このようにビールを造っています(All Grain編)。(その2)

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5)lautering
  Mashingが終了しました。糖化槽の中の粥状のMashを麦汁とgrainのかすとを分離します。

      10 Gal. Palarware 社のMash Kettle

糖化槽の中の粥状のMashを上図のKettle(10 Gal. Palarware 社のMash Kettle)に移します。 Palarware 社のMash Kettleには、穴のあいた上げ底のステンレスのフィルター(False Bottom)と蛇口がついています。麦汁とgrainのかすが分離し、麦汁を蛇口から取り出します。

      蛇口から麦汁を取り出しています。

始めはかなり濁った麦汁が出てきます。濁った麦汁を再びPalarware 社Mash Kettleに戻します。この作業を続けますと、徐々に麦汁は澄んできます。この作業をlauteringといいます。約15分ぐらいで麦汁はかなり澄んできます。この行程は、麦汁と空気とが混ざり合う危険性が最も多い工程です。熱い麦汁は空気と混ざり合い酸化がおこりますと、後のビールに大きな影響を与えます。できる限り静かに行うことが必要です。

Palarware 社Mash KettleのFalse Bottom(目の開いたステンレス製の上げ底のフィルター)の上には約20cmぐらいのgrain betがあり、そのgrain betがフィルターとなり、濁った麦汁はこのgrainのフィルターを通過することにより、だんだんと澄んできます。

   lauteringをしています。

私の場合、lauteringのためだけに、Palarware 社Mash Kettleを使っていますが、このような高価なものを使う必要は全くありません。たとえば、Cellarのカタログのp12に記載されているSparging Bagなどを利用すれば、もっと安価にできます。(現在は、このPalarware 社Mash Kettleで、マッシング、ロータリング、スパージングをしています。2000/1/16記載)

 (6)Sparging

今回、このlauteringにより、約6、7Lの麦汁が回収できました。いわゆる「一番絞り」です。この麦汁のみを使った贅沢なビールがあります。77度の温水をPalarware 社Mash Kettleにいれます。grainに付着している糖分を回収するためです。この作業をSpargingといいます。

      grain betの少し上に液面があるように温水をいれます

      蛇口から出ている麦汁の色が薄くなっています。

   Spargingには、もう一つ大事な目的があります。仕込むビールの比重を調節するすることです。

      回収鍋の中に比重計をいれ、比重を測定します。

温度計と比重計を用意します。今回仕込むEnglish-Style Pale AleのOrignaly Gravityは15度で1.044-1.056にしなければなりません。回収鍋の麦汁の温度は摂氏64度で、比重は1.022でした。15度換算で約1.041となります。回収鍋には約28Lの麦汁がありました。煮沸で蒸発する分を考え、ここでSpargingは終了としました。スパージングを長くすると、麦汁のPHが上がり、タンニンなどが出てきますので、注意が必要です。

      PH paperでPHを測定します。

麦汁のPHを測定します。PH paperで測定しましたら、PHは約5.4でした。PH紙はおおざっぱな値でしかありません。正確にはPH計が必要と思います。

 (7)麦芽煮沸

やっと、これで麦汁が完成しました。時計をみれば、約4時間経過しています。これから、麦汁を煮沸します。麦汁は28L位あります。麦汁が吹きこぼれないように注意が必要です。

      7.5ガロン(約29L)の鍋(Kettle)で煮沸。

麦汁が沸騰しましたら、1 oz. English Fuggle Hops(α-acid4.9%)を投入します。 60分間、煮沸します。このホップは苦みをつけるためのホップで、ビタリングホップといいます。60分の煮沸により、ホップの香りはほとんど無くなります。たくさんのアクが出てきます。頻回に取ります。残り10分前にタンパク質などを、吸着沈殿させるためIrish Mossを投入します。 続いて、0.5 oz. Kent Golding Hops(α-acid5.6%)を投入します。このホップはビールの香りをつけるためのホップです。

      麦汁の中にチラーをいれました。

残り5分前、28L位あった麦汁の量が22Lぐらいになっています。チラーを入れ、しばらく煮沸します。仕込む量は19Lですが、温度が下がりますと、比重が上がり、麦汁の量が減ります。それに鍋の底にはホップやその他の沈殿物がたまっていますので、その分を考え、22L位まで煮沸します。 チラーを入れ、しばらく煮沸するのは、チラーについている雑菌を殺すためです。  時間がきました。火を止めます。次に、チラーを使って麦汁を急速に冷却します。

(8)今回のビールの苦味はどれ位なのでしょうか?ビールの苦みはホップのα-acid値と、煮沸時間で決まります。苦みを表す客観的な単位としてIBUがあります。今回のRECIPEのIBU(苦味)がいくらになるか計算してみました。ビール用語集を参考にしてください。

    今回、5ガロン(約19L)仕込みます。
    
IBU=HBUs*%Utilization/Volume(gallons)*1.34 >>これ公式です。
    IBU;Internatinal Bitterness Unitsの略語。
    HBU;HBUはHomebrew Bitterness Unit(by Papazian)の略語。
    1HBUとは、5ガロン仕込んだときにα酸量1%のホップを1オンス使ったときの苦味。
    %Utilizationは、ホップからどれだけの苦味成分が抽出するか、を表し、煮込み時間と麦汁の比重で決定されます。

   1 oz. English Fuggle Hops(α-acid4.9%)を60分煮込みました。これに対するIBUは
   HBU=1*4.9、%Utilization=30%(麦汁の比重を1.040としました。)ですから、
   IBU=4.9*30/(5*1.34)=21.9……@
   0.5 oz. Kent Golding Hops(α-acid5.6%)を10分煮込みました。これに対するIBUは
   HBU=0.5*5.6、%Utilization=5%(麦汁の比重を1.040としました。)ですから、
   IBU=0.5*5.6*5/(5*1.34)=2.1……A
   IBU=@+A=21.9+2.1=24となります。

キリンのラガービールのIBUが 28位といわれています。キリンのラガービールよりすこし苦味が少ないビールとなります。今回、仕込んでいるEnglish-Style Pale AleのIBUは20-40の範囲でないといけません。一応、規定内に入っています。


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