'Life Science Information Net' produced by Hazuki Saisho 最相葉月  トップへ 目次へ

この掲示板はLNETサポーターによる生命科学情報提供掲示板です。
サポーター以外の方は掲示板を読むことはできますが書き込みはできません。
目次へもどる  情報掲示板アーカイブへ行く


  ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)の樹立に成功
Date: 2007-11-22 (Thu)
最相葉月です。

京都大学山中伸弥教授とJSTが人間の皮膚細胞からES細胞と遜色のない能力を持った人工多能性幹細胞(iPS細胞)の開発に成功しました。

詳細及び論文リンク
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20071121/index.html

また同日発売のサイエンス誌では米ウィスコンシン大学のジェームズ・トムソン教授のチームが新生児の皮膚細胞からiPS細胞をつくることに成功したことが発表されました。
http://www.sciencemag.org/cgi/content/abstract/1151526
http://sciencenow.sciencemag.org/cgi/content/full/2007/1120/1
11.16にウィルマット教授の人クローン胚断念をいち早く報じた英テレグラフ紙
ウィルマット「ほんのわずかなタンパク質を成人の皮膚細胞に導入しただけで万能細胞に相当する細胞をつくることができるということは、新たな幹細胞生物学の時代の始まりだ」
グラッドストン心筋症研究所所長Deepak Srivastavaも、山中教授の研究が記念碑的なものであると称賛、研究を加速させるだけでなく、幹細胞の人間の病気への応用に新たな道を開くだろうと語っています。
http://www.telegraph.co.uk/earth/main.jhtml?view=DETAILS&grid=A1YourView&xml=/earth/2007/11/20/scistem120.xml

  ドリーの生みの親イアン・ウィルムットがヒトクローン胚研究断念を発表
Date: 2007-11-19 (Mon)
最相葉月です。

2007年11月16日付デイリー・テレグラフによると、クローン羊ドリーを誕生させたイアン・ウィルマット、エジンバラ大学教授が、ヒトのクローン胚を利用した治療研究を断念すると発表しました。LNETは現在更新休止中ですが、LNET設立に関わる非常に重要な情報であるため、以下、デイリー・テレグラフより要約します。
Telegraph.co.uk 2007.11.16
http://www.telegraph.co.uk/earth/main.jhtml?view=DETAILS&grid=A1YourView&xml=/earth/2007/11/16/scidolly116.xml

14日発売の英科学誌ネイチャーが、米オレゴン健康科学大などのチームが霊長類アカゲザルの体細胞クローン胚からES細胞を作ることに成功したと発表した直後であり、科学界に大きな衝撃を与えています。
これは、世界中で過去10年間に数千万ポンド(約1兆円?)つぎ込まれた治療クローン研究の「終わりの始まり」を明記することになるかもしれません。ウィルマット教授は、「数週間前に核移植をこれ以上、追い求めないことを決断した」と語っています。

ウィルマット教授は2年前に英国政府の承認を受けてヒトクローン胚を行っていましたが、作成には人間の卵子が不可欠であり、倫理的な課題が取り沙汰されていました。今回の断念は、画期的な研究をしてきた彼の研究チームでさえも、ヒトクローン研究にはこれ以上の進展が見られないことを示唆しています。

また、断念の背景には、京都大学の山中伸弥教授が昨年夏に受精卵を使うことなくES細胞を作成することを可能にする道を開く研究を発表したことにあります。(マウスの皮膚細胞に遺伝子操作を加えES細胞と同じ働きをする新たな「万能細胞=iPS細胞」をつくるのに成功)ウィルマット教授は山中教授の報告を見て、研究方針を切り換えることを決意したといいます。
「山中教授の研究は、成人の体細胞から多様なタイプの細胞に転換するという夢がはるかに容易に実現する可能性を示唆している」

山中研HP
http://www.frontier.kyoto-u.ac.jp/rc02/index-j.html
当該論文
Induction of Pluripotent Stem Cells from Mouse Embryonic and Adult Fibroblast Cultures by Defined Factors
Cell126;663-676,2006より全文が読めます
http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6WSN-4KR3KCP-B&_user=10&_coverDate=08%2F25%2F2006&_rdoc=1&_fmt=full&_orig=browse&_cdi=7051&_sort=d&_docanchor=&view=c&_ct=1&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=44070cfdd241041d4c3e649197645371
Cell発表論文のやさしい解説がある報道
http://osaka.yomiuri.co.jp/eco_news/20060811ke01.htm

  受精能のないマウス卵子からクローン胚由来ES細胞
Date: 2007-02-22 (Thu)
サイト管理見習いのフジモトです

理化学研究所が、マウスを用いた実験で廃棄されていた体外受精の際に受精しなかった卵子で体細胞由来のクローンES細胞を効率よく樹立することに成功したと発表しました。

理化学研究所プレスリリース
http://www.riken.go.jp/r-world/info/release/press/2007/070220/detail.html

