最新情報(2005年9月)
2005/9/30 不払い残業が226億円 04年度、厚労省まとめ
(共同通信)
全国の労働基準監督署の是正指導で、2004年度に100万円以上の不払い残業代(割増賃金)を支払った企業は1437社で、支払総額は計約226億1000万円に上ったことが30日、厚生労働省のまとめで分かった。前年度は1184社計239億円で、指導を受けた企業数は増えたが、金額はほぼ同水準だった。
まとめによると、支払い対象となった労働者は約16万9000人で、1人当たりの平均支払額は約13万円。
また1000万円以上の残業代を支払った企業は298社で全体の約2割だが、金額では約188億6000万円と8割以上を占めた。
業種では、製造業が最も多く計約63億9000万円。1企業での最高支払額は約14億4000万円(製造業)だった。
(共同通信) - 9月30日17時14分更新
2005/9/28 不認定取り消し訴訟:元客室乗務員の労災、認める判決−−地裁 /千葉
(毎日新聞)
フライト先で倒れ後遺症が残った元客室乗務員に対し、労災不認定とした成田労働基準監督署を相手取り、この乗務員が不認定取り消しを求めた訴訟の判決が27日、千葉地裁であった。山口博裁判長は「業務による過重な精神的、身体的負荷が原因で発病した」と労災と認め、決定を取り消す判決を言い渡した。
訴えていたのは、横浜市港南区、元日本航空客室乗務員、岩本章子さん(58)。国際線の乗務員だった96年5月、香港で宿泊中にくも膜下出血で倒れ、右半身などに障害が残った。98年と99年、同署に労災認定と休業補償などを申請したが、「業務と病気との因果関係が明らかでない」と認定されず、00年に同地裁に提訴した。
山口裁判長は乗務員の勤務について、「5時間以上時差のある地域へたびたび行かねばならず、疲労を蓄積しやすい」と指摘。さらに、岩本さんの95年12月から96年3月の勤務は「内容も乗務時間も非常に密度が高く、精神的、身体的にかなりの負担を感じていた」とし、労災にあたる理由を説明した。
同署は「関係機関と協議のうえ、控訴するかどうか決める」としている。【山本太一】
9月28日朝刊
(毎日新聞) - 9月28日16時25分更新
【別の記事1】
元日航乗務員の労災認定 過重労働でくも膜下出血
(共同通信)
日本航空の客室乗務員だった岩本章子さん(58)が「フライト先の香港でくも膜下出血を発症したのは過重労働が原因」として、成田労働基準監督署(千葉県)の署長に労災不認定の取り消しを求めた訴訟の判決で、千葉地裁の山口博裁判長は27日、請求を認めた。
山口裁判長は判決で、発症した1996年5月以前の勤務を検討。「スケジュール変更が相次ぎ、乗務時間も3カ月続けて75時間を超えた同年2月以降に生じた過重な負担が発症原因とみるのが相当」と判断した。
判決によると、岩本さんは国際線に乗務。96年5月に香港のホテルでくも膜下出血で倒れ、右半身などに障害が残り休職。2000年8月に休職期間満了として退職になった。
(共同通信) - 9月27日19時25分更新
【別の記事2】
元日本航空客室乗務員 くも膜下出血は労災 千葉地裁 労基署の処分取り消し
2005年9月28日(水)「しんぶん赤旗」
日本航空の客室乗務員だった岩本章子さん(58)が、くも膜下出血を労災と認めなかった千葉・成田労働基準監督署長を相手取り、「疾病は業務に起因することは明らか」として、不支給処分の取り消しを求めた訴訟の判決が二十七日、千葉地裁でありました。
山口博裁判長は、原告の訴えを全面的に認め、労基署長の不支給処分の取り消しを命じました。脳・心臓疾患に関する客室乗務員の勝利判決は初めてです。
山口裁判長は「業務による過重な精神的身体的な負荷が基礎疾患である原告の脳動脈瘤(りゅう)をその自然的経過を超えて増悪させ、発症に至った」としました。
訴状によると、岩本さんは一九九六年五月、乗務で滞在中の香港のホテルで、くも膜下出血で倒れました。一命はとりとめたものの、現在も右半身不随と言語障害の後遺症に苦しんでいます。
