ハードディスク(HDD)の性能説明


最終更新 2009年7月

(このページの「現在」という表現は、上記の日付が基準となります)
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【 HDD/SSD 性能解説 メニュー】

ハードディスクドライブ(HDD)ってなに?
HDDの性能とは?
記録容量 プラッタ枚数(プラッタ容量/ディスク容量) 回転速度
ATA(Ultra ATA) シリアルATA(Serial ATA) バッファ(キャッシュ)容量 その他
SSD(シリコンディスク)ってなに?
SSD の種類(SLC/MLC) 最大読み出し速度/最大書き込み速度
キャッシュの有無/キャッシュ容量 MTBF(平均故障間隔)
外付けハードディスクと NAS について ・パーティションについて
HDD の取り付け ・RAID ってなに?

【 ハードディスクドライブ(HDD)ってなに? 】

ハードディスクドライブ」とは、パソコンに記憶させたいデータを長期的に保存しておくパーツの事です。
名前が長いので、普通は「HDD」と略して表記される場合が多いです。

ハードディスクの中には金属の円盤が入っていて、これにカセットテープやビデオテープの様に磁気を使ってデータを書き込んでいます。
磁気の力で物理的に金属盤にデータが書き込まれますから、電源を切ってもデータはそのまま保存され続けます。
大事なデータがたくさん保管される、大切なパーツですね。

(内蔵型HDD)

しかしハードディスクはパソコンのパーツの中で最も酷使される部分であり、故障する事が一番多いパーツでもあります。
中では円盤が高速で回転していて、それにミクロン単位の動作で書き込み作業をしていますから、振動やショックに非常に弱くもあります
パソコンを動かしている時にヘンにグラグラ揺らすと故障の原因になるので注意しましょう。

なお、最近は円盤(ディスク)にデータを書き込むのではなく、「フラッシュメモリ」という長期的にデータを保存できるメモリにデータを保存する「SSD」というパーツも登場しています。
このページでは、その SSD についても解説を行っています。


【 HDD の性能とは? 】

ハードディスクドライブの性能は、容量や通信速度、内部の構成など色々あります。
少し複雑ですが、容量以外は全て動作速度に関係したものです。

記憶容量

HDDはデータを記録する場所なのですから、記録量が一番ポイントですね!
もちろんたくさんあるに越した事はありませんが、容量が多いほど値段も高めになります。

通常 「GB(ギガバイト)」 という単位で表され、100GB と 300GB なら、単純に 300GB の方が 100GB の3倍、記憶容量があります。
なお、1000MB(メガバイト)で 1GB となり、1000GB で 「1TB(テラバイト)」 になります。

1000 KB(1000キロバイト) 1MB(1メガバイト)
1000 MB(1000メガバイト) 1GB(1ギガバイト)
1000 GB(1000ギガバイト) 1TB(1テラバイト)

最近は 1TB もある大容量のハードディスクも一般化してきました。
容量が多いとデータを読み込むのに時間がかかりそうですが、実は逆で、容量が多い HDD ほどデータが小さい範囲に詰め込まれるので、読み込むのに必要な時間は(一般的に)短縮されます。


プラッタ枚数、プラッタ容量(ディスク容量)

HDD の中に入っている円盤の事を「プラッタプラッター)」と言います。
ハードディスクの中に入っているプラッタの枚数が、「プラッタ枚数」ですね。

記憶容量の項目で、「容量が多い HDD ほどデータが小さい範囲に詰め込まれるので、読み込むのに必要な時間が短縮されます」と書きましたが、実はこのプラッタ枚数によっては一概にそう言えない場合もあります。

