天狗岳(八ヶ岳)の紹介・・・白駒池から登る


・標高               2646m(西天狗岳)、2643m(東天狗岳)
・コースの累積標高差     約700m(西天狗岳往復すれば約800mです)
・コースタイム          登り:3時間30分/下り:3時間12分 
                      (西天狗岳往復は含みません)

        白駒池登山口 →(45分)高見石(1時間)中山展望台(35分)
        中山峠(1時間10分)東天狗岳
        東天狗岳(20分)⇔西天狗岳
        東天狗岳→(1時間10分)→ニュウへの分岐→(50分)→ニュウ→(1時間)
        →白駒池→(12分)→白駒池登山口   


 筆者コメント
 八ヶ岳連山の中の天狗岳は東天狗岳と西天狗岳からなる双耳峰です。南北に連なる八ヶ岳連峰のほぼ中央に位置し、北と南の両方の山々を眺められる展望のよい山です。
 登山道は、今回ご紹介します、@白駒池(しらこまのいけ)からの道の他にも、一番多くの人が利用する、A渋の湯から黒百合ヒュッテを経由する道、その他、B唐沢鉱泉から西天狗岳へ直接登る道、C佐久側の本沢温泉からの道、など何本もあります。いずれの道も多くの人に利用されています。
 これらの中でも、今回ご案内する、@白駒池からのコースは、車のアプローチ道もよく、登山道も、白駒池、高見石、中山展望台などいろいろな展望を楽しみながら歩けるので、私自身は一番のお勧め登山コースだと思っています。
 @、A、Bのコースにはいずれも、一抱えもある大きな石がゴロゴロと転がっていて、やや歩きずらい道が含まれています。
 どの登山道も、標高2500m以下では、シラビソやコメツガなどの樹間の道で、展望はありませんが、夏は涼しく登れます。それより高いところは、岩稜や、ハイマツ、シャクナゲなどの低木を分ける道で展望が得られます。

西天狗岳から展望奥、左から硫黄岳,赤岳、阿弥陀岳 東天狗岳から蓼科山方面を展望。
高見石から白駒池 白駒池
  
 トウヤクリンドウ         アキノキリンソウとヤマハハコグサ  イワキキョウ?
2000/8/27に歩いて見かけた花々。

    登山コースのご案内

 アプローチ

 通称「メルヘン街道」と呼ばれる国道299号線は、茅野と佐久側とを結ぶ、中央分離線の引かれた完全2車線道路です。

 茅野側から上っていくと、標高1700mあたりまでは別荘地が続き、その上も相変わらず林間のカーブを縫って上りますが、少しずつ展望も開け出し、前方に茶臼岳や北横岳などが見えてきますと、やがて麦草峠にさしかかり、右に麦草ヒュッテと無料駐車場が見えてきます。そこからすぐに道は峠のピーク(標高2127mの案内板)を過ぎ、2〜3分も下ると、今度は左側に白駒池の駐車場が現れます。
 ここは、有料駐車場で、普通車で1日500円です。係員の人に聞きましたところ200台が駐車できるとのことです。もちろんトイレは完備されていますが、お店はありません。
 

 登山コース

 国道を挟んで駐車場と反対側に白駒池入口の大きな案内があり、そこが登山口です。

 道は、白駒池までは砂利が敷かれ遊歩道として整備されています。幹径30〜40 cmもあるシラビソやコメツガの林の中の傾斜が穏やかな登り道で、差し込んだ日差しでコケの緑が一層目に染みる、やや深山の趣も感じられる道です。およそ7〜8分も進むと案内板があり、右に高見石に分かれる道があります。ここを右に折れ登っていきますが、その前に、そのまま真っ直ぐに3分ほど下れば白駒池の湖畔に出ます。少し寄り道をされてもよいでしょう。
 また、高見石に登る道はもう一本あり、この先、湖畔を更に150mほど進んで白駒荘の2棟の建物を過ぎると右に短いハシゴが掛かった高見石へ登る道もあります。どちらを使っても余り変わりありませんが、私はこの道を使ったことがないので、手前の道で案内させていただきます。

 先ほどの右へ分かれる道へ進み、ユルイ坂を登って行きます。ここから高見石までは同じような林間の道で、20〜40cmの石が散らばり、水が溜まりやすい黒土の上には、いたるところに丸太がイカダ状に組まれ、整備された道です。およそ分岐から35分も登って行くと「丸山、麦草峠」からの道との合流点の案内板に出ます。そこから1〜2分で高見石小屋に到着です。

 小屋の脇にザックをデポさせてもらって、早速、空身で大きな石が積み重なって小山状に盛り上がった高見石に、ペンキ丸印を拾いながら登ります。およそ4〜5分で頂上に着き、そこからは深い森に囲まれた紺青の白駒池が見下ろせます。

 高見石小屋に戻り、中山を目指して出発します。
 道は次第に30〜50cmもある石で覆われてきます。また傾斜もキツクなってきて、一歩一歩、足場を石の上に求めながら慎重にユックリと登っていって欲しいところです。このような道をずっと辿って、標高差で250m、およそ1時間弱登ると道は平らに近くなります。周りにはシャクナゲやハイマツなども混じってきます。傾斜のほとんどない道を5分も進むと突然、右側が開け、大きな石が積み重なった台地上の中山展望台に出ます。ここで休息を取る人が多いようです。ここに立つと、中山の縞枯れ帯の向こうに蓼科山が、反対側に目をやるとこれから登る天狗岳の双耳峰が見えます。

