北茨城の青い海と空を守る会代表) 塚田広人(山口大学経済学部教授) 椿淳一郎(名古屋大学教授) 妻鹿絢子(山梨大学教授) 鶴見 裕策 (弁護士/東京大気汚染公害裁判弁護団長) 豊田  誠 (弁護士/自由法曹団団長) 中島  晃 (弁護士/全国公害弁護団連絡会議前幹事長) 中野 雄介 (名古屋新幹線公害対策同盟連絡会事務局長) 中谷敏太郎 (中通リハビリテーション病院名誉院長) 西順司(東京大気汚染公害裁判原告団長) 西川 栄一(神戸商船大学教授)  野呂汎(弁護士/日本環境法律家連盟代表) 花田 啓一(弁護士/名古屋南部大気汚染公害弁護団長)  林智(元大阪大学教授/びわ湖の水と環境を守る会代表) 平松紘(青山学院大学教授/神奈川の自然と環境を守る連絡会代表) 廣井敏男(すみよい環境をつくる東京住民運動連絡会代表幹事) 布施慎一郎 (財団法人:天神崎の自然を大切にする会専務理事) 藤田 敏夫 (大気汚染測定運動東京連絡会事務局長) 本間 慎 (東京農工大学名誉教授/日本環境学会会長) 増田 善信 (酸性雨調査研究会代表幹事) 松川 康夫(中央水産研究所) 松光子 (公害なくせ兵庫県民集会実行委員会会長) 松本昌司(横浜環状道路〔圏央道〕対策連絡協議会会長) 馬奈木昭雄(弁護士/水俣病福岡弁護団代表) 三石 初雄 (福島大学教育学部教授) 宮田学(弁護士/水俣病東京弁護団事務局長) 本谷勲(東京農工大学名誉教授) 森脇君雄(全国公害患者の会連合会幹事長) 八木健三(北海道大学名誉教授/前北海道自然保護協会会長) 山口博幸(弁護士/倉敷公害弁護団長) 山田 和也 (高尾山の自然をまもる市民の会代表) 山村 恒年 (関西学院大学教授/地球環境と大気汚染を考える全国市民会議〔CASA〕代表理事) 湯浅精二(大阪大学教授) 吉野高幸 (弁護士/カネミ油症弁護団事務局長)  吉山寛(高尾山自然保護実行委員会代表) 和田武(立命館大学教授) 渡辺明(福島大学教育学部教授)


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