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■2003年11月の日々■
 


11月1日(土) ふつーの邦画を観る日

予定では今日から九州に出張する事になっていたが、キャンセルになった。
そこで、これ幸いとばかりに『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』などを観に行く。

ふつーの邦画。

音声のON・OFFを巧みに切り替えたり、味のある俳優を大勢使ったり、随所にギャグをちりばめつつそれらをシナリオに上手く絡めたりといった演出は実に巧みで、何も考えずに観ていれば面白いのかもしれないが、そこかしこの杜撰なところが気になって映画に集中できんよ。

刑事が皆スーツに革靴という格好で走り回り、事件の被害者がいる所で別の事件について立ち話を始め、真っ昼間に十数人で包囲した犯人を取り逃がし、完全な貫通銃創なのに弾が体内にあると言い張る。
しまいにはSATが勝手に判断してヘリで出動し、サブマシンガンを振り回す始末。
エンターテインメント性とリアリティが衝突するのならば、譲歩するのはリアリティの方だと思うが、この映画の不自然さは何とでも調整がつきそうなものばかりである。そのあたりの杜撰さはボクに言わせれば演出家や脚本家の怠慢でしかない。

不自然な演出は何かの伏線であると受け取って気にしてしまうボクが普通ではないのであって、不自然さは何も疑問に思わずにスルーするのが一般的な見方なんだろうなあ。
『リアル鬼ごっこ』のような小説モドキも増刷が掛かるほど売れるわけだ。

 

11月3日(月) ビルを殺す日

『キル・ビル』を観に行く。

西暦200×年。世界のソフト市場はマイクロソフト社の低品質なアプリケーションで独占されていた。
その状況に業を煮やしたシステムエンジニアやプログラマー達がついにぶち切れて、ショットガンや松明を手に
「Break windows!(窓をぶち破れ!)」
「Hang Gates!(ゲイツを吊せ!)」
「Kill Bill! Kill Bill!!(ビルを殺せ!ビルを殺せ!!)」
と叫びながらMS本社ビルに押し掛ける…


というウソはすでに寺好きな人が10日前に似たようなネタで書いているので軽くスルーしていただきたい。

まあ、あれだ。『アルマゲドン』とか『パール・ハーバー』とか作って喜んでいる国に日本ヲタな監督がいて、思いっきりやりたいことやったらこんな風になりました、てな映画。
CinemaScapeとかではそこそこ良い評価を得ているけど、ボクは苦笑いしかできなかったよ。

日本刀をライトセーバーと勘違いしてんじゃねえとか、超人的暗殺者が3m先の標的を撃ちそこなうかとか、千葉真一がセリフかんでるじゃないかリテイクしろよとか、ユマ・サーマンやルーシー・リューのカタコト日本語なんか耳障りなだけとか、日本の国内線は刀の機内持ち込み可だと思っているのかとか、中×日混血で日本語がカタコトの殺人鬼女(アメリカ国籍)が日本ヤクザの頂点に立てるわけないだろとか、主人公も敵も(その部下数十人も)なんで銃を使わないんだこの日本刀フェチとか、ちょっと激しい殺陣になると主人公の顔が映らなくなるのはスタントばればれでみっともない、キアヌを見習えとか、レストランの客や従業員の前でヤクザ相手に20分に及ぶ大立ち回りをして死人と片輪の山を築いても警察がこないのはなぜだとか、その大虐殺の翌日に米国行きの飛行機に日本刀を下げた主人公が乗っていたがいったいどこの惑星の話だとか、そういうことにつっこんでもしょうがないんだろうな、これは。
明らかに確信犯だし。

タランティーノ監督がニヤニヤしながらこの映画を撮っていたのは分かるし、いわゆる映画マニアの人達がニヤニヤしながらこの映画を観ているのも分かるよ。
だけど、はっきり言ってボクはしらけた。あまりの外しまくったセンスに頭痛がしたほどだ。