プラッタ1枚の容量の事を「プラッタ容量」と言い、これも製品によってそれぞれ違っています。

例えば、100GB の HDD があったとして、プラッタ枚数が1枚だと、プラッタ容量も 100GB という事になります。
しかし、150GB の HDD があったとして、プラッタ枚数が3枚だと、プラッタ容量は 150÷3 で1枚当たり 50GB という事になります。
この場合、中身は 100GB×1 と 50GB×3 なので、100GB の HDD の方が合計の容量は少ないのですが、1枚の円盤に詰め込まれているデータ量は多く、処理は速くなる訳です。

という訳で、これも HDD の速度の目安の1つになります。
以前は仕様書などにプラッタ枚数やプラッタ容量が書かれていない事が多かったのですが、ハードディスクの速度に大きく影響する項目であるため、最近は多くの HDD で明記されるようになりました。

「100GBプラッター」 とか言う表記で、お店側でプラッタ容量を明記している場合もあり、こういった表記があればプラッタ枚数も解りますね。
「プラッタ」という専門用語を使わず、「ディスク容量」という表記を行っている場合もありますが、意味は同じです。


回転速度

中の円盤(ディスク)が回る速度の事です。
5400rpm とか 7200rmp とかあって、これは1分間の円盤の回転数を表しています。
数字が多いほど高速です。

回転数が速いほどデータの読み込み速度も速いのですが、速く回るほど熱も持ちますし、エラーも起きやすく、振動にも弱くなります。
熱はパソコンの大敵ですし、安定性を考えると遅いほうが良かったりします。
また、回転が速いと音もうるさかったりします。

でも、これは製品によって異なり、高回転でも安定したものや静かなものもあります。
また現在は高回転のものにはヒートシンクと呼ばれる熱を逃がすパーツがついていて、熱対策を施しているものが多いので、一概に「高速だと高温だ」とは言えません。

基本的には速い方が良いと考えておきましょう。
ただ、以前は安定性重視の低速型(5400rpm)や、10000rpmの高速型などもあったのですが、最近はバランスの取れた7200rpmでほとんど統一されています。

(小型のパソコンなどに使用される小型(2.5インチ)HDDだと 5400rpm も多いです)
(また、家電製品やゲーム機などに使われるものは、耐久性を重視した 5400rpm の低速型がほとんどです)


バッファ容量(キャッシュ容量)

バッファ」とは、HDD に内蔵されているメモリ(一時的にデータを保持する場所)のことです。
キャッシュ」とも呼ばれます。

CPU が処理したデータを HDD にデータを書き込み、さらに CPU がデータを HDD からデータを読み込もうとしても、HDD は読み書きを同時には出来ません。
しかも CPU より HDD の方が処理が遅いので、そのままだと CPU がデータを取り出そうとしても、HDD が仕事中でその処理が終わるまで CPU が待つような事が起こってしまいます。
これはつまり、パソコンの速度の低下に繋がります。

これを防ぐため、読み書きが終わっていないデータはバッファ(キャッシュ)に一時的に記憶しておき、CPU からの要求がない時にその読み書きの処理を行って、出来るだけ CPU を待たせないようにする仕組みが作られています。

ですからこのバッファ容量がたくさんあるほど、HDD や CPU が忙しく動く時でも、パソコンの動作が安定化・高速化します。
2MB、8MB、16MBなどがあり、もちろん性能としてはたくさん容量がある方がいいですね


ATA(Ultra ATA)

パソコン本体とハードディスクがデータをやり取りする規格で、ATA33、ATA66、ATA100、ATA133 とかがありました。
Ultima ATA という規格が一般的だったので、略して「UATA」と書く場合もあります。
この数字はそのまま秒当たりのデータ転送量を示しているので、数字が大きいほど一度にたくさんのデータをやり取りできて、高速に動く事になります。

しかし現在は「シリアルATA(SATA)」の規格が一般化しているため、もう古い形式ですね。

ATA の速度はマザーボード側も対応している必要があり、HDD とマザーボードで ATA の速度が違う場合は、遅い方に合わせられてしまいます。
なお、旧来の ATA の取り付け部分は「IDE(パラレルIDE)」と呼ばれます。


