インターフェア・コモンモード障害対策(はじめに)

まずインターフェア・コモンモード障害対策に関して、今迄種々実験し、経験した結果の概要を下記します。

その後、次ページ以降に調査した詳細を記載します。


● ノーマルモード電流も、経路を変えたコモンモード電流も、電波発振源の近傍のあらゆる物体に誘起される。

  近傍の物体が金属線なら尚のこと受信アンテナとなりやすいので、金属線(電線・同軸ケーブルなど)につな

  がった機器には必然的に障害が起きやすい。

● アマチュア無線で扱う高周波の領域では物理学で習う導体、不導体の観念を捨てなければならない。

  電波(高周波)は地中をも導体となす物だから、ましてや水分などを持つ物体は少なくとも導体であり回路の

  一部と見なさなければならない。しかも高周波は物体の中でなく物体表層の空間部を流れることも念頭に。

● 特に影響の大きい家庭内電源と同軸に流れるコモン電流には十分着目しておく必要がありそうだ。

   室内に引き込む同軸やローテータケーブルに流れるコモン電流が室内電灯線に影響することも。

● 基本的なコモンモード障害対策は発信源(アマチュア局側)で行うことを基本とし、それでもダメな場合は

  被害対象物側で行う順序で行うべきであろう。 身近の対策の研究を徹底して行うことが後々役に立つ。

● しかし発信源側の対策が100%でない場合もありうる。なにしろ発信された電波は限られた特定の条件下

  とは言え、離れた導体に電流を誘起させることが電波の本来の仕事だから。

● 発信源から離れた物体の障害程度は、障害機器に繋がる導線長さ、機器自体の障害対策の設計具合

  など様々であろうから予測がつかない。

  しかし、たまたま被害機器に繋がる金属線の長さが発振周波数と同調しやすい長さの場合は要注意である。

  実験結果では、特に1/2波長の整数倍の金属線につながる機器には障害が出やすいと推測される。

  よって発信源側の出力が大きくて影響が大きい場合は、被害機器側での対策をせざるを得ない。

● 誘起される電流の大きさは発信周波数によって異なることも念頭に置いた対策が必要となる。

● コモンモード経路のインンピーダンス(総抵抗値)を高めて、コモン電流を流れにくくするコモンモードチョークは

  周波数に適合したフェライトコアと適切な挿入場所と程度を選択すべきである。

● 私の感触では発信源側のBPF(バンドパスフィルタ)追加はインターフェア対策としては効果がない場合が多い。
 
  確かに発信周波数によってコモンモード電流の大きさは変わるので、特定の発信周波数をカットすることに全く

  意味がないとは言えないが、極めて特殊な高出力を除いて不要な副次電波(電力)は微小で、障害への影響度も

  主発信電波に比較してはるかに微弱と考えられる。

  従って発信源側のBPFの追加挿入は気休め程度の効果しか意味をなさないが、片や障害機器側へのBPFの

  取り付け効果(特にTVIには)は抜群である。
 

● 結論: 本来電波は遠くの物体に電流を誘起せしめるものなり。かくしてそうなり。有用でもあり、有害でもあり。

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