金富士


 金富士(きんふじ)は、札幌の酒飲みの間では有名なお店である。
 いや、正確には金富士が有名というよりは、金富士を知っている人は
立派な酒飲みだというべきかもしれない。

 金富士はススキノに本店、狸小路の西外れに支店がある。
 本店はススキノで安くというときに。支店は厚生年金会館や教育文化会館で
ライブを観たあとに愛用させてもらっている。

 メニューの殆どは200円台。しかも酒には、3本まで小皿のおつまみが
無料でつく。たしか1本目には蒲鉾炒め、2本目には小さな冷や奴、
3本目には漬物。
 一応は焼鳥屋だがメニューは豊富で、居酒屋らしいメニューはだいたい
揃っている。すでに醤油のかかっている、大きな卵焼きがおいしい。

  しかしながら熱燗は少量でも次の日までしっかり残りそうな、なんとも怪しい
匂いと味がする。
 肝心の焼鳥だって、肉と肉の間に挟まっている玉ねぎの火の通りがときどき弱くて、
ツンと辛かったりもする。でもそれもご愛嬌。

 いつ行っても混雑しているので、テーブル席の場合、相席は当たり前だが、
相席になるのはなぜか背広姿のサラリーマンか、若い女の子グループが
半々くらいである。
 テーブルが相席だと、どうしても料理のスペースを空けたり、譲り合ったりするので、
そんなことをやっているうちに、なんとなく仲良くなってしまうことも多い。
 だいたいお互い金富士で飲んだりしているわけだから、今さら変に格好つけても
仕方がないという意識もあるのかもしれない。

  金富士には以前、「2000円以上飲み食いしたら、翌日死ぬ」という
怖い言い伝えがあったらしい。それはちょっと大袈裟かなと思うけど、
そんな噂が出ても不思議はないようなお店ではある。

 とにかく合い言葉は(なんの?)「金富士」なのだ!

 もうすぐ雪まつり。札幌まで来てお金が足りなくなったときは是非どうぞ。
 ただし時間は早めに。そして大人数は遠慮しましょうね。

(02年1月25日)

<さらに金富士のはなし>
副管理人の談話によれば「本店の卵焼きはネギ入りでかかってるのは
醤油なんだけど、支店のはタマネギ入りで出し汁がかかってるんだよ。あれも
捨てがたいんだよなあ・・・」とのこと。うーん。深いぞ、金富士。



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