 ここからまた林の中を3分ほど進むと標高2496mと書かれた中山頂上の標識に出会います。
 ここを過ぎて数10mも行くと、急に開けた高台に出ます。ここからは中山展望台よりも、もっとよく天狗岳の全貌、そして硫黄岳が大きく眺められます。道は、大きな石が積み重なった急な下りとなり、およそ5分ほどで下りきります。一歩一歩の段差も大きいので、慎重に足場を選んで降りて下さい。

 ここを下りきると、緩い下りの土道に変わり、グッと歩きやすくなります。
 帰りに向かうニュウへの道を左に分けると、左が崖状に切れ落ちた道になり、そこを更に緩く下って行きます。道幅は1m位あり、崖側は草木で目隠しされているため恐怖感はありません。暫くするとまた開けた崖ップチに出ます。ここもまた天狗岳のよい展望台と言えるでしょう。

 相変わらず左側が崖になった道をドンドン下っていくと大きな石が道に現れ、そこを回り込むと、鞍部になった中山峠に着きます。ここは十字路で右は黒百合ヒュッテに、左は稲子湯に下る道となっています。ここを真っ直ぐに進むと、中型の石が急に増えてきて、それらが無秩序に積み重なった歩きにくい登り坂になります。そこを慎重に登っていくと、一旦、道は平らになり、更に暫く行くと、また急な石ゴロの道を登るようになります。好く手には天狗岳の前山がセリ上がり、先が思いやられる苦しい所です。

 急な石ゴロの登り坂をあえいで登って行くと、次第に辺りが開けてきます。背後には、今、通ってきた中山の広々とした台地状の山波、その向こうには蓼科山がひときは目立つ北八ヶ岳の山々が、手前にはハイマツなどの緑と石とが入り混じった黒百合平が見渡せ、疲れも少しは忘れられるかも知れません。

 ここから上はずっと展望に恵まれ、登るにつれて後方の蓼科山がセリ上がってきます。
 そして、黒百合ヒュッテからの道と合流し、さらに少し登って行くとクサリのついた急な登りとなります。石が階段状に積み重なっていますので、かえってクサリに頼らないで、登りやすい場所を拾った方が歩きやすいようです。
 この急な坂を登り切って岩を巻くと、前方の頂上に人が休んでいる姿がよく見えます。ここから岩稜の道をおよそ5分も登ると、ようやく東天狗岳の頂上に到着です。

 頂上からは、手前に小さなカールと根石岳、カール上部を縫っている登山道が見下ろせ、その奥には、硫黄岳の大きな姿、そしてその右に赤岳と阿弥陀岳が連なっています。振り返れば、黒百合平から中山が優しい曲線を描き、その向うに蓼科山がひときわ目立つ北八ヶ岳の山並みが望めます。

 そして、すぐ近くには、ここより3m高く三角点のある西天狗岳(2646m)が対峙しています。この西天狗岳へは、標高差にして50m下って、また50m登り返す、およそ20分ほどの行程です。西天狗の頂上の方が広いのでユックリくつろげるでしょう。


ニュウを経由して下る

 東天狗岳に戻り、登ってきた道を忠実に戻ります。中山峠を過ぎて登り道に変わり、峠から12〜13分も行くと、行く時に確認しておいたニュウへの分岐点に着きます。

 標識を確認して右の道へ進みます。ここからはずっと樹間の道で、緩い下り坂が続きます。時折、木の根が張り出した土道で比較的歩きやすくピッチも上がります。分岐から40分も進むと、次第に道に石が増えて歩きにくくなるとともに、傾斜も下りから登りに変わります。しかしニュウはもうすぐです。

 登りきって林の切れた明るい所に立ち寄ってみますと、ニュウの岩峰がすぐそこに見えます。そこから少し下って、岩峰の左を巻くようにして登って行くと、標高2352mの三角点のある頂上に出ます。
ここからは、林の中の白駒池を見下ろし、その左向うに北八ヶ岳の山々、反対側に目をやれば、今登った天狗岳、硫黄岳が聳えています。

 ニュウから白駒池に下る道は、石がゴロゴロした林の中の道で、木の根も所々に張り出し、私には歩きにくい道です。一歩一歩、足場を選びながら慎重に降りて欲しい所です。ところどころピンクのリボンが木に付けられていますので、道が判りづらくなったら時々確認して下さい。
 およそ35〜40分も下ると道は平らになってきます。石も少なくなり歩きやすくなってきます。この平らの道を15分も進むと木道に変わり、ワタスゲの咲く小さな湿地を横切ります。ここから5分ほど下ると整備された白駒池の湖畔周回路に出ます。そこを左に折れて4分ほどで白駒荘の前に着きます。

                                                       (2000/8/27 記)










白駒池駐車場





駐車場→白駒池、木漏れ日の遊歩道


高見石への


高見石から白駒池を展望


高見石→中山


中山展望台から蓼科山を展望


中山→中山峠、右:東天狗、左:西天狗


中山峠→東天狗岳 石ゴロ道を登り辺りが急に開けた(黒百合平、蓼科山を望む)


中山峠→東天狗岳 クサリ場


東天狗岳山頂 後方は蓼科山


東天狗岳山頂から赤岳方面を展望












ニュウの岩峰










白駒池

ネット地図へご案内  国土地理院(25000分の1)「蓼科」

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