ガイジンさん達のカタコト日本語も、わざとらしくリアリティを欠落させた演出も、60〜70年代の任侠映画や怪獣映画へのオマージュも、手とか足とか首とか頭の鉢とかを日本刀でズバズバ切って、血がビュービュー出る残虐描写も、どれもこれも「さあここでニヤニヤしてください」という押しつけがましさが鼻につくだけ。
どうにもオタク監督がショボイ映画を撮りました、という感想しかいだけない。

まあ、栗山千明ちゃんが格好良かったので、そこだけは得した気分。(しかし、「ゴーゴー夕張」という名前はいかがな物か)
彼女が出演するのならVol.2も観に行くのだけど、死んじゃったからなあ。

 

11月4日(火) 歪顔固めの日

似たような作品を思いつきで戦わせるVSシリーズ第1回。

呪怨−劇場版− VS フィアー・ドット・コム
決まり手:歪顔固め


観始めて5分でダメ出しですよ、『フィアー・ドット・コム』は。
ちゃちなセットを見られたくないのか、それとも演出に自信がないのか、ダメホラーほど暗闇のシーンで画面が見辛くなるのだが、『フィアー〜』のオープニングが正にそれ。
良質なホラーは逆に暗闇でも画面のメリハリが良く、光(主人公・日常)と闇(恐怖・非日常)の対比がクッキリと際だつ。同じウィリアム・マローン監督作品でも『TATARI』は、その辺キチンとしていたのだが、『フィアー〜』は予算が少なかったのか?
シナリオもヘタレなミステリー風味のホラー復讐劇だし、白い女の子(呪怨の白ガキのパクリ?)が出てくる必然性も全くない。
『フィアー〜』は良いとこなしだ。

で、『呪怨−劇場版−』の方だが、こっちはもともと
幽霊が出たら怖い、無差別殺人鬼が出ても怖い。
なら幽霊の無差別殺人鬼が出たらすごく怖い

という趣旨で作られた作品なのでストーリーらしいストーリーはない。
ただ淡々と幽霊が出てきてそこいら中で人を殺して回るというホラー映画の恐怖シーンだけをつなぎ合わせたオムニバスのようなもの。
さすがに演出は上手く、テレビのアナウンサーの顔が不気味に歪む所や、幽霊が被害者を襲う手続きをきちんと踏む(※)くだりが実に良い味を出している。
※怪談の基本だが、怨霊は家人が扉を開かないとその家に侵入できない。
呪怨はかなり独創的な方法で被害者に玄関を開かせる。
狙いを絞ってていねいに作られた『呪怨』がジャパニーズホラーブームを当て込んで作られた『フィアー〜』を順当に圧倒ですな。

 

11月5日(水) 控えるようにする日

ここしばらくの間に読んだ本の一部を評価
 
異形コレクションXXVII 教室(井上雅彦監修/光文社文庫)
【評点:☆☆☆】
「教室」はホラーアンソロジーのテーマとして、ちょいと難しかったのか?作家陣がアイディアをひねり出すのに苦労している雰囲気が微妙に伝わってくるような、こないような。
巻頭作『『教室』にやぶれる』(木原浩勝)でもふれているが、学校や教室をテーマにしたスタンダードなホラーというのは既に定型化している。まさに「恐くするには"手強い"のである」。
それでもキチンと高レベルな作品でまとめるところがさすがにプロ。(あるいはボクの目が節穴なだけで、誰も苦労していないのか)


 
ZOO(乙一/集英社)
【評点:★★★★★】
2年程前に絶賛したSEVEN ROOMSが収録された短編集。
こういう表現をすると何だが、収録作のどれもが、そこらのホラーアンソロジーに収録されたら「突出して高レベルな逸品」とお勧めしてしまう程の傑作。
こんな本を読んでいると、小説に対する感覚が驕ってしまいそうだ。
その高レベルな短編集の中でもさらに頭一つ抜けているのが『SEVEN ROOMS』と『陽だまりの詩』。
後者はロボットSFの古典名作になるんじゃないのか。