倒れる六カ月前からとくに乗務がきついといわれる南米線・ニューヨーク線を毎月搭乗。時差の影響が大きく、外地での睡眠時間もとれないばかりか、日本に帰着しても時差に悩まされ、疲労を蓄積していました。
判決では、こうした業務の特殊性をことごとく認定し、「時差の影響や不規則な勤務実態であることを照らせば、睡眠の質が良かったとはいえない」と断じました。
判決後の勝利報告集会で、岩本さんは照れたような表情で「大丈夫です」と一言。満面の笑みを浮かべ、支援者に感謝をのべました。
日本航空では九三年に年間八百四十時間だった乗務時間制限を拡大し、職場では「このままでは誰かが倒れる」と健康に対する不安の声があがっていました。
2005/9/27 過労自殺、国家公務員初の損賠認定…7千万円命じる
(読売新聞)
社会保険庁に勤務していた横森真二さん(当時23歳)が過労で自殺したのは、同庁の安全配慮義務違反が原因などとして、山梨県山梨市の両親が国を相手取って慰謝料など約1億2259万円の支払いを求めた国家賠償請求訴訟の判決が27日、甲府地裁であった。新堀亮一裁判長は、国に約7182万円の支払いを命じた。
国家公務員の過労死や過労自殺で損害賠償請求が認められたのは初めて。
判決などによると、横森さんは1993年4月に同庁に入り、96年4月から「社会保険業務センター」(東京都杉並区)で年金の電話相談係を担当。職場に年長者が多く負担が集中し、うつ状態になった。
97年4月1日付で庶務課人事係に異動したが、同月5日に都内のマンションから飛び降り自殺した。異動に伴う業務の引き継ぎもあり、自殺前の1か月間は約137時間、同1週間は約60時間の時間外労働をしていた。
人事院は2002年12月、自殺は過労による公務災害と認定した。
(読売新聞) - 9月27日13時38分更新
【別の記事1】
国に7千万円賠償命令 社保庁職員の過労自殺
(共同通信)
社会保険庁職員だった横森真二さん=当時(23)=が過労自殺したのは同庁が安全配慮義務を怠ったためなどとして、山梨県の両親が国に約1億2000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、甲府地裁の新堀亮一裁判長は27日、7100万円の支払いを命じた。
訴状などによると、横森さんは社保庁の社会保険業務センター中央年金相談室の電話相談係として勤務していた1997年4月、うつ状態になりマンションから飛び降り自殺した。前年末から年金制度変更で問い合わせ電話が殺到していたほか、雑務にも追われ、自殺直前1週間の超過勤務は60時間を超えていた。
横森さんの自殺について人事院は2002年12月に公務上と認定。翌年1月には社保庁も公務災害と認めたため両親が損害賠償を求めていた。
(共同通信) - 9月27日14時0分更新
【別の記事2】
社保庁職員の過労自殺:母「息子は二度と帰ってこない」−−地裁判決 /山梨
(毎日新聞9月28日朝刊)
◇母、怒りあらわに
社会保険庁職員だった横森真二さん(当時23)=山梨市出身=の過労自殺を巡り、父母が同庁を運営する国を訴えた裁判で、甲府地裁の新堀亮一裁判長は「うつ病の重症化と自殺を避けることは可能だったと認められる」と同庁の安全配慮義務違反を認め、計約7200万円の支払いを命じた。国家賠償法に基づく賠償請求は時効が成立しているとして退けられた。横森さんの母鈴恵さん(56)=同市上石森=は会見で「勝訴しても息子は二度と帰ってこない」と涙ながらに訴えた。
判決によると、横森さんは高校を卒業した93年に入庁。96年に社会保険業務センター中央年金相談室に配属されると、基礎年金番号制度導入に伴う相談や苦情の電話応対に忙殺された。また、係内の最年少で雑務を押しつけられた。上司は勤務実態を的確に把握しようとせず、漫然と放置。死の1カ月前の超過勤務時間は少なくとも120時間を超え、同僚に不審な言動をしていたという。横森さんは97年4月、東京都内の自宅近くで飛び降り自殺した。
