コブの上にも

<一年目>

 「コブの上にも3年」なんて諺?が出来るくらい○ストテクのスクールでは「尖ったコブ」の練習をみっちりやります。
 今はスクールへは行っていませんが、この「尖ったコブ」の通過はオフロードライディングの基本であり、今でも欠かす事の出来ない練習メニューであります。{NETZのコースには常備してありますよん。}
 又、これはジャンプに通じる大事な布石でもあります。

 ここでは「何故この練習が大事なのか」、「この練習で何を掴むべきなのか」を述べて行こうと思います。

 尖ったコブに何の対策もなく進入すると後輪が跳ね上げられて前転しそうになります。所謂「キックバックリバウンド」という奴です。まともに食らってしまうと、そりゃもう危険です。
 最近のオフロードバイクに採用されているプログレッシブな特性を持つサスペンションは、走破性の向上と引き替えに「キックバックリバウンド」を起こし易い特性も持つ様になってしまいました。何故かというと・・・

 スタンダードなサスペンションにはスプリングとダンパーが装着されています。
 スプリングはストロークに比例して反発力を発揮し、ダンパーはピストンスピードに比例した抵抗力を発揮します。これは振動工学の基礎。

 サスペンションが縮むとスプリングの力によって中立点に戻ろうとします。中立点付近になるとピストンスピードが上がるので、ダンパーの効力が発揮され振動は具合良く減衰していきます。

 と・こ・ろ・が、プログレッシブなサスペンションが伸びる時は、圧縮時にダンパーが強くなるストロークの奥の方ではまだピストンスピードが上がっていない為、ダンパーの効力はあまり強く発揮されません。
 中立点付近になるとようやくピストンスピードが上がってきますが、今度はプログレッシブ効果によりピストンスピードはそれ程速くならず、ダンパーの効きは弱くなってしまいます。

 プログレッシブなサスペンションは車軸のストローク以上にエネルギを貯め込んでいますから、このリバウンドをマトモに受けてしまうとどうなるか?は想像に難くないでしょう。

 以上をふまえてどうすれば「キックバックリバウンド」を回避する事が出来るか考えてみましょう。

 前述した様にメンドクサイ特性を持つサスペンションですから、あまり使わない様にするのが得策です。1G付近の比較的リニアな部分を使う・・・つまり沈ませ過ぎないって事。具体的にはRrに荷重を掛けすぎない乗り方が良い訳ですね。
 前後方向の乗る位置も当然ですが、ギャップのある路面を走行するとピッチング方向の動きが出てきます。ピッチング方向の慣性モーメントが大きいと、動きが出た時にサスペンションを余計に働かせてしまいます。よってバイクのピッチング方向の動きに自分のウエイトが付いて行かない様にするべきです。

 とは言えオフロードです。上下動が有るのでサスペンションが1G以上に沈む事はしょっちゅう有ります。そんな時はどうしたら良いのでしょうか?。

 先程の説明の様に、キックバックリバウンドになってしまうのはサスペンションが伸びる時にダンパーが効き難いのが原因です。ですから伸びる時に荷重を抜いてピストンスピードを上げてやるテクニックが必要になります。

 ここで抜いた荷重はサスペンションが伸びた時に掛かって来るので、更にリバウンドを抑える働きをします。

 座学はこの辺にして2年目に続きます。

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