 
GOTH(乙一/角川書店)
【評点:☆☆☆☆】
完全に壊れている「僕」と壊れた人間でいたい森野のコンビがいろいろな殺人鬼とアレする短編集。
森野はまだしも、「僕」は絶対に近くにいて欲しくないタイプの人間。こんなサイコパス、同じ町に住むのもイヤだ。
黒乙一全開の病んだ2人も、その2人が織りなすストーリーも魅力的なのだが、いかんせんトリックを作るためにあちこちでムリしすぎているので、星4つ。特に『犬』には乙一氏らしからぬキズがある。


なんか、ここんとこホラーばかりだな。
ボクが無差別殺人なんかした日には「容疑者のかへるは自作のホームページにホラー小説やホラー映画の批評を好んで載せていました」とかニュースで言われてしまいそうだ。
乙一氏や井上氏に迷惑をかけるといけないから無差別殺人は控えるようにしよう。

 

11月21日(金) 豆腐花レシピへリンクされる日

ここ2週間ほど免許をアレするのに忙しかったので更新をさぼっていました。

**********

うへぇ。

豆腐花のレシピにその内だれかがリンクするだろうと思っていたが、えらくまじめそうなところからリンクされてしまった。

リンクをたどって来た人が、その他いろいろなお菓子のレシピを期待して他のページを見たら、ガンダムとホラーとマンガのことしか書いてないのでビックリするだろうなあ。

 

11月22日(土) 伊達や酔狂だと思っていた日

■週刊少年ジャンプ No.52

アイシールド21 66th down 大掃除作戦
スカトロ兄弟!?
ひ、悲惨すぎる。

ハンター×ハンター No.202 決闘
ネテロ会長が強化系なのは間違いないとして、背広(名前忘れた)は空間をアレする特質系か?シズク・梟タイプの単なる運搬型能力者なんてお呼びじゃないだろうし。
モウラは変化系とみた。具現化系能力者があれだけの念を「放出」するのはムリではないか。

それはそれとして、ゴンキルの修行が終わるまでにこの3人がキメラアントを片づけてしまう方に1000ペリカ。
最強クラスの念能力者3人が1ヶ月かけてもどうにもならないようなレベルの敵に対抗できるまで主人公が成長してしまったら、このマンガ終わりだろ。

武装連金 第21話 カズキと斗貴子の選択・後編
オレも伊達や酔狂だと思ってた!
あと、今回はC・ブラボーのセリフの中に一度も「ブラボー」がありませんでした。

神無手 第10話 引導
女子高生のブラモロ2連発…いまさらのように悲しくなるようなテコ入れ。12話打ち切り確定ですか。
催眠術をかければ女の子にストリップさせられるとか、自殺を強制できるとか、そんなマンガしか書けないのなら突き抜けも仕方なし。

戦国乱破伝サソリ 十二、再会
で、こちらは見事に12話突き抜け。
話が突如十年後に飛んで、「戦いはまだまだこれからだ!」で終わるという絵に描いたような最終回。サソリの尻尾の正体を出し惜しんだのが敗因と見た。
おそらく作者としては長期連載をもくろんでネタを小出しにしようとしていたのだろうけれど、ジャンプの連載でそれをやったら突き抜けて当然。
つじつま合わせはおざなりになってもいいから常に全開で行くべきだね。

 

11月24日(月) マトリックス・レボリューションズの日

何の日かは知らないが今日は休日なので、『The Matrix Revolutions』を観に行く。

まあ、こんなもんでしょ。
以下ネタバレしているのでドラッグして呼んでください


まず、皆から非難ごうごうのストーリーに関して。
そうなるのではないかと思っていたが、案の定『リローデッド』で広げた風呂敷を畳みきれずに、本作の後半はグダグダのヘタレ状態。
ジャパニメーションへのオマージュは良いが、エヴァの腰砕けぶりまでマネしてどうする。
そもそも、機械の支配から人類を解放するというザイオン側の目的はどうなったのか。
現実世界がいい人はプラグを抜き、マトリックスを選んだ人は機械とつながったまま?
サイファーの選択が正しかったって事じゃねえか!
他にも、結局マトリックスとザイオンの存在理由はなんだったのかとか、ネオが現実世界でパワーを発揮した理由は
彼がエスパーだったからですってのはあんまりじゃないかとか、フランス人とオッパイ魔神と浮浪者の活躍はたったそれだけかとか、ウォシャスキー兄弟を正座させて小一時間(略

