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このようにビールを造っています(キット缶編)。(その2) |
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発酵タンクにはエアーロックがありませんので、ふたを軽く閉めておきます。そうすることによりは発生する炭酸ガスを逃がしてやります。
5/3 本来は蓋を開けないのですが、発酵の状態を見てみました。発酵が始まり麦汁の表面は泡が沢山できています。発酵の特有の臭いも立ちこめています。
5/4 昨日よりかなり発酵は盛んになっている。泡立ちもかなり良好です。
5/7 泡立ちが徐々に少なくなってきました。でも発酵は続いています。発酵タンクを少し揺すります。
5/10 5月7日に比べて、泡立ちもかなり少なくなってきました。はじめの頃のように激しい発酵ではありませんが、静かに一次発酵は続きます。
5/17 5月2日に仕込んで15日が経過しました。発酵タンクの蓋をあけて見ますと、ほとんど泡も消失しています。一次発酵がほぼ終了した模様です。いよいよ瓶詰めの時期が来ました。この時期ですと、だいたい2週間ぐらいで一次発酵は終了します。
(9)瓶の洗浄消毒
5月17日。いよいよ瓶詰めです。ビール瓶を洗剤をつけたブラシでよく洗います。後、洗剤を洗い流すため何回も水洗いををします。なかなかしんどい作業ですが、きっちりしなければなりません。今回、大瓶13本、中瓶1本を準備しました。
瓶を水洗いした後、70%エチルアルコールで消毒をします。この殺菌消毒も非常に大切な行程です。このエチルアルコールで約15秒間で一部の芽胞菌以外ほとんど殺菌されるといわれています。エチルアルコールは再利用できますが、何回も使っていると殺菌能力の力価が低下すると思います。私の場合2、3回ぐらいで新しいものに変えています。その他、殺菌消毒には0.1%のオスバン液などがありますが、殺菌効果を期待するには30分間はつけておく必要があります。オスバン液は体内に入ると有害ですので、後、きっちりとした水洗いが必要です。
(10)瓶詰め
瓶の洗浄、殺菌消毒が終了しましたら、いよいよ瓶詰めです。まず、priming sugar.(プライミングシュガー)を瓶にいれます。priming sugarとは、瓶詰めするときに入れる(砂)糖を意味します。この砂糖により瓶内で再び発酵が起こり、炭酸ガスが作られます。この炭酸ガスがビールの泡になります。もし、priming sugarを瓶に入れないと泡の無い、または少ないビールになります。このpriming sugarの量はビール1リットルに対し5グラムです。大瓶でしたら約3.5グラム、中瓶でしたら2.5グラムになります。
瓶にpriming sugarを入れました、次々と瓶にビールを入れていきます。ポリタンクには蛇口とホースががついています。ゆっくりと瓶に入れていきます。ゆっくりと入れるのはビールと空気とができる限り混ざり合わないようにするためです。空気と混ざりますと酸化の原因となります。酸化によりダイヤセチルやDMSなど、いろいろなオフフレーバーが出現したりします。詳しくは、「自家醸造における問題点、原因、対策について」を参考にしてください。
瓶詰めが終了しました。発酵タンクの底には酵母がたまっています。これらの酵母は瓶の中には入れません。今回、直接発酵タンクより瓶詰めしましたが、他のタンクにビールの上澄みだけを取り出し、priming sugarをまとめていれ、瓶詰めする方法もあります。
今回、大瓶13本、中瓶1本の瓶詰めでした。日のあたらない比較的温度の安定したところに約1ヶ月間保管します。
比重を測定しました。1.002でした。一次発酵終了後の比重をFinal Gravity(最終比重)といいます。一次発酵前の麦汁の比重をOriginary Gravity(初期比重)といいます。Originary GravityとFinal Gravityより今回仕込んだビールのだいたいのアルコール濃度を計算することができます。ビール用語集に詳しく書いておきました。参考にしてください。今回、仕込んだビールのアルコール濃度は(1.040-1.002)/0.0075=5.07%となります。
(11)試飲
6/2 5月17日に瓶詰めをして16日が過ぎました。ビール瓶の底には酵母の沈殿が見られます。少し、早いかもしれませんが、試飲する事にしました。程良い泡立ちです。KENT GOLDING HOP のほのかな香りがします。苦みは強くありません。色は濃いアンバー色で濁りは在りません。ほんの少し、酸味を感じますが、オールグレインで仕込んだビールと比較してモルトの甘みは少ないですが、ほんの少しモルトの甘味を感じます。コクは少し物足りません。これから暑くなります。夏になると飲みやすいビールと感じました。ところでどんなスタイルのビールでしょうか?アンバーエール、ブラウンエール、・・・今回、久しぶりにキット缶でビールを仕込みました。懐かしさを感じつつ、このビールをノスタルジック・エールと名付けることにしました。一ヶ月後、二ヶ月後には味もかなり変化していると思います。
