| 浪越指圧とはどのような考え方に基づいた治療法か教えてください。 |
日本指圧専門学校
小 林 秋 朝 先生
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指圧院 サンテ
〒110-0016
東京都台東区台東3-41-11
TEL 03-3831-3676
FAX 03-3835-0404
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浪越指圧とは、母指と補助的に四指または手掌全体を用いて体表の特定部位(指圧点ツボ)を、筋肉、神経、血管、リンパ腺、内分泌腺、内臓などの諸器官の働きを促す位置に基本圧点を定めて指圧します。基本の指圧順序は頚部、背部、体肢、頭部、胸部、腹部と圧して行き、効果的に治療が出来るように指圧点が体系化されています。また、この指圧点は体表面にあって疾病の際に現れるものであり、東洋医学でいう経穴(ツボ)の反応点であり、診断点でもあり、鍼灸施術の治療点とも多くが一致しているところでもあります。現代医学の圧通点とも合致するところが多くみられます。ふつうは基本圧点を一通り指圧して、症状によっては、さらに異常に感じる部位を指圧点に選んで指圧します。
指圧法の最も重要な手技である押圧操作は、手指で体表面に一点、一点押圧(おす)という単一な手技の中に「圧の度合」を患者の体質体力に応じて加減し、最も効果的な生体反応を期待するのであります。患者の虚実(体質体力が丈夫で病気に対する抵抗力が強い場合を「実」と言い、虚弱体質で病気に対する抵抗力が弱い場合を「虚」という)に応じて、推圧、推察して虚のあるところ弱く、実のあるところ強めに適圧を与え、患者の生体反応に熟練した術者の鋭敏な手指が感応し、一圧し、一圧しの治療が直ちに診断となり、その状態に応じて治療がつづけられるので、「診断即治療」となるのが、浪越指圧の第一の特徴です。
浪越指圧の治病原理は次の7つに要約されます。@皮膚機能の活発化、A筋組織の柔軟化、B体液循環の促進、C骨格の矯正、D神経機能の調和、E内分泌の調節 F内臓器官の正常化、これらの機能が総合的に正常に働くことにより自然治癒能力が生まれるのです。
指圧の作用機転
指圧の生体に対する作用は「圧法の種類」と「圧の度合」を複合させ適当に処方した、手技により神経、筋への興奮性を高めて機能を増進する作用と、逆に鎮静的に作用させて緊張を取り除くという二作用によるものである。この二作用は、生体に対する指圧法(刺激量)と患者の状態によって決まってくるものであります。
病的に機能の減退している神経、筋に対して弱い圧で時間は短く、運動麻痺、知覚鈍麻、知覚脱失などに治療効果があります(興奮作用)。病的に機能が亢進している神経、筋に対して生体に対応する強い圧(刺激)を選び、時間も長く、また神経幹上の圧通点に持続圧を行うと効果が上がります。しかし、病的に機能亢進が生じている場合には感受性が高いので、実際的には強い圧を与えずに、患者が強いと感じる圧を選んで施術する必要があります。神経痛、筋緊張、筋痙攣、筋肉痛、知覚過敏などに対して治療効果があります(鎮静作用)。
圧反射作用
内臓の諸器官のごとく自律神経や内分泌の支配を受けている器官の統制調節は無意識に行われる反射作用によって営まれている。指圧療法の第一の治効はこの圧反射の喚起であって、主として自律神経や内分泌器官、或は筋の興奮性に及ぼす作用です。
内臓に異常がある場合に、その病的刺激が内臓壁の求心性神経線維を経て、特定の脊髄分節に達し、それから遠心性神経線維(運動神経)を経て、その支配下に連関痛として背部や体肢の体表や筋肉に緊張、抵抗、硬結(コリ)等が出来たり、圧痛を生じたり異常が特に肩や背部に現れる。これを内臓運動反射といっています。
特に、内臓運動反射による背部の筋肉や靱帯の緊張、抵抗、硬結(コリ)等を施術し違和を緩解して内因性の疾病、例えば自律神経失調症、消化器疾患、神経痛、神経麻痺、循環器疾患、慢性疾患等の疾病治癒に寄与するところ大であります。
また、内臓より発した病的刺激が知覚神経支配下の特定領域に達して知覚過敏や痛覚過敏を現すヘッド氏の知覚過敏帯、マッケンジーの痛覚過敏現象等がみられる。これを内臓知覚反射といっています。以上の内臓運動反射によって生じた筋や、靱帯の硬結、緊張、抵抗、内臓知覚反射による知覚過敏や痛覚過敏を熟練した指圧法による適切な手技により鎮静、鎮痛に導き、特定の疾病、主として内因性の疾患治癒に寄与します。
矯正作用
矯正作用には脊柱の矯正作用とその他の骨格、関節の矯正作用が含まれますが、脊柱は主として背腰筋の緊張が左右不平均をきたした時に現れる。このような場合にその筋肉群の硬くなっている筋肉部に対する適切な指圧の反覆は筋肉の疲労を回復し、柔軟性を回復させ、そして随意運動も容易にします。これにより筋肉の弾力性牽引力の左右の不均整が除かれ、歪める脊柱の湾曲や椎骨の歪みが整復されると、椎間孔の変形は除かれ脊髄神経や、これと連絡のある自律神経の働きが正しく営まれます(生体に備わる恒常性)。従って支配下の臓器組織の変調を整え疾病を治癒できるのです。
循環器系の機能の正常化
指圧療法は全身の圧点(ツボ)に一点圧を繰り返し循環系に従って行うのですが、心臓、血管に対して反射的に作用して拡張または収縮をきたし、局所的に充血或は貧血をおこします。指圧の直後は血管内圧が上昇し、短時間の血圧上昇を見ることがありますが、しばらくして血管の拡張は弛緩し、静脈の指圧は静脈内の血液が心臓に還るのを助け、動脈の指圧は動脈の運動と血液の進行を促進させて、血行障害を除き硬化を防ぎます。
体肢及びその末端の指圧は、毛細血管の毛管現象が盛んになり、全身の血液循環が促進されると同時に、各組織内の老廃物の浸透的な排流が旺盛になります。
また腹部の指圧は、胃や腸、そのほか腹腔内臓の血液循環及び栄養吸収、また排泄作用を盛んにします。全身の血液、リンパ、組織液の循環が促進され、身体各組織への各種栄養物や酸素の供給が順調に営まれ、組織内の各種細胞の活動を増強し、その結果排出された炭酸ガスや老廃物、病的産物が排泄器官である泌尿器や肺、大腸、皮膚等により排泄作用を盛んにします。
浪越指圧は先に挙げた7つの指圧の治療目的をもって施術して副作用もなく、健康の維持増進は無論のこと、万病の原因となる疲労素を取り除き、筋肉、靱帯に柔軟性と弾力性を与えることにより、各種の細胞の働きを賦活し、生体に備わった自然治癒能力を喚起して、生体の変調を矯正(調整)し、疾病の予防とともに、特定の疾病治療に寄与する療法です。
前頸部

神経機能の調和。体液循環の促進。内分泌の調節に重要な指圧点。
受手の左から指圧する。
(胸鎖乳突筋)
腹部

腹部内臓諸器官の
調整と活性化。
1 胃部
2 小腸
3 膀胱
4 盲腸
5 肝臓
6 脾臓
7 下行結腸
8 S状結腸
9 直腸
3と9は同じ部位
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