○ 展示会・発表会で担当者の方から聞いたお話
   (DELL(デル)のインタビュー)

展示会・発表会インタビュー

DELL (デル)このページでは、各地で開かれている展示会や発表会に参加した時に、DELL(デル)の担当者さまから直接お聞きした話を掲載しています。

普段は解らない・解りにくい、各メーカーの開発方針や販売傾向、重視しているポイント、扱っているパソコンやソフトウェアの現状、さらに今後の予定などをお聞きしています。

ただしそれぞれのお話はあくまで会場で聞いた担当者さんのセリフなので、その会社の総意という訳ではないのでご了承下さい。
(また、読みやすいよう言葉/単語などを一部修正したり、複数の担当者さんのお話をまとめている場合もあります)

お話をさせて頂いた担当者の皆さん、ありがとうございました。
(以下の文章は、「担」は担当者様「私」は筆者である私のセリフです)


・DELL(デル)
アメリカに本社を持つ世界最大級のパソコンメーカー。
HP(ヒューレットパッカード)や Acer(エイサー)と世界規模でシェア争いを展開している。
企業向けのビジネス用パソコンと家庭向けの個人用パソコンの双方を扱っており、
高性能・高機能よりも安さと費用対効果を重視したリーズナブルなパソコン販売を行っている。
コスト低減のためか生産・組立は主に中国で行われる。
ただ、2009 年にアメリカのゲーム用パソコンメーカー「Alienware」を買収、自社ブランド化し
ゲーム向けの高性能・高価格を持つ、本来のデルとは全く正反対の PC の販売も開始した。
デル株式会社  デル株式会社
インタビュー パソコンメーカー


デル さん(DELL) 2011年11月

私:「最近のデルさんのパソコンはカラフルなものが増えていますよね。
ノートパソコンの天板を自由に変えられるものなどもありますし、デザイン重視な傾向にあるのでしょうか?」


担:「はい、今後さらに女性へのアピールをしていこうと思っています。
うちのパソコンはリーズナブルなものが多いので、デザインを重視することで、より女性向けになると考えています。
見た目も重視して、新しい層を開拓していこうと」


私:「安さやコストパフォーマンスがメインというのは変わってないんですね」

担:「そこはもう、うちの方針ですから。 今回展示しているモデルもしっかりした性能を持ちつつ、価格は5万円〜6万円です。
ミニノートとして人気ですね」


私:「こちらで展示している XPS15 と XPS 15z(XPS はデルの高性能型モデル)は、ビデオカードも搭載しているようですが・・・ こちらは傾向が違うのでしょうか?」

担:「15z はビデオカードがない一般向けで、15 は GeForce GT540m が使われています。 同じ XPS でも棲み分けをしていこうという考えです」

私:「何かデルさんの方針などで、新しい変化のようなものはありますでしょうか?」

担:「最近、パソコンをウェブで買う人が増えているので、そういった方々を狙っていこうという考えはあります。
よりウェブから購入しやすくし、『特急便』で2日でお届けできるようにしており、サイトから手軽に買って頂けるよう改良を進めています」




○ 2011年5月

DELL ノートパソコンの天板
今年のデルのノートパソコンは
天板を自由に取り替え出来るようです
私:「今回はノートパソコンの展示が多いようですが、今年のデルさんはノートに力をいれて行こうと言う方針なのでしょうか?」

担:「そうですね。 元々うちはノートの販売数が多いのですが、パソコン全体の売れ行きも日本ではノート型が8割だと言われています。
今後もノートが主力になると思います」


私:「昨年、展示を見させて頂いた時はパソコンとディスプレイの一体型モデルをアピールされていたと思うのですが・・・
今年はまたノートに戻ったと言う事でしょうか?」


担:「一体型のモデルも販売は続けておりますが、新しいモデルは出ていませんね」

私:「ノートパソコンの方は新しいモデルになっているのでしょうか?」

担:「中身は一新されています。 Sandy Bridge(2011年に登場した新しい CPU と、それを使うためのマザーボード)になっており、従来型よりも大幅に処理速度が早くなっていますよ」