判決は、横森さんの自殺は過労が原因とした人事院の認定を全面的に支持。自殺に追い込まれた経緯も、過重な仕事を担わされ精神的に追いつめられたとする原告側の主張を大筋で認めた。
原告側は判決後、甲府市内で記者会見。母鈴恵さんは「(社会保険庁)長官には墓前に来て謝罪してほしい」と怒りをあらわにした。代理人弁護士は「事実上の全面勝訴と受け止めている。過剰な労働で心身に多大な負担を負っている公務員も多い。一部にしわ寄せがいく構造があるのでは」と警鐘を鳴らした。
一方、「山梨過労死と労災問題を考える会」の保坂忠史事務局長は、判決が人事院の認定を全面的に認めたことについて「労災にかんする民事訴訟の今後を左右する新たなルールを打ち立てたと信じたい」と話した。【宇都宮裕一】
9月28日朝刊
(毎日新聞) - 9月28日16時46分更新
2005/9/22 労災保険の徴収を強化 未加入事業主は全額負担
(共同通信)
厚生労働省は22日、労働局から労災保険加入の指導を受けながら未加入のままの事業主の下で、労災事故や通勤災害が起きた場合、労働者に支払われた保険給付を事業主から全額徴収することを決めた。これまで事業主の負担は4割だった。
労災保険に未加入の事業主は推定54万とされ、保険料を支払っている事業主(373万)との公平性を確保するため、厚労省は徴収制度の強化が必要と判断した。11月1日から実施する。
また労働局から指導を受けていない労災保険未加入の事業主の下で労災が発生した場合、「重大な過失」とみなして保険給付額の4割を徴収することも決めた。従来は負担の必要がなかった。
(共同通信) - 9月22日19時6分更新
2005/9/20 労災申請者に「忙しくなるから来るな」 労基署員暴言 国に賠償命令
(讀賣新聞2005年(平成17年)9月21日)
過労で倒れたホテル料理長の夫の労災申請時、「仕事が忙しくなるから、もう来るな」などと言われ精神的苦痛を受けたとして、和歌山県太地町の上田裕子さん(55)が、国と新宮労働基準監督署の職員(当時)を相手取り、慰謝料や治療費など約580万円の支払いを求めた訴訟の判決が20日、和歌山地裁であった。村岡寛裁判長は「職員の言動や対応に問題があった」として、国に約58万円の支払いを命じた。職員については、国家賠償法が公務員個人の責任を否定していることなどから、賠償の義務はないと判断した。
判決によると、夫善顕さんは那智勝浦町のホテルに勤めていた2000年3月、くも膜下出血で意識不明の重体に。裕子さんは同7月、労基署を訪れ、月に3日ほどしか休みを取れなかったことなどを説明。だが、職員は「倒れる直前に休みを取っている」などと申請を拒否。「あんたらみたいな人がいるから忙しくなる」「女だてらによく一人で来たね」と突き放した。裕子さんはショックから不眠や対人恐怖症になり、うつ病と診断されたという。
判決は職員の発言を克明に記した裕子さんのノートなどから事実認定。村岡裁判長は「十分な調査もせず申請断念を迫るのは、許されない」と指摘した。請求の一部しか認めなかったことについて、「(裕子さんが)相談前からストレスを蓄積していた」とした。
裕子さんは判決後の会見で、「暴言を思い出すたびに憂うつな気持ちになったが、勝訴できてうれしい」と涙ぐんだ。善顕さんは寝たきりのまま02年7月に61歳で死亡。労基署は、最終的に申請を受理し、同年11月に労災認定している。
和歌山労働局の木下益行総務課長は「判決を十分に検討し、対応を考えたい」としている。
脇田滋・龍谷大教授(労働法)の話
「労基署は慢性的な人員不足に陥っているとはいえ、この職員の言動はあまりにひどい。労働行政への警鐘となる判決だ」
【別の記事1】
労基署訴訟判決 国に59万円支払い命令 和歌山地裁「担当者の言動に違法性」
(朝日新聞 2005年(平成17年)9月21日)
