面接1

 今日は面接だ。これで何度目だろう。世の中不景気で条件のいい仕事は中々ない。
今日受ける会社はIT関連のベンチャー企業で従業員は10人であると求人情報誌には記載されていた。
コピーした略図を片手にしながら、オフィスビルの前に辿り着いた。なかなか、綺麗な建物だ。
 ビルにはいり、案内版を見た。結構、部屋の空きがあるようだ。目当ての会社『cyber−z』の表示を見つけた。3階にあった。
エレベーターに乗り、扉の前まで来た。どきどきする。何度も面接しているが、必ず緊張するものだ。
扉を二度ノックして開けた。銀縁の眼鏡をかけた三十歳ぐらいの女性一人と 割腹の良い男性が事務所の一番奥の席でパソコンを弄っていた。
他には誰もいないようだ。
 加奈はその男を見つめ「失礼します。本日、面接に伺いました山本 です」と言った。
「お待ちしいました。こちらへどうぞ」と男は私を社長室へ導いた。
 社長室は10人しかいない会社の割には立派なものでいかにも儲かってるぞと誇示 しているような高価そうなものが並べられている。
お決まりの面接の言葉が述べられたがフィーリングが合うのかいつもよりリラックスして話す事ができた。
話しを 聞くと事務の女性が寿退社したので募集していたとのことだった。
「君みたいな明るい女の子で良かったよ。採用するよ」
(え、ほんとに)私は飛び上がりたくなるくらい嬉しかった。
「ありがとうございます」と私は満面の笑みをこめて言った。
「早速だけど、ちょとした研修をして欲しいんだけど次の日曜日の1時に来れるかね」
「はい、イイですよ」
「じゃあ、待っているからね」と満面な笑顔で社長は言った。

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