私:「この隣にある XPS のノートパソコンはハイスペック型ですよね? 従来のデルさんだと、こうしたモデルは無かったと思うのですが・・・」

担:「いや、そんなことはないですよ。 ただ、あまりアピールしていなかったのはあるかもしれません。 もっと処理能力が欲しい方に向けたモデルです」

私:「これはビデオカードが搭載されてるんですか?」

担:「はい。 これには GeForce 540M が積まれています」

私:「じゃあ 3D グラフィックのゲームや CAD(設計用ソフト)なんかも動かせる性能な訳ですね」

DELL ALienware
エイリアンウェアはラインナップが増加
すでにデルの主力の1つになった模様
担:「高性能が要求されるものでなければ動かせますが、ゲーム用途においては Alienware(エイリアンウェア)の方をお勧めしています」

私:「Alienware は新しくなっているのでしょうか?」

担:「こちらも中身は Sandy Bridge(最新の CPU)に合わせて一新されました。 また新しいモデルも増えています」

私:「(展示されていた小型の Alienware を見て)この小さいのは始めてみたのですが、小型モデルも出されたんですね」

担:「Alienware はより小型のモデルから、今までよりさらに大きなモデルまで登場し、新しいラインナップになっています」

私:「それでなくても大型のモデルでしたが、まだ上が出たのですか!?」

担:「(笑いながら)出ました。 18インチサイズです。 さらに大きくて、ビデオカードも2つ搭載しています。
CPU も Core i7 の一番上のもの(モバイル用の Core i7 Extreme Edition)を搭載でき、ノートとしては間違いなく世界一速いと自負しています。
ただこれだけ大きいと持ち運びなどは難しいので、ノートと言うよりはディスプレイ付きのデスクトップと言った形ですけどね」


私:「お値段もすごく高そうで・・・ デルさんの傾向とはますます離れてきてますよね」

DELL Inspiron M102
右が小型の Inspiron M102
大きさ・価格ともネットブックサイズです
担:「ああ、一般モデルは今も安価なモデルが主力ですよ。 ここは今もリーズナブルな価格帯をメインとしています。
より小型でお求めやすいものも開発しています」


私:「(展示されている小型モデルを見て)これはネットブックではないのですか?」

担:「ネットブックではないのですが、ネットブックと同じ価格帯で、同じ大きさです。
AMD VISION(AMD 社の小型パソコン用の規格)を使用していて、一般的なネットブックより高い性能を持っています。 価格も5万円前後で、ネットブックと同じですね」


私:「以前お話をお聞きした時、「BTO(受注生産)はやめる」というような話を聞いたのですが、これはどうなっているのでしょうか?」

担:「BTO のニーズは高いので、それをやめるという事はありません。 今後も続けていくと思いますよ」


【 感想 ・ 注記 】
今回お話をお聞きしたのは、今までの担当とは違う方でした。
前年のインタビューでは「BTO はやめるかもしれない」という話があったのですが、それは否定されておられました。

デルがメインとする低価格のノートパソコンが新型 CPU により高性能化したので、これを機にアピールしようとしている印象を受けました。
一方で、今まで展示されたことがなかった一般モデルの高性能型や、ビデオカード搭載型(以前のデルにはビデオカードを搭載した一般型ノートはほとんどなかった)、さらにエイリアンウェアのラインナップの拡張など、高性能モデルにも幅を広げている感じが伺えます。
さらにデザインを重視したノートパソコンのバリエーションも増えており、幅広い層にアピールしていく方針が伺えます。