シリアルATA(Serial ATA)

2003年以降に登場した、新しいタイプのデータ転送の規格です。 略して「SATA」とも呼ばれます。
従来の ATA と比べて一度に大量のデータを送れる上に、「データを送りながら貰う」という双方向同時の送受信が可能になっていて、速度がアップしています。
従来の ATA100 と比べると、シリアルATA(1.5Gbps)は約3倍のデータ転送速度を持っています。

さらに2005年、シリアルATA の上位版「シリアルATAU(SATA2)」も登場しました。
こちらはデータ転送速度がシリアルATAのさらに2倍(3Gbps)で、しかもデータの読み込み効率のアップや、データの保護機能の追加など、様々な新機能が盛り込まれています。

SerialATA(およびSerialATAU)は新しい技術なので、古いパソコンだと使用できません。
また、SerialATA の取り付け部分と、従来の ATA の取り付け部分(IDE)は形が全く違うので、SerialATA 用のハードディスクは、古い ATA を使うパソコン(マザーボード)には取り付けられませんので注意して下さい。

ちなみに SerialATA の方が、ATA の取り付け部分(IDE)よりも小さくて省スペースです。

※参考表記:シリアルATA の呼び名について

Serial ATA には、速度やバージョンの違いからいくつかの種類があります。
しかしバージョンごとの呼び名が混在し、さらに正式な名前を後から作ろうとしたため、余計に呼び名が増えて混乱状態になってしまいました。

シリアルATAの各バージョンの呼び名を一覧表にすると以下のようになります。 表の横のラインは全て同じもので、呼び名が違うだけです。

Serial ATA SATAT SATA1 Serial ATA Gen1 Rev1
Serial ATAU Phase1 SATAU/150 SATA-2 1.5G Serial ATA Gen1 Rev2
Serial ATAU Phase2 SATAU/300 SATA-2 3G Serial ATA Gen2 Rev2.5
Serial ATA Rev 2.6
Serial ATA Rev 3.0

最新型の Rev 2.6 からは呼び名が統一されて、Phase や Gen と言ったものは廃止されました。
また、
SATAU の「U」の表記も廃止され、「Rev ○○」のみとなっています。

なお、最近は外部から接続できる 「外付け HDD 用の SATA」 として、「eSATA」 というものも登場しています。
これについては外付け HDD の解説で説明いたします。


その他の性能

ここまで述べた以外の、HDD の性能について説明いたします。

まず、「平均シークタイムシーク速度」。
HDD の内部には円盤(プラッタ、ディスク)がある訳ですが、その上を「ヘッド」というデータの読み書きをする部分が動いています。
これはレコードのような状態だと思えばいいでしょう。
このヘッドの動く速度を「シークタイム」と言い、これが速いほど HDD の処理速度も上がります。
この数値は 9.8ms とかのスピード表記で表されます。
とはいえ、実際に使ってみて、そんなに大きな差を感じるほどのものではありません。
一応速い方がいい、という程度に考えておきましょう。

次に「流体軸受け」。
これは円盤やヘッドの軸に液体を入れておき、スムーズに回転するようにさせて、騒音を少なくするという技術です。
FDB」と表記する場合もあります。
これが適用された HDD は、「キーン」という円盤の回転音や「ガリガリ」というヘッドの動作音が少なくなります。

次に「NCQ」。
「ネイティブ・コマンド・キューイング」という言葉の略で、直訳すると「本来の順番に並べる」です。
データを読み込む時に順番通りでなく、読み込みやすい場所からバラバラに読み込んで、順番通りに並べ替えてコンピューターにデータを送ってくれる機能で、これがあるとデータの読み込みが高速化します。
これは「Serial ATA」の機能なので、SATA(SATA Rev 2 以降)の HDD なら常備されています。

