ウルトラマン 光の巨人伝説


対戦格闘  バンダイ



奈月  今回も、素材はメジャー、でもゲームとしてはどうなの?といったポジションをキープしている作品ですね。
博士  なんだか最近、世間で駄作呼ばわりされているソフトを無理矢理ホメるサイトになってきたような気がするのう。
 ただし、ワシが取り上げるのはあくまでも「好きな作品」じゃ。あくまでも「ゲームとしてのデキ」「好き嫌い」は別物じゃからの。
奈月  「ウルトラマン」を知らない日本人って、いるんでしょうか?
博士  「ウルトラファミリー全員の名前を言え」とか言われたら、言える人間はかなり数限られるじゃろうがのう。 かく言うワシも、「ウルトラマンUSA」あたりがネックになって、コンプリートはできないかもしれん。
 じゃが、「ウルトラマン」そのものを全く知らない、という人はほとんどいないのではないかなあ。


博士  まず最初に断っておくが、このゲームを対戦格闘ゲームとして楽しもうとしてはイカン。
奈月  へっ!?
博士  敢えて断言させてもらうが、このソフトは「ゲーム性」云々ではなく「ウルトラ感」を堪能するのが正しい楽しみ方じゃろう。
奈月  まあ、正直単なる格闘ゲームとして見た場合は、そんなにデキはよろしくないとは思いますが。
 グラフィックも何だか粗いですし、操作も重い感じがします。このソフトに対する批判も、その辺に集中していますよね。
博士  これが「ティガ」以降のいわゆる「平成ウルトラシリーズ」じゃったら、その批判も的を射よう。 スマートでスピーディーな現代ウルトラ戦士のゲームであったならば。
 じゃがワシは、グラフィックの粗さや重い操作性が逆に「昭和40年代ウルトラ感」を醸し出すのに一役買っていると思うのじゃが、どうか。
奈月  う〜ん。かなりこじつけっぽいような気もしますが・・・とにかく「ウルトラ」の雰囲気的はよく再現されていますよね。
博士  よく「キャラゲー=ダメゲー」という図式で語られる事が多く、 このゲームも一般的に同列に見られておるようじゃが、ちょっと考えてほしい。
 そもそも、キャラゲーの魅力とは、ウリとは何か?「どれだけ原作の魅力を伝えているか」が最も重要なファクターではないじゃろうか?
奈月  確かに、普通は原作のファンの人が買う訳ですからね。
 中には「限定版」につられて原作をほとんど知らない「ラブひな」を買ってしまったというような人もいますけど。
博士  グヘッ!!(「キン肉マン」風)
 と、とにかくじゃ!このゲームはウルトラな雰囲気をよく伝えている。つまり、「キャラゲーとしてはとてもよく出来ている」と言い切ってしまっても過言ではなかろう。

奈月  さて、ゲームは3Dっぽいけど実は2Dの対戦格闘ゲームです。
 ウルトラモード(連続バトルモード)で選択出来るキャラクターは初代マン、セブン、新マン、A、タロウの5人。VSモードではウルトラモードでの敵(それぞれの作品を代表する怪獣、宇宙人)も選択できます。
博士  初代マンやセブンで同キャラ対戦を行うと、2P側は青いカラーになるぞ。
奈月  当時は違和感を覚えたものですが、今や青いウルトラマンは当たり前ですもんね。
 ちなみに、VSモードでタロウがタイムアウト負けを喫した時のリアクションが笑えるので、お試しあれ。
博士  キャラクター選択画面のBGMがいきなりウルトラシリーズ屈指の名曲「ワンダバ」。これだけで全てを許せる人間のみが、このゲームを心から楽しむことができるのかもしれんのう。
奈月  ウルトラの領域(レイヤー)に踏み込むことを許された、選ばれし者といったところですか。
 確かに、SEやBGM関係はかなりイイですよね。
博士  転倒した時の「ダッ・・・ダーン」という音や、Aの前方伸身宙返り時の「ツピピピピン」という効果音まで忠実に再現されており、もう涙モノじゃな。
 更にウルトラ戦士たちの声も忠実に再現されているのが嬉しいのう。
 初代マン「ヘアァッ!」
 セブン 「ダアーーーッ!!」
 新マン 「シェァアッ!」
 エース 「フウゥゥゥゥゥン!!」(野太い声で)
 タロウ 「たーーーーーーー」(カン高い声で)