  マウスの皮膚の細胞から万能細胞を作製することに成功
Date: 2006-08-12 (Sat)
サイト管理見習いのフジモトです

京都大学再生医科学研究所はマウスの皮膚から分化能力を持つ細胞(iPS細胞=誘導多能性幹細胞)を作ることに成功したと毎日新聞は報じています。ES細胞を使わないで再生医療をおこなう端緒となる発見といえます。
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/kagaku/news/20060811ddm001040170000c.html

  欧州委員会、動物工場由来医薬品を認可。世界初
Date: 2006-08-06 (Sun)
最相葉月です。

日経バイオテク8.3の報道によりますと、欧州委員会は、2006年8月2日、GTC Biotherapeutics社が申請していた遺伝子組み換えヤギで生産したアンチトロンビンを販売認可したと発表しました。遺伝子組み換え動物を使った医薬品生産、いわゆる動物工場由来の医薬品として世界で初めてのことです。

アンチトロンビンには血液凝固を抑制する働きがあります。GTC社の開発した遺伝子組み換えヤギの乳中から生産されるアンチトロンビン「ATryn」は、遺伝性のアンチトロンビン欠損症で手術中などのリスクの高い状況に対する適応と、後天的アンチトロンビン欠損症への適応を目的としています。

クローン動物誕生で動物工場が注目されたとき、ウイルスによる汚染を防ぐための高度な安全対策が敷かれるかどうかが重要であること、また、血液製剤由来に比較して安全性も高く、大量生産も可能なことから価格も安価に抑えることができる利点がある、といった点が指摘されていましたが、その後、開発期間、開発費の膨大さから事業撤退したベンチャー企業もありました。なお今回、遺伝子組換えクローンヤギは使われていないようです。

GTC社の「ATryn」は2007年度中にデンマークのLEO Pharma社を通じて販売される予定で、現在、アメリカで最終段階フェーズVの臨床試験が行われているとのことです。





  文部科学省が人クローン胚の研究目的の作成・利用のあり方について関係団体から意見聴取
Date: 2006-07-15 (Sat)
サイト管理見習いのフジモトです

文部科学省が「人クローン胚の研究目的の作成・利用のあり方について(中間取りまとめ)」(2006.06020発表)について関係団体から意見聴取するそうです。

プログラム(案)
(1) 人クローン胚の研究目的の作成・利用のあり方について(人クローン胚研究利用作業部会中間取りまとめ)に関する説明
(2) 関係団体等(注)からの意見の聴取及び質疑
(3) 来場者からの意見及び質疑
(4) その他
注:意見聴取を行う関係団体等については現在調整中ですので、決まり次第、改めてお知らせいたします。

日程等
(1) 大阪
1日時 平成18年7月29日(土曜日)13時〜17時
2場所 財団法人大阪科学技術センター <別紙1>
(〒550-0004 大阪市西区靱本町1-8-4)
3募集人数 約200名
(2) 東京
1日時 平成18年8月26日(土曜日)13時〜17時
2場所 東海大学校友会館 <別紙2>
(〒100-6033 東京都千代田区霞が関3-2-5霞が関ビル33階)
3募集人数 約200名

http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/07/06071108.htm

人クローン胚の研究目的の作成・利用のあり方について(中間取りまとめ)」などへのリンク
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=185000213&OBJCD=&GROUP=

  「アイラブ 黄禹錫」ファンサイト続報
Date: 2005-12-25 (Sun)
最相葉月です。

「アイラブ 黄禹錫」http://cafe.daum.net/ilovehwsは2005.12.25、サイトから直接に卵子を募集することは中止したと発表、これまでに提供を申し出た希望者に対してその旨連絡をしました。
以後の卵子提供については、以下の卵子寄贈財団宛に連絡をしてください、としています。
http://www.ovadonation.or.kr/

  2005年サイエンス誌論文ソウル大学検証
Date: 2005-12-23 (Fri)
最相葉月です。

2005年5月米サイエンス誌に発表された黄論文について2005.12.23ソウル大学の調査委員会は、これが虚偽であったことを発表しました。引き続き、人クローン胚からES細胞を世界で初めて樹立したとする2004年2月のサイエンス誌論文、また、世界で初めて犬のクローンに成功したとする2005年8月の英ネイチャー誌論文についても調査するとしました。すでに両論文とも各誌再検証することを発表しています。

ソウル大学12.23発表全文(午前11時大学本部 4階会議室)
http://www.snu.ac.kr/

中央日報2005.12.23全文の翻訳掲載
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=70980&servcode=400&sectcode=400
一問一答
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=70982&servcode=400&sectcode=400

ソウル大学記者会見・韓国MBC放送(動画)
http://imnews.imbc.com/imtv/1326332_1710.html

  「アイラブ 黄禹錫」ファンサイト
Date: 2005-12-16 (Fri)
最相葉月です。

韓国ソウル国立大学の黄禹錫教授を支援するファンサイト「アイラブ黄禹錫」にメール取材をしました。
http://cafe.daum.net/ilovehws
代表者より回答をもらいましたので、内容を公開いたします。

1.このサイトを設立した理由、時期

●2004年6月8日

2.サイトの運営者はどのような人たちですか。政治家ならば具体名。大学病院関係者なら大学名(ソウル大学関係者もいるのか?)