他には「垂直磁気記録」という新機能も登場してきました。
これはデータをさらに詰め込んで記録する機能で、この技術が使われているHDDはより記録容量が増えています。
各メーカーが独自に「データ保護機能」を盛り込んでいて、データの記録エラーなどを防ぐものなどもあります。

最近は「振動センサー」が搭載されていて、書き込み中に振動を感じた場合、安全のために書き込み速度を落としたり、書き込みの確認・補正を行うようにする HDD もあります。
これは業務用の HDD の機能でしたが、最近は一般の HDD にも搭載されるようになってきました。
どちらかと言うとノートパソコン向けの機能ですね。

ただ、これらの細かい性能は、あまり気にしなくてもいいでしょう。
覚えておくと HDD を選ぶときの目安にはなりますが、新しいものなら「流体軸受け」や「NCQ」などの機能はほぼ適用されているはずですからね。

そして、HDD 選びの際にチェックしたいのが付属品
ハードディスクには、使用時に役立つ色々なソフトがついているものがあります。
いわゆる「おまけ」みたいなものですが、ないよりあった方がいいですよね! 結構便利なものも多いです。
これは性能というよりは、製品選びの時に考慮するものですね。



【 SSD ってなに? SSD の性能とは? 】

SSD は 「ソリッド・ステート・ドライブ(Solid State Drive)」 の略です。
直訳すると「固体型ドライブ」で、「シリコン・ディスク」 とも呼ばれます。
2008年から一般にも普及し始めた新世代のデータ保存用パーツです。

パソコンのデータを保存するパーツには、HDD と メモリ の2つがあります。
このうち、HDD は読み書きに時間がかかるけど大きなデータを長時間保存することができます。
メモリ はデータを一時的に少量しか保存できないけど、データのやり取りが高速です。

しかし技術開発の末に、2GB や 4GB などの大容量のメモリが登場してきました。
また、電気が通ってなくても長時間データを保持しておける 「フラッシュメモリ」 というものも登場し、フロッピーディスクや CD に代わりに、データを持ち運ぶ際に使われるようになりました。

そうすると当然・・・ 「もうメモリで HDD のようなデータ保存用パーツを作ってしまおう!」 という事になります。
こうして出来たのが新しい保存用パーツ「SSD」です!

SSD は HDD のように円盤が中に入っていて回転している訳ではないので、データのやり取りが高速で、熱もあまり発生せず、音も静かで、電力もあまり使わず、振動にも強くて、しかも軽いです。

しかし新しい技術であることもあって値段が非常に高く、容量あたりの値段が HDD の 10 倍以上します。
(例えば1万円あれば HDD なら 1TB(1000GB) のものも買えますが、SSD だと 100GB で4万円ぐらいします)

また、SSD で使われている 「フラッシュメモリ」 という部品はデータの書き込み回数に限界があり、ずっと使っているといずれ必ず壊れてしまう問題があります。
データの読み込みは非常に速いのですが、書き込みはそれほどでもない、という問題もあります。

しかしパソコンの高速化に大きく影響し、例えば電源を入れた時に Windows が立ち上がる速度は SSD の方が速く、パソコンの動作速度はかなり向上します。
まだ高価ですが、開発はどんどん進んでおり、耐久性や書き込み速度も向上しているので、いずれは SSD が HDD に取って代わる事になるかも知れませんね。

なお、最新型の Windows である 「Windows 7」 には SSD をより効率よく使える技術が導入されています。
よって SSD を使うなら Windows も 7 にするべきだと言えます。


SSD の種類(SLC、MLC)

SSD には2つの種類があります。
SLC」(シングル・レベル・セル)と、「MLC」(マルチ・レベル・セル)です。

SSD の中にはデータを保存するスペース(セル)がたくさん用意されているのですが、1つのセルに1ビット(1単位)の情報のみを書き込むのが SLC、1つのセルに2ビット以上(2単位以上)の情報を書き込むのが MLC です。