キット缶を使い、もっとおいしいビールを造るにはどうすればよいか、考えてみました。
(1)まず、水にこだわってみる。各地の名水を利用するなどいかがでしょうか。私は大阪市在住で淀川の水を飲んでいますが、水道水ははっきり言って、非常にまずいです。塩素臭がきつく、浄水器を取り付け、何とかしのいでいます。水にこだわるのも、ある意味で、自家醸造の楽しみの一つになるかと思います。
(2)今回、麦汁を1時間煮沸しましたが、アクは最後まで出てきました。2−3時間ぐらい煮沸したらどうでしょうか?アクはさらに取り除かれ不純物は鍋のそこに沈むと思われます。より、澄んだpureな麦汁となると思われます。今回使用しませんでしたが、Irish Mossを麦汁の中に入れると、より澄んだ麦汁になります。
(3)今回、Dry Yeastを使用しましたが、液体Yeastを使ってみる。
(4)今回、アルコール濃度をあげるため黒砂糖を使用しましたが、キット缶のみで仕込んでみる。また、副原料として蜂蜜やフルーツを使ってみる。いろいろと材料を工夫するのも楽しみの一つになるかと思います。
(5)澱引きをする。酵母投入後、一週間もすれば、はげしい発酵は終わります。酵母は発酵タンクの底に沈んでいます。半分ビールになっている上澄み液だけを別のタンクに移し替えます。このように他の容器に麦汁、ビールを移すことをracking(ラッキング)といいます。このとき、出来る限り空気と混ざらないように静かに移します。より澄んだビールが出来ます。酵母臭もある程度防ぐことが出来ます。
(12)終わりに
93年の秋にこのキット缶で初めてビールを仕込みました。最初の仕込みは、大失敗に終わりました。当時使っていた22リットルのアルミ鍋に、約19リットルの麦汁(Wort)を冷やし酵母を投入する前に、麦汁の入った鍋の重さを計ろうと体重計に乗せたとたんに、鍋がひっくりかえって台所は麦汁の海になってしまいました。家族総出で雑巾、バケツを用意し台所の掃除をしました。いまだに、冷蔵庫の下など台所の一部はこぼれた麦汁が乾燥しネチネチとしています。これも、いまでは笑い話。いまだに、妻はことある毎に、台所をきれいにせよと言ってきますが、冷蔵庫の下だけは、掃除が出来ていません。引っ越しするときには、綺麗にします。このキット缶の中身は何なんでしょうネ。ホップ入りと書いてあります。ホップの種類、量がはっきりしません。メーカーに問い合わせ、調べたらわかると思いますが、いったいどんなビールを作っているのか???今ではそう思いますが、当時の私はこのビールキット缶で月に1,2回は仕込んでいました。作る毎にいろいろ試行錯誤しました。自分のオリジナリテイを出そうとイチゴを入れたり、メロンを入れたり、いろいろしました。イチゴビールを仕込むとき、イチゴの香りを出すため、仕込みにイチゴ4パックぐらい使用したりしました。4パックもイチゴを買ってくると、娘二人は黙ってはいません。妻までも娘に加担します。結局、買ってきたイチゴは全部、3人の女性軍に食べられてしまい、何のためにイチゴを買ってきたのか???ついにはイチゴ8パックも買わなければビールが作れない、そんな時も在りました。これも、いまでは笑い話。最近は、フルーツビールを、作らなくなってしまいました。
一番よくやる失敗は、鍋が噴きこぼれてしまい、ガスコンロが麦汁の海になってしまうこと。こうなると、仕込んだ後、ガスコンロの掃除がなかなか大変。こびりついた麦汁は、ぬれた雑巾で拭いたぐらいでは、とれません。たわしでこすりやっと綺麗になります。
このページを読まれて、自分もビール作りをしてみたいと思われた方がおられましたら、平手龍太郎著”てずくりビール事始め”という本が参考になると思います。このページを読まれて、ビール作りは煩雑だという印象をもたれたかもしれませんが、ビール作りはそんなに難しいものではないと思います。とりあえず、ビールを造てみましょう。別ページに「対話;初めてのビールづくり」を書きました。参考にしてください。漢方薬みたいな麦汁が一次発酵終了時には、何となくビールらしきもの変化している。ほんとうに感動します。このページを読まれ、ビールを造られたましたら、ご感想をご連絡ください。お願いします。v
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