鑑定の実際について

幣店にて中野先生に鑑定依頼して真蹟の鑑定を頂けるのは仕入れた品物のうち良くて3割程度です。真筆がいかに数少ないかですが贋作の多さにも驚かされます。しかもかなり精巧に作られており、(絵のみならず落款についても)我々骨董屋でも容易には見ぬけません。私が職業鑑定家の中野先生の鑑定に絶対の信頼を置いている理由としては

1、故、西村南岳先生に師事し画法や筆法について長年学ばれご自身も研究されている点やの近代日本画の大家(横山大観先生や菱田春草先生、木村武山先生)と南岳先生の交流により、真筆画や贋作画のゆくえを師より教授された点。

2.絹本、紙本、墨、その他画材の時代性に詳しく科学的に鑑定される点。(X線その他も使用されることもあります。)

3.作者の生涯史の膨大な資料を師の南岳先生より受け継ぎご自身で研究を継承され裏付けの材料に使っている点。

4.師匠、西村南岳先生が江戸期の絵画鑑定でエキスパートであった点。

その他若い頃より贋作の追放に自ら尽力されている点。などです。

 

鑑定の位付け(くらいづけ)

「神品」:気高い品位、神韻、天成、特に画格が人為を超え神技に達した作品

 

「妙品」:奥深く、自然に近いすぐれた作品。画に作者の人格が現れた作品

 

『逸品」:優れた気品の高いもの、ぬきんでて良く出来た作品

 

「能品」:良く書けておりその法が掟にかなっている作品

中野先生鑑定の位付けは以上の通りとなっております。

 

概ね明治期以降で作品数が多い作家、中野先生が研究がまだ十分でないとされるが真筆と判断されるものについては位付けはしない。となっております。