○ 2010年10月

DELL ALienware
DELL Alienware
(レビューは こちら のページの下部にて)
担:「世界最大のシェアを持つデルの最新モデルをご紹介しております。
デルは安価なモデルを多く取りそろえておりますが、最近は高価格モデルの開発・販売も始めております。
また、ゲーム用モデルとして販売開始した Alienware(エイリアンウェア)は「ファイナルファンタジー14」の認証を受け、非常に良く売れております。
今回はディスプレイ一体型のモデルの展示も行っています」


私:「Alienware(エイリアンウェア)が好調のようですが、その最新モデルというのはあるのでしょうか?」

担:「Alienware はちょうど一通りのモデルの開発が終わり、出そろったというところですね。
そのため新しいモデルの予定は今のところありません。 しかし本社では Alienware 以外のゲーミングモデルを出そうという動きがあるようです。
新モデルとしては、今はディスプレイ一体型を新たに売り出し始めたところです」


私:「このディスプレイ一体型というのはデルさんでは初めてですよね?
こうしたタイプは日本では NEC や富士通などが良く販売している物ですが・・・ これは中身はノートパソコンになりますよね?」


DELL Inspiron One
DELL ディスプレイ一体型 Inspiron One
担:「パーツは主にノートパソコンの物ですね。 そのため性能的にはやや落ちますが、置き場所を問わないモデルとして注目されています」

私:「この手のパソコンは高いものが多いのですが、デルさんの場合「安さがウリ」というのもあると思います。
このモデルの価格はどうなのでしょうか?」


担:「正直、うちのモデルとしてはまだ高めです。 でも他社さんと比べると高いという程ではありませんし、まだ出始めですから今後は安価なモデルも出てくると思いますよ」

私:「デルさんは BTO もやめる予定があるという話を聞いたのですが・・・ 今後はこうした日本の家電メーカーのような傾向に向かっていくのでしうか?」

担:「BTO(ユーザーによるパーツ選択)をやめるという話は確かに上の方では出ているようです。 ただ、まだ決定した話ではありません。
BTO は様々なパーツに対応できる体制を整える必要がありますが、そうしたものを省いて価格を下げたいというのはあるようです。 ただ私個人としては、今後も BTO は続けていきたいと思っているのですが・・・」



○ 2009年10月

DELL担:「デザインに優れたノートパソコンや新たに販売を開始したゲーミングパソコンを展示しています。 ぜひご覧になって下さい」

私:「デザイン性を重視したデルさんのパソコンって、初めて見た気がするんですが・・・
前からこう言うの出してましたでしょうか?」


担:「いえ、今年が初めてです。 有名デザイナーの方にノートパソコンの表面の絵柄をデザインして頂きました。
壁紙なども特製のものになっていますよ」


私:「これは個人向けになりますよね? 最近のデルさんはビジネス向け以外にも力を入れられているみたいですね。
今回はゲーム向けのパソコンも展示されていますし」


担:「はい。 昨年から新たに出したゲーミングモデルの 「Alienware(エイリアンウェア)」 を展示しています。 性能は最高のものを持っています」

私:「これは従来のデルさんのパソコンとは設計もコンセプトも全く違いますが・・・
確か別のメーカーを買収して、そこのパソコンをデルさんの方で販売しているというものですよね?」


担:「そうです。 以前からゲーム向けのパソコンを開発していたメーカーを買収して、デルの方で販売しているものです。
よって従来のうちの製品とはかなり異なっています」


私:「これの開発にあたってデルの本社の方は全く関わっていないのでしょうか?」

担:「うーん、詳しくは解らないですが、おそらく口出しはしていると思いますよ」

私:「ノートパソコンの Alienware は、ノートパソコンとしてはものすごく厚さもありますが・・・ 価格も高いですよね」

担:「高性能を優先させてますから高価格です。 重さも 5kg ぐらいありますから、基本的には据え置きで使って貰うものですね。
デスクトップの Alienware は基本構成は 20 万ほどですが、最高構成にすると 70 万越えちゃいますね。(笑」


