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横浜弁護士会「還暦憲法」集会 福田 護
2007年5月29日、「激動の還暦憲法」とのタイトルのもと、横浜弁護士会が憲法施行60年記念講演集会を行いました。講師は、いま中心的社会問題になっている「格差社会・監視社会と改憲問題」に、早くから警鐘を鳴らしてきたフリー・ジャーナリスト斎藤貴男さんにお願いしました。 ****** ところで、弁護士会がいま、憲法問題をとりあげて、このような集会等を行う意味は、何なのでしょうか。改憲問題を運動課題としている団体はすでに多数あり、今回も、屋上屋の弁護士会企画など迷惑ではとの忸怩たる思いもありました。みなさまのご意見をいただけると幸いです。 (1) 弁護士が市民の立場で活動をする、とりわけ権力に対抗して、人権を守るための法的な活動をする足場は、やっぱり憲法にあること。それは、憲法が市民の基本的人権を権力に対して守らせるための根本的なしくみであるという立憲主義に由来し、「弁護士自治」(弁護士活動への統制・懲戒等の権力による不介入)はその制度的保障となっていること。だからこのしくみは、弁護士にとっても市民にとっても必要不可欠なこと。 (2) 弁護士会は、そういう法律家の集団として原理的に不偏不党の立場にあり、政治的立場や潮流の違いをこえて、一緒に集まったり議論したりする場を提供しやすいこと。(ただし、それは個別の法的課題について政治的意見をもたない、いわないということではない。立脚する原理が違うということ。) (3) 現在、司法制度改革を通じて弁護士が急増する中で、①のような弁護士の地位と役割を、多くの弁護士自身がともすると見失いがちになり、弁護士制度全体が変質してしまう危険があること。(そうならないよう、市民のみなさんの強力な応援と叱咤激励を必要としています。) (4) 現在の憲法をめぐる状況下では、いろんな団体が、次々と、うんざりするほど、憲法改定問題について集会をし、その他の活動を行い、議論が高まり、本当の世論が形成されることが必要不可欠なので、弁護士会も遠慮している場合ではないこと。とくに、「小泉劇場」的な、強引な政治手法と強力なリーダーシップを待望するかのような情動的民衆心理は、たいへんに危険であり、いま、きちんとした議論こそが最も必要であること。 ****** 今回の集会では、冒頭、山本弁護士会会長が、イラク戦争への小泉首相の対応に自ら抱いた危機感を披瀝しつつ、平和憲法の重要性を訴え、また、集会の最後には立憲主義を堅持すべきこと等を訴える集会アピールも採択されました。 |