このようにビールを造っています(キット缶編)。(その1)

[Home]


 はじめに

私がビール造りを始めた頃を思い出し、久々にキット缶にてビールを仕込みました。行程を簡単にまとめますと、(1)麦汁の煮沸、(2)麦汁の冷却、(3)発酵、(4)瓶詰め、となります。順に記載していきますので、家庭でのビール造りの様子を見てください。(その1)、(その2)に分けて書きました。(1999/5/2仕込み)

 (1) 材料

1)うまいビールの素B(PALE LAGER) 一缶(907グラム)。
2)黒砂糖 300グラム。
3)香りをつけるためのホップ;KENT GOLGING HOP 14グラム。
4)Dry Yeast

仕込量は約10リットルとしました。ビールの素B一缶は907グラムですが、糖分は約600グラムと考えとこれではアルコール濃度が低いので、黒砂糖300グラムを加えます。黒砂糖を加えるのは、アルコール濃度を増す目的です。これで、10リットルでアルコール濃度が約4.7%から4.8%ぐらいのビールができるものと思われます。

 (2) 準備

 今回の仕込みで使う道具は19リットルの鍋とwort chillarです。まず、19リットル鍋に水を約12リットル入れます。仕込む量は10リットルですが、後に1時間wortを煮沸しますので、少し多めに水を入れておきます。

  

  

 キット缶を温水で暖めます。後に、鍋に入れるときスムーズにモルト濃縮液が鍋に入るようにします。
 黒砂糖は一袋500グラムでしたので、はかりで300グラムはかります。

 (3) いよいよ仕込み開始です。  

 水の入った鍋を沸騰させます。いったん、ガスコンロの火を止めて、キット缶の麦汁を鍋の中に入れます。続いて、黒砂糖も入れます。キット缶の麦汁や黒砂糖が完全に溶けるまでゆっくりと、かき回します。いったん、火を止めるのは、底に沈んだ麦汁や黒砂糖が焦げつかないようにするためです。またキット缶に鍋の湯を入れるなどして缶の中の麦汁をできる限り鍋の中に入れます。

 (4) 煮沸。

灰汁を取ります

 鍋の中に入れた、キット缶の濃縮麦汁や黒砂糖が完全に溶けましたら、再び火をつけて麦汁(WORT)を煮沸させます。このとき、たくさんのアクがでますので、頻回に取ります。WORTは約一時間くらい煮込みます。この一時間煮込むのがとても大切な行程です。雑菌対策でしたら10分でも20分でもよいかもしれませんが、一時間もしくはそれ以上煮込むことにより麦汁の中に存在するいろいろなタンパク質が凝固沈殿したり、DMSなどの物質が追い出されます。また、今回は大阪の水道水を使っていますので、水道水に含まれている塩素なども追い出されます。よりpureなWORTとなり、よりおいしいビールとなることを期待しています。
 左図上段は、頻回にアクを取っているところです。一時間煮沸しましたが、取っても取ってもアクが出てきます。
 左図下段は、茶こしで取り除いたアクです。

 残り20分位でWort Chillarを投入します。チラーも共に煮沸します。チラーについている雑菌を死滅させます。 残り2、3分前に薬草パックに入れたホップを投入します。キット缶のモルト濃縮液にはホップが添加されていますが、一時間近く煮沸しましたのでホップの香り成分はほとんど抜けてしまい苦み成分しか存在しませんので、最後に香り成分をつけるため、ホップを投入します。今回、Kent Golging Hop というイギリス産のホップを14グラム投入しました。 

 

 (5) 冷却

 

 チラーの両端にホースを付け、水道水を流します。冷却中は清潔なヘラなどでWORTをゆっくりとかき回します。かき回さないと一部のWORTしか冷却されませんので、全体的に冷却されるまで時間がかかります。WORTは25度まで冷却します。
 今回仕込む麦汁全体を煮沸し、チラーで冷却しました。他の方法として2リットルの水の中にキット缶と砂糖を入れ煮沸し、発酵タンクの中にあらかじめある程度の水を入れておき、後に鍋の麦汁を移し合計10リットル位にする方法です。この方法の問題点として(1)麦汁を25度までに冷却できるかどうか。(2)発酵タンクに水道水を入れる場合、水道水に含まれる塩素等がビールの香りや風味に影響する可能性がある(薬品臭の原因となる)。などの問題点が考えられます。
 麦汁を冷やす他の方法として、氷入りの大きな容器に麦汁の入った鍋を入れ静かにかき回す、等が考えられます。
 チラーは簡単に作れます。径9mmの空調冷媒用銅管を道具屋さんで買い求めることができます。住友軽金属株式会社製の銅管を買いましたが10mで5500円でした。
(上図)チラーの両端にホースを取り付け、冷たい(水道)水を流します。
(下図)チラーでWORT(麦汁)を冷却中、へらでゆっくりかき回しているところです。

 (6) 発酵タンクへ麦汁をうつします。

 発酵タンクやチューブををエチルアルコールで消毒をします。この消毒をきっちりしなければいけません。ホームセンターで買った12リットル飲水用ポリタンクです。(北陸土井工業株式会社製、PC CODE 12) 値段は1980円でした。

 チラーで25度まで麦汁を冷却した後、チラーを鍋から取り出します。鍋には蛇口がついています。そこにエチルアルコールで消毒したチューブを取り付け、発酵タンクにつなぎます。ゆっくりと麦汁を発酵タンクに移します。

  

 鍋のそこには、オールグレインで仕込んだ時に比べてかなり少ないですが、いろいろな不純物がたまっています。これらはすべて捨てます。約一リットルの不純物を捨てました。発酵タンクには約9リットルの麦汁が入りました。

 

 (7) 発酵の準備

  

 

 発酵タンクに酵母を投入します。今回、COOPERSのDry Ale Yeastを使いました。キット缶にはPALE LAGERと書いてありますが、ラガー酵母は低温で発酵しますので今回仕込んだのは5月2日と気温も18度でしたのでエール酵母を使用しエールビールを作ることになります。
 比重を測定しました。麦汁の温度は25度で比重1.038でした。15度換算で1.040となります。
 色は赤銅色で、スタイルとしては、ブラウンエールまたはビターといった感じです。

 

次ページに続きます