過労で倒れた夫の労災申請を新宮労働基準監督署に相談した際、当時の担当課長の侮辱的な言動などでうつ病になったとして、妻の上田裕子さん(55)=兵庫県伊丹市=が国と担当課長に約580万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、和歌山地裁であった。村岡寛裁判長は「担当課長の言動には違法性があった」として、国に約59万円の支払いを命じた。担当課長への請求は棄却した。
村岡裁判長は「相談窓口で担当者が侮辱的言動で対応することや、誤った内容の説明をすることは許されない」と指摘した上で、「公務員の職務上の行為で、国に責任がある」とした。
判決によると、ホテルの料理長だった天は00年3月、くも膜下出血で倒れた。上田さんが00年7月に新宮労基署を訪ねると、担当課長が「夫は出勤を装って遊びに行っているのではないか」と言ったり、「もう来んといて」と言ったりした。
上田さんはショックで不眠などになり、うつ病と診断され、現在も通院中。夫は02年7月に死亡し、担当課長の異動後に労災認定された。
上田さんは「過労死や過労自殺が全国で増えている。気持ちよく説明を受けられる労基署になってほしい」と話した。
和歌山労働局の木下益行総務課長は「関係機関と協議して対応を決めたい」と話した。
上田さんら遺族3人がホテル側に過労死の損害賠償を求めた訴訟では、和歌山地裁が4月、約2400万円の支払いを命じ、ホテル側が大阪高裁に控訴している。
【別の記事2】
「女だてらに1人でよく来たね」 労基署職員の「侮辱」認定 和歌山地裁 国に58万円賠償命令
(産経新聞 2005年(平成17年)9月21日)
和歌山県那智勝浦町のホテルで勤務中に倒れ、死亡した元料理長の労災申請に際して、新宮労働基準監督署の職員の侮辱的な言動で精神的ショックを受けたとして、妻が当時の担当者と国に総額約580万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、和歌山地裁であった。村岡寛裁判長は労基署の対応の違法性を認定し、国に約58万円の支払いを命じた。
訴状などによると、平成12年3月、元料理長の上田義顕さん=当時(61)=が、会議中にくも膜下出血で倒れてその後、死亡した。妻の裕子さん(55)は7月、同労基署で労災申請を相談したが、担当者に「手続きしてもだめ。まず労災はおりない」「女だてらに一人でよくきたね。あんたらみたいな人がいるから、仕事が忙しくなる」などといわれ、精神的ショックから「鬱病」を発症、通院を余儀なくされた。
国側は「断定的、侮辱的な説明は行っていない」と主張したが、村岡裁判長は、担当者の発言を記した裕子さんの日記について、「虚構の可能性はない」と判断し、担当者の侮辱的な言動を認定し、鬱病との因果関係も認めた。
そのうえで、「ストレスの蓄積など原告側の要因もあった」として請求額を減額した。
【別の記事3】
労基署の対応でうつ病 国賠請求原告が勝訴 和歌山地裁
(しんぶん赤旗 2005年(平成17年)9月21日)
うつ病を発症したのは労災申請での労基署職員の対応が原因と国を相手に賠償を求めた訴訟で和歌山地裁(村岡寛裁判長)は20日、国に約59万円の支払いを命じました。問われたのは労働行政、労災認定行政のあり方で、過労死に取り組む全国の人々から注目を集め、1万を超える署名が寄せられました。
原告・上田裕子さん(55)の夫、善顕さんは2000年3月、勤め先の「ホテル中の島」(和歌山県那智勝浦町)での過酷な労働のもと、くも膜下出血で倒れ2002年7月、帰らぬ人となりました。61歳でした。
裕子さんは同年7月、労災申請のため新宮労基署を訪れましたが、労災担当の中田逸郎課長(当時)は、長時間労働で家に帰れないのを「(小指を立てて)どこか別のところへ遊びに行ってきたかも」と侮辱するなど労災申請を断念させようとしました。この対応は夫の介護で疲れきった裕子さんの精神を直撃。うつ病になりました。
