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仮想ワイナリー巡り in 勝沼(4)
勝沼醸造農場
葡萄畑の中で・・・・
気
「ここが勝沼醸造さんの葡萄畑か・・・」
Mu
「・・・ここまでくると、我々では役不足もはなはだしいから勝沼醸造の方に来てもらったんやけど・・・」
勝沼醸造の某氏登場(以後 勝)
勝
「こんにちは、ようこそおいでくださいました」
Mu
「今日は、わざわざすいません」
気
「どうもありがとうございます」
勝
「まずは、うちの畑を見ていただけますでしょうか。」
気
「うわー、一面に葡萄ですね」
Mu
「あたりまえや、葡萄畑でキュウリが出来てどうする」
ブドウの花
勝
「ここで栽培しているのがカベルネとシャルドネなんですけど、ほかにメルローや甲州なんかも栽培してるんですよ」
Mu
「全部垣根栽培なんですね。」
勝
「いや、そうでもないんですよ。棚栽培だと、『栄養がまわらない』とか『病気が多い』とかいわれますけど、そんなことないと思ってます。」
Mu
「そうなんですか」
勝
「棚栽培は日本の風土に適した栽培方法として、先人の知恵が生み出したものだと思います。本場の栽培法と違うからと言って、否定するのはどうなんでしょうね」
気
「棚栽培と垣根栽培はどう違うんでしょうね?」
勝
「・・・垣根栽培は、基本的にフランスの栽培法なんですけど、作り方が簡単というかマニュアル化しやすい栽培法だと思います。」
Mu
「・・・・」
勝
「対して、棚栽培になると非常に労力がかかります。上を向いて作業をしてゆく手間はちょっとやってみればわかりますよ」
ブドウの葉(カベルネ)
気
「垣根じゃないと良いワインができないとかいう話しは聞きますけど、どういうわけでそんなことが言われるんでしょうね?」
勝
「そうですね・・・フランスは葡萄栽培では機械化が非常に進んでいるんです。日本では、垣根栽培であっても機械化は非常に難しい。それと、フランスなんかでは収穫時期には多くの労働力を安く使えるんですよね。それは大きいんじゃないでしょうか」
気
「生産価格で有利ということですか?」
勝
「いえ、そういう面もあるでしょうが、それ以前にワインの品質に影響するんです。」
Mu
「ほう!?」
勝
「収穫のタイミングというのは非常にシビアなもんなんですよね。できるだけ短時間に収穫してしまった方が、質が良く安定したワインができます。そのためには、人海戦術で一気に収穫してしまうのが一番良いんですよ」
Mu
「・・・ほーう、そうなんですか。でも日本では人件費が高いし、人手も自由には集まらないんじゃないですか?」
勝
「そうなんです。日本では難しいですよね」
Mu
「ところで、カベルネとシャルドネを育てていると仰いましたが、どれがカベルネでどれがシャルドネですか・・・」
勝
「・・・そうですね・・・簡単に言いますと、葉っぱを見てみてください。」
ブドウの葉(シャルドネ)
気
「どれどれ・・・」
Mu
「うーん・・・・同じに見えます」
勝
「良く見てください。葉っぱの切れ込み・・・これを裂と言いますけど、裂が深い方がカベルネです」
気
「ちゅうことは、そうじゃ無い方がシャルドネですか」
Mu
「良くわからんときは、写真をクリックしてみてください。拡大されますから」
気
「あんた誰に話しとるんや?」
Mu
「細かい事にこだわらんと・・・あれ、何してるんですか?」
勝氏、葡萄の実にハサミをいれている
勝
「こうやって適当に実を剪定してやらないと、房が密集しすぎて実が裂けるんですよ」
Mu
「つぶれるわけですか?」
ブドウの剪定作業
勝
「そういうことになるでしょうね。例えばシャルドネで言えば、フランスでは一粒が1.5gのところが、ここ勝沼では2gにもなってしまいます。これは大きすぎるんですよね。」
気
「実が裂けてしまったら駄目なわけですね・・・やっぱり」
勝
「そうです、そうなってしまうと良いワインはできません」
Mu
「そんな手間のかかる作業を、葡萄全部にやるわけですか?」
勝
「そうですよ。良いワインを造りたかったら、まずは良い葡萄から育てないといけませんよ」
Mu
「・・・・・すごい情熱ですね」
勝
「ワインにはね、葡萄の良さが反映するんですよ。それで、葡萄というのは、その土地での作り方、気候、風土が反映しているんですよね。」
気
「つまり、ワインを愉しむというのは、その土地の風土も愉しむということですかね」
勝
「そう言えると思いますよ」
Mu
「・・・なるほど、すっごく勉強になりました。ありがとうございます。」
勝
「ワインはね、本当に生き物なんですよ。一人でも多くの人にビンテージの違いと熟成の違いを知ってほしいんです。そうすれば、ワインの面白さと深さがわかっていただけると思うんです。」
Mu
「わかりました。」
勝
「それと、2002年ビンテージの甲州は注目してみてください。面白いと思いますよ。」
つづく
by Kirakusai
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