だが、思い直してみればもともとマトリックスは一作目の時点でストーリー、設定ともに破綻していて、ただただ現実にはあり得ない美麗なアクションを眺める映画だったのだから、いまさらストーリーがどうこうと文句をつけるのはお門違いなのだろう。

映像と演出の方はまずまずの出来だったと思う。
柱の破片が飛び散るガンアクションもあったし(願わくば、ここでツィンズが再登場してセラフにぶちのめされて欲しかった)、ザイオン攻略シーンは迫力満点(※)。ラストのネオvsスミスの空中戦もこんなもんでしょ。カメハメ波や光線技が出なかったのが残念だが肉弾戦へのこだわりということか。

何はともあれ、マトリックスはアクション映画の演出において、新たな地平を切り開いたことは間違いない。
取りあえず、そのことに感謝しつつウォシャスキー兄弟の次回作に期待しよう。
※ドックの攻防戦で人類側の戦力不備を指摘する意見があちこちで挙がっているが、あそこは城の内側なのだから攻め込まれた時点でザイオンの負けである。まともな軍人なら本丸に大型兵器を据え付ける余力があれば一機でも多くの機動兵器を造るだろう。
ドック内にEMPを準備しておくべきだったという意見もあったが、ザイオンのメインフレームのそばでEMPを作動させるなど自殺行為である。
それに、どうしてもEMPを使いたければドックに停泊している船のそれが使えるはずなのだ。センチネル阻止に向かった船が一隻も戻ってこないという状況はいくら心配性の将軍でも予想できかっただろう。

 

11月25日(火) 目玉がグルグル回る日

朝起きると目玉がグルグル回っていたので、会社を休む。
期せずして4連休になってしまったがちっともうれしくない。

 

11月26日(水) アマゾン上位独占の日

『週刊わたしのおにいちゃん』アマゾン上位を独占プッチーオオヤのMUSTERBATOR、ネタもと→ARTIFACT

11/23 20:00時点のAmazon.co.jp売れ線ベストテンのうち、8冊までがロリコン関連の書籍で占められているとのこと。

ちなみに本日18:00時点では以下のようになっている。

1位:萌える英単語 もえたん
2位:「やめたいのにヤメられない!」がスパッとやめられる10秒日記
3位:週刊わたしのおにいちゃん 第1号(彩色済フィギュア+オールカラー32Pブックレット)
4位:週刊わたしのおにいちゃん 第2号(彩色済フィギュア+オールカラー32Pブックレット)
5位:週刊わたしのおにいちゃん 第4号(彩色済フィギュア+オールカラー32Pブックレット)
6位:週刊わたしのおにいちゃん 第3号(彩色済フィギュア+オールカラー32Pブックレット)
7位:週刊わたしのおにいちゃん 第5号(彩色済フィギュア+オールカラー32Pブックレット)
8位:聴覚刺激で英語は必ず聞き取れる!【CD付】
9位:限定版 松田美由紀完全プロデュース 「松田優作全集」
10位:今日の5の2


2,8,9位を除く7冊がロリコン関連。まさにロリコン帝国ニッポン。
もちろん

 (1)日本は欧米などに比べ人口当たりの書店数が多く、通学・通勤途中で容易に本を購入できる
 (2)よって、ネット注文では本屋で買いにくい本の比率が高まる

といった理由もあるのかもしれないが、そもそも欧米では幼女の萌えフィギュアがおまけに付いてくるムック本などは発売すらされまい。
しかし、実際の所『週刊わたしのおにいちゃん』を注文した者の全員が本当に日本人なのだろうか。購入者の内訳を是非知りたいところである。


なにげに英語勉強本が2冊ランクインしているのも面白い。




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