そのため、SLC の方がシステムが単純な分、高速で、耐久性が高く、消費電力も少なくてすみます。
しかし MLC の方が、データをたくさん保存する事が出来ます。(つまり容量が大きくても価格が安くなります)

つまり、SLC は高性能で高価格型、MLC は安価で容量重視型、と言えますね。

ただ、SSD の最大の欠点はデータの記録容量が少ない事です。
ですから容量を多くできる MLC の方が重宝がられており、技術開発も MLC の方が進んでいます。
その結果、MLC でも SLC に負けないデータの読み込み・書き込み速度が出るようになりつつあります。

とは言え、実際の性能は製品やメーカーによってかなり違っています

SSD はまだ発展途上のパーツと言えるので、今後さらに改良が進み、性能も変わってくる事でしょう。
SSD が欲しい方は、それがどのぐらいの性能のものなのか注意して選択するようにして下さい。


最大読み出し速度 / 最大書き込み速度

HDD(ハードディスク)も製品ごとに 「読み出し速度」 と 「書き込み速度」 が違うのですが、SSD は発展途上のパーツであるため、製品ごとの速度差が顕著です
モノによっては2倍・3倍も違ったりするのですが、HDD のように 「回転速度」 や 「プラッタ容量」 などの速度に関係する目安となる項目がないので、商品だけ見ても性能が解りにくいのが実情です・・・

そのため、ショップやメーカーの方でその製品の 「読み込み速度」 「書き込み速度」 を、実際に測定した結果や雑誌の情報などを元に独自に表記している場合もあります。

CrystalDiskMark」 というソフトで
SSD の測定を行った結果です。
左側が読み込み(Read)、
右側が書き込み(Write)。
上の段が「シーケンシャル速度」で、
中段と下段が「ランダムアクセス」です。

読み出し速度、書き込み速度、共に単位は 「MB/s」 というもので表され、例えば読み込みが 「100 MB/s」 と 「200 MB/s」 の2種類があれば、200 MB/s の方が2倍速いことになります。
読み出し速度は 「Read(リード)」、書き込み速度は 「Write(ライト)」 とも呼ばれます。

また、これらの速度にはファイルを順番に読み込んだり大きなファイルを処理する時の「シーケンシャル速度(順次読込/書込)」と、小さなファイルをバラバラに読み書きする時の「ランダムアクセス速度」の2種類があります。

基本的に SSD は HDD よりランダムアクセス速度に優れていて、HDD だと右の画像の測定で、一番下の段は 0.2〜1.0 ぐらいの測定結果にしかなりません。
普通、データは HDD や SSD の中にバラバラに書き込まれますから、ランダムアクセス速度の方が使用時の動作への影響が大きいです。
よってランダムアクセスに強い SSD の方がパソコンは速く動作することになりますね。

測定結果は環境にもよりますし、速度の遅い製品がわざわざそれを明記している事もないので、確認は難しいのですが・・・
とりあえず、SSD は製品によって速度差が大きいことは知っておきましょう。
なお、SSD の登場によりこれらの速度が注目された事と、測定ソフトの普及によって、最近は HDD でもその速度が明記される事が多くなっています。


キャッシュの有無 / キャッシュ容量

HDD には、バッファ(もしくはキャッシュ)と呼ばれるメモリ(データを一時的に保存しておく場所)がありました。
HDD の読み書きが忙しい時は一旦ここに未処理のデータを置いて、CPU が要求しているデータを優先して読み書きし、速度の向上を行っていました。

SSD の場合、処理が高速なため、このキャッシュ(バッファ)のない製品が多かったのですが、処理が忙しくなると一時的に動作が止まってしまう 「プチフリーズ(略してプチフリ)」 が発生する事が後に判明します。

そのため現在はプチフリ対策として、SSD にもキャッシュが搭載される事が一般化しているのですが・・・
初期の SSD はキャッシュがないのが普通だったため、プチフリ対策が行われていないものも多いです。

