| 今回は千葉県浦安市、仙人接骨院の仙人哲哉先生です。先生の治療院は東京ディズニーランドから車で7〜8分ほどのところにあります。26年前に開業された経験豊富な先生で、構造医学を中心にした治療をされています。現在に至るまでのお話しや現在の状況、治療家としてのお考えを伺いました。 |
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●浦安に開業されたのは?
昭和54年ですから、26年になります。その前は上野の整形外科で4年ほど修行していたのですが、たまたま出張治療で浦安に来たことからご縁があってこの地に開業したのです。当時はまだディズニーランドもなく、人口3万5千人くらい、接骨院も私で3軒目でした。現在は人口17、18万人、接骨院も20件近くあるのではないでしょうか。開業後は患者さんも常に100人以上、最高時は170〜180人でした。スタッフも7人に増えていましたが、募集してもなかなか来てくれないという時代でした。しかし、10年くらい前からこういう時期はそう長くは続かないだろうなと思っていました。それに治療の面でも迷いというか、限界を感じ初めていました。毎日の治療業務に流されて、患者さんは治っていないのではないか?という疑問が大きくなっていったのです。開業当時は、大正時代から培われてきた圧迫式の武岡式柔整をやっていたのですが、どうも患者さんを全体的にみるという点において何かが足りない。これではいけない、これではいけない、という思いが常に渦巻いていました。試行錯誤しつつカイロプラクティックの勉強などを続けていました。悩んでいる最中に構造医学の原理という本に出会い、創始者の吉田先生が教えていらっしゃる熊本まで通うようになったのです。それが11年前。現在でもときどきは行っていますが、その当時は毎月通っていました。患者さんを治したい、治せる治療をしたい、という気持ちで通い続けたのです。
●学んでみていかがでしたか?
構造医学はこれまでの常識と考えられている治療法とは全く違っています。一例では、腫れがひいても温めないで冷やすということや、引っ張らないで圧力をかけていくというやり方などです。これらの、一見常識に反した治療も、重力に着目した生体の恒常性、あるいは潤滑理論など、きちんとした生体理論にのっとったものなのです。当然私の治療もがらっと変わることになりました。構造医学を学ぶと、以前のような治療は怖くてできなくなりました。症状とからだとの因果関係を知らずには診断、治療はできないのですが、その診断が難しいのです。適確に診断ができたら7、8割は治ったといっていいくらいです。今から思うと知らないことは怖さも知らないということでした。構造医学は奥が深く、簡単に極めることはできませんが、患者さんがちゃんと治るという手ごたえがあり、何より体系的な治療理論によって私の中に治療に対する確信が生まれてきました。私はこうと決めたら突き進む傾向があり、治療院の治療法もすべて構造医学に移行することにしたのです。
●患者さんは戸惑われたのでは?
当然患者さんの数は激減しました。それまでの治療に慣れている患者さんにはなかなか受け入れられず、患者さんの数も半分と、経営的には大きなダメージを受けることになりました。そのことを吉田先生に書き送ると、先生から心配のお電話をいただき、「いきなりやりすぎだよ、いっぺんに何もかも変えないほうがいいのでは」と言っていただいたくらいです。しかし私の性分で、きっぱりと構造医学でやっていくということ自体には迷いはありませんでした。この頃が一番のどん底でしたが、次第に患者さんの理解も回復していったのです。そして耳ツボ痩身法に出会い、経営的にもより安定していったのです。
●打開策に耳ツボ痩身法があったのですか?
その頃体重がどんどん増えて、身長164センチなのに70キロをオーバーしてしまいました。家系的なものもあって血圧も高く、170〜180にもなっていました。お酒もよく飲んでいましたからね。そんな時、一通のダイレクトメールで耳ツボ痩身のことを知ったのです。これは自分のために送られてきたようなものだと思いました。それでセミナーを受けて実践すると3ケ月で12、3キロも減量することができたのです。これはしっかりした痩身法だという、身をもって体験した確信を持ちましたから、来院される患者さんに提供することにしたのです。とても評判がよく、喜んでいただく方が増えていきました。そして経済的な面でも経営を支える部門に成長していったのです。
●耳ツボは副業と考えていいのですか?
副業です。私は構造医学による治療をすることが本業ですから、耳ツボの位置づけは経営の一手段です。しかし患者さんは耳ツボ痩身によって体質が変わりますし、リバウンドもありませんから、結局は患者さんにも喜んでいただけます。そして「この痩身法で痩せられなかったら痩せられないよ」と自信をもって患者さんに言うことができます。この耳ツボ痩身を導入してからは経営の落ち込みも回復することができました。現在も保険治療はしていますが、構造医学の自由診療とこの耳ツボ痩身で経営基盤は確立することができました。しかし耳ツボ痩身から得たものは経営の安定だけではありません。耳ツボは3ケ月、25回通っていただきますが、サプリメントも含めて1回に1万円以上の費用をお支払いいただくことになります。そういう現実から、患者さんにお支払いいただく費用に匹敵するサービス、接客の質の高さの必要性を学ぶことにもなったのです。従業員にもそのことをしっかり認識してもらっています。その認識が普段の患者さんへの態度へと反映されていきますから。
●耳ツボは治療院における車の両輪というわけですね。
保険は柔整師に対して非常に厳しくなっていますし、保険に頼らない経営というのが必要な時代だと思います。ですから収入の窓口を増やすことを考えなければなりません。それには社会のニーズにあったものであることが大切です。私にとっては耳ツボ痩身でありゲルマニウムであったのですが、他の治療家にとっては介護に可能性を求めることもできるでしょう。ただ根底には、治療にしても提供する側の論理で考えるのではなく、サービスを受ける相手に軸足を置くという“接客”の意識が大切ですね。生活指導にしても一律にいいことを指導するのではなく患者さんの個々にあった、臨機応変の対応をしなければいけません。不振の接骨院に共通しているのは、自分の経験からもいえることですが、接客に心を砕かないということではないでしょうか。自分の技術だけ見ている自分軸の考えではダメなんだと思います。 |
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| 「治療法の変更で、患者さんが激減し落ち込みました。」と胸の内をお話ししていただきました。それでも患者さんのために何ができるのかという思い、目標を成し遂げるエネルギーはすごいと思います。患者さんが求めているものを探りつつ経営に生かしていくことは、これからの接骨院にとってさらに大切になってくるでしょう。 |
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