INTRODUCTION

何故KTMなのか?

 KTM・・・自分がバイクに乗り始めた時にはこんなバイクが有るとは知りませんでした。

 中学を卒業して入った学校が、千葉県にしては珍しく免許の取れる学校だったので、バイクは既にポピュラーな存在でした。
 バイク雑誌を眺めてはRZだのVTだのに胸をときめかせていました。{具体的に欲しかったのはSRX250かCBX250RSだったけど・・・単気筒好みはこの時から?}

 暫くすると「上手くなるにはオフ車が良い」という通念に駆られてオフ指向に傾いて行きます。

 16才になって免許は取っても立派なバイクが買える訳は無く、親父が親戚から貰って来た不動車のロードパル{ゼンマイキックの奴だ!}を直して乗っていました。中学の頃からラジコンのエンジンは扱っていたので、結構平気でキャブとかシリンダヘッドを開けていました。今考えると恐い・・・。

 ロードパルはこの時既に時代遅れのバイクだったけど、珍しくステップの付いたバイクだったのでオフの真似事をするには丁度良かったのです。得意技は歩道からの飛び下り(笑)。

 そんな折、学校の同級生がDT125R{34X:YPVSが付いた奴ね}を手放すと言うので、日立物流のバイト{引っ越し}で金を用意して12万円でこれを買いました。
 引っ越しのバイトは色々な所に行けて、筋トレが出来て、お金が貰えると言う素晴らしいバイトです。「エレベーター無しで5階」なんて言うと、そりゃもう涙が出そうです・・・?。

 歴然としたバイクを手に入れたので、走り回りました。が、町外れの農道をいきがって走っていたら・・・やってしまいました。奥がきつくなる複合Rのコーナーで曲がりきれずに土手側に突進・・・。
 メーター周りを大破したものの怪我はかすり傷程度。けれど一番苦しかったのは、心配しながらバイクに乗るのを認めてくれた両親を悲しませてしまった事でした。それでも今こうしてバイクに乗っているのは寛容な両親のお陰ですね。

 バイクはマキロンでは直らないので仕方なく町内のバイク屋へ。この「町内のバイク屋」というのが知る人ぞ知る後の「千葉のハスキー」。ここの社長は先見の明がある人で、この後コースを運営する事になります。
 自分がこの道にのめり込んで行くきっかけも、全てはここからだったと思います。

 このコース「ハスキーアウトドアスペース」は自然と自分のホームコースになります。で、時代はEDブームに。このコースでレースも開催しましたし、ハスキーの集まりで、山形県で行われる「レイド・カムロ」に参戦する様にもなりました。{ひまわり軍団って言われていましたね}。

 当時のバイクと言えばDT,MTX,RA,RH,KMX,XT,XL,XLX,DRなんて言う所が相場。今から考えると非常にショボいバイクばっかりです。IT,TT,XR,KDXと言ったEDer{エンデューロレーサーと読んで下さい}は逆輸入車としてしか存在せず高値の花。XRに試乗した時は「こんなの反則じゃん」と思ったものです。

 「市販車」に期待を持てなくなった自分はDT125Rを2台乗り継いだ後KDX200{いわゆる「空冷KDX」逆輸入車。'88の最終型},XR250{'91だから当然逆輸入車}と車歴を重ねて行きます。

 コースの方に何時頃からか?現れる様になったのがトシ・ニシヤマ氏。数少ない東京近郊のコースに試乗会場を求めてやって来たのでしょうか?。
 この頃にはKTMの存在は知っていましたが、ただ「ハイパワーなバイク」程度の情報しか無く、パワーについては特に必要性を感じていなかったので、特に食指は動かしていませんでした。

 ある日トシさんが「いつもの手」で試乗車を持って来ます。まだ80年代だったと記憶しています。
 乗って驚愕!。何がって?、フレームがです。フレームの剛性感が全く違うのです。今まで「あっ!此処恐い」って思っていた所が殆ど平気になりました。
 例えば轍を斜めに横切る様な場合。前輪が斜面にぶつかった時にフレームが捩れてしまうと、前輪が逃げて接地力が出なくなってしまいます。いつもふらつきながら通過していたギャップをKTMは真直ぐ走ってしまいました。
 今まで不安と感じていた部分がフレームの為という事が判った事だけでもショックでした。

 車体に不安が無くなった事で初めてアクセルを開けて行けます。けれどKTMは溢れるパワーでそれに答えてくれました。
 この時を機に「いつかはKTM」という思いを抱いたのでした。

 やっぱりバイクはフレームが大事です。フレームがしっかりしていないとハイパワーなエンジンも、ハイグレードな足周りも猫に小判ですね。

 XRはもっと乗ろうと思っていたのですが、行き詰まりを感じていた事も有り、超円高と言う事も有って「今がチャンス」とばかりに'95のLC4 400SUPERCOMPEを購入したのでした。
{それでも2時間バイク屋で悩んだ}

 始めてKTMを買うに当たって「2stは手に余るか?」と思って4stを選んだのですが、こいつがナカナカ面白い。
 低速でのパンチと高速の伸び、更にグリップの良さ等々2stに無い武器がいっぱい有ったのでした。
 ライダーの技量不足で輝かしい戦績を残す事は出来ませんでしたが、YZ400Fもデビューしていなかったこの頃から4stの魅力に取り憑かれてしまったのでした。

 このLC4は60回払いで買ったので、当初からローンが終わる'00には買い換えを考えていました。そんな折りにおあつらえ向きに発売されたのが新世代4stエンジンの520EXCだったと言う訳です。


 ハイパワーばかりがクローズアップされるKTMですが、実際乗ると他にも色々な発見が有ります。
1.スポークが太い。国産のバイクより一回りか二回り太いワイヤが使われています。「ワイヤ」と言うより「ロッド」と言った方が良いくらい。高剛性感はこれも一つの要因だと思います。

2.各部の操作系が全て「カチッ」としています。シフトペダルはストロークだけさせればそれだけで入ります。XRなんて2段ストロークが有る感じがしますから・・・。更に今の520は「触れるだけで入る」感じです。
 Rrブレーキペダルのの軸受けなんてボールベアリングが入っています。こうやって細かい所が色々と気を使ってあります。

3.ブレーキが良い。ブレーキシステムは言わずと知れた「brembo」です。特に効きが良いという訳では無く、初めは「brendo」じゃないの?なんて言っていたのですが、非常にコントラーブルです。「荷重を移すだけのブレーキ」から「ロックするまでのブレーキ」まで、入力と効きが完全に比例関係に有る様です。
 これに慣れてしまうと他のバイクは乗り難くなってしまいますね。

4.ホイールベアリングもデカい。もう設計段階からハードなエンデューロを走り切る事を考えてあるので、安心できます。気付かない所も「それなりの設計」がされていると思われます。

 ただ、中途半端なライディングは許容してくれません。曲がる為には曲がる為の操作をきっちりやらないとバイクは反応しません。変にこじる様な乗り方では魅力半減どころかただの乗り難いバイクです。それさえ判っていれば最高の相棒で、100万円前後の投資も決して高くは無いと思えます。

 今の520EXCは2台目のKTMですが、大体100万円をこえる分を頭金として支払い、残りの100万円を60回のローンで払うと言う作戦にしています。これで月々1万4千円とボーナスで3万4千円の追加ぐらいの支払いコースになります。

 こんなKTM、あなたも一台いかがですか?<営業?>。

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