奈月  続けて聞くと、タロウのマヌケぶり 異色ぶりが際立ちますよねえ。まあ、そこまで含めて再現度は極めて高い、ということでしょう。
博士  じゃが、忠実に再現されているのはSEだけではない。技のモーションもちゃんとツボを押さえているぞ。 特にAのメタリウム光線。上半身を半分ひねり、振り向きざまに発射するというアクションがきちんと再現されておる。
奈月  そういった光線技は押しなべて「必殺技(又は超必殺技)」扱いになっています。エネルギーが溜まらないと撃てない、といった制限のある技もありますが、コマンドそのものは他の格ゲーに比べて簡単です。
博士  そうじゃな。じゃが、それがかえって光線技の使用にお手軽感を生んでしまい、ともするとバトルが長距離からの光線合戦になりかねない部分はある。
奈月  本来的には接近戦でダメージを与えて、光線でフィニッシュ!といったコンボが美しいんですけどね。
 ただ、モノが「ウルトラマン」だけに制限時間は3分。その間に怪獣を倒さないと、ウルトラマンの負けになってしまいます。 タイムリミットがとてもキビシイので、威力のある光線技にどうしても頼りたくなってしまいますね。
博士  うむう。そこがこのゲームの残念なところその1じゃ。
奈月  「その1」? じゃあ、「その2」は何ですか?
博士  うむ。それは「登場キャラクター(怪獣)の偏り」じゃ。
奈月  確か、登場怪獣の選択については、事前に雑誌媒体とかでアンケートを取ったんじゃなかったでしたっけ?
博士  それだけに基本的に人気怪獣がチョイスされているハズなのじゃが・・・。ま、確かに「マン」「セブン」からは無難な怪獣が選ばれておるがのう。
奈月  ちなみに登場怪獣は以下のとおりですが。
 「マン」・・・・・・ゴモラ・レッドキング・ゼットン
 「セブン」・・・・エレキング・メトロン星人
 「帰マン」・・・・ベムスター
 「A」・・・・・・・・エースキラー
 「タロウ」・・・・テンペラー星人

 ・・・うーん。確かにちょっと偏っている印象ですね。
博士  じゃろう。せめて「帰マン」以降の3作品についても、2体ずつくらいは出して欲しかったのう。
 だいたい、「A」から超獣が出ていないというのは、さて如何なものか!?
奈月  エースキラーは、「超獣」じゃないですもんね。
博士  じゃが、「タロウ」の「テンペラー星人」は許す!!
 どうせならこういった、あんまりゲームというメディアに登場しそうもないマイナー怪獣で固めてほしかったのう。例えば「グロンケン」とかさー。
奈月  博士、グロンケン好きですよねえ。
博士  だって、ワシと同郷のご当地怪獣だもん。
奈月  でも、そんな怪獣ばかりで固めたとして、誰が買うんですか。セールス的にはかなりの冒険になりそうな気も・・・・。
博士  いいんじゃよ!どっちにしたって、サターンで出ている以上どうせ大して売れな(以下自主規制)

奈月  博士、もしかしたらこのゲームの最大のネックは、専用RAMカートリッジの挿入が必要というコトかもしれませんね。
博士  サターンの拡張性をいち早く使った、という点では評価できるがのう・・・。正直、その専用カートリッジがどの程度の効果があったのかはよく解らんが。
奈月  そうですねぇ。オプションRAMを使っている割にはロードが長かったりしますしね。
博士  第一、専用カートリッジをいちいち装着しなければならん、というのが面倒臭い。せめてその後発売となった汎用の4メガRAM対応であればよかったのじゃが・・・。
奈月  でもまあ、それは4Mカートリッジを早く出さなかったセガが悪いわけで、バンダイさんの責任ではないです。
博士  それはそのとおり。じゃが、何と言ってもサターンのバックアップカートリッジはあんまり頻繁に抜き差ししたくないんじゃよなあ。アレのデータのすっ飛び方には定評があるからのう。
奈月  データがすっ飛ぶのも別にバンダイさんの責任ではないですけどね。
 ♪すっとび〜 すっとび〜 すっとびや〜ろう〜♪
博士  は、橋 幸夫の「すっとび野郎」!? 年齢いくつだよ・・・・。
奈月  この歌をセガサターンパワーメモリーの公式テーマソングとして推そうと思うんですが。
博士  ヤなテーマソングじゃなあ。

