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59.川口 志穂−3
映画のシーンにも興奮したが、それ以上に、それを観て興奮していた志穂の熱を感じ、妙に昂った祐輔だった。
映画を観終えた後、ふたりはジッとして動けなかった。
何とも言えない時間が流れる・・・。
そんな空気を一掃するように電話が鳴った。
志穂はハッとして立ち上がり、受話器をとった。
『はい、そうですが・・・それはどうも・・・それでは宜しくお願いします』
受話器を置き、部屋の灯りを点けた志穂の顔は赤く上気し、身体中の火照りが祐輔にも分かる気がした。
(独身とはいえ、若くして一人身になったんだ・・・そんなに頻繁にオトコと関係してるとは思えないし・・・やっぱり刺激が強かったんだ・・・)
祐輔は戻ってくる志穂を見遣り、淫らな妄想を描いていた。
「高志ですか?」
「そう、高志の彼女のお母さんから・・・」
「お母さんから?」
「うん・・・向こうの父親と意気投合して飲み過ぎて・・・今日は向こうに泊まるって・・・」
志穂は困惑顔で祐輔に言った。
「じゃぁ・・・」
祐輔はどうしようか困り口をつぐんだ。
志穂はビデオデッキからテープを取り出し、祐輔に向かって訊ねた。
「どうする?祐輔君・・・」
「えぇ・・・」
祐輔は返答に困り壁時計を見た。
「もう12時になるのね・・・今から帰るのは無理かしら?」
「そうですね・・・無理じゃないけど・・・夜中だから・・・」
「そうね!もう寝静まっている時間よね・・・ふぅ〜」
志穂は大きく溜息をついた。
「じゃあ、祐輔君は高志の部屋で寝てくれる?」
「えぇ、そうします」
「それじゃ、先にお風呂に入って!少し熱いお湯を足して・・・わたしは片付けをして、祐輔君の後に入るから・・・」
志穂はすぐに片付けを始め、祐輔は浴室に向かった。
「何か変な日になっちゃたわね!」
「ほら、最初から言ってたじゃないですか。今日は志穂さんと楽しむ為の日だって・・・」
「そうね!お風呂替わったから気をつけてね」
祐輔は頷いて浴室に姿を消した。
志穂はテーブルやキッチンを片付けていた。
(ふぅ〜あの映画にはマイッタわぁ〜あんな内容だと知っていたら観なかったのに・・・でも若い男と人妻との淫らなセックスは凄かったわ・・・)
志穂は映画の淫猥なシーンを思い出していた。
夫と死に別れた後、既に両親は他界していたので、ふたりの子供が中学生になるまでは落ち着かず、自分のことを考える余裕は無かった。
何度も求婚されたが、その都度、断っていた。
それでも数年前、付き合った男とは長く続いたが、それも男の海外への転勤で終わってしまった。
(わたしって男運が無かったみたい・・・一緒に海外に行こうって言われた時は迷ったけど、結局、高志や美穂のことを考えて・・・あんなに激しいセックスなんて、もう縁が無いわね・・・)
志穂は映画のような激しいセックスは諦めていた。
「志穂さ〜〜ん!」
突然、浴室から祐輔の声がした。
「どうしたの?開けるわよ!」
志穂は急いで浴室のドアを開けた。
「志穂さん、お湯が急になくなり始めて」
祐輔は股間を両手で隠しバスタブの中で立っていた。
「アッ、そこのボタンに触ったのね!そこを押すとお湯がバスタブから抜けるように・・・うわっ!」
バシャッ!
志穂はバスタブの内側にあるボタンを押しなおそうとして、そのままバスタブの中に落ちてしまった。
「志穂さん!」
志穂は頭から湯に浸かり、慌てて身体を起こした。
祐輔も志穂の身体を起こそうと引き上げた。
「ふぅ〜〜アッ、ゴメンなさい!」
志穂が身体を起こそうと思わず掴んだのは、祐輔の肉棒だった。
(凄い・・・身体も筋肉質で逞しいけど・・・オチ×チ×も逞しいわ!まだ中途半端な大きさ・・・これが完全に勃起したら・・・ゴクッ!)
志穂は祐輔の肉棒を掴んだまま頭が混乱した。
「おあいこですよ!志穂さん・・・僕は志穂さんのオッパイを掴んじゃって・・・」
「エッ!あっ、ホント!うふっ・・・お互い様って感じね!でも・・・どうしようかしら?」
「もうこのまま入っちゃえば?」
「エッ!いいの?」
「だって、びしょ濡れで・・・そのままじゃ風邪を引きますよ!」
「そうね・・・じゃあ、入っちゃおうかな〜」
そう言うと、志穂は一旦、浴室を出て行った。
(いいのかしら?本当に・・・あの映画じゃないのよ!現実のことなんだから・・・ここでわたしが裸になるってことは・・・)
志穂は混乱した思考をまとめられなかった・・・。
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