ブレーキの使い方

 CD-ROMにつられて某G誌を買ってしまいました。G誌は記事が***なので避けていたのですがねぇ。

 紙面をめくると某Tさんがブレーキの解説をしていますが、「イマイチ」の感。紙面の都合もあるのでしょうが、解説が浅いですね。「本当か?」という部分も有るし・・・。ブレーキについては後々触れていこうと思っていましたが、良いタイミングなのでここでリリースしてしまいましょう。

 取り敢えず今回はFrブレーキに的を絞ります。最も気を遣う所ですからね。

 先ずブレーキの役割についておさらいしておきましょう。

1.制動
 これは言わずもがな。でもブレーキって300km/hから止まるまで、「握る」だけで働いてくれるのだから偉いですね。

2.荷重コントロール
 ブレーキを掛ければ慣性の法則により荷重は前輪へ移ります。タイヤのグリップは掛かる荷重に正比例するのだから、グリップはブレーキでコントロール出来るという事ね。

3.姿勢変化
 一般的なテレスコピックフォークでは傾いた方向に伸縮するので、ブレーキを掛けると増えた荷重以上にサスは縮みます。良くも悪くもそういう作用が有ります。
 ハブステアのバイクはコレを避ける為のものです。BMWのテレレバーも同じ事を狙っています。

4.コーナーのきっかけ
 バンク中にブレーキを掛けるとバイクは真っ直ぐ走ろうとします。ステアリング軸より後ろにある接地点に制動力が働くのだから直進性が強まるのですね。詳しくはライダースクラブ系の書物を読んでみて下さい。これを逆に利用して、ブレーキのリリースを向き変えのきっかけに使ったりします。

 これらをふまえて「ではどうやってブレーキを使うか」を考えてみましょう。

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 先ずは制動。最大限の減速=Frタイヤがロックするまで握る事が出来ますか?。
 「ロックすると即転倒」なんて事がまことしやかに言われますが、そーでもないです。
 ゆっくり走りながら強引にブレーキを掛けてロックしてやれば判るのですが、論より証拠、やってみましよう。{安全な所でやってね}

 こんな感じで。

 チョット解りにくいかな?。


 おっとっと、限界かな?。

 堪えきれなくなったらブレーキを
リリース。


 どうです?、いざロックさせようとしても難しいでしょ?。後ろに座って、アクセルを開けつつ一気にブレーキを掛けないとロックしないものです。

 ここでは「ロックするとどうなるのか?」。「ロックのまま堪えられる限界」が体感出来れば充分です。例えこのまま50m走れても良い事有りません。

 ロックで制動

 今度は本番の制動の中でロックさせてみましょう。自分のウエイトがFrタイヤの接地点に掛かる様に意識し、少しずつ追い込む様にブレーキ入力を増やして行きます。とにかくロックしてもブレーキを緩めれば持ち直せるので、怖がらないでチャレンジしましょう。
 この「緩め幅」を出来るだけ小さく・短くしていき、最終的に「手動ABS」になるのが理想です。でも「どこまで握れるのか」が解るだけでも収穫は大きいです。
 指は人差し指と中指の2本で良いです。たとえ人差し指だけで同じ入力が出来たとしても、力を込めている様では「コントロールしている」とは言えませんからね。

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 林道ライダーの中にはコーナーに苦手意識を持つ人が多いです。多くは砂利道ですから元々接地感が乏しい所に「座りっぱなしで後ろ荷重」「荷物で後ろに偏る重心」「恐怖感で余計に前に座れない」という事が更に接地感を奪い、恐怖感を増長させます。
 そこでお薦めなのが「コーナー中に使うブレーキ」です。先程の「ブレーキの役割第2項」に御登場頂きます。弱いブレーキを掛ける事でFrタイヤに荷重を乗せ、接地感とコーナーリングフォースを得ます。

 ブレーキレバーは二本指で「握る」と咄嗟の時に{掛け過ぎ=ロック=焦る}となりますから人差し指で「引く」様に掛けて下さい。指の使い方がポイント。

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 「ブレーキの練習」というと必ず出てくるのが「ジャックナイフ」。大抵「Frブレーキを『ガツッ』と掛けて・・・」と解説されますが、これではまず上がりませんね。ロックしたタイヤがズルッと滑って終わりです。何か見せてやろうとして照れ笑いに終わったアクション派ライダーの方も多いはず。{経験者は語る・・・}
 要はグリップを確保出来ていないのです。そこで再び「ブレーキの役割第2項」にご登場頂きます。つまり初めに弱いブレーキでFrタイヤの接地力を上げておいてから、Rrタイヤを上げる為の本ブレーキを掛けるのです。{当然抜重操作は必要です}
 どうです?、これで上がりませんか?。

 ほうら、ダートでもこの通り。

 これを応用して考えると「強いブレーキを掛ける為には手前で弱いブレーキが必要」という事が解ると思います。通常のブレーキングでもこういう「2段ブレーキ」は実に有効です。

 サスペンションというモノは、いくら荷重を掛けても荷重と折り合う所まで沈み込まなければ接地力は出ません。この事は頭の隅に置いておくと、何かにつけて理解が早いです。

 ジャンプ後のコーナーなんかでは、折角縮んだサスペンションが伸びない様に着地と同時にブレーキを開始すると実に良いアプローチが出来ます。「着地と同時」って言うかブレーキは空中から握っておく訳です。ランディングと同時に減速が始まるジャンボジェットの様に!。

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 実際のコーナーを見据えた場合のブレーキですが、あんまり強く掛けてはイケマセン。
 今まで散々「ロック寸前のブレーキング」みたいな事を言っておいて「そりゃねえだろ!」{三村風}って感じです。

 理由は2つ。第一に「ブレーキングの役割第3項」が効いて来るのですが、ハードなブレーキングではサスペンションが余計に縮むので路面追従性が低下します。ブレーキングギャップがボコボコ出来ている中で限界ギリギリのブレーキングをしていたら「コーナーリング再考」の項で推奨した様なラインは描けません。
 次にハードなブレーキングは「どこまで減速するか?」の見極めが難しいです。適切な速度で減速を止められれば良いのですが、発展途上のライダーにそれは酷ってもんです。コーナーでは加速ポイントまでアクセルは開けられないのですから、ブレーキングを遅らせてハードにするより「スピードを落とし過ぎない」方に注目した方がタイムを削り易いです。

 更に先に説明した「ブレーキの役割第4項」や「ブレーキの役割第2項」を利用して曲がり初めにFrタイヤのグリップを稼ぐには「どこでどれだけ減速するか?」と言う事を考えなければなりません。特に4stでは若干前が重いので、ブレーキリリースによる向き変えが「終わる」までブレーキを残しておいた方が良いです。{2stは向き変えが「始まったら」リリースする感じ}

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 「ブレーキは奥が深い」と言う事はよく言われます。もしかしたらココに挙げた以外の使い方も有るのかもしれません。まあ「参考ですから」って事で逃げておきます。

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