雲の基本型分類と特徴
 雲の種類はさまざまですが、基本的な型があり、10種類に分類されます。10種類の雲は、上層・中層・下層といった高さで3種類に分類され、上層の雲には『巻』,中層の雲には『高』,下層の雲には『層』・『積』がついて区別します。また、「積」がつく雲は、丸みがあって輪郭がはっきりしており、雨が降るときはにわか雨性となります。「層」がつく雲は、層状になって輪郭がはっきりせずに全空に広がります。雨が降るときは地雨性となり、降水時間も長くなります。
 以下に雲の基本型分類と特徴の表を示します。

種類 特徴
上層 巻雲 筋状・波状・毛状など様々な姿で現れます。
雨型の巻雲は、不連続線や低気圧の前兆となり、時間がたつにつれて
雲幅が広がり筋状からベール状に変化します。
晴れ型の巻雲は、雲型に屈曲した部分が多かったり濃淡がはっきりした
りします。
濃い巻雲は、天気の急変時に現れることがあるので注意しましょう。
巻積雲 秋を代表する雲。
雲低に影が無く、うろこ状・ふさ状・レンズ状などで現れます。
不連続面に発生しやすいので、悪天をともないます。雲量の増加に注意
しましょう。
巻層雲 全空に白く薄いベールのように現れます。
低気圧の前面(温暖前線)にともなうことが多いですが、雨になるかどう
かは、低気圧の規模などによります。
中層 高積雲 巻積雲よりくもの塊が大きく、雲低に影があります。
雨型の高積雲は、雲の塊が大きくなり、雲低を下げながら増加していき、
全空に広がります。
晴れ型の高積雲は、雲低が高くなり、雲量も減少していきます。
高層雲 巻層雲や高積雲が変化してできることが多く、日中は人や物の影はでき
ません。
低気圧にともなう温暖前線の前面に現れることが多く、雲量が増加し、
雲低を下げ乱層雲に変化すると雨や雪になります。
乱層雲 低気圧の中心付近や不連続面にともない、雨や雪を降らせます。
下層 層積雲 2000mくらいの高さに現れます。
移動性高気圧の南端や気圧の谷の通過後に、どんよりと広がります。
高い山からは雲海として見え、晴天の時に多く現れます。
層雲 地表付近から1000mくらいまでの山腹や渓谷、高原に漂う雲です。
悪天型の層雲は、低気圧や温暖前線の影響により不透明状のものが
多く、山間部や山の中腹からなかなか取れません。
好天型の層雲は、透明上で雲の層が薄く、短時間で晴れていきます。
積雲 晴天型の積雲は、雲頂や雲の周囲が丸く盛り上がり、雲の輪郭がはっ
きりしています。雲の高さは、500〜3000m程度です。
悪天型の積雲は、雲の輪郭が乱れ、台風の接近時や冬季の季節風の
吹き出し等により出現し、にわか雨やにわか雪を降らせます。
積雲がさらに発達し、上空に雲頂を高く盛り上げた状態を「雄大積雲」と
いいます。
積乱雲 雄大積雲がさらに発達し、雲頂が1万m以上になり水平に広がるように
なった雲を積乱雲といいます。
雷をともなうことが多く、にわか雨やヒョウ、アラレ、冬季には大雪をもたら
し、大荒れの天気になります。夏季では、台風や発達した低気圧もしくは
活発な不連続線の付近に出現します。

特殊な形状の雲
 以下に示す雲は、地形の影響や気流の乱れや気層の乱れにより出現するもので、特に山岳地帯でよく見られます。

種類 特徴
レンズ雲 レンズ状もしくはUFOのような形状で出現します。
レンズ雲が出現すると、天気は下り坂の兆しを見せます。特に、強い寒冷前
線や発達した日本海低気圧の接近等に注意しましょう。
つるし雲 雲からある部分が垂れ下がり、コマが空中でまわっているような形状で出現
します。
おもに天気の下り坂時に現れ、出現高度は影響を受けている山岳とほぼ同
じくらいの高さに出現します。
笠雲 独立峰の山頂に雲がかかり、その形状が笠をかぶっているように見えること
からこの名がつきました。笠雲のできる独立峰はほぼ決まっており、笠ガ岳
という多くの山はここから来ています。また富士山も笠雲がよくかかります。
一般的に天気の下り坂の兆しを示し、深い気圧の谷や日本海低気圧の接近
時によく出現します。
波状雲 上空の風が乱れ、雲が波状を呈した状態をいいます。特に高積雲によく現れ
ます。
天気の下り坂の条件として、上空の気流が乱れ水蒸気量が増加することが
あげられます。雲量の増加に注意が必要です。
くらげ雲 山稜上空や山稜付近にくらげが泳いでいるような姿で現れます。
発達した低気圧や活発な寒冷前線、台風の接近時に顕著に出現する雲で、
急速に天候が悪化していきます。
旗雲 積雲や層積雲が山稜の東側からはい上がり、旗上になっているものをいい
ます。おもに晴天時によく見かけます。
しかし、西側や東西両側からはい上がってくる時は、天気変化に注意して
ください。
滝雲 雲海の雲が山稜を乗り越えて滝のように流れ落ちる現象いいます。
大きな天気の崩れはありません。
飛行機雲 しだいに雲幅が広がり、雲層が厚くなってきたら天気の下り坂の兆しになり
ます。

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