テイスティングノート: ボルドー 赤


  1. '64 Ch. Pichon Longueville Comtesse de Lalande
    2eme cru classe 1855, Pauillac, Medoc, Bordeaux, France
  2. '92 Ch. Rausan-Segla
    2eme cru classe 1855, Margaux, Medoc, Bordeaux, France
  3. '91 Ch. Rausan-Segla
    2eme cru classe 1855, Margaux, Medoc, Bordeaux, France
  4. '82 Les Forts de Latour
    Pauillac, Medoc, Bordeaux, France
  5. '89 Ch. L'Arrosee
    St-Emilion Grand Cru, Bordeaux, France.
  6. '91 Ch. Leoville Poyferre
    2eme cru classe 1855, St-Julien, Medoc, Bordeaux, France.
  7. '84 La Mission Haut-Brion
    Grand cru classe, Graves, Bordeaux, France.

'64 Ch. Pichon Longueville Comtesse de Lalande
(ロウソクの下で色は分からず)濃く深い色。輝く。きれいに(本当に!)まとまっ た赤スグリのジャム、なめし皮、キノコなどがアクセントとして奥ゆかしく 香る。きれいに熟成したメドックの典型。香りの開き方は控え目。積極的にか ぐとそれに応えるタイプ。次第に、ミントの香りや、百合などの大型の花、ユー カリの香り。口に含むと、軽めの赤スグリや苺ジャムの上品な味わいの中に、 上述の香り成分が立ちのぼって来る印象。ピションらしいおとなしいまとまり の中に、凝縮して枯れ、水に帰ろうとしている果実味。しみじみおいしい。
グラスをヴィンテージボルドーに替えると、ほとんど鉄を水に浸したような強 烈なミネラルを感じるようになった。恐ろしい程に性格を露わにするグラスで ある。
'92 Ch. Rausan-Segla
輝くルビー〜ガーネット。薄いが持続する脚。香りは、マルゴー特有のすっきり した高貴なまとまりの内に、ハーブ、シダ、腐葉土、葉巻、カカオ、ダークチェ リー等。回す度にどんどん香りが開いて来る。作りの丁寧さを感じる。味わい は、高い酸に少々ざらつくタンニンが混じっている。果実味はあまり感じない が、酸を和らげ、タンニンとの間を取り持つようにバランスしている。余韻は チェリーが支配的。軽いが極めて長い。温度が上がるにつれ、口中をシダ、コ コア、酸のあるチェリー等が満たす。素晴らしいワイン。
二日目は更にバランスが取れ、タンニンが落ち着き、気品を漂わせていた。舌 触りは絹のよう。92年産とは思えない甘さ。それでいて決してべとつかない。 コンテと良く合った。
'91 Ch. Rausan-Segla
既にほんのりオレンジを帯びたガーネット。キラキラ輝く。脚は厚み、長さ共 に中程度。作りの丁寧さを感じる。香りはミントなどの ハーブ、シダの葉。回す度に、赤〜黒の果実のジャム、ミネラル、程良い甘み。 口に含むと、上述の香りの印象そのまま。奥に若い果実の酸味を感じる。実に きれいでおいしい果実(透明な味わい)。マルゴーらしい滑らかな舌触り。余韻 は短めながら端正。
グラスに入れたまま一時間程放置していたら、酸化していた。あと一二年の内 が今のおいしさを保つと思われる。但し、酸のレベルは高いので、低温で静か に保存すれば面白い熟成をするかも知れない。
'82 Les Forts de Latour (2nd wine of Ch. Latour)
ねっとりとした輝きを持つルビー色。縁にかけて極めてしっかりした色調。分 厚く、その重みで落ちてしまう脚。幾重にも層をなして落ちて行く。香りは強 烈なカカオ、焦がしたカシスジャムの極めて濃厚な印象。しばらくして、豊富 なミネラル、カベルネの深い酸(香りで感じる!)。かぐ度に押し寄せる濃密な 香り。味わいも全く同じ印象。余韻では、きれいなベリーの酸味が長い。口に 含んだ時のグリセリンのまったりした味わい。果実の甘み、コショウ、カカオ のフレーバーなどが完璧なバランス。余韻のまとまりと、わずかに感じられる 凝縮感の欠如がセカンドワインと感じさせる。が、すばらしい。
温度が上がると、口に含んだ瞬間に Pauillac (特に Lafite Rothchild の) 上品な香水様の香り。ミネラルに富んだ後味の細やかな印象が広がる。
翌日、瓶の底に近付くにしたがい、エステル香が漂う中(これは一日置いたた め)、エキス分がますます強くなり、ほとんどコーヒーネクター、カルーアミ ルク様のねっとり感。
'89 Ch. L'Arrosee
濃いルビー。凝縮度の高さを感じる。脚は厚いが、落ちるのは速め。蠱惑的 (こわくてき)なカシスジャム、ミネラル、コーラ(?)の香り。若めではあるが ソービニョンの熟成香にメルロのジビエ臭が融けている。右岸ならでは の濃厚なスタイル。果実の凝縮度の素晴らしさ!! 温度が低いと、僅かにハー ブ香、その後、ブルーベリー、タバコ、タンニン、ベリーの皮の酸味など。美 酒!! しかし、 R. Parker はこの'89をあまり評価していないようだ。
'91 Ch. Leoville Poyferre 1/2 (98/4/26)
[98/4/21 やまや西池袋店で購入、デカンタージュして 1 時間後] とても濃い、輝きのあるガーネット。縁にかけて均一な色調。 香りは、甘草、カシスジャムにバタートーストのヒント。ミネラルの香りがスタイ ルを引き締めている。温度が上がるにつれ、むせかえるような濃密な香り になる。 味わいは、フレッシュのブルーベリー、肉のローストに、焦がしバターのヒント。タ ンニンは小振りで、やわらかくおいしい。とてもバランス良く広がる。余 韻も、中程度のスケールながら長く続く。 瓶の底に細かい澱あり。渋さを感じる。 また、デカンタージュして 3 時間後、飲み終るころには酸化していた。
'84 Ch. La Mission Haut-Brion (98/2/11)
[知人より購入。飲む直前に抜栓] 深いコゲ茶色を帯びた輝くルビー色。縁にかけてキレのある、透明度の高い赤。 香りは、まず圧倒的なカベルネのミント香、熟成から来るなめし皮の香りが、 甘いカシスジャムの香りに隠れている。しかし、そのいずれもが高いレベル。 味わいは、とてもこなれた第一印象の次に、まだ硬さを残すタンニンを豊かに 感じる。余韻はカカオ、おいしい甘い渋み。二杯目にはトップノーズにミネラ ルを感じる。84とは思えない大きさを感じる、素晴らしいワイン。

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