SSD としては、キャッシュがあるものの方が、新しくて高性能(プチフリもしにくい)と言えますね。


MTBF(平均故障間隔)

MTBF」はパソコンの用語ではなく、一般的な機械製品の用語です。
「Mean Time Between Failures」と言う英文の略で、日本語にすると平均故障間隔。
要するに「壊れるまでの平均時間」です。

「壊れるまでの時間って・・・ 絶対壊れちゃうの!?」 と思うかもしれませんが、SSD の内部のメモリは書き込みをするごとに劣化していき、将来必ず使用不可能になってしまう性質を持ちます。

そのため、どのぐらい持つかがこの MTBF で目安として示されています
いつか必ず壊れるのは、SSD の大きな欠点の1つと言えますね。

しかし SSD の技術改良が進んでいるため、通常使用で 20 年以上持つという高耐久の SSD も登場しています。
このぐらいのレベルになると、もう MTBF はあまり気にしなくてもいいでしょう。
SSD の種類としては、SLC の方が MTBF が長く、MLC は短い傾向にあります。

少しでも長持ちさせるため、SSD にはバッファ(キャッシュ、一時的にデータを保持しておくメモリ)が多めに搭載されており、頻繁に扱うデータは出来るだけそこに置いて、書き込みは出来るだけ控えるという方法が取られています。
また、Windows の最新型 「Windows 7」 は SSD を出来るだけ長持ちさせるため、書き込みを抑える技術が導入されています。

これらの技術により、MTBF は徐々に気にしなくてもいいレベルになりつつありますが・・・
しかしそれでも、「SSD には寿命がある」 というのは覚えておいた方がいいでしょう。

また、MTBF はあくまで 「壊れるまでの平均時間」 です。
「その時間まで絶対持つ」 という訳ではないので、何かの原因で早く壊れる可能性もありますので悪しからず。



【 外付けハードディスクと NAS について 】

ハードディスクはパソコンに内蔵されているものとは別に、外から接続する外部機器のものも存在します。

これらは USB とか eSATA、IEEE1394 などのコネクタ(取付部)とコードを使って取り付けます。
コードを刺すだけで簡単に繋げられるので、初心者でも増設しやすいのが利点ですね。
持ち運びが可能で、他のパソコンへの付け替えも簡単です。

ただ、外付けは取り付けが簡単ですが、内蔵よりも割高で、速度的にも遅いのが普通です。
そのパソコンでしか使わないのであれば、内蔵型の方が性能や価格面では勝ります。

(MELCODiU-GTH)

USB 接続は最も取り付けが簡単で、かつ一般的ですが、データ転送速度が遅めなので、あまりハードディスクには向いていません。
USB には旧型の USB(1.1) と、高速な USB2.0 というものあり、ハードディスクで使うなら USB 2.0 でなければデータの送受信が遅くなりますので注意して下さい。
コードや中継機器が USB2.0 に対応しているものを使用しましょう。
速度にはやや劣りますが USB はコードを刺すだけで簡単に使えるので、一番手軽で便利なのも確かです。

eSATA(イーサタ)は 2006 年から登場した新型コネクタで、外部からコードを刺して使えるシリアルATAです。
転送速度は USB2.0 の3倍以上で、USB よりも高速にデータの読み出しが出来るため、外付け HDD に向いています。
ただ、新しい技術なので対応しているパソコン(マザーボード)がまだ少なく、対応していないパソコンで使いたい時は「eSATAボード」といったパーツを追加しなければなりません。
しかし USB と同じくパソコンの電源を入れっぱなしでの着脱も OK で、主流になりつつあります。

IEEE1394 は I-LINK とも呼ばれている端子で、USB のように取りつけが簡単でデータ転送速度も速いというものでした。
しかし現在は USB2.0 に速度で劣るため、パソコン用の機器にはほとんど使われていません。(ビデオカメラなどでは多用されています)
USB2.0 より速い「IEEE1394b」も登場したのですが、eSATA の方が速いので、あまり普及していません。
もちろん IEEE1394 用の端子がパソコンに付いていないと使えませんね。

