赤外救助隊 出動せよ! の巻

前回の「姿なき通信者」に続き、今回もタイトルにあまり意味は無いのですが(笑)、このまま、手をこまねいて放っておくと、無かったことにされて知らない間に滅んでしまいそうな赤外線インターフェース:IrTran−Pを滅亡から救出したい、という私の願いもこめられております。

ということで、先回お約束したように、IrTan−Pによる画像データ転送の実例を以下に紹介させていただきたいと思います。

1.カメラとプリンタの通信

デジタルカメラとプリンタの赤外線画像転送を、カシオQV770とビクターGV-HT1の例で紹介します。

QV−770

GV−HT1

一番左のボタンが赤外線通信ボタン

HT1はビデオプリンタでもあるので、ビデオ入力か赤外線入力か、パソコン入力かを選択する。

(左)QV-770はIrTran-Pの送信側にも受信側にもなり得るので、+/−キーで送信か受信かを選択、シャッターボタンで決定します。

IrDAのネゴシエーションが完了、送信先の相手が準備できていることを認識するとデータ送信を開始します。(ID:JVC GV-HT1と表示されている点に注目)

同じく、プリンタ側ではデータの受信を始めます。

通信が無事終了すると、このように表示されます。

同じくプリンタ側では、メモリチップのアイコンが点灯して、データが完了したことを示します。

右)データ転送の後、「プリント」ボタンを押すと、「シバラク オマチクダサイ」と表示してプリントを始めます。
(右)シアン、マゼンタ、イエローと順に、カードサイズの専用ペーパーを出し入れしながら印刷していきます。写真はシアンのデータを印刷しているところ。
(右)プリント完了!写真ではACアダプタを利用していますが、実際にはビクターのビデオムービーと兼用Li-Ionバッテリーを利用しての完全コードレスプリントが可能です。

以上でおしまいです。文字にするとややこしそうですが、実際はとても簡単です。


2.カメラ同士の赤外線通信

デジタルカメラ間の赤外線通信を、カシオQV-770とシャープVE-LC2 の例で紹介します。ここでは、シャープを送信側、カシオを受信側として転送します。

(左)シャープ VE-LC2

これもカシオやソニーサイバーショットと同様に回転レンズ搭載の35万画素VGA機です。上面に赤外線ポートがついています。

転送したい画像を再生した状態で「メニュー」ボタンを押して、機能メニューを表示、一覧から十字キーで「ヒカリツウシン」を選択、十字キーの右向き矢印を押して送信モードに入ります。ちなみに「ヒカリツウシン[PC]」とあるのは、パソコンリンクソフトとの通信時に選ぶメニューです。

QVの方は、1番の例と同様、「Tran-P」ボタンを押し、+/−キーで今度は受信側を選びます。

IrDAでのネゴシエーションが完了してお互いを認識すると液晶に「送信中」と表示、転送の進行にしたがってバーグラフが伸びて行きます。

受信側のQV-770の液晶表示。ID:SHARP VE-LC2と表示されているところに注目。

転送が無事に終了すると、液晶に「送信完了」と表示される。

1.の例と同様、「COMPLETE」と一瞬表示した後、めでたく転送された画像が液晶に表示されます。

どうです? 簡単でしょ?


3.カメラとメール端末の通信

最後は、意表をついてカシオQV-770とドコモのメール端末:ブラウザボードとの間の画像転送を紹介します。ブラウザボードはシャープの「コミュニケーション・パル」の姉妹機、ひいてはキーボード付ザウルスと呼んでも良いかもしれないPDAなのですが、「手書きメモ」用のデータとして、IrTran-P経由でデジカメの画像データを取り込むことができます。また、その画像を添付ファイルとして、インターネットメールで送信することができます。

(右)NTTドコモ ブラウザ-ボードです。

10円メール、インターネットメールの他、ホームページのブラウジングや、電話帳、スケジュール帳、アドレス帳、メモ帳などの機能も備えており、ポケットボードの親戚というよりは、ザウルスの兄弟のような端末です。

(右)まず、液晶横の「手書きメモ」ボタン(?)をペンでタッチして、手書きメモ機能のモードに入ります。このとき、

(1) 何かダミーの手書きメモを一件でも登録しておく。

(2) 一件のメモの詳細画面でなく、メモの一覧画面にしておく。

(3) シークレットモードは解除しておく。

というのがポイントです。ご注意ください。

(右)次に、「メニュー」キーを押して、液晶画面にメニューを表示させます。
(右)ちょっと見にくくて申し訳無いですが、メニューの一番右に現れる、「光通信」アイコンをペンでタッチします。
(右)すると、送受信、受信方法、通信方式の選択メニューが現れますので、右のようにIrTran-P方式での受信を選びます。

1./2.各項目と同様にカメラ側で送信の手続きを行います。IrDAのネゴシエーションの結果、相手の装置を認識すると、下のように画像転送モードに入ります。

ご覧のように、NTTドコモの製品なのですが、IrDA機器としては、シャープのパワーザウルスとして認識されていることがわかります。

準備ができたら、画面上で「実行」アイコンをタッチします。すると、下記の様な画面表示となり、受信モードに入ります。

(右)データ転送が完了すると、右のように「画像変換中!」と表示されてブラウザボードの320X240ドットの液晶に適した形にデータが変換されます。これが終わると、通信が無事終了してデータが適切に受信されたことを相手(カシオのカメラ)に対して通知している旨を示す内容のメッセージと、転送が完了したことをユーザに示すメッセージが表示されます。
(右)一通りの手順が終了すると転送の終わった画像がブラウザボードの液晶画面に表示されます。転送されたデータは「手書きメモ」として扱われますので、画像の上にペンで文字や絵を書きこんだりすることもできます。

恐らく、コミュニケーションパルやザウルスでも同様な手順でIrTran-P対応カメラの画像を読み込むことができると思われますので、もしお手元にこれらの機器をお持ちの方がいらっしゃいましたらぜひお試しください。

街角で見かけた面白いもの等をカメラで撮ってはその場で友達に「見て見て!」とメールで送りつけたりする迷惑行為(?)もパソコンなしでできちゃうという訳です。


以上、3例ご紹介致しましたが、如何でしたでしょうか? 今回は紹介しませんでしたが、この他にも当然ノートPCやWindows CEマシンとも通信できます。ひょっとすると赤外線公衆電話などとも通信できるかもしれませんね。

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