判決は、対応の違法性を認め「違法行為と原告のうつ病発症との間の因果関係の相当性は否定されない」と賠償を命じました。
判決後、裕子さんは「国を相手に個人が勝てるとは思いませんでした。全国で過労死、過労自殺、サービス残業など労働者はたいへんな目にあっています。労基署の対応がよくなるよう、少しでも役に立てればと思います」と話しました。
2005/9/17 「過労で脳出血」と元社員 ホテル日航大阪提訴
(神戸新聞)
大阪市のホテル日航ベイサイド大阪で営業担当だった神戸市東灘区の男性(51)と家族が十六日、「過労で脳出血を起こし後遺症が出たのは、会社が健康状態の安全配慮義務を怠ったため」として、同ホテルを経営するホテル日航大阪(大阪市中央区)に介護費用や逸失利益など約二億二千万円の損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こした。
訴状によると、男性は二〇〇一年九月、ホテルの開業準備室に配属され、半年後のホテル開業後も営業部販売グループ課長として勤務していたが、〇三年一月、脳出血を発症。右手足のまひや失語症などの後遺症があり、〇四年三月に労災認定を受けた。
男性側は定期健康診断で高血圧や糖尿などを指摘され、脳出血で倒れる直前は毎月百時間以上の残業をしており、「会社は労働時間の短縮や休日を取らせるなどの措置を取らなかった」と主張。ホテル日航大阪は「訴状を見ておらずコメントできない」としている。
【別の記事】
ホテル日航大阪に2億請求 過労で後遺症の営業担当
(共同通信)
大阪市のホテル日航ベイサイド大阪で営業担当だった神戸市東灘区の男性(51)が16日、「過労で脳出血を起こし後遺症が出たのは、会社が健康状態や職場環境への安全配慮義務を怠ったのが原因」として、同ホテルを経営するホテル日航大阪(大阪市中央区)に約2億2000万円の損害賠償を求め、神戸地裁に提訴した。
訴状によると、男性は2001年9月、ホテルの開業準備室に配属され、半年後のホテル開業後も営業部販売グループ課長として勤務していたが、03年1月、脳出血を発症。右手足のまひや失語症などの後遺症があり、04年3月に労災認定を受けた。
(共同通信) - 9月16日11時45分更新
2005/9/10 ホワイトカラー・エグゼンプション 狙いは“競争力強化” 財界要求で自民提言
(2005年9月10日(土)「しんぶん赤旗」)
“自己裁量で自由に働ける”と労働者によいことのように小泉内閣が主張していた、ホワイトカラー労働者にたいする労働時間規制の適用除外(ホワイトカラー・エグゼンプション)―。そのねらいが実際は「企業の国際競争力強化」にある、と自由民主党が文書で明記しています。
これは、同党の政務調査会と国際競争力調査会が連名でまとめた「我が国の国際競争力強化に向けた提言」(七月二十七日)に示されたもの。「競争力を支えるインフラの抜本的強化」として、「雇用関連法制の見直し」を要求。具体的には、研究者、技術者などのホワイトカラー労働者を「労働時間規制の対象から除外すべきである」とのべています。
労働時間規制の適用除外とは、使用者が法律に縛られることなく、労働者を無制限に働かせることができ残業代も不要という、企業にだけ都合のいい制度です。日本経団連がくりかえし導入を求めていたものでした。労働者は残業代を取り上げられ、無制限の長時間労働を強いられます。
小泉内閣が今年三月閣議決定した「規制改革・民間開放推進三カ年計画」は、一定の労働者を労働時間規制の対象から外す検討をするとしています。しかし、その目的は「自己の裁量の下で自由に働くことを可能にする」とのべていました。
今回の提言では、大企業が国際競争力を強化し大もうけするための手段であることを、みずから語ったものです。
「自民党重点施策2006」(八月発表)でも、「競争力を支えるインフラを整える」ため、「雇用関連法制を国際競争力強化の観点から見直」すとしており、総選挙後に法改悪の議論が本格化することが見込まれます。