SCSI 接続は昔からあるもので、それを付けるには SCSI カードというものがパソコンに付いていなければならず、この SCSI カードが結構な値段だったりするので価格面では少々辛いのですが、データ転送速度は速く、ハードディスクには向いています。
しかし今は手軽な USB2.0 や eSATA の登場で、旧式化しつつあります。


また、これらのものとはちょっと種類が違うのですが、特殊な外付け HDD として 「NAS」 というものも登場しています。
NAS は「Network Attached Storage(ネットワーク・アタッチ・ストレージ)」の略で、ネットワークストレージとも呼ばれます。
通称はそのまんま「ナス」です。

これは簡単に言うとネット回線で繋がった外付けハードディスクで、例えば家に複数のパソコンがあって、それぞれが同じネット回線を利用している時、そのネット回線に NAS も繋げておくと、それぞれのパソコンでその HDD を共用することが出来ます。
NAS の電源が入っていれば、外出先からインターネットを通じてその HDD にアクセスする事も可能です。

欠点は、インターネットに使う LAN ケーブルで接続を行う事。
一般的な LAN ケーブル(100BASE-TX)の速度だと、USB 2.0 の五分の一ぐらいの速度しか出ません・・・
高速な「1000BASE-T」というケーブルを使えば USB 2.0 の2倍以上の速度が出るので問題ないのですが、この場合はルーターなども Gigabit LAN (1Gbps、ギガビット・イーサネット)という速度に対応していなければなりません。

しかし複数のパソコンを使っている人にはとても便利ですし、無線 LAN がある家なら無線を通してのアクセスも出来ます。
あまり初心者向けではありませんが、データのやり取りはラクになりますね。


【 パーティションについて 】

ハードディスクの中身を複数に分割しておく事を「パーティション分け」と言います。

ハードディスクは言わばデータを入れる入れ物な訳ですが、その中身を複数に仕分けしておけば、データを分類しやすくなります。
そして、ハードディスクの中を分割した場合、その1つ1つを「パーティション」と呼びます。
コンピューター上では、パーティション分けを行うと、それぞれが別の保存スペースとして認識されます。
パーティション単位で保存方法の設定を行う事も可能です。

パーティションには、かならず「C:」とか「D:」とかのアルファベットが付きます。
これは「ドライブレター」と呼ばれ、そのパーティション(ドライブ)の識別記号となります。

パーティションは「整理整頓」のために行う以外に、違うバージョンのWindowsも入れたいとか、データの一部を他のパソコンと共有したい時などにも利用されます。
しかし、普通にパーティションを変えるには、「フォーマット」をしてデータを全て消去して、初期設定をやり直さなければなりません!
よって、普通は簡単に変更できるものではありません。

しかしパソコンショップなどでパーティションを簡単に変えられるソフトも売られていますので、パーティションを分けたり、逆にまとめたい時などは、こういったソフトを利用するのが普通ですね。

なお、パソコンのメーカーの方の話によると・・・
パソコンの初心者の方からの質問で、「ハードディスクにCとDがあるんですけど、Dの方は使っていいんですか?」といったものが数多く寄せられるそうです。
もちろん、C以外の場所にも保存して構いません。 と言うか、もったいないので使いましょう!