私:「Alienware 以外のデルさんのパソコンについてですが、昨年お伺いした時には「安さが一番のウリです」とお聞きしたのですが、その傾向は今年も同じでしょうか?」

担:「それは今も変わりません。 余計な機能を付けずにコストダウンを計る、と言うのは今も同じです」


○ 2008年11月

DELL(デル)担:「世界で最大のシェアを持つ当社の、春の最新モデルをご紹介しています」

私:「デルさんのパソコンと言うと「安さで勝負」という印象がありますが・・・ やはりデルさんの基本方針は「低価格」なのでしょうか?」

担:「そうですね。 デルの方針は、まず「安さ」ですね

私:「個人的には「安かろう悪かろう」というか、デルさんは安いけど性能は今ひとつ、といった感じも受けるのですが・・・」

担:「基本の性能は高いはずですよ。 同じパーツを使ったパソコンなら性能も同じになりますから、パーツの構成が同じなら、どこのメーカーでも大きな性能差というのはないはずです」

私:「安さを実現するために取り組んでいるという事はありますでしょうか?」

担:「余計なものを省く、という事ですね。 多くのメーカーさんのパソコンには、指紋認証機能とか、赤外線受信機など、多くの機能が付属されています。
でもそういった機能があると値段が高くなりますし、それらを活用されている人はあまり多くないと思います。
当社はそういった機能を省く代わりに、低価格で良いものをご提供しようと考えています」


私:「デルさんはサポートであまりいい話を聞かないのですが・・・ 例えば、日本でのサポートが中国経由になって言葉が通じなかったりとか・・・ そう言った点はどうなのでしょう?」

担:「確かに中国での組み立てを行っているため、サポートも中国経由になりますが、日本語が通じないと言う事はありませんよ。
ただ、中国人の日本語が分かるスタッフが応対に出る事があるので、その時は発音やイントネーションがヘンとか、そういう場合はありますね。
でも、サポートが悪いと言う事はないと思います。 「日経パソコン」(雑誌)さんの 「メーカー別のサポートランキング」 でも、うちは結構上位に行く事もありますよ。
あっ、でもこの前のランキングは下位だったかも・・・」


私:「あのランキングって結構、上下動激しいんですか?」

担:「まあ、大きな声では言えませんが、色々とありますからね・・・(苦笑)
うちは資料を提供する際に、全てのサポート関連の資料を一括でお渡ししているんですが、メーカーさんによっては・・・」

(以下、オフレコな話も含むため割愛 ^^;

私:「デルさんは基本的に企業向けのパソコンが多いのですが、今後、高性能モデルやゲーム用のモデルなどの発売は予定していますでしょうか?」

担:「高性能モデルは XPS というシリーズがありまして、それなら最新のゲームを動作させる事も出来ます。 ただゲーム用モデルというのは現時点はありません。
しかし XPS とは別の、ゲーム用モデルの発売も予定しています。 まだ開発中の段階なのですが、デルの今後の計画の1つとなっているため、今年中に新しい発表が出来ると思います」

(これは 2009年10月 のインタビューでお聞きした 「Alienware」 のことです)


【感想】
印象的だったのは、「デルのパソコンは安さで勝負ですよね?」と聞いた際、「そうです」と即答で答えられていた事です。
「いや、性能も悪くないですよ」みたいな返答が来るのかと思いきや・・・
もう製品開発の基本として、「安さ」「コストパフォーマンス」というのを中心にされているのでしょうね。

また 2009年〜2010年 のインタビューを聞いた限りでは、デルさんはちょうど新たな方針に移行する「過渡期」にある印象を受けました。
デルは世界 NO.1 のシェアを持つパソコンメーカーですが、近年は2位以下からかなり追い上げられています。 今のラインナップのままではもたない、という危機感を感じているのかもしれません。
BTO 廃止の話や 2010 年の開発傾向を見ると、アメリカの「メーカー品」という傾向に移っていくのかもしれません。

○ リンク : DELL(デル個人向けストア)へ


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