●男子グループ、女子グループ、健康人グループ、難治病グループ、総勢10名の運営者がいます。
(最相注:運営者名、ソウル大学関係者の有無については再質問するが、回答不可との返事)

3.提供した卵子は、必ず「黄教授」の研究に使用されるのか。それとも、黄教授以外のES細胞研究に使用される可能性もありますか。

● カフェで申請する方たちは黄先生の研究だけに使用されるのを望んでいます。
(最相注:黄教授以外の研究に使用される可能性もあるのかという再質問するが、回答不可との返事)

4.卵子提供を行う時期はいつですか。その意思確認はどこで行われますか。

●2005年12月から始まります。意思の確認は病院で行われます。

5.卵子を提供するにあたって、何か薬(卵子を普通に採取するのでは月に1個程度なので、普通は排卵誘発剤を使って複数個採取します)を飲みますか?

●方法は先生が決めます。

6.その薬には副作用があると聞きましたが、それはどのようなものですか? もし何か問題が提供者の体に生じた場合、大学病院は責任をとるのでしょうか?

●医師と提供者が話し合って決めます。

7.卵子採取はどこで行うのですか? どこの産婦人科病院ですか?

●韓陽大学付属病院産婦人科で行われます。
(最相注:サイトに登録すれば電話番号を聞かれる。その後、具体的な産婦人科病院から直接連絡がある)

8.途中で提供する気持ちがなくなった場合、卵子提供をとりやめることはできますか?

●いつでも考えが変わったら中止できます。

9.動物を使用する研究もまだ基礎段階で、いきなり人間の卵子を使用することには国際的な批判があるようですが、それに対してお考えをお聞かせ下さい。

●卵子と精子が出会う受精卵からES細胞を作る研究ではありません。卵子から核を取り出して体細胞核移植を行うクローン胚からES細胞をとる方法です。卵子から核を排出するとそれは命ではなくなります。結局人間を治療するには人間の卵子を使うのが当然です。
(最相注:質問の主旨をずらした回答ですが、再質問をすると忙しくて答えられないとの回答)

10.ある科学研究のために、「女性の身体だけ」が使用され、男性はあくまでも恩恵を受けるだけ(もちろん女性もですが)ですが、それに対してお考えをお聞かせ下さい。韓国の方はそこに抵抗は感じないですか。そのような文化的背景があるのでしょうか。

●女性は生命を生み生産する畑と同じです。聖なるものです。男性たちはこういう女性の役割を尊敬しなければなりません。

11.現在日本では、ボランティアの卵子提供は倫理的・制度的なハードルが高いため、新たに卵子を採取しなくても、すでに培養したES細胞から卵子を作る研究が進んでいます(京都大学などで)。そうなると、女性から卵子を提供してもらうことは必
要なくなりますが、そのような研究成果を待つことも一つの選択肢ではないでしょうか。これに対してお考えをお聞かせ下さい。

●韓国でもその研究はあります。この研究が成功すれば人間の卵子は必要なくなるでしょう。


以上(取材日2005年12月12日)
この3日後の15日夜、黄禹錫教授の論文ねつ造問題が発覚。今後もウォッチングしていきます。

ちなみに、疑惑報道後にサイト表紙に掲げられたメッセージは以下のとおり。
・バスの広告コピー
「黄先生、あなたは大韓民国の希望です」
・花の中のコピー
「だれがなんていっても、黄先生に対する私たちの愛は変わりません」
・下のスナップ写真は、ソウル大学獣医大の建物で卵子寄贈者1000人が集まって行われた記念式典。下の写真右の眼鏡をかけた女性は国会議員

  韓国ソウル大学の黄禹錫教授が卵子入手方法の倫理性について謝罪
Date: 2005-11-25 (Fri)
CNN/APは韓国ソウル大学の黄禹錫教授が倫理基準を知らずに女性研究者の卵子提供を受けていたこと、卵子提供者に謝礼を支払っていたことを謝罪したことを伝えた。同教授は世界初の細胞バンク「世界幹細胞ハブ」所長ほかの役職を辞任する。
詳しくは
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200511240008.html
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200511240007.html


Copyright (c) 2001-2004, Life Science information Net, All Rights Reserved.
リンクはご自由にしていただいてかまいませんが、別ウインドウを開く形で、別のサイトであると分かる形でのリンクをお願いします。
「受精卵は人か否か」 - Life Science Information Net - produced by Hazuki Saisho 最相葉月

- Sun Board (this BBS application) -