【 HDD の取り付け 】

参考までに、簡単に HDD の取り付けについて説明しましょう。

まず、HDD をケースの所定の場所(HDDベイ)にネジ止めします。
HDD は振動に弱いため、しっかりと固定しておく必要があります。
ケースの所定の場所に、きちんと止めておきましょう。
HDD ベイの場所はケースによって異なりますが、通常は CD ドライブなどがある場所の下にあります。

その後、「Serial ATA(シリアルATA)」のケーブルを、HDD とマザーボードのシリアルATAのコネクタに繋げます。
これだけです。 昔はもっと色々な作業が必要だったのですが・・・
Serial ATA になって簡単になりました。 ほぼコードを繋げるだけですね。

ただ、そのハードディスクのパーティション分けをしたいとか、Windows をインストールしたいとか言う場合は、それらの作業を行わなければなりません。
また、旧型のハードディスクの場合は「IDEコネクタ」という部分に取り付ける必要があり、この時は「ジャンパー」と言う設定も行わなければなりません。

もしこうした作業を行わなければならない方は、下記のページを参考にしてみて下さい。
(IDE接続の)古いHDDの取り付け方法のページ


【おまけ:プレステ3のHDDの交換について】

PLAYSTATION3のハードディスクは市販のものと交換することが可能です。
そのため、容量が少なくなって困っている時でも、内部のハードディスクを大容量のものに取り替える事が可能です。
この方法については下記のゲーム情報サイトなどで解説されていますので、そちらを参考にしてみて下さい。

ITmedia+DGames http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0611/11/news004.html
GAMEWATCH http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20061111/hdd.htm

対応のハードディスクは、2.5インチでSerialATA規格の内蔵型ハードディスクです。
ただし、交換に関するトラブルはソニーでは対応してくれないので、自己責任で行うようにしましょう。


【 RAID について 】

RAIDレイド)」とは、複数のハードディスクを同時に使いスピードアップやバックアップを行う技術の事です。
HDD が複数必要ですが、HDD の価格が下がったこともあって徐々に一般化しています。
最近は、購入時に RAID を設定して貰えるパソコンショップも増えてきました。

RAIDには数種類ありますが、一般的に使われるのは下記の4つです。

RAID0
(ストライピング)
ひとつのデータを分割し、複数の HDD で同時に読み書きをする事によって、処理速度をアップさせる技術です。 ただし同じ容量の HDD が2つ必要。
処理速度はかなり向上しますが、片方が壊れたらもう一方のデータも読みこめなくなるため、データは全部パーになります。
また、同時に2つの HDD を動かしどちらかが壊れたらアウトという事は、その分データの破損率も上がります。
しかし HDD 2つでパソコンの速度向上を見込めるため、お得感があります。
RAID1
(ミラーリング)
ひとつのデータをそのまま複数の HDD に同時に書き込む方法で、つまりストライピングの逆。
データが常にバックアップされるので、もし片方の HDD が壊れても、もう一方があるので安心。
主に企業などで多用されている技術です。
2つ HDD があっても記憶容量が1つ分になってしまうので、個人では使い辛いです。
RAID0+1
RAID10
(ストライピング
+ミラーリング)
ストライピングとミラーリングを同時に両方行うもの。
RAID 0+1 と呼んでいる場合と、RAID 10 と呼んでいる場合があります。
データを分割して複数の HDD で読み書きする一方、そのデータを別の HDD にもコピーします。
その結果、合計4つの HDD が必要になると言う、とっても贅沢な技術です。
RAID5
(パリティ付き
  ストライピング)
分割したデータを複数の HDD に保存しながら、復元のための情報(パリティ)も保存していくもの。
もし1つの HDD が壊れても残った HDD に保存されている「パリティ」によってデータの復元を行えるので、速度と安全性が両立されていますが、普通のデータ以外にパリティも書き込みをしないといけないので、普通の RAID 0 よりも速度では劣ります。
最低3台の HDD が必要ですが、実際の記憶量は HDD の台数−1台分です。

HDD を2個以上使う RAID は、以前は大手企業でしか使用されていませんでした。

しかし HDD の価格が下がり、2つ以上の HDD を組み込んでもそんなに高価にならなくなった事や、技術の進歩によって割と簡単に設定できるようになった事、設定さえしてしまえば使用するのは簡単なことなどがあり、一般の家庭用パソコンでも普及が進んでいます。

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