奈月  ところで博士、小学生レベルの質問で恐縮ですけど、博士はどのウルトラマンが一番好きですか?
博士  うーむ。このゲームに登場する5人の中では、月並みじゃが「セブン」かのう。最終回を観るともれなく号泣してしまうし。
 特に、ダンの正体がセブンだった・・・・いや、セブンの正体がダンだったと知った時のフルハシ隊員の表情を見ると、もうダメ。・・・あ、思い出しただけで涙が・・・・。
奈月  毒蝮三太夫の顔を思い浮かべて涙ぐむオヤジってのも、どうなのかなあ。
博士  放っておいてくれ。
 まあ、「作品的に名作だから」というのも好きな理由ではあるが、他にもセブンには「達人」というイメージがあってのう。何といっても、ウルトラ道場の師範じゃからな。船も戦車も一ひねりじゃ!!
奈月  正義の味方が、そんなことしちゃいけません。
博士  ワシもそうは思うが・・・これはウルトラ少年が「ヒミツだぜ」と言いながら教えてくれたことじゃしなー。
奈月  そんな訳で、今回のイラストは「新マン」です。
博士  ギャフン(死語)。「セブン」じゃないんかい!!
 今までのネタふりは、一体・・・・。
奈月  ええ、全然関係ありません。でも博士、新マン好きでしょ?
博士  ・・・それはまあ、直撃世代じゃからな。
夕日の新マン

拡大画像はこちら

奈月  実はこの新マンは「イラスト」というよりは「写真加工」でやってます。
博士  むう。少し前の「電撃ホビーマガジン」でやってたヤツ のパクリ と同じ手法じゃな。
奈月  あんなに手間かけてませんけどね。食玩「ハイパーウルトラマン3」の新マンとその辺の街の写真をデジカメで撮って、合成しただけ。メチャメチャ楽チンでした〜。
 ・・・それにしても、「新マン」ってあんまりな名前ですよね。
博士  「ウルトラマン」「帰ってきたウルトラマン」って別人なのにねえ。個人の人格全否定だもんなー。
奈月  新加勢大周みたいですー。
博士  まあ、そのせいか「ウルトラマンジャック」という名前が後から付けられ、このゲームでもそれに準じておるが、どうもなあ。
奈月  後から無理から付けられた名前、というのはやはり今一つピンと来ませんね。 「E電」「南斗孤鷲拳」の例を出すまでもなく。
博士  そういう意味では、坂本一生は成功だったのかもしらんな。

博士  しかしあれじゃな、「仮面ライダー」もそうじゃが、今も綿々と新作が作られている、というのはスゴイ事じゃよなあ。
奈月  最新作は「ウルトラマン コスモス」だそうですね。
博士  ・・・何かなあ。内容はともかく、そのタイトルは続けて読んだらマズイことになるんじゃないのか。
奈月  何を言っているのか、わかんなぁーい。
博士  完璧に理解していることが容易に想像できるリアクションありがとう。
奈月  でも昔あった「超電子バイオマン コーンスナック」というお菓子よりはマシだと思いますよ。
博士  いや〜ん。女の子の口からそんな言葉を堂々と聞くと、何だか恥ずかしい。

奈月  さて下ネタはこのくらいにして、そろそろまとめといたしましょう。
博士  うむ。先も述べたとおり大味気味なゲーム性、更に専用カートリッジの存在という手順煩瑣の理由から、正直そんなにしょっちゅうプレイするようなゲームではないとは思う。
 じゃが、友人なんかとたまにやるとヤケに盛り上がること必至なので、1年に一度くらいプレイしてみるといいかもしれんぞ。
奈月  な、長いスパンっすねー。
博士  そう・・・もし君がウルトラの心を忘れそうになったら、ぜひこのゲームを引っ張り出してきてプレイして欲しい。
 宇奈月君も、ウルトラの心を忘れてはイカンぞ!!
奈月  はいっ。大丈夫です、博士。ちゃんと天気のいい日には布団を干してます。
博士  そうか・・・。腹ペコのまま学校に行ったりすることもないようにな。
奈月  は〜い。
博士  最後に、「ウルトラ少年の父」大伴昌司先生の著作・・・・タイトルは失念してしまったが、「怪獣画報」「怪獣大学」あたりだったと記憶している・・・・ の「あとがき」を引用させていただいて、このゲームに対するワシの言葉としたい。

 「どうだい?ウルトラにおもしろかっただろう?
  おもしろくなかったとしたら、たいへんだ。
  スグに